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Systemwalker Centric Manager V17.0.1 使用手引書 セキュリティ編

10.2 監査ログ管理でログを収集するために

監査ログ管理機能の収集規約について説明します。

監査ログ管理の収集規約

監査ログ管理機能が対応している日付と時間の対応形式を以下に示します。

対応形式

監査ログ管理機能が対応している日付形式、時間形式を以下の表に示します。以下の表の日付、時間を組み合わせることで、監査ログ管理機能による収集が可能となります。以下の表に書かれていない形式はテキストログファイルとして収集はできません。そのため、バイナリファイルとして収集してください。

ユーザがカスタマイズした形式については、“ユーザがスタマイズした日付、時間に指定できる形式”を参照してください。

対応している日付形式

本機能での日付名称

説明

補足

DATEFMT1

YYYY/MM/DD

本機能のエクスポート形式
IISのIIS形式

YYYY:西暦年(~2038)
YY:西暦年下2桁(~38)
MM:月2桁(01~12)
DD:日2桁(01~31)
MON:月3文字(「Jan」~「Dec」) 文字は英語の先頭3文字
TIMEFMT1:時間(下記時間形式を参照)

DATEFMT2

YYYY-MM-DD

IISのW3C拡張形式

DATEFMT3

MM/DD/YYYY

-

DATEFMT4

DD/MON/YYYY

IIS、ApacheのNCSA形式

DATEFMT5

DD-MON-YYYY

ORACLEのLISTENERログ形式

DATEFMT6

MON DD TIMEFMT1 YYYY

Apacheのエラーログ形式

DATEFMT7

MON DD TIMEFMT1

UNIX シスログ形式

DATEFMT8

YYYYMMDD

-

DATEFMT9

YY/MM/DD

-

DATEFMT10

MM/DD

UNIX suコマンドログ形式

DATEFMT11

DD MON YYYY

-

DATEFMT12

MM/DD/YY

-

DATEFMT99

ユーザがカスタマイズした形式

対応している時間形式

本機能での日付名称

説明

補足

TIMEFMT1

HH:MM:SS

HH:時(0~23)または(00~23)
MM:分(00~59)
SS:秒(00~59)
sss:ミリ秒(000~999)

TIMEFMT2

HH:MM:SS.sss

TIMEFMT3

HHMMSS

TIMEFMT4

HH:MM

TIMEFMT99

ユーザがカスタマイズした形式

日付書式定義ファイルについて

監査ログ管理機能が収集の際に使用する「日付書式定義ファイル」を説明します。

監査ログ管理機能は、日付書式定義ファイルと収集対象のログファイルとを対応させ収集を行っています。監査ログ管理機能がサンプルとして用意している、日付書式定義ファイルを以下の表に示します。

日付書式定義ファイルの場所

Windows

Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mpatm\fmt

UNIX

/etc/opt/FJSVmpatm/fmt

日付書式定義ファイル

ファイル名

説明

mpatmevt.fmt

本機能のエクスポート形式(イベントログ用)

mpatmdtk.fmt

本機能のエクスポート形式(Systemwalker Desktop Keeperログ用)

