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Symfoware Server V12.7.0 データベース二重化導入運用ガイド
FUJITSU Software

C.4 Symfoware Serverのシステム環境およびデータベースの監視

DBミラーリングシステムの運用では、Symfoware Serverが出力するメッセージを監視し、ディスク障害などのSymfoware Serverのデータベース資源に異常が発生した場合に、ノードの切替えを行うことが可能です。
また、DBミラーリング動作環境ファイルのDB_INH_OBSERVEパラメタを設定することで、異常発生時にDBミラーリングシステムで自動的にノードを切替えることも可能です。

通常はSymfoware Serverのメッセージを調査し、業務への影響調査や適切なリカバリを実施した後で、DBミラーリングシステムの機能を利用して、手動でノードの切替えを行う運用を推奨します。
なお、自動切替えを利用する場合は、以下の説明が業務上問題のないことを確認してください。

ポイント

  • Symfoware Serverはメッセージによる監視を推奨しており、一般的にメッセージ監視運用は、Systemwalkerなどと連携して実現します。このため、データベースを配置しているディスク障害の監視は、メッセージ監視運用として実施することを推奨します。

  • Symfoware Serverにおいて、監査ログデータベースの異常により監査ログの取得ができないときにSymfoware Serverを強制停止する運用を行っている場合、Symfoware Serverのダウン監視を行うことでSymfoware Serverが強制停止するとノードが自動的に切替わります。これにより、切替えた先のノードで業務継続と監査ログの取得が可能となります。

  • V10.x以前のバージョンレベルと互換性のある監査ログに関する資源の異常監視を行う場合には、DB監視資源定義ファイルにMONITOR_AUDITLOG=YESを設定してください。

参照

監査ログデータベースの異常については、“セキュリティ運用ガイド”を参照してください。

運用設計の方針

下表にメッセージ監視で異常を検知した場合の運用方法案を説明します。運用設計の参考にしてください。

表C.2 異常を検知した場合の運用方法案

データベース資源

運用案

補足

ロググループ管理ファイル

ログ管理ファイル

メモリ上で当面は、業務継続可能なため、業務に影響が少ない時間帯などでノードの切替えを実施する(切替えたノードで業務を継続)。その後、障害が発生したロググループ管理ファイルまたはログ管理ファイルのリカバリを実施する。

テンポラリログファイル

業務への影響を少なくするため、Symfoware Serverの正常停止を試みてから、ノードの切替えを実施する(切替えたノードで業務を継続)。その後、障害が発生したテンポラリログファイルのリカバリを実施する。

RDBディクショナリ

RDBディレクトリファイル

ノードの切替えを実施する(切替えたノードで業務を継続)。その後、障害が発生したRDBディクショナリまたはRDBディレクトリファイルのリカバリを実施する。

DSI(表またはインデックス)

異常となったデータベース資源を調査し、業務への影響を判断(閉塞範囲、閉塞対象資源の重要度)してから、ノードの切替えを実施する。その後、障害が発生したDSI(表またはインデックス)のリカバリを実施する。

例えば異常となった資源を利用している業務より優先度の高い業務が正常動作している場合、優先度の高い業務の完了を待ってからノードの切替えを行う。

ポイント

アーカイブログファイルが閉塞した場合は、利用者業務は継続可能です。また、データベーススペースの閉塞は、メディアリカバリ作業で発生します。このため、これらの資源は通常はノード切替え対象とせず、異常が発生したノードでリカバリしてください(DBミラーリング動作環境ファイルでの監視設定はできません)。もし、これらの資源が閉塞したときにノードの切替えを行う場合は、通常のデータベース運用で実施しているメッセージ監視を元に、dxswitchコマンドで切替えを行ってください。

参照

参考

モニタデーモンは、DBミラーリング動作環境ファイルに指定されたデータベース資源の監視を行い、異常が発生した場合に自動的にノードを切替えることが可能です。

モニタデーモンは、設定されたデータベース資源を3秒ごとにチェックします。設定された監視方法(HER:ディスク障害原因の閉塞など)を検出すると、データベースの異常が発生したと判断し、ノードの切替えを行います。

参照

監視データベース資源の指定方法については“D.1.1 監視データベース資源の指定”を参照してください。