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Systemwalker Centric Manager V17.0.1 導入手引書

10.7.3 業務サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する

業務サーバの「IPアドレス/IPバージョンの変更」、「ホスト名の変更」または「IPアドレス/IPバージョンとホスト名の変更」の場合に、必要な作業手順を示します。

Systemwalker Centric Managerの停止

Systemwalker Centric Managerが使するIPバージョンの設定

サブネッフォルダ作成

ノード情報の

IPアドレス/ホスト名の変更 (注)

hostsファイルたはDNSの変更

滞留イベントの初期化

Systemwalker Centric Managerの起動

Systemwalker Centric Manager使用ホスト名の変更

機能ごとの変更

システムの再起動(業務サーバ)

注)
Systemwalker Centric Managerが使用するIPバージョンのだけを変更する場合は、本手順は不要です。

10.7.3.1 Systemwalker Centric Managerの停止

業務サーバのSystemwalker Centric Managerを停止します。

業務サーバから以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。

【Windows版】

Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\pcentricmgr

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/pcentricmgr

pcentricmgr(サービス/デーモンの停止コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

10.7.3.2 Systemwalker Centric Managerが使用するIPバージョンの設定

IPv4アドレス、IPv6アドレスを持つホスト上で動作するSystemwalker Centric Managerから、IPv4アドレス、IPv6アドレスを持つホストにアクセスする際に利用するIPアドレスのバージョンを変更する場合に本手順を実施します。

なお、初期設定では、IPv4が設定されています。

IPv4からIPv6に変更する場合

以下のコマンドを実行します。

【Windows版】

swsetuseip -i 6

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/swsetuseip -i 6

IPv6からIPv4に変更する場合

以下のコマンドを実行します。

【Windows版】

swsetuseip -i 4

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/swsetuseip -i 4

swsetuseip (IPバージョン設定/表示コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

10.7.3.3 サブネットフォルダの作成

以下の場合は、サブネットフォルダを作成します。

Systemwalkerコンソールで作成する場合

Systemwalkerコンソールの編集機能で新しくサブネットフォルダを作成します。

コマンドで作成する場合

大量のサブネットフォルダを作成する場合、運用管理サーバ上で、 構成管理情報のCSV入出力コマンド(mpcmcsv)を使用して一括で作成します。

例)サブネットアドレス(10.10.0.0)/サブネットマスク(255.255.0.0)のサブネットフォルダを新規に作成します。

  1. フォルダ構成情報を出力します。

    • 運用管理サーバがWindows版の場合

      Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\mpcmcsv -m OUT -o FOLDER -f fol.csv
    • 運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合

      /opt/systemwalker/bin/mpcmcsv -m OUT -o FOLDER -f fol.csv

    出力例)

    "FOLDER","\Tree","Tree",1,1,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

    "FOLDER","\Tree\自部門,"自部門",2,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

    "FOLDER","\Tree\自部門\10.10.10.0","10.10.10.0",3,,,,"10.10.10.0","255.255.255.0","public",,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

  2. フォルダ構成情報CSVファイルを編集します。

    上記1.で出力されたフォルダ構成情報CSVファイルのサブネットフォルダ(10.10.10.0)の情報を参考にして、新しいサブネットフォルダ(10.10.0.0)のCSVファイルを作成します。
    CSVファイルの編集箇所は以下の項目です。

    第2カラム(フォルダパス):

    "\Tree\自部門\10.10.10.0" → "\Tree\自部門\10.10.0.0"

    第3カラム(表示名):

    "10.10.10.0" → "10.10.0.0"

    第4カラム(フォルダ種別):

    3を設定

    第8カラム(サブネットアドレス):

    "10.10.10.0" → "10.10.0.0"

    第9カラム(サブネットマスク/プレフィックス長):

    "255.255.255.0" → "255.255.0.0"

    第10カラム(SNMPコミュニティ名):

    ネットワーク環境に合わせた定義を設定

    編集前)

    "FOLDER","\Tree\自部門\10.10.10.0","10.10.10.0",3,,,,"10.10.10.0","255.255.255.0","public",,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

