Mirroring Controllerを利用しているとき、副系ノードへの切替え不可状態で、正系ノードでノードの切替え事象が発生した場合には、以下のメッセージをイベントログに出力します。
32120: 副系ノードの異常のためノード切替えができません
ノードの切替え不可状態でノード切替え事象が発生した場合、利用者業務が完全に停止します。このため、正系ノードを再起動して利用者業務を開始するか、副系ノードで強制ノード切替えを実行して業務を開始してください。
注意
モニタデーモンが停止するようなノードダウン事象の場合には、メッセージを出力することができません。
正系ノードをそのまま使用して、利用者業務を継続する場合の手順を以下に示します。
操作の手順
データベースサーバ1の操作
DBミラーリングシステムがノードの切替え不可を通知するメッセージを出力します。
32120: 副系ノードの異常のためノード切替えができません
ノードの切替え不可状態を認識します。
異常事象に対するリカバリ作業を行います。
モニタデーモンを起動します。
データベースサーバを起動します。
BC管理DBをメモリ常駐します。
dxsvstartコマンドのcオプションを実行し、正系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
> dxsvstart -c
アプリケーションサーバの操作
必要に応じて利用者業務を停止します。
利用者業務を再開します。
注意
データベースサーバ1の操作については、正系ノードの異常事象に応じて(4)(5)(6)(7)の手順を行ってください。
副系ノードの異常などノード切替え不可状態の場合、副系ノードのリカバリを行い、DBミラーリングサービスを開始します。これにより、DBミラーリングシステムの運用が再開されます。なお、RLP閉塞などDCUの再構築が必要な異常原因の場合は、両ノードでのDCUの再構築が必要です。
副系ノードの異常などの切替え不可状態で、正系ノードに異常が発生し、RLP閉塞で異常が発生した場合は、DCUの再構築を実施してください。
参照
監視プロセスの起動については、“Connection Manager ユーザーズガイド” を参照してください。
アプリケーション接続環境の開設プロシジャについては“RDB運用ガイド”を参照してください。
BC管理DBのメモリ常駐については“8.1.3 BC管理DBのメモリ常駐”を参照してください。
DCUの再構築については“11.9 DCUの再構築”を参照してください。
ハード障害などの要因により、正系ノードが使用できない場合、副系ノードを正系ノードとして使用することが可能です。
操作の手順
データベースサーバ1の操作
DBミラーリングシステムがノードの切替え不可を通知するメッセージを出力します。
32120: 副系ノードの異常のためノード切替えができません
ノードの切替え不可状態を認識します。
正系ノードが使用できないことを確認します。
Symfoware/RDBの強制停止を行います。
データベースサーバ2の操作
イベントログから、Symfoware/RDBやDBミラーリングシステムの異常を通知するメッセージを確認し、異常原因の調査をします。
dxsvstopコマンドのrオプションを実行して、DBミラーリングサービスをリカバリ停止します。
> dxsvstop -r
メッセージから異常原因の対処を行います。
dxsvstartコマンドのrオプションを実行して、副系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。
> dxsvstart -r
dxswitchコマンドのnオプションを実行してノード切替えを実施します。副系ノードは正系ノードに状態遷移します。
> dxswitch -n
注意
DBミラーリングサービスは停止状態ですのでデータベース二重化処理は行われません。
スプリットブレインが発生することを防止するため、データベースサーバ1のSymfoware/RDBは必ず停止させてください。
RLP閉塞などDCUの再構築が必要な異常原因の場合は、DBミラーリングサービスをリカバリ停止せずにdxswitchコマンドのforceオプションを実行してノードを切り替えてください。
副系ノードがノードの切替え不可状態となった原因により、データの一致性が保証できない場合があります。利用者業務の停止が可能となった時点で、データの整合性を確認する必要があります。
参照
Symfoware/RDBの強制停止については“コマンドリファレンス”を参照してください。