mpatmiisw3c.fmt

IISのW3C拡張形式

mpatmiis.fmt

IISのIIS形式

mpatmncsa.fmt

IIS、ApacheのNCSA形式

mpatmoralistener.fmt

ORACLEのLISTENERログ形式

mpatmapaerr.fmt

Apacheのエラーログ形式

mpatmunixsyslog.fmt

UNIXのシステムログ形式

mpatmcmgrrev.fmt

opacmdrev(Systemwalker Centric Managerの検索コマンド)の出力形式

mpatmsolarissu.fmt

Solaris suログ形式

mpatmsolarisloginlog.fmt

Solaris loginlog(/var/adm/loginlog)形式

mpatmcmgroplog.fmt

Systemwalkerコンソールの監査ログ、またはSystemwalker Centric Managerのサーバアクセス制御の監査ログ形式

mpatmsavelog.fmt

格納ディレクトリ配下のテキストログ形式

mpatmgsracflog.fmt

GSシステムのアクセス(RACF)ログ

mpatmgsaimlog.fmt

GSシステムの業務(AIM)ログ

日付書式定義ファイルの内容

[FORMAT]
TOKEN_WORD=
DATE_FORMAT=DATEFMT99
DATE_TOKEN_POSIT=
DATE_WORD_POSIT=
TIME_FORMAT=TIMEFMT99
TIME_TOKEN_POSIT=
TIME_WORD_POSIT=
[USR_FMT1]
USR_FORMAT=%yyyy%
USR_TOKEN_POSIT=0
USR_WORD_POSIT=0
[USR_FMT2]
USR_FORMAT=%MM%
USR_TOKEN_POSIT=1
USR_WORD_POSIT=0
[USR_FMT3]
USR_FORMAT=%DD%
USR_TOKEN_POSIT=4
USR_WORD_POSIT=0

・・・

日付書式定義ファイルで指定する情報

セクション/キー

説明

FORMAT

日付書式セクション

TOKEN_WORD

ログレコード内のデータ種を区別するためのトークン区別文字TAB、BLANK、COMMA、BRACKETのどれかを指定します。

TAB:タブ、BLANK:空白、COMMA:カンマ(「,」)、BRACKET:括弧(「[]」)

DATE_FORMAT

日付形式を指定します。
DATEFMT1~DATEFMT12のどれかを指定します。
ユーザが指定した日付形式を指定する場合は、DATEFMT99を指定します。

DATE_TOKEN_POSIT

トークン文字で区切られたトークンのうち、どのトークンに日付情報が含まれているかを指定します。
位置は0以上の数字を指定します。

トークン文字がログレコードの先頭にあり、かつ先頭のトークンの直後に日付情報がある場合は、1を指定します。Apacheのエラーログ形式を参考にしてください。

DATE_WORD_POSIT

日付が存在するトークン内の何文字目から日付データが始まるかを指定します。
検索位置は0以上の数字を指定します。

TIME_FORMAT

時間形式を指定します。
TIMEFMT1~TIMEFMT4のどれかを指定します。
ユーザが指定した時間形式を指定する場合は、TIMEFMT99を指定します。

TIME_TOKEN_POSIT

トークン文字で区切られたトークンのうち、どのトークンに時間情報が含まれているかを指定します。
位置は0以上の数字を指定します。

トークン文字がログレコードの先頭にあり、かつ先頭のトークンの直後に時間情報がある場合は、1を指定します。Apacheのエラーログ形式を参考にしてください。

TIME_WORD_POSIT

時間が存在するトークン内の何文字目から日付データが始まるかを指定します。
検索位置は0以上の数字を指定します。

USR_FMTn

ユーザ指定形式セクション
[USR_FMT1]~[USR_FMT7]まで指定できます。

USR_FORMAT

ユーザ指定の形式を指定します。
DATEFMT99、またはTIMEFMT99を指定した場合だけ有効です。
最大80文字まで設定できます。
例)
%yyyy%、%YYYY%/%MM%/%DD%,%hour%、%a%:%hh%:%min%:%sec%、%UNIX%

USR_TOKEN_POSIT

トークン文字で区切られたトークンのうち、どのトークンにUSR_FORMATで指定した情報が含まれているかを指定します。
DATEFMT99もしくは、TIMEFMT99を指定した場合のみ有効です。
位置は0以上の数字を指定します。

USR_WORD_POSIT

USR_FORMAT_POSITで指定したトークンの、何文字目から日付データが始まるかを指定します。途中でトークン文字を含む場合でも指定できます。
DATEFMT99、またはTIMEFMT99を指定した場合だけ有効です。
検索位置は0以上の数字を指定します。

