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Interstage List Works V11.0.0 保守手引書
FUJITSU Software

2.3.3 保管フォルダのアクセス権の変更

保管フォルダ、および帳票ごとに、アクセス権(削除、移動、複写、表示など)が設定、変更できます。

アクセス権を設定、変更するには、以下の方法があります。

(1) アクセス権のインポート/エクスポート

保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票に設定されているアクセス権を一括して確認、または設定する機能です。アクセス権のインポート/エクスポートは、以下のツールまたはコマンドを使用します。

アクセス権のエクスポート

保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票に設定されているアクセス権を一括して確認する機能です。

保管フォルダ、または保管フォルダ配下の帳票に設定されているアクセス権を、保管フォルダ単位、帳票単位のブロックで、アクセス権データファイルに出力します。

アクセス権のインポート

保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票に対し、アクセス権を一括して設定する機能です。アクセス権データファイルを読み込み、保管フォルダ、および保管フォルダ配下のアクセス権が追加/更新されます。アクセス権のインポートを行う場合、アクセス権に関する情報を、アクセス権データファイルに記述します。

ポイント

  • アクセス権のインポートは、運用中に行わないことを奨励します。運用中に保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票のアクセス権が変更されることで、利用者の操作に支障をきたす場合があります。

  • すでにアクセス権が設定されている保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票に対し、アクセス権がない状態に変更する場合は、アクセス権データファイルにおいて、保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票の論理パス行のみを記述します。

  • アクセス権が変更されるのは、アクセス権データファイルに記述がある保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票だけとなります。その他の保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票に対しては、アクセス権は変更されません。

  • アクセス権データファイルに複数の同一保管フォルダ、または複数の同一保管フォルダ配下の帳票に対し、アクセス権設定の記述があった場合は、後に記述されている設定が有効となります。

  • インポート処理をキャンセルした場合、キャンセルされる前までのアクセス権は設定された状態となります。

アクセス権データファイル

保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票のアクセス権情報が記述されている、Text形式のデータファイルです。

各ブロックの先頭には、[ ]で囲んだ保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票の論理パスが記述されています。次の[ ]が現れるまでが1つのブロックとみなされます。

保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票に対し、以下のアクセス権に関する情報を、カンマ区切りで記述しています。

  • ID種別(0 : Everyone、1 : グループ、2 : ユーザ)

  • グループ名、またはユーザ名(ID種別が1または2の場合)

  • 基準となるアクセス権

  • 設定するアクセス権

保管フォルダ、および保管フォルダ配下の帳票に対するアクセス権を追加/変更する際は、カンマ区切りで以下の順に設定します。

  1. ID種別を先頭に記述します。

  2. 1.でID種別に1を指定した場合はグループ名、2を指定した場合はユーザ名を記述します。0を指定した場合は省略します。

  3. 基準となるアクセス権として、FULL(すべてのアクセス権を設定)、またはNONE(すべてのアクセス権を解除)のいずれかを記述します。

  4. 3.がFULLの場合は許可しないアクセス権、NONEの場合は許可するアクセス権を、それぞれカンマ区切りで記述します。許可しないアクセス権、または許可するアクセス権がない場合は省略します。

つまり、アクセス権を設定する場合、以下のいずれかの方法で指定します。

  • FULLを設定し、アクセス権を与えないものを指定する

  • NONEを設定し、アクセス権を与えるものを指定する

アクセス権のキーワードは以下のとおりです。

アクセス権の一覧記述で基準となるキーワード

保管フォルダのアクセス権

保管フォルダ配下の帳票のアクセス権

キーワード

すべてのアクセス権を設定

FULL

すべてのアクセス権を解除

NONE


保管フォルダのアクセス権

保管フォルダのアクセス権

キーワード

保管フォルダの作成

FCRE

保管フォルダの移動

FMOV

保管フォルダの複写

FCPY

保管フォルダの削除

FDEL

保管フォルダの表示

FVIW

保管フォルダのプロパティ表示

FPRV

保管フォルダのプロパティ更新

FPRM

保管フォルダ名の変更

FNAM

保管フォルダ配下のフォルダ一覧表示

FLST

保管フォルダ配下の帳票一覧表示

SLST

帳票の移動

MOVE

帳票の複写

COPY

帳票の削除

DELT

帳票の表示

VIEW

帳票情報の変更

MODY

帳票への記入

ITEM

帳票のローカル印刷

LPRT

帳票のリモート印刷

RPRT

PDF表示/保存

PDFV

データ変換

CONV

上書き保存

ASAV

名前を付けて保存

NSAV

帳票項目の保存

FLDS

抜き出し範囲の設定

INDX

オーバレイ位置の設定

OVLP

クリップボードへのコピー

CLPB


保管フォルダ配下の帳票のアクセス権

保管フォルダ配下の帳票のアクセス権

キーワード

帳票の移動

MOVE

帳票の複写

COPY

帳票の削除

DELT

帳票の表示

VIEW

帳票一覧への表示

LSTV

帳票情報の変更

MODY

帳票への記入

ITEM

帳票のローカル印刷

LPRT

帳票のリモート印刷

RPRT

PDF表示/保存

PDFV

データ変換

CONV

上書き保存

ASAV

名前を付けて保存

NSAV

帳票項目の保存

FLDS

抜き出し範囲の設定

INDX

オーバレイ位置の設定

OVLP

クリップボードへのコピー

CLPB

注意

  • 存在しない保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票の記述に対するインポートは行われず、実行履歴にその旨が出力されます。

  • [ ]で囲んだ保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票の論理パスの記述形式に誤りがある場合は、インポートの実行時に次の[ ]が現れるまでのアクセス権情報がスキップされます。また、実行履歴に何行目の記述に誤りがあるかが出力されます。

  • 複数行記述されたアクセス権情報のひとつでも記述形式に誤りがある場合は、対象となる保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票へのアクセス権のインポートは行われず、次の[ ]が現れるまでアクセス権情報がスキップされます。また、実行履歴に何行目の記述に誤りがあるか、何行目の保管フォルダ/保管フォルダ配下の帳票に対してインポートを行わなかったかが出力されます。

  • RPRTはインポート時に指定しても意味を持ちません。

ポイント

  • アクセス権データファイルは、文字コードをUTF-8コードで作成してください。

  • アクセス権データファイルにおいて、ユーザ名またはグループ名を指定する場合、26バイト以内で指定してください。

アクセス権データファイルの記述例

アクセス権データファイルの記述例は以下のとおりです。記述例の下に各行の示す内容を記述します。

1行目:コメント行

2行目:フォルダブロックの開始。保管フォルダの論理パスを[]でくくる

3行目:保管フォルダ名(コメント行)

4行目:すべてのユーザ(Everyone)に対して、すべてのアクセス権を設定する

5行目:フォルダブロックの開始。保管フォルダの論理パスを[]でくくる

6行目:保管フォルダ名(コメント行)

7行目:グループ「EIGYO1」に対して、すべてのアクセス権を設定する

8行目:グループ「EIGYO2」に対して、「帳票の表示」「帳票への記入」のアクセス権を設定する

9行目:帳票ブロックの開始。保管フォルダ配下の帳票の論理パスを[]でくくる

10行目:帳票が存在する保管フォルダ名(コメント行)

11行目:帳票名(コメント行)

12行目:ユーザ「USER1」に対して、「帳票の表示」「帳票への記入」のアクセス権を設定する

13行目:ユーザ「USER2」に対して、「帳票の移動」「帳票の複写」「帳票の削除」以外のアクセス権を設定する