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Interstage List Creator V11.1.0 PDF変換機能編

2.3.3 pmdocinf(PDFファイルの文書情報操作)

機能説明

pmdocinfコマンドは、List Creatorで生成したPDFファイルの文書情報(タイトル、サブタイトル、作成者、作成日付など)を取得したり、設定/変更することができるコマンドです。

  • パスワードによって保護されているPDFファイルも操作可能です。

  • 操作対象の文書情報は以下のとおりです。

    • タイトル(PDF-TITLE)

    • サブタイトル(PDF-SUBTITLE)

    • 作成者(PDF-AUTHOR)

    • 文書作成アプリケーション名(PDF-CREATOR)[取得のみ]

    • PDF作成アプリケーション名(PDF-PRODUCER)[取得のみ]

    • PDF作成日付(PDF-CREATIONDATE)[取得のみ]

    • PDF更新日付(PDF-MODDATE)[取得のみ]

  • 文書情報の取得/設定は、2.2.2 PDF文書情報ファイルの書式の形式で行います。

記述形式

コマンド

オプション

pmdocinf

PDFファイルの文書情報を取得する

-i 入力PDFファイル
[-w パスワード]
-O 出力PDF文書情報ファイル
([ ]は省略することができます)

pmdocinf

PDFファイルに文書情報を設定/変更する

-i 入力PDFファイル
[-w パスワード]
-I 入力PDF文書情報ファイル
[-o 出力PDFファイル]
[-m]
([ ]は省略することができます)

オプション
-i 入力PDFファイル:【必須】

文書情報を取得もしくは設定を行う入力PDFファイルを指定します。

本オプションで指定した入力PDFファイルに以下のセキュリティオプションが設定されており、-Iオプションで文書情報を設定/変更を行う場合、-wオプションで指定するパスワードにセキュリティオプション変更パスワードを指定してください。

  • PDF文書情報キーワード「PDF-MODIFY=ON」または
    帳票定義情報の設定で「文書変更の許可:許可しない」

  • PDF文書情報キーワード「PDF-MODIFY=ASMONLY」または
    帳票定義情報の設定で「文書変更の許可:文書アセンブリのみ許可する」

  • PDF文書情報キーワード「PDF-MODIFY=FFFILL」または
    帳票定義情報の設定で「文書変更の許可:フォームフィールドの入力と署名を許可する」

  • PDF文書情報キーワード「PDF-MODIFY=ADDANNOT」または
    帳票定義情報の設定で「文書変更の許可:注釈作成、フォームフィールドの入力と署名を許可する」

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

-o 出力PDFファイル:

文書情報を設定/変更を行い、新しいファイルとして保存する場合にPDFファイル名を指定します。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

指定したPDFファイル名と同一名ファイルが存在している場合、上書き保存されます。ただし、ファイルを上書きする権限がない場合には、エラーとなります。

本オプションを省略した場合、-iで指定した入力PDFファイルを上書き保存します。この際、“入力PDFファイル”+“.bak”という名称でバックアップファイルが-iオプションで指定したファイルと同一ディレクトリに作成されます。
本バックアップファイルは、正常終了時に削除されますが、PDFファイルの書き出し中にエラーが発生したときには残存します。エラー発生時には、“入力PDFファイル”+“.bak”ファイルの名前を変更するか、削除してください。

注意

-oオプションを指定せず、入力PDFファイルを上書き保存する場合、“入力PDFファイル”+“.bak”というファイルが-iオプションで指定したファイルと同一ディレクトリに存在する場合、エラーとなります。

-O 出力PDF文書情報ファイル:

入力PDFファイルに設定されている文書情報を、本オプションで指定したPDF文書情報ファイルとして出力します。PDF文書情報ファイルの書式やキーワードについては、以下を参照してください。
2.2.2 PDF文書情報ファイルの書式

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

指定したPDF文書情報ファイル名と同一名ファイルが存在している場合、上書き保存されます。ただし、ファイルを上書きする権限がない場合には、エラーとなります。

-I 入力PDF文書情報ファイル:

設定/変更する文書情報を、本オプションで指定したPDF文書情報ファイル形式で指定します。PDF文書情報ファイルの書式やキーワードについては、以下を参照してください。
2.2.2 PDF文書情報ファイルの書式

文書情報以外のPDF文書情報ファイルのキーワードは無視されます。

PDF文書情報ファイルの記述に誤りがある場合や、指定されたPDF文書情報ファイルが存在しない場合はエラーとなります。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

本オプションで指定する入力PDF文書情報ファイルに使用できる文字は、Shift-JISの範囲の文字です。

-w パスワード:

入力PDFファイルにパスワードが設定されている場合、本オプションによりパスワードを記述してください。

-iオプションで指定する入力PDFファイルに設定されているセキュリティオプションの種類に応じて、権限の高いセキュリティオプション変更パスワードを指定してください。

指定されたパスワードが合致せずPDFファイルを開くことができなかった場合、その他のエラー(invalid password.)となります。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

-m:

文書情報のメタデータを生成してPDFファイルに追加する場合に指定してください。PDFファイルにセキュリティ情報が設定されている場合、メタデータは暗号化されます。

入力PDFファイルが文書情報のメタデータを含む場合、-mオプションの指定に関わらず、メタデータは更新されます。この際、入力PDFファイルにセキュリティ情報が設定されている場合、メタデータは暗号化されます。

-mオプションが指定されない場合、メタデータはPDFファイルに追加されません。

本オプションを複数指定した場合は、パラメタエラーとなります。

復帰値
0:

正常終了

1:

異常終了(パラメタエラー)
標準エラー出力に下記エラーメッセージが出力されます。

  Usage: pmdocinf -i inputPDF [-w openpwd] -O inffile
         pmdocinf -i inputPDF [-w openpwd] -I inffile [-o outputPDF] [-m]
2:

異常終了(その他のエラー)
標準エラー出力に出力されるエラーメッセージは、以下を参照してください。
表2.8 PDF操作コマンド共通エラーメッセージ

実行に必要な権限

コマンド実行ユーザーには、PDFファイルまたはPDF文書情報ファイルの読み取り/書き込み権限が必要です。

使用例1

既存のPDFファイル“original.pdf”に設定されている文書情報をPDF文書情報ファイル“docout.inf”へ出力する場合

  pmdocinf -i original.pdf -O docout.inf
使用例2

既存のPDFファイル“original.pdf”に設定されている文書情報をPDF文書情報ファイル“docsetting.inf”で指定した文書情報に変更し、新たな“newdoc.pdf”を出力する場合。入力PDFファイル“original.pdf”にはパスワード“abcd”が設定されている

  pmdocinf -i original.pdf -w abcd -I docsetting.inf -o newdoc.pdf
実行結果/出力形式

異常終了時には、コマンドエラーメッセージとイベントログまたはシステムログに異常終了に関する情報を出力します。コマンドエラーメッセージについては、以下を参照してください。
2.3.11 PDF操作コマンドエラーメッセージ一覧

イベントログまたはシステムログに出力されるメッセージについては、オンラインマニュアル“メッセージ集”を参照してください。