ユーザがカスタマイズした日付、時間に指定できる形式は、次のとおりです。内容に応じた指定を行います。指定方法については、“サンプル例2”を参照してください。

ユーザがカスタマイズした日付、時間に指定できる形式

形式

内容

形式

備考

西暦年

1970~2038

%yyyy%

  

00~99

%yy%

  

01~12

%mm%

  

1~12

%MM%

先頭に0なし

Jan~Dec

%mon%

  

January~December

%MON%

  

01~31

%dd%

  

1~31

%DD%

先頭に0なし

時間

「am」、「pm」

%a%

  

「AM」、「PM」

%A%

  

01~12

%hh%

12時間単位

1~12

%HH%

12時間単位(先頭に0なし)

00~23

%hour%

24時間単位

0~23

%HOUR%

24時間単位(先頭に0なし)

00~59

%min%

  

0~59

%MIN%

  

00~59

%sec%

  

0~59

%SEC%

先頭に0なし

1970/1/1からの通算秒

%UNIX%

  

注意事項

初回ログ収集の結果を確認する

指定した形式が正しく指定できていると判断できる条件は、以下のとおりです。

指定した形式が正しく指定できていないと判断できる条件は、以下のとおりです。

誤って異なる日付形式を指定してログ収集を行った場合も、監査ログ管理はログファイル情報を格納します。そのため、正しい形式に修正し、再度ログ収集を行っても一度読み込んだログファイル情報が格納されているため、日付形式が誤っているときに読み込んだログデータは収集されません。その際は、形式を修正したログ識別名に対してmpatmdelap(ログ情報削除コマンド)を実施し、ログの管理情報を削除してからログ収集してください。mpatmdelap(ログ情報削除コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

テキストログを収集する

監査ログ管理機能では、テキストログ中にあるログレコード内の日時をキーに、データの抽出/収集を行います。日付・時間を出力しているデータは、ログレコード内に複数存在している可能性もあります。

そのため、日付・時間データがログレコード内のどの位置に存在しているかを収集処理内で認識させ、監査ログ管理機能で対応している日付・時間形式であれば収集可能となります。監査ログ管理機能は、日付・時間データの位置を「日付書式定義ファイル」という形で持っています。

定期的にログが上書きされる単一ファイルを収集する場合、ログが上書きされる前にログ収集する運用にしてください。

複数ファイルを収集する

監査ログ管理機能は、ワイルドカード(*、?) の指定により、複数生成されているログファイルの収集も可能です。

収集可能なログファイルの例を以下に示します。

収集対象かどうか確認する

ログを収集する際に確認すべき点を以下に示します。

サンプル例1

収集対象のログファイルのログレコードと、日付書式定義ファイルの定義例を以下に示します。新たに日付書式定義ファイルを作成する場合は、下記例を参考に作成してください。ファイル名、ファイルの拡張子、ファイル作成場所に関しては任意ですが、テキストファイルで作成する必要があります。

以下の場合、正常にログ収集が行われない場合があります。サンプル例、日付書式定義ファイルの指定する内容を確認の上、作成してください。

サンプルで使用している用語を説明します。

用語

説明

時間トークン

ログレコード内のトークン文字で区切られた時間データを含むトークン

日付トークン

ログレコード内のトークン文字で区切られた日付データを含むトークン

時間検索位置

ログレコード内の時間トークンの先頭から時間データが記述されるまでの文字数

日付検索位置

ログレコード内の日付トークンの先頭から日付データが記述されるまでの文字数

サンプル例2

監査ログ管理が標準提供している日付形式、時間形式以外について、ユーザがカスタマイズした形式を指定する場合、日付書式定義ファイル内の「DATE_FORMAT=DATEFMT99」や「TIME_FORMAT=TIMEFMT99」を指定します。この場合、USR_FMTセクション(USR_FORMAT/USR_TOKEN_POSIT/USR_WORD_POSIT)を追記し、ユーザがカスタマイズした形式を記述します。

日付書式定義ファイル設定例は、以下のとおりです。