GlassFish運用資産のリストア後に異常が発生する場合、ijrestoreコマンドに指定するオプションに誤りがあるか、運用資産のリストア後の作業に誤りがあることが考えられます。「10.1.3 リストア手順」、「10.2.3 リストア手順」の手順を参照し、正しい手順で運用資産のリストアが行われたかどうかを確認してください。
以下のトラブルについて、原因と対処方法を説明します。
ijsetoperatoridコマンドの実行時にIJSETOPID00014が出力され、コマンドの実行に失敗する場合
リストア・バックアップ元の運用ユーザーが存在しない場合、本メッセージが出力されます。リストア・バックアップ元と同じ運用ユーザーが存在するか、確認してください。
PCMIサービスの起動に失敗する場合
以下の可能性があります。
PCMI0001、またはPCMI0023が出力され起動に失敗した場合は、ijsetoperatoridコマンドをリストア後に実行していない可能性があります。
PCMIサービスを起動する前にissetsecuritymodeコマンド、ijsetoperatoridコマンドを実行してください。
バックアップ環境とリストア環境で、Interstageのインストールディレクトリーが異なっている可能性があります。
リストア先のインストールディレクトリーが、バックアップ環境のインストールディレクトリーと同じか確認してください。
DASの起動ができない場合
サーバーログを確認し、出力されているメッセージについて対処してください。
特に、以下のメッセージが出力されている場合、バックアップ元の環境で指定していたHTTPリスナー、IIOPサービス、管理サービスのネットワークアドレスを、ijrestoreコマンドの-fオプションでIPアドレス・ホスト名設定ファイルを指定して変更したかどうか確認してください。この場合、ijrestoreコマンドで-fオプションを指定して運用資産を再度リストアしてください。
Shutting down server due to startup exception |
DASの起動はできるが、その後のasadminコマンドによる操作に失敗する、またはエラーメッセージが出力される場合
asadminコマンド実行時に以下のようなメッセージが出力される場合は、PCMIサービスを停止し、「5.2.9 運用管理操作の暗号化通信」に記載されている手順を実施するようにしてください。
手順の中で、キーストアのパスワードの入力を求められた場合は、マスターパスワードを指定します。マスターパスワードについては「5.2.8 マスターパスワード」を参照してください。
javax.net.ssl.SSLHandshakeException: java.security.cert.CertificateNotYetValidException: NotBefore: Thu Jun 02 19:32:39 JST 2016 |
GlassFish Serverクラスター、GlassFish Serverインスタンスの起動ができない場合
サーバーログを確認し、出力されているメッセージについて対処してください。
DASの場合と同様に、IPアドレスやホスト名に関する定義項目の変更を実施していない可能性があります。DASが起動できない場合と同様に、ijrestoreコマンドに-fオプションを指定して運用資産をリストアしてください。
DASが起動できる場合は、asadmin setサブコマンドで定義項目を変更しても問題ありません。
Webブラウザにステータスコード「404 Not Found」が通知される場合
GlassFish運用資産をリストアした場合、isprintbackuprscコマンドで表示されたバックアップ対象サービスの運用資産もリストアしているか確認してください。
特に、Webサーバー連携をしている場合は、Interstage HTTP Server 2.4運用資産、Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産のリストアを実施するようにしてください。
Webブラウザにステータスコード「500 Internal Server Error」が通知される場合
Webサーバー連携をしている場合に本現象が発生する場合、Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産のリストアが正しく行われていない可能性があります。
以下の条件にあてはまる場合、Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産のリストア時にwscrestoreコマンドで-hオプションを指定して、接続先のGlassFish ServerクラスターのIPアドレスを変更してください。
GlassFish運用資産のリストア時に、ijrestoreコマンドの-fオプションを指定してHTTPリスナーのネットワークアドレスを変換した場合。
WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを別マシンで運用する場合に、GlassFish運用資産のリストア先のマシンのIPアドレスがバックアップ元と異なる場合。
この場合、Webサーバーが存在するマシン上でwscrestoreコマンドを実行する必要があります。
appclientコマンドの実行に失敗する場合
glassfish-acc.xmlに記載されているアドレスが、リストア先のIPアドレス・ホスト名になっているかどうかを確認してください。