    編集後)

    "FOLDER","\Tree\自部門\10.10.0.0","10.10.0.0",3,,,,"10.10.0.0","255.255.0.0","public",,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

  3. 以下のコマンドを実行して、サブネットフォルダを登録します。

    • 運用管理サーバがWindows版の場合

      Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\mpcmcsv -m ADD -f fol.csv
    • 運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合

      /opt/systemwalker/bin/mpcmcsv -m ADD -f fol.csv

    コマンド実行前のノード一覧ツリー

    コマンド実行後のノード一覧ツリー

注意

  • 登録済みのサブネットフォルダのサブネットアドレス/サブネットマスク/プレフィックス長は変更しないでください。また、サブネットフォルダのサブネットアドレスは重複して登録することはできません。

  • 上記の条件に一致しており新しくサブネットフォルダを作成できない場合は、ホスト名/IPアドレス/IPバージョンを変更するノードは新規監視対象として各種設定をしてください。

  • フォルダ構成情報CSVファイルに設定する文字列は運用管理サーバと異なる文字コードは使用しないでください。

    フォルダ構成情報CSVファイルの詳細については“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

10.7.3.4 ノード情報の変更

サブネットが変更になる場合は、事前に新しくサブネットフォルダを作成しておきます。
(業務サーバの変更を行った時点で新フォルダに自動的に移動します。)

Systemwalkerコンソールの編集機能で、業務サーバのノード情報を変更します。

ノード情報の変更によりサブネットフォルダ配下が空となり、今後も使用しない場合はサブネットフォルダを削除します。

10.7.3.5 IPアドレス/ホスト名の変更

業務サーバがインストールされているOSでIPアドレス/ホスト名の変更を実施してください。

Systemwalker Centric Managerが使用するIPバージョンだけを変更する場合は、本手順は不要です。

10.7.3.6 hostsファイルまたはDNSの変更

運用に合わせて各サーバおよびクライアントでhostsファイルまたはDNSサーバの変更を実施してください。

IPアドレス/ホスト名の変更については、“hostsファイルまたはDNSサーバの設定”を参照してください。

10.7.3.7 滞留イベントの初期化

IPアドレス/IPバージョン/ホスト名の変更前に発生したイベントが、業務サーバで滞留していることがあります。

この状態で業務サーバのSystemwalker Centric Managerを起動すると以下の問題が発生することがあります。

業務サーバがインストールされているOSでIPアドレス/IPバージョン/ホスト名を変更した場合は、Systemwalker Centric Managerの起動前に滞留イベントを初期化します。

以下に、滞留しているイベントを初期化する手順を示します。

【Windows版】

  1. 滞留イベント初期化コマンド(mpstayevtinit)を実行します。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\mpstayevtinit.exe

【Solaris版/Linux版】

  1. syslog連携機能を停止します。

    /opt/systemwalker/bin/stpopasyslog
  2. 滞留イベント初期化コマンド(mpstayevtinit)を実行します。

    /opt/systemwalker/bin/mpstayevtinit
  3. syslog連携機能を起動します。

    /opt/systemwalker/bin/stropasyslog
  4. 以下を実施します。

    【Red Hat Enterprise Linux 6.3 以降】

    rsyslogサービスを再起動します。

    • Red Hat Enterprise Linux 6の場合

      service rsyslog restart
    • Red Hat Enterprise Linux 7以降の場合

      systemctl restart rsyslog

    【Red Hat Enterprise Linux 6.0/Red Hat Enterprise Linux 6.1/Red Hat Enterprise Linux 6.2】

