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Interstage List Creator V11.1.0 PDF変換機能編

2.3.4 pmsecinf(PDFファイルのセキュリティ操作)

機能説明

pmsecinfコマンドは、既存のPDFファイルのセキュリティ情報を取得したり、新たにセキュリティ情報を付加したり、セキュリティ情報を解除することが可能です。

  • 操作対象のセキュリティ情報は以下のとおりです。

    • オープンパスワード(PDF-OPENPWD)[設定のみ]

    • セキュリティオプション変更パスワード(PDF-SECUPWD)[設定のみ]

    • 注釈、フォームフィールドの追加、変更の許可/不許可(PDF-ANOTATE)

    • 文書の変更の許可/不許可(PDF-MODIFY)

    • 印刷の許可/不許可(PDF-PRINT)

    • テキストとグラフィックスの選択の許可/不許可(PDF-SELECT)

    • 128bit暗号化の設定(PDF-KEY128)

    • AES暗号化の設定(PDF-AES)

    • メタデータの暗号化/非暗号化の設定(PDF-NOENCMETA)

  • セキュリティ情報の取得/設定は、2.2.2 PDF文書情報ファイルの書式の形式で行います。

記述形式

コマンド

オプション

pmsecinf

PDFファイルのセキュリティ情報を取得する

-i 入力PDFファイル
[-w パスワード]
-O 出力PDF文書情報ファイル
([ ]は省略することができます)

pmsecinf

PDFファイルにセキュリティ情報を設定/変更する

-i 入力PDFファイル
[-w パスワード]
-I 入力PDF文書情報ファイル
[-o 出力PDFファイル]
([ ]は省略することができます)

pmsecinf

PDFファイルのセキュリティ情報を解除する

-i 入力PDFファイル
[-w パスワード]
-D
[-o 出力PDFファイル]
([ ]は省略することができます)

オプション
-i 入力PDFファイル:【必須】

セキュリティ情報を取得/設定/解除を行う入力PDFファイルを指定します。

本オプションを省略した場合や、複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

-o 出力PDFファイル:

セキュリティ情報を設定/変更/解除を行い新しいファイルとして保存する場合にPDFファイル名を指定します。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

指定したPDFファイル名と同一名ファイルが存在している場合、上書き保存されます。ただし、ファイルを上書きする権限がない場合には、エラーとなります。

本オプションを省略した場合、-iで指定した入力PDFファイルを上書き保存します。この際、“入力PDFファイル”+“.bak”という名称でバックアップファイルが-iオプションで指定したファイルと同一ディレクトリに作成されます。
本バックアップファイルは、正常終了時に削除されますが、PDFファイルの書き出し中にエラーが発生したときには残存します。エラー発生時には、“入力PDFファイル”+“.bak”ファイルの名前を変更するか、削除してください。

注意

-o オプションを指定せず、入力PDFファイルを上書き保存する場合、“入力PDFファイル”+“.bak”というファイルが-iオプションで指定したファイルと同一ディレクトリに存在する場合、エラーとなります。

-O 出力PDF文書情報ファイル:

入力PDFファイルに設定されているセキュリティ情報を、本オプションで指定したPDF文書情報ファイルとして出力します。PDF文書情報ファイルの書式やキーワードについては、以下を参照してください。
2.2.2 PDF文書情報ファイルの書式

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

指定したPDF文書情報ファイル名と同一名ファイルが存在している場合、上書き保存されます。ただし、ファイルを上書きする権限がない場合には、エラーとなります。

-I 入力PDF文書情報ファイル:

設定/変更するセキュリティ情報を、本オプションで指定したPDF文書情報ファイル形式で指定します。PDF文書情報ファイルの書式やキーワードについては、以下を参照してください。
2.2.2 PDF文書情報ファイルの書式

セキュリティ情報以外のPDF文書情報ファイルのキーワードは無視されます。

PDF文書情報ファイルの記述に誤りがある場合や、指定されたPDF文書情報ファイルが存在しない場合はエラーとなります。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

-w パスワード:

入力PDFファイルにパスワードが設定されている場合、本オプションによりパスワードを記述してください。

セキュリティ情報を付加する際に指定するパスワードは、“セキュリティオプション変更パスワード”を指定してください。入力PDFファイルにセキュリティオプション変更パスワードが設定されていない場合には、“PDFファイルを開くパスワード”を指定してください。

指定されたパスワードが合致せずPDFファイルを開くことができなかった場合、その他のエラー(invalid password.)となります。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

-D:

入力PDFファイルのセキュリティ情報を解除する場合に指定します。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

復帰値
0:

正常終了

1:

異常終了(パラメタエラー)
標準エラー出力に下記エラーメッセージが出力されます。

  Usage: pmsecinf -i inputPDF [-w openpwd] -O inffile
         pmsecinf -i inputPDF [-w openpwd] -I inffile [-o outputPDF]
         pmsecinf -i inputPDF [-w openpwd] -D [-o outputPDF]
2:

異常終了(その他のエラー)

標準エラー出力に出力されるエラーメッセージは、以下を参照してください。
表2.8 PDF操作コマンド共通エラーメッセージ
表2.11 PDF操作コマンド(pmsecinf)エラーメッセージ

実行に必要な権限

コマンド実行ユーザーには、PDFファイルまたはPDF文書情報ファイルの読み取り/書き込み権限が必要です。

使用例1

既存のPDFファイル“original.pdf”に設定されているセキュリティ情報をPDF文書情報ファイル“secout.inf”へ出力する場合

  pmsecinf -i original.pdf -O secout.inf
使用例2

既存のPDFファイル“original.pdf”に設定されているセキュリティ情報をPDF文書情報ファイル“secsetting.inf”で指定したセキュリティ情報に変更し、新たな“newsec.pdf”を出力する場合。入力PDFファイル“original.pdf”にはパスワード“abcd”が設定されている

  pmsecinf -i original.pdf -w abcd -I secsetting.inf -o newsec.pdf
使用例3

既存のPDFファイル“original.pdf”に設定されているセキュリティ情報を解除し、新たな“newsec.pdf”を出力する場合。入力PDFファイル“original.pdf”にはパスワード“abcd”が設定されている

  pmsecinf -i original.pdf -w abcd -D -o newsec.pdf
実行結果/出力形式

異常終了時には、コマンドエラーメッセージとイベントログまたはシステムログに異常終了に関する情報を出力します。コマンドエラーメッセージについては、以下を参照してください。
2.3.11 PDF操作コマンドエラーメッセージ一覧

イベントログまたはシステムログに出力されるメッセージについては、オンラインマニュアル“メッセージ集”を参照してください。