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Symfoware Server V12.7.0 データベース二重化導入運用ガイド
FUJITSU Software

11.5.1 ノード切替え不可状態でのノード切替え事象の発生

Mirroring Controllerを利用しているとき、副系ノードへの切替え不可状態で、正系ノードでノードの切替え事象が発生した場合には、以下のメッセージをイベントログに出力します。

32120: 副系ノードの異常のためノード切替えができません

ノードの切替え不可状態でノード切替え事象が発生した場合、利用者業務が完全に停止します。このため、正系ノードを再起動して利用者業務を開始するか、副系ノードで強制ノード切替えを実行して業務を開始してください。

注意

モニタデーモンが停止するようなノードダウン事象の場合には、メッセージを出力することができません。

11.5.1.1 正系ノードを使用する場合

正系ノードをそのまま使用して、利用者業務を継続する場合の手順を以下に示します。

操作の手順

データベースサーバ1の操作

  1. DBミラーリングシステムがノードの切替え不可を通知するメッセージを出力します。

    32120: 副系ノードの異常のためノード切替えができません
  2. ノードの切替え不可状態を認識します。

  3. 異常事象に対するリカバリ作業を行います。

  4. モニタデーモンを起動します。

  5. データベースサーバを起動します。

  6. BC管理DBをメモリ常駐します。

  7. dxsvstartコマンドのcオプションを実行し、正系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。

    > dxsvstart -c

アプリケーションサーバの操作

  1. 必要に応じて利用者業務を停止します。

  2. 利用者業務を再開します。

注意

  • データベースサーバ1の操作については、正系ノードの異常事象に応じて(4)(5)(6)(7)の手順を行ってください。

  • 副系ノードの異常などノード切替え不可状態の場合、副系ノードのリカバリを行い、DBミラーリングサービスを開始します。これにより、DBミラーリングシステムの運用が再開されます。なお、RLP閉塞などDCUの再構築が必要な異常原因の場合は、両ノードでのDCUの再構築が必要です。

  • 副系ノードの異常などの切替え不可状態で、正系ノードに異常が発生し、RLP閉塞で異常が発生した場合は、DCUの再構築を実施してください。

参照

  • 監視プロセスの起動については、“Connection Manager ユーザーズガイド” を参照してください。

  • アプリケーション接続環境の開設プロシジャについては“RDB運用ガイド”を参照してください。

11.5.1.2 副系ノードを使用する場合

ハード障害などの要因により、正系ノードが使用できない場合、副系ノードを正系ノードとして使用することが可能です。

操作の手順

データベースサーバ1の操作

  1. DBミラーリングシステムがノードの切替え不可を通知するメッセージを出力します。

    32120: 副系ノードの異常のためノード切替えができません
  2. ノードの切替え不可状態を認識します。

  3. 正系ノードが使用できないことを確認します。

  4. Symfoware/RDBの強制停止を行います。

データベースサーバ2の操作

  1. イベントログから、Symfoware/RDBやDBミラーリングシステムの異常を通知するメッセージを確認し、異常原因の調査をします。

  2. dxsvstopコマンドのrオプションを実行して、DBミラーリングサービスをリカバリ停止します。

    > dxsvstop -r
  3. メッセージから異常原因の対処を行います。

  4. dxsvstartコマンドのrオプションを実行して、副系ノードのDBミラーリングサービスを開始します。

    > dxsvstart -r
  5. dxswitchコマンドのnオプションを実行してノード切替えを実施します。副系ノードは正系ノードに状態遷移します。

    > dxswitch -n

注意

  • DBミラーリングサービスは停止状態ですのでデータベース二重化処理は行われません。

  • スプリットブレインが発生することを防止するため、データベースサーバ1のSymfoware/RDBは必ず停止させてください。

  • RLP閉塞などDCUの再構築が必要な異常原因の場合は、DBミラーリングサービスをリカバリ停止せずにdxswitchコマンドのforceオプションを実行してノードを切り替えてください。

  • 副系ノードがノードの切替え不可状態となった原因により、データの一致性が保証できない場合があります。利用者業務の停止が可能となった時点で、データの整合性を確認する必要があります。

参照

Symfoware/RDBの強制停止については“コマンドリファレンス”を参照してください。