    rsyslogdに対してHUPシグナルを送ります。

    ps -ef | grep rsyslogd
    kill -HUP <上記で求めたプロセスID>

    【Solaris/HP-UX/AIX/上記以外のLinux】

    syslogdに対してHUPシグナルを送ります。

    ps -ef | grep syslogd
    kill -HUP <上記で求めたプロセスID>

以下のコマンドの詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

10.7.3.8 Systemwalker Centric Managerの起動

業務サーバのSystemwalker Centric Managerを起動します。

業務サーバから以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。

【Windows版】

Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\scentricmgr

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/scentricmgr

業務サーバのSystemwalker Centric Manager起動後、運用管理サーバで以下の作業を行います。

  1. 構成情報を一括配付するため、以下のコマンドを実行します。

    【運用管理サーバがWindows版の場合】

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MpNetmgr\bin\mpdrpspm -a

    【運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合】

    /opt/systemwalker/bin/mpdrpspa.sh all
  2. ネットワーク管理のポリシーを一括配付するため、以下のコマンドを実行します。

    【運用管理サーバがWindows版の場合】

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MpNetmgr\bin\mpnmpref.bat

    【運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合】

    /opt/systemwalker/bin/mpnmpref

mpnmpref(ネットワーク管理ポリシー反映コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

10.7.3.9 Systemwalker Centric Manager使用ホスト名の変更

Systemwalker Centric Manager使用ホスト名の変更は、部門管理サーバの“Systemwalker Centric Manager使ホスト名の変更”を参照してください。

10.7.3.10 機能ごとの変更

機能ごとの変更を行います。変更を行う機能と変更が必要な場所を以下に示します。インストール種別または使用している機能により、設定を行ってください。


機能名

条件

運用管理
サーバ

部門管理
サーバ

業務
サーバ

運用管理
クライアント

クライアント

Systemwalkerコンソール

必須

○(注1) (注5)

○(注1)

コンソール操作制御

必須

○(注6)

イベント監視

選択

○(注2)

○(注2)

○(注3)

○(注3)

性能監視

選択

スクリプト

選択

自動運用支援

選択

資源配付

選択

○(注4)

共通ツール

選択

リモート操作(注5)

選択

監査ログ管理

必須

アプリケーション管理

必須

注1)
IPアドレス/IPバージョン、ホスト名の変更時、mpaplregコマンドでメニューを登録しているノードを削除後、再登録する場合は、mpaplregコマンドで該当するメニューを再登録(削除後登録)する必要があります。

注2)
メッセージ送信先システムとして設定しているサーバだけで実行します。

注3)
メッセージ送信先システムを設定している場合、メッセージ送信先システムの変更が必要です。

注4)
UNIX版で機能を使用している場合、設定が必要です。

注5)
Windows版で機能を使用している場合、設定が必要です。

注6)
コンソール操作制御機能の操作対象名に指定したホスト名を変更した場合、運用管理サーバで構成情報を変更する必要があります。

Systemwalkerコンソールの変更

Systemwalkerコンソールの変更は、運用管理サーバの変更と同じです。

作業手順については、“運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する”の、“機能ごとの変更”に記載されている、“Systemwalkerコンソールの変更”を参照してください。

コンソール操作制御の変更

運用管理サーバで設定した操作制御マネージャ起動条件記述ファイルで、条件グループの操作対象名(objectEx)に指定したホスト名を変更する必要があります。

作業手順については、“運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する”の、“機能ごとの変更”に記載されている、“コンソール操作制御の変更”を参照してください。

イベント監視の変更

構成情報の変更

接続形態が必要時接続の場合は、構成情報を変更する必要があります。

以下の手順で構成情報を変更してください。

  1. 構成情報を削除する

    業務サーバがメッセージ送信先システムとして定義していたシステムで、以下のコマンドを実行して構成情報を削除します。

    【Windows版】

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\opaconstat -D 業務サーバのホスト名

    【UNIX版】

    /opt/systemwalker/bin/opaconstat -D 業務サーバのホスト名

    業務サーバのホスト名 : 変更する前の業務サーバのホスト名

    運用管理サーバがクラスタ環境の場合、運用系でコマンドを実行してください。

    部門管理サーバがクラスタ環境の場合、運用系、待機系でコマンドを実行してください。

  2. 構成情報を登録する

    メッセージ送信先システムで指定しているシステムが動作していることを確認し、業務サーバで以下のコマンドを実行して構成情報を上位サーバに登録します。

    【Windows版】

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin\opaconstat -a

    【UNIX版】

    /opt/systemwalker/bin/opaconstat -a

opaconstat(接続構成登録/削除/表示コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

メッセージ送信先システムの変更

業務サーバをメッセージ送信先システムとして指定しているシステムがある場合、業務サーバのIPアドレス/IPバージョン/ホスト名の変更が終了後、そのシステムのメッセージ送信先システムを変更し、Systemwalkerを再起動してください。

