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Symfoware Server V12.7.0 データベース二重化導入運用ガイド
FUJITSU Software

11.2 運用操作時の異常

DBミラーリングサービスの運用中に、以下のコマンドが異常終了した場合のリカバリ方法について説明します。

コマンドが異常終了した場合は、標準エラー出力に以下のメッセージが出力されます。

dxsvstartコマンドの場合
32211: dxsvstart('オプション名')コマンドが異常終了しました
dxsvstopコマンドの場合
32212: dxsvstop('オプション名')コマンドが異常終了しました
dxswitchコマンドの場合
32213: dxswitch('オプション名')コマンドが異常終了しました

これらのメッセージの直前にメッセージが出力されている場合は、そのメッセージにしたがってエラー原因を取り除いて、コマンドを再実行してください。
直前にメッセージが出力されていない場合は、dxinfコマンドのsオプションの実行、およびrdbbcdcuコマンドのVオプションおよびbオプションの実行によって状態を確認し、状態に応じたリカバリを行ってください。
運用操作中にコマンドが異常終了した場合のリカバリ操作の手順を以下に説明します。

操作の手順

両ノード共通の操作

  1. 標準エラー出力を確認します。

  2. コマンドの異常終了メッセージ以外で異常原因を示すメッセージが出力されている場合は、それにより対処して、コマンドを再実行します。

  3. エラーメッセージが出力されていない場合、dxinfコマンドのsオプションによりDBミラーリングサービスの状態を確認します。

    > dxinf -s
    
    dxinf DATE:2011/01/04 TIME:21:15:32
    RDB-NAME          : dup1
    Host-Name         : DBSVR1
    IP-address        : 10.128.25.128
    Node
      Status Service   S-Scr   RDB     Switch
      C      normal    normal  -       -
    Monitoring
      Polling DB_Timeout DB_Inh DB_Down
      start   stop       stop   start
    Network
      GCM          Trans
      invalid      normal

    Nodeの情報のうち、ノードの“DBミラーリングサービスの状態(Service) ”、 “DBミラーリングサービススクリプトの状態(S-Scr) ”、“切替えの可否(Switch) ”から、対処方法を確認します。詳細は“表11.1 dxinfコマンドおよびrdbbcdcuコマンドの実行結果とリカバリ方法の関係”を参照してください。

  4. 両ノードでrdbbcdcuコマンドのVオプションおよびbオプションにより情報を表示します。

    > rdbbcdcu -V -b
    
    LogGroup             : system
    RLCbuffNum           : 128
    RLCbuffSize          : 2K
    RLCnum               : 3
    RLCsize              : 10240K
    RLPid  RLPname  Kind       OnMode   OnStat       RLPstat      InhCause   ConStat        DisConCause   LogRemain
        1  rlp101   origin     capture  online       normal       -          connection     -                     -
        2  rlp102   duplicate  init     standby      normal       -          disconnection  -                     -

    両ノードで実行し、“RLPの状態(RLPstat)”が、“正常(normal) ”か、“RLP閉塞(RLPinh(own)、またはRLPinh(other))”のいずれかを確認します。
    コマンド実行時に異常となった場合は、2つのRLPのうち、どちらのRLPがRLP閉塞しているかを、RDBREPORTに出力されている以下のメッセージから確認してください。

    qdg20122e:RLPを閉塞しました RLP名='RLP名'
  5. RLPが閉塞していない場合、dxinfコマンドのsオプションの実行結果によって、コマンドの再実行、あるいはリカバリ停止してから、イベントログを参照してエラー原因を取り除き、DBミラーリングサービスの再開、コマンドを再実行します。

  6. RLPが閉塞している場合、DCUの再構築を行います。

dxinfコマンド、rdbbcdcuコマンドの実行結果とリカバリ方法については、以下の表を参照してください。

表11.1 dxinfコマンドおよびrdbbcdcuコマンドの実行結果とリカバリ方法の関係

dxinfコマンドの実行結果

rdbbcdcuコマンドの実行結果

対処方法

DBミラーリングサービスの状態(Service)

DBミラーリングサービススクリプトの状態(S-Scr)

切替えの可否(副系ノードのみ)(Switch)

RLP状態(RLPstat)

正系ノード

副系ノード

normal

normal

enable

normal

リカバリ停止後にイベントログよりエラー原因の対処を実施

normal

disable

normal

リカバリ停止後にイベントログよりエラー原因の対処を実施

failure

normal

enable

normal

リカバリ停止後にイベントログよりエラー原因の対処を実施

failure

normal

disable

normal

リカバリ停止後にイベントログよりエラー原因の対処を実施

failure

failure

disable

normal

リカバリ停止後にイベントログよりエラー原因の対処を実施

failure

disable

normal

リカバリ停止後にイベントログよりエラー原因の対処を実施

failure

-または

normalまたは

failure

RLPinh(own)または

RLPinh(other)

DCUの再構築

RLPinh(own)または

RLPinh(other)

DCUの再構築

stop

RLPinh(own)または

RLPinh(other)

DCUの再構築

r

RLPinh(own)または

RLPinh(other)

DCUの再構築

m

RLPinh(own)または

RLPinh(other)

DCUの再構築

参照

DCUの再構築の詳細については“11.9 DCUの再構築”を参照してください。