本製品は、コンテナレジストリーにLauncherがインストールされたコンテナイメージを公開しています。製品メディアからのインストールやコンテナイメージのビルドをせずに、コンテナを起動できます。コンテナ動作環境での運用をすぐに始めることができ、本製品やコンテナイメージがベースとするOSの最新化をするための運用手番を最小化できるという点で、有効な方法です。また、コンテナの起動前にアプリケーションを格納した状態にすることが不要であるため、頻繁にアプリケーションを最新化する場合にも有効な方法です。
本製品のコンテナイメージの公開先
項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
公開先 | quay.io | |
イメージ名 | fujitsueap/fujitsu-software-enterprise-application-platform-launcher | |
タグ名 | ubi8-製品バージョン-ビルド番号 ubi9-製品バージョン-ビルド番号 | Red Hat Universal Base ImageがベースとするRed Hat Enterprise Linuxのメジャーバージョンがタグ名の先頭に含まれています。 |
参照
注意
本製品のコンテナイメージを入手するだけでは、使用権は許諾されていません。本製品のコンテナイメージの使用権の許諾を受けるために、製品メディアから本製品をインストールする場合と同様に、ライセンスの購入が必要です。
本製品のコンテナイメージの特徴
本製品のコンテナイメージは、以下の特徴があります。
Red Hat Universal Base Imageで提供されているOSのパッケージに加えて、「インストールガイド」の「インストール条件」-「基本ソフトウェア」に記載されたOSのパッケージがインストールされています。トラブルシューティングに必要なOSのパッケージはインストールされていないため、必要に応じて追加でインストールしてください。
一般ユーザー「eapuser」(uid: 1000、gid: 1000)でLauncherが起動します。アプリケーションなどの資材は、eapuserが参照できるようにする必要があります。
以下のOSの設定に注意してください。
環境変数LD_LIBRARY_PATHにLauncherの動作に必要なライブラリーのパスが設定されています。本設定を消さないでください。
日本語の言語パックはインストールされていないため、必要に応じて日本語の言語パックをインストールし、環境変数LANGを設定してください。日本語の言語パックをインストールする場合は、「3.4.2 本製品のコンテナイメージのカスタマイズ」の方法でコンテナイメージをカスタマイズしてください。
時刻は、Red Hat Universal Base Imageのデフォルトの状態であるUTCになっています。必要に応じてJSTに変更してください。JSTに変更する場合は、「3.4.2 本製品のコンテナイメージのカスタマイズ」の方法でコンテナイメージをカスタマイズしてください。
本製品の提供機能のうち、Launcherだけが利用可能です。以下の機能は未サポートです。
本製品のコンテナイメージで未サポートの機能 | 説明 |
---|---|
本製品のインストール | 製品メディアを利用してインストールした場合と同じパスに資材が格納されており、インストールできません。GlassFishをコンテナ動作環境で利用する場合は、製品メディアからコンテナイメージを作成してください。 |
本製品のアンインストール | コンテナでは、本製品のアンインストールは不要です。 |
修正の適用 | 修正適用済みのコンテナイメージがコンテナレジストリーに公開されるため、修正の適用は利用するコンテナイメージのタグ名を切り替えることで実施します。 |
一括資料採取コマンド、FJQSS | コンテナ動作環境でのLauncher利用時にトラブルが発生した場合に技術員へ連絡する際に必要な資料については、「4.9 コンテナ動作環境での運用」を参照してください。 |
バックアップ・リストアコマンド | GlassFishがインストールされていないため、提供しません。 |
本製品のコンテナイメージの利用方法
init-containerやサイドカーパターンを利用して本製品のコンテナイメージ内に資材を格納し、環境変数を設定することでLauncherを起動できます。
Launcher起動時に指定するオプションは、以下の環境変数で設定します。
環境変数名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
OOME_OPTION | 可 | 本製品のコンテナイメージでは、Launcher運用中にJavaヒープ領域/メタスペース不足が発生した場合、プロセスを停止しコンテナが再起動します。 「java.lang.OutOfMemoryError」を返却(スロー)する場合は、本環境変数に空文字列を指定します。 |
JVM_OPTION | 可 | javaコマンドに指定するオプション(-Xmxなど)を指定します。オプションを複数指定する場合は、半角空白で区切ります。半角空白をオプションの設定値として使用することはできません。 以下のオプションは本製品のコンテナイメージで指定しているため、指定しないでください。
|
LAUNCHER_OPTION | 可 | 「8.1 コマンドライン仕様」に記載されているLauncherのオプションを指定します。オプションやオプションの引数を複数指定する場合は、半角空白で区切ります。半角空白をオプションの設定値として使用することはできません。 --deployオプションは本製品のコンテナイメージで指定しているため、指定しないでください。 --generateオプションを指定すると、Launcherは起動せずにコンテナが終了するため、指定しないでください。 |
WAR_PATH | 不可 | 本製品のコンテナイメージ内に格納したWARファイルのパスを指定します。 相対パスを指定した場合、Launcherは/home/eapuserディレクトリーからの相対パスを参照します。 |
例
javaコマンドのオプションに-Xmx512m、コンテキストルートに/application、配備するアプリケーションに/home/eapuser/application.warを指定する場合のマニフェストファイル
env: - name: JVM_OPTION value: "-Xmx512m" - name: LAUNCHER_OPTION value: "--contextroot /application" - name: WAR_PATH value: "/home/eapuser/application.war"