通信用IPアドレス定義の再定義【UNIX版】

通信用IPアドレス定義を実施している場合にIPアドレス/IPバージョンの変更があった場合、IPアドレス/IPバージョンの変更があったシステムで再度定義を実施してください。
opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド)で定義します。
opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド)【UNIX版】の詳細については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

性能監視の変更

性能監視の変更は、運用管理サーバの変更と同じです。業務サーバを性能監視の監視対象としている場合、変更が必要です。

作業手順については、“運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する”の、“機能ごとの変更”に記載されている、“性能監視の変更”を参照してください。

スクリプトの変更

運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン/ホスト名変更と同じです。スクリプトファイル中で、ホスト名を変更した部門管理サーバを意識した処理を行っている場合、変更が必要です。

作業手順については、“運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する”の、“機能ごとの変更”に記載されている、“スクリプトの変更”を参照してください。

注意

業務サーバで使用する場合の注意事項

業務サーバでは、以下に示すサンプルスクリプトは動作しません。

  • IPv6インタフェースの稼働監視

  • Systemwalkerセルフチェック

自動運用支援の変更

運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン/ホスト名変更と同じです。イベント監視の条件定義で、ホスト名を変更した業務サーバのIPアドレス/IPバージョン/ホスト名を設定している場合、変更が必要です。

作業手順については、“運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する”の、“機能ごとの変更”に記載されている、“自動運用支援の変更”を参照してください。

資源配付の変更

資源配付で、ホスト名を変更した業務サーバが配付経路に定義されている場合、またはクライアントで業務サーバが接続先サーバに指定されている場合、運用管理サーバ、部門管理サーバおよびクライアントで変更が必要です。

サーバの変更

以下の手順に従って、各コンピュータ上で業務サーバのシステム定義(配付経路)の変更作業を実施してください。

なお、drms編集ファイルのwork_dirオプションで指定されている作業ディレクトリのtmp配下に以下のファイルが存在する場合は削除してください。

hostname

資源配付の配付経路については、“Systemwalker Centric Manager使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。

クライアントの変更

資源配付クライアントのセットアップ機能を起動し、[資源配付クライアント]の[セション開設]タブを選択し、[ノード名入力形式]に従って[接続先のノード名]を変更してください。

資源配付クライアントのセットアップ機能については、“Systemwalker Centric Manager使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。

共通ツールの変更

業務サーバで、プロセス監視の定義を行っている場合、業務サーバで変更が必要です。

以下の手順に従って、プロセス監視定義ファイルを変更してください。

プロセス監視機能については、“プロセス監視機能”を参照してください。

リモート操作の変更【Windows版】

[LiveHelp Expert]で[IPアドレス帳]に登録してある業務サーバのIPアドレスが変更の場合、リモート操作エキスパートで変更が必要です。

リモート操作の定義方法については、“Systemwalker Centric Manager使用手引書リモート操作機能編 ユーザーズガイド”を参照してください。

監査ログ管理の変更

監査ログ管理機能の変更は、運用管理サーバの変更と同じです。

作業手順については、“運用管理サーバのIPアドレス/IPバージョン、ホスト名を変更する”の、“機能ごとの変更”に記載されている、“監査ログ管理の変更”を参照してください。

アプリケーション管理の変更

ホスト名/IPアドレスを変更したノードに対して、アプリケーション管理のポリシーを再配付してください。

10.7.3.11 システムの再起動

業務サーバのシステムを再起動してください。

作業完了の確認

Systemwalkerコンソールで、変更したノードのノード情報を[ノードプロパティ]から確認してください。