業務サーバの「IPアドレスの変更」、「ホスト名の変更」または「IPアドレスとホスト名の変更」の場合に、必要な作業手順を示します。
対象バージョンレベル
SystemWalker/CentricMGR
Solaris版:10.0
A
業務サーバのIPアドレス/ホスト名変更手順
作業手順
1. SystemWalker/CentricMGR の停止 |
2. ノード情報の変更 |
3. IPアドレス/ホスト名の変更 |
4. hostsファイルまたはDNSの変更 |
5. SystemWalker/CentricMGR の起動 |
6. 機能ごとの変更 |
7. システムの再起動(業務サーバ) |
1. SystemWalker/CentricMGRの停止
業務サーバのSystemWalker/CentricMGR を停止します。
業務サーバから以下のコマンドを実行し、SystemWalker/CentricMGR を停止します。
/opt/systemwalker/bin/pcentricmgr |
2. ノード情報の変更
[注意事項]
サブネットが変更になる場合は、事前に新しくサブネットフォルダを作成しておきます。(業務サーバの変更を行った時点で新フォルダに自動的に移動します。) |
Systemwalkerコンソール システム監視/業務監視の編集モードで、業務サーバのノード情報を変更します。
ホスト名に変更がある場合
[ノードプロパティ]から[ネットワーク]タブを開きホスト名を変更します。
次に、[インタフェース]タブを開き変更対象のインタフェースを選択し、ホスト名を変更します。
IPアドレスに変更がある場合
[ノードプロパティ]から[ネットワーク]タブを開き変更対象のインタフェースを選択し、IPアドレスを変更します。
3. IPアドレスの変更/ホスト名の変更
業務サーバのOSの変更でIPアドレス/ホスト名の変更を実施してください。
4. hostsファイルまたはDNSの変更
運用に合わせて各サーバおよびクライアントでhostsファイルまたはDNSサーバの変更を実施してください。
IPアドレス/ホスト名の変更については、“SystemWalker/CentricMGR 導入手引書”の“hostsファイルまたはDNSサーバの設定”を参照してください。
5. SystemWalker/CentricMGRの起動
業務サーバのSystemWalker/CentricMGR を起動します。
業務サーバから以下のコマンドを実行し、SystemWalker/CentricMGR を起動します。
/opt/systemwalker/bin/scentricmgr |
業務サーバのSystemWalker/CentricMGR 起動後、運用管理サーバで以下の作業を行います。
/opt/systemwalker/bin/mpdrpspa.sh all |
scentricmgr、mpdrpspa.shコマンドについては、“SystemWalker/CentricMGR リファレンスマニュアル”を参照してください。
6. 機能ごとの変更
機能ごとの変更を行います。変更を行う機能と変更が必要な場所を以下に示します。インストール種別または使用している機能により、設定を行ってください。
機能名 | 条件 | 運用管理サーバ | 部門管理サーバ | 業務サーバ | 運用管理クライアント | クライアント |
---|---|---|---|---|---|---|
SystemWalkerコンソール | 必須 | - | - | - | ○(注1) | - |
イベント監視 | 選択 | ○(注2) | ○(注2) | ○ | ○(注3) | ○(注3) |
性能監視 | 選択 | ○ | - | - | - | - |
リカバリフロー | 選択 | ○ | - | - | - | - |
スクリプト | 選択 | ○ | - | - | - | - |
メータリング | 選択 | - | - | ○ | ○ | ○ |
自動運用支援 | 選択 | ○ | ○ | - | - | - |
アプリケーション管理 | 選択 | - | - | ○ | - | - |
資源配付 | 選択 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
共通ツール | 選択 | - | - | ○ | - | - |
注1)
IPアドレス、ホスト名の変更時、mpaplregコマンドでメニューを登録しているノードを削除後、再登録する場合、mpaplregコマンドで該当のメニューを再登録(削除後登録)する必要があります。
注2)
メッセージ送信先システムとして設定しているサーバだけで実行します。
注3)
メッセージ送信先システムを設定している場合、メッセージ送信先システムの変更が必要です。
SystemWalkerコンソール
以下の手順で該当のメニューを再登録してください。
ノードを削除する前に行う処理
削除するノードに対しメニューが登録されているか確認します。
運用管理クライアント上で、以下のコマンドを実行し、削除するノードに対しメニューが登録されているか確認してください。
SystemWalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\bin\mpaplreg -v |
削除するノードに対し登録されているメニューを削除します。
運用管理クライアント上で、mpaplregコマンドにて削除するノードに対し登録されているメニューを削除してください。
メニューを再登録するため、メニュー名/コマンドラインはメモしておいてください。
ノードを再登録後に行う処理
削除したメニューについて、再登録したノードのホスト名を指定して再登録します。
運用管理クライアント上で、mpaplregコマンドにてメニューを再登録してください。
mpaplregコマンドについては、“SystemWalker/CentricMGR リファレンスマニュアル”のmpaplreg(監視画面のメニュー項目登録コマンド)を参照してください。
イベント監視
[注意事項]
イベント監視の変更は、接続形態が必要時接続の場合、必要です。 |
構成情報の削除
業務サーバがメッセージ送信先システムとして定義していたシステムで、以下のコマンドを実行し、構成情報を削除します。
/opt/systemwalker/bin/opaconstat -D 業務サーバのホスト名 |
備考)
業務サーバのホスト名は、変更する前の業務サーバのホスト名です。
注意
運用管理サーバがクラスタ環境の場合、運用系でコマンドを実行します。
部門管理サーバがクラスタ環境の場合、運用系、待機系でコマンドを実行します。
構成情報の登録
業務サーバで、以下のコマンドを実行し、構成情報を上位サーバに登録します。
/opt/systemwalker/bin/opaconstat -a |
備考)
メッセージ送信先システムで指定しているシステムが動作していることを確認して上記のコマンドを実行してください。
opaconstatコマンドについては、“SystemWalker/CentricMGR リファレンスマニュアル”を参照してください。
メッセージ送信先システムの変更
業務サーバをメッセージ送信先システムとして指定しているシステムがある場合、業務サーバのIPアドレス/ホスト名の変更が終了後、そのシステムのメッセージ送信先システムを変更し、Systemwalkerを再起動してください。
メッセージ送信先システムの変更し、Systemwalkerを再起動後、以下のコマンドを実行します。
opaconstat -a |
opaconstatコマンドについては、“SystemWalker/CentricMGR リファレンスマニュアル”を参照してください。
性能監視
性能監視の変更は、運用管理サーバの変更と同じです。業務サーバを性能監視の監視対象としている場合、変更が必要です。
作業手順については、運用管理サーバの“機能ごとの変更”- “性能監視”を参照してください。
リカバリフロー
運用管理サーバのIPアドレス/ホスト名を変更と同じです。運用管理サーバで、リモートコマンドの実行先にIPアドレス/ホスト名を変更した業務サーバを指定している場合は、変更が必要です。
作業手順については、運用管理サーバの“機能ごとの変更”- “リカバリフロー”を参照してください。
スクリプト
運用管理サーバのIPアドレス/ホスト名変更と同じです。スクリプトファイル中で、ホスト名を変更した部門管理サーバを意識した処理を行っている場合、変更が必要です。
作業手順については、運用管理サーバの“機能ごとの変更”- “スクリプト”を参照してください。
注意
業務サーバでは、以下に示すサンプルスクリプトは動作しません。
IPv6インタフェースの稼働監視
セルフチェック
メータリング
メータリング機能を使用している場合、以下の作業を行ってください。
サーバポリシーの変更
業務サーバの直下にメータリング中継サーバが構成されている場合
Systemwalkerコンソール システム監視/業務監視で「メータリング ポリシー設定」を起動し、「上位サーバ」に変更後の業務サーバを設定したサーバポリシーをメータリング中継サーバに配付します。
クライアントポリシーの変更
業務サーバの直下にメータリングクライアントが構成されている場合
Systemwalkerコンソール システム監視/業務監視で「メータリング ポリシー設定」を起動し、「接続サーバ」に変更後の業務サーバを設定したクライアントポリシーを作成し、変更後の業務サーバに配付します。
メータリングクライアントが動作しているマシンで、スタートメニューから[メータリングクライアント動作環境設定]を起動し、「接続サーバ」に変更後の業務サーバを設定します。クライアントポリシーを即時に適用したい場合は、「メータリングポリシーのダウンロード」ボタンをクリックします。
業務サーバでメータリングクライアントが動作している場合
業務サーバのスタートメニューから「メータリングクライアント動作環境設定」を起動し、「クライアント名」を変更してください。
メータリングの動作環境の設定については、“SystemWalker/CentricMGR 使用手引書 監視機能編”を参照してください。
自動運用支援
運用管理サーバのIPアドレス/ホスト名変更と同じです。[イベント監視の条件定義]で、ホスト名を変更した業務サーバのホスト名を特定している場合、変更が必要です。
作業手順については、運用管理サーバの“機能ごとの変更”- “自動運用支援”を参照してください。
アプリケーション管理
業務サーバとの連携の再構築をする場合の手順を以下に示します。
Systemwalkerコンソール(業務監視)の[ポリシー]メニューから[ポリシーの定義]-[アプリケーションの監視]を選択します。
[アプリケーション管理]ウィンドウで[アプリケーション管理全体の設定]-[動作の設定]を選択します。
[動作の設定]ダイアログボックスの[設定]タブで、[アプリケーション情報送信種別]の項目を[次回エージェント起動時のみ最新情報を送信する]または[エージェント起動時に毎回最新情報を送信する]に設定して、[OK]ボタンをクリックします。
[ポリシー]メニューから[配付先の設定]を選択し、ポリシーの配付先をリストア先の業務サーバに設定します。
[ポリシー]メニューから[ポリシーの配付]を選択し、ポリシーを配付します。このとき[ポリシーを適用するタイミング]を、[すぐ適用する(配付先のサービスを再起動する)]にします。
資源配付
資源配付で、ホスト名を変更した業務サーバが配付経路に定義されている場合、またはクライアントで業務サーバが接続先サーバに指定されている場合、運用管理サーバ、部門管理サーバおよびクライアントで変更が必要です。
サーバの変更
以下の手順に従って、各マシン上で業務サーバのシステム定義(配付経路)の変更作業を実施してください。
運用管理クライアントから運用管理サーバに接続して、資源配付を起動し、[対象システム]の[ノードプロパティ]ダイアログボックスで、業務サーバのサーバ名/ノード名を変更してください。
運用管理クライアントから部門サーバに接続して、資源配付を起動し、[対象システム]の[ノードプロパティ]ダイアログボックスで、業務サーバのサーバ名/ノード名を変更してください。
なお、drms編集ファイルのwork_dirオプションで指定されている作業ディレクトリのtmp配下に以下のファイルが存在する場合は削除してください。
hostname |
資源配付の配付経路については、“SystemWalker/CentricMGR 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
クライアントの変更
資源配付クライアントのセットアップ機能を起動し、[資源配付クライアント]の[セション開設]タブを選択し、ノード名入力形式に従って接続先のノード名を変更してください。
資源配付クライアントのセットアップ機能については、“SystemWalker/CentricMGR 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
共通ツール
業務サーバで、プロセス監視の定義を行っている場合、業務サーバで変更が必要です。
以下の手順に従って、プロセス監視定義ファイルを変更してください。
業務サーバで、プロセス監視定義ファイル(mppmon.ini)に“MyIPaddr”(検出元:自ノードのIPアドレス)を指定している場合は、IPアドレスを変更してください。
業務サーバをプロセス監視定義ファイルの“Destination”(プロセス状態の異常を通知する通知先ノード名)に指定している場合は、ノード名(ホスト名)を変更してください。
注意
プロセス監視定義ファイル
/etc/opt/FJSVftlc/pmon/mppmon.ini |
プロセス監視機能については、Systemwalkerホームページの“SystemWalker/CentricMGR 運用管理ガイド ~安定的な運用のために~”を参照してください。
7. システムの再起動
業務サーバのシステムを再起動してください。
作業完了の確認
Systemwalkerコンソール システム監視/業務監視で、変更したノードのノード情報を[ノードプロパティ]から確認してください。