以下の例は、2ノードクラスタを作成するときのWeb-Based Admin ViewおよびCluster Adminの画面を示しています。ノード名はfuji2とfuji3で、クラスタ名はFUJIです。
この例では、Web-Based Admin Viewがすでに設定されