ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER  Cluster Foundation 導入運用手引書 4.7

1.1.6 CLIによるCF設定例

CLIによりCFを設定する場合、以下の手順で実施してください。

ここでは、CFノード名が “fuji2”、“fuji3”の2ノードで構成されるクラスタシステムを例として説明します。

  1. クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間に配置されている場合、クラウド環境の場合、またはRHOSP環境の場合、クラスタインタコネクトのIPアドレスが設定されていることを確認します。

    例) クラスタインタコネクトのNICにeth1を使用している場合

    ipコマンドを実行し、eth1にIPアドレス(ここでは192.168.223.105)が設定されていることを確認してください。

    # ip eth1
    x: eth1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu xxxx qdisc pfifo_fast state UP qlen xxxx
        link/ether xx:xx:xx:xx:xx:xx brd xx:xx:xx:xx:xx:xx
        inet 192.168.223.105/24 brd 192.168.223.255 scope global eth1
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx/xx scope link
           valid_lft forever preferred_lft forever
  2. CIP構成定義ファイルを作成します。

    クラスタシステムを構成するすべてのノードで、/etc/cip.cf を以下のように記載します。

    例)

    fuji2       fuji2RMS:netmask:255.255.255.0
    fuji3       fuji3RMS:netmask:255.255.255.0

    注意

    /etc/cip.cf を手動で作成した場合は、Cluster AdminからのCF再設定はできません。Cluster AdminからCFを再設定する場合は、事前に、/etc/cip.cfファイルを削除してください。
    再設定時に、Cluster Adminから/etc/cip.cfファイルを作成します。

  3. IPアドレスを設定します。
    クラスタシステムを構成するすべてのノードで、/etc/hosts を以下のように記載します。
    例)

    <cip address1>     fuji2RMS
    <cip address2>     fuji3RMS
  4. cfcp/cfsh を使用してリモートアクセスを有効にします。
    クラスタシステムを構成するすべてのノードで、/etc/default/cluster.config を以下のように記載します。

    CFCP "cfcp"
    CFSH "cfsh"
  5. すべてのノードで、/etc/default/cluster を編集します。

    1. /etc/default/clusterを以下のように編集します。

      ■物理環境、KVM 環境、VMware 環境の場合

      nodename <CFノード名>
      clustername <クラスタ名>
      device <クラスタインタコネクト1>
      device <クラスタインタコネクト2>

      例)

      nodename fuji2
      clustername  PRIMECLUSTER1
      device eth2
      device eth3

      注意

      nodename に定義するのは、OSのノード名ではなく、CFノード名であることに注意してください。

      ■クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間に配置されている場合、クラウド環境(シングルノードクラスタ以外)の場合、またはRHOSP環境の場合

      nodename <CFノード名>
      clustername <クラスタ名>
      device <IPデバイス1> <自身のIPアドレス1> <自身のブロードキャストアドレス1> <他ノードのIPアドレス1>
      device <IPデバイス2> <自身のIPアドレス2> <自身のブロードキャストアドレス2> <他ノードのIPアドレス2>

      例) fuji2の/etc/default/cluster

      nodename fuji2
      clustername PRIMECLUSTER1
      device /dev/ip0 192.168.223.105 192.168.223.255 192.168.123.112
      device /dev/ip1 192.168.200.105 192.168.200.255 192.168.100.112

      注意

      • nodename に定義するのは、OSのノード名ではなく、CFノード名であることに注意してください。

      • 3ノード以上の場合、他ノードのIPアドレスには、すべてのノードのIPアドレスを空白区切りで記載してください。

      • クラスタインタコネクトは最大4本まで使用できます。クラスタインタコネクトを複数使用する場合は、device行を複数記載してください。各device行のIPデバイスにはそれぞれ異なる/dev/ipX(Xは0~3)を指定します。

      ■クラウド環境で、かつ、シングルノードクラスタの場合

      nodename <CFノード名>
      clustername <クラスタ名>
      device /dev/ip0 <dummyインタフェースのIPアドレス> <dummyインタフェースのブロードキャストアドレス>

      例) fuji2の/etc/default/cluster

      nodename fuji2
      clustername PRIMECLUSTER1
      device /dev/ip0 192.168.223.105 192.168.223.255

      注意

      nodename に定義するのは、OSのノード名ではなく、CFノード名であることに注意してください。

    2. オーナ、グループ、アクセス権を設定します。

      # chown root:root /etc/default/cluster
      # chmod 600 /etc/default/cluster
    3. ノードを再起動します。

  6. クラスタシステムを構成する任意の1ノードで、以下のコマンドを実行し、クラスタ整合性モニタ(CIM)を設定します。

    # rcqconfig -a <nodename> ... 

    nodename : CFノード名

    例)

    # rcqconfig -a fuji2 fuji3

    このコマンドがエラーとなった場合、手順5.で/etc/default/clusterに設定したクラスタ名、CFノード名に誤りがないかを再確認してください。

  7. RMSノード名で通信できることを確認します。

    例) fuji2から確認する場合

    # ping fuji3RMS

    通信できない場合、手順2.および手順3.で/etc/cip.cf、/etc/hostsに設定したCFノード名、RMSノード名、CIPアドレスに誤りがないかを再確認してください。

クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間に配置されている場合、クラウド環境の場合、またはRHOSP環境の場合、以下の手順でCFの設定を確認してください。

  1. 任意の1ノードで以下のコマンドを実行し、すべてのノードがクラスタに参入できていることを確認します。

    # cftool -n

    例) CFノード名がfuji2、fuji3の2ノードの場合

    # cftool -n
    Node        Number State      Os       Cpu
    fuji2       1      UP         Linux    EM64T
    fuji3       2      UP         Linux    EM64T

    Nodeにfuji2、fuji3の両方が表示されること、StateがUPであることを確認してください。

  2. すべてのノードで以下のコマンドを実行し、CF over IPの設定が有効になっていることを確認します。

    # cftool -d

    例) クラスタインタコネクトが2本の場合

    # cftool -d
    Number  Device    Type Speed    Mtu      State  Configured  Address
    4       /dev/ip0  6    n/a      1392     UP     YES         0a.00.00.c9.00.00
    5       /dev/ip1  6    n/a      1392     UP     YES         0a.00.00.ca.00.00

    Deviceに/dev/ipX (Xは0~3。クラスタインタコネクトの本数だけ表示。) のみが表示されることを確認してください。

上記の手順1.または手順2.で問題があった場合、以下の設定を見直してください。

■クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間に配置されている場合、または、FJcloud-ベアメタル環境の場合

  1. “PRIMECLUSTER導入運用手引書”の“付録J Firewallを使用する場合”を参照して、CF over IPの通信を許可する場合に必要な設定が行われているか、確認してください。

  2. /etc/cip.cf、/etc/default/cluster、/etc/hostsに設定したCFノード名、RMSノード名、CIPアドレス、クラスタインタコネクトのIPアドレス、IPデバイス、ブロードキャストアドレス、クラスタ名に誤りがないかを再確認してください。

■クラウド環境(FJcloud-ベアメタル環境は除く)、または、RHOSP環境の場合

  1. 以下で作成したセキュリティグループ(またはセキュリティ規則)の設定が正しく行われていることを確認してください。

    • FJcloud-O環境の場合、“PRIMECLUSTER 導入運用手引書<Cloud Service編>”の“3.1.2.4 クラスタインタコネクト用セキュリティグループの作成”

    • ニフクラ環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“8.3.2.2 クラスタインタコネクトに適用するルール”

    • AWS環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“20.3.2.2 クラスタインタコネクトに適用するルール”

    • Azure環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“26.3.2.2 クラスタインタコネクトに適用するセキュリティ規則”

    • RHOSP環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”の“H.2.2.2 仮想ネットワークの作成”

  2. 仮想ネットワークインタフェースを複数作成し、デフォルトゲートウェイが設定されていない仮想ネットワークインタフェースで異なるサブネットのインタフェースと通信する場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“21.1.3 インスタンスの設定”を参照して、インタコネクト間で通信できるようにルーティングの設定が行われていることを確認してください。

  3. /etc/cip.cf、/etc/default/cluster、/etc/hostsに設定したCFノード名、RMSノード名、CIPアドレス、クラスタインタコネクトのIPアドレス、IPデバイス、ブロードキャストアドレス、クラスタ名に誤りがないかを再確認してください。