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ETERNUS SF XL-DATA/MV 13 使用手引書
FUJITSU Storage

2.1.3 MSPへのインストール

以下に、MSPのシステムにXLデータムーバをインストールする方法について説明します。

2.1.3.1 SYSGEN済のシステムにインストールする方法

インストールの前準備

インストールの前に、必要なメモリ・DASD所要量が存在するか確認してください。

メモリ・DASD所要量については、以下のソフトウェア説明書の“メモリ・DASD所要量”を参照してください。

ソフトウェアのインストール

  1. インストール環境のセットアップ

    • ドライバシステムおよびターゲットシステムの用意

      このソフトウェアがインストールされるシステムをターゲットシステムと呼びます。ボリューム通し番号は任意ですが、以下の説明ではSYSLIBとしていますのでセンタで適宜変更してください。

      通常、稼働中のシステムをコピーしてターゲットシステムにしますが、インストール作業中の入出力エラーなどに備えて、まずターゲットシステムのバックアップをとっておきます。

      インストール作業のためのジョブを動作させるシステムをドライバシステムと呼びます。ドライバシステムとしては、ターゲットシステムとは別のものを用意します。

      ドライバシステムには、インストール時に使用されるSMPプロシジャを用意してください。

    • DLIB用ボリュームの決定

      ターゲットシステムと対応したDLIBを用意し、ターゲットシステムのどのボリュームにDLIBを収めるのかを決定します。このボリュームは、ドライバシステムからアクセスを可能にしてください。

      ボリューム通し番号は任意ですが、以下の説明では、DLIB01としていますのでセンタで適宜変更してください。

    • 作業用ボリュームの決定

      インストール時に使用する各種の作業用データセットを収めるボリュームを決定します。30シリンダの空スペース量のあるボリュームを用意します。このボリュームをTLIBボリュームと呼びます。ボリューム通し番号は任意ですが、以下の説明では、TLIB01としていますのでセンタで適宜変更してください。

  2. 新DLIBデータセットのアロケート

    XLデータムーバのためのDLIBデータセットには、以下に示すデータセットがあります。

    データセット名

    内容

    SYS1.FKJU1

    ロードモジュール

    以下のジョブを実行させることにより、DLIBデータセットのアロケートを行います。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //ALLOC JOB 
    //      EXEC PGM=KDJBR14 
    //FKJU1 DD DSN=SYS1.FKJU1,DISP=(NEW,KEEP), 
    //         UNIT=SYSDA,VOL=SER=DLIB01, 
    //         SPACE=(DASD所要量で示されたスペース量), 
    //         DCB=(BLKSIZE=6144,RECFM=U)
  3. カタログドプロシジャへのDD文の追加

    SMPを実行するために、必要に応じて新データセットのDD文を標準カタログドプロシジャに追加します。

    これは、JSEUPDTE(データセットユティリティ)、またはTSSからEDITコマンドなどにより行います。標準カタログドプロシジャ名が下表のようにシステムにより異なるので、DD名の追加時には注意してください。

    システム名

    データセット名

    メンバ名

    OS IV/MSP AFII V10

    SYS1.PROCLIB

    SMPSCP

    追加するDD文は以下のとおりです。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //FKJU1 DD DSN=SYS1.FKJU1,DISP=SHR, 
    //         UNIT=SYSDA,VOL=SER=DLIB01
  4. RECEIVE 処理

    以下のジョブを実行させることにより,RECEIVE処理を実施します。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //RECEIVE  JOB 
    //         EXEC SMPSCP 
    //SMPPTFIN DD DSN=SMPMCS,LABEL=(1,SL),VOL=SER=nnnnnn,        (*1) 
    //            DISP=(SHR,PASS),UNIT=(TAPE,,DEFER) 
    //SMPTLIB  DD UNIT=SYSDA,DISP=OLD,VOL=SER=TLIB01 
    //SYSIN    DD * 
      RECEIVE. 
    /*

    *1:nnnnnnには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:CXM34A
    ・V11L40の場合:CXM29A
    ・V11L30の場合:CXM28A
    ・V11L20の場合:CXM27A
    ・V11L10の場合:CXM26A

  5. APPLY処理

    以下のジョブを実行させることにより,APPLY処理を実施します。

    APPLY処理の完了コードは 0 または 4以下で構いません。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //APPLY   JOB 
    //        EXEC SMPSCP 
    //SMPTLIB DD UNIT=SYSDA,DISP=OLD,VOL=SER=TLIB01 
    //SYSIN   DD * 
      APPLY S(xxxxxxx) DIS(WRITE).        (*1) 
    /*

    *1:xxxxxxxには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:MXM3402
    ・V11L40の場合:MXM2902
    ・V11L30の場合:MXM2802
    ・V11L20の場合:MXM2702
    ・V11L10の場合:MXM2602

  6. ACCEPT処理

    以下のジョブを実行させることにより,ACCEPT処理を実施します。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //ACCEPT  JOB 
    //        EXEC SMPSCP 
    //SMPTLIB DD   UNIT=SYSDA,DISP=OLD,VOL=SER=TLIB01 
    //SYSIN   DD   * 
      ACCEPT S(xxxxxxx) DIS(WRITE).        (*1) 
    /*

    *1:xxxxxxxには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:MXM3402
    ・V11L40の場合:MXM2902
    ・V11L30の場合:MXM2802
    ・V11L20の場合:MXM2702
    ・V11L10の場合:MXM2602

