ページの先頭行へ戻る
ETERNUS SF Express 16.9A / Storage Cruiser 16.9A / AdvancedCopy Manager 16.9A 概説書
FUJITSU Storage

4.9 VMware vSphere Virtual Volumes機能

VMware vSphere Virtual Volumesは、これまでVMFS上で行われていたVMDKファイルの操作を、ストレージ装置のボリューム操作にオフロードする技術です。

VMFSでは、フォーマットされた1つのボリュームをデータストアとし、そのVMFSデータストア上に作成された複数のVMDKファイルで1つの仮想マシンを構成していました。そのため、仮想マシンの操作はVMFS上のファイル操作で実現され、ストレージ装置が持つ高度な機能を十分に活用できませんでした。

図4.5 VMFSによる環境

VMware vSphere Virtual Volumesでは、ストレージ装置に構成された論理的な領域をデータストアとして、その領域に作成される個々のボリュームをVMDKとして仮想マシンを構成します。このため、ストレージ装置の様々な機能を仮想マシン単位で活用できます。Virtual Volume用のデータストアを“VVOLデータストア”と呼びます。

VMware vSphere Virtual Volumesにより、ストレージ装置に対する性能設計や性能分析を簡素化できます。また、仮想マシン単位のバックアップを採取できます。同一装置内であれば、ストレージ装置のアドバンスト・コピー機能により、VMware標準のスナップショットやクローンの作成、およびStorage vMotionの処理の高速化を実現できます。

図4.6 VMware vSphere Virtual Volumesによる環境

参考

VMware vSphere Virtual Volumes機能では、ストレージ装置側に構成されるデータストアを“バッキングストレージコンテナ”と表現します。

VMware vSphere Virtual Volumesに対する、Storage Cruiserの主な機能概要は以下のとおりです。

参照

本機能の利用に必要な条件は、『Storage Cruiser / AdvancedCopy Manager 運用ガイド VMware vSphere Virtual Volumes編』の「動作環境」を参照してください。

注意

以下の機能は、VMware vSphere Virtual Volumesをサポートしていません。

  • レポーティング機能

  • Storage Cluster機能

ポイント

ETERNUS SF AdvancedCopy Manager Standard Editionライセンスを追加することで、仮想マシンバックアップ機能を使って、VMゲスト単位のバックアップを採取できます。同一ストレージ装置内であれば、ストレージ装置のアドバンスト・コピー機能によって、VMware標準のスナップショットやクローンの作成、およびStorage vMotionの処理の高速化を実現できます。
仮想マシンバックアップ機能の概要は、「6.6.1 VMware vSphere Virtual Volumes環境での仮想マシンのバックアップ運用」を参照してください。