確認

インストールでの各作業結果は、ジョブの完了コードにより判定します。

完了コードの一覧を以下に示します。

作業項目

完了コード

意 味

データセット獲得

0

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

RECEIVE

0

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

APPLY

4以下

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

ACCEPT

0

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

インストール後の環境設定

グローバルサーバ側(MSP)の環境設定を参照して、環境設定を行ってください。

2.1.3.2 SYSGEN時にインストールする方法

インストールの前準備

インストールの前に、必要なメモリ・DASD所要量が存在するか確認してください。

メモリ・DASD所要量については、以下のソフトウェア説明書の“メモリ・DASD所要量”を参照してください。

ソフトウェアのインストール

  1. 新DLIBデータセットのアロケート

    XLデータムーバのためのDLIBデータセットには、以下に示すデータセットがあります。

    データセット名

    内容

    SYS1.FKJU1

    ロードモジュール

    以下のジョブを実行させることにより、DLIBデータセットのアロケートを行います。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //ALLOC JOB 
    //      EXEC PGM=KDJBR14 
    //FKJU1 DD   DSN=SYS1.FKJU1,DISP=(NEW,KEEP), 
    //           UNIT=SYSDA,VOL=SER=DLIB01, 
    //           SPACE=(DASD所要量で示されたスペース量), 
    //           DCB=(BLKSIZE=6144,RECFM=U)
  2. カタログドプロシジャへのDD文の追加

    SMPを実行するために、必要に応じて新データセットのDD文を標準カタログドプロシジャに追加します。

    これは、JSEUPDTE(データセットユティリティ)、またはTSSからEDITコマンドなどにより行います。標準カタログドプロシジャ名が下表のようにシステムにより異なるので、DD名の追加時には注意してください。

    システム名

    データセット名

    メンバ名

    OS IV/MSP AFII V10

    SYS1.PROCLIB

    SMPSCP

    追加するDD文は以下のとおりです。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //FKJU1 DD DSN=SYS1.FKJU1,DISP=SHR, 
    //         UNIT=SYSDA,VOL=SER=DLIB01
  3. RECEIVE処理

    以下にRECEIVE処理を行うジョブの例を示します。

    例では、DLIB用ボリュームのボリューム通し番号をDLIB01、提供ライブラリを一時的に格納しておくボリュームのボリューム通し番号をTLIB01として説明しています。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //RECEIVE  JOB 
    //         EXEC SMPSCP,DVOL=DLIB01 
    //SMPPTFIN DD DSN=SMPMCS,LABEL=(1,SL),VOL=SER=nnnnnn,        (*1)
    //            DISP=(SHR,PASS),UNIT=(TAPE,,DEFER) 
    //SMPTLIB  DD UNIT=SYSDA,DISP=OLD,VOL=SER=TLIB01 
    //SYSIN    DD * 
      RECEIVE S(xxxxxxx).        (*2) 
    /*

    *1:nnnnnnには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:CXM34A
    ・V11L40の場合:CXM29A
    ・V11L30の場合:CXM28A
    ・V11L20の場合:CXM27A
    ・V11L10の場合:CXM26A

    *2:xxxxxxxには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:MXM3402
    ・V11L40の場合:MXM2902
    ・V11L30の場合:MXM2802
    ・V11L20の場合:MXM2702
    ・V11L10の場合:MXM2602

  4. ACCEPT NOAPPLY処理

    以下にACCEPT NOAPPLY処理を行うジョブの例を示します。

    例では、DLIB用ボリュームのボリューム通し番号をDLIB01、提供ライブラリを一時的に格納しておくボリュームのボリューム通し番号をTLIB01として説明します。

    ACCEPT NOAPPLY処理の完了コードは 0 または 4 以下で構いません。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //ACCEPT  JOB 
    //        EXEC SMPSCP,DVOL=DLIB01 
    //SMPTLIB DD   UNIT=SYSDA,DISP=OLD,VOL=SER=TLIB01 
    //SYSIN   DD   * 
      ACCEPT S(xxxxxxx) DIS(WRITE) NOAPPLY.        (*1) 
    /*

    *1:xxxxxxxには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:MXM3402
    ・V11L40の場合:MXM2902
    ・V11L30の場合:MXM2802
    ・V11L20の場合:MXM2702
    ・V11L10の場合:MXM2602

  5. システムゼネレーション

    システムゼネレーションについては、『OS IV/MSP システム導入手引書 AFII V10用』を参照してください。

  6. REJECT処理

    以下にREJECT処理を行うジョブの例を示します。

    例では、DLIB用ボリュームのボリューム通し番号をDLIB01、提供ライブラリを一時的に格納しておくボリュームのボリューム通し番号をTLIB01として説明しています。

    REJECT処理の完了コードは 0または 4以下で構いません。

    ----+----1----+----2----+----3----+----4----+----5----+----6----+----7----+
    //REJECT  JOB 
    //        EXEC SMPSCP,DVOL=DLIB01 
    //SMPTLIB DD   UNIT=SYSDA,DISP=OLD,VOL=SER=TLIB01 
    //SYSIN   DD   * 
      REJECT S(xxxxxxx).        (*1) 
    /*

    *1:xxxxxxxには、以下を指定します。
    ・V13L10の場合:MXM3402
    ・V11L40の場合:MXM2902
    ・V11L30の場合:MXM2802
    ・V11L20の場合:MXM2702
    ・V11L10の場合:MXM2602

確認

インストールでの各作業結果は、ジョブの完了コードにより判定します。

完了コードの一覧を以下に示します。

作業項目

完了コード

意 味

データセット獲得

0

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

RECEIVE

0

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

ACCEPT NOAPPLY

4以下

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

REJECT

4以下

正常終了

上記以外

異常が発生しました。原因を究明し、再実行してください。

インストール後の環境設定

グローバルサーバ側(MSP)の環境設定を参照して、環境設定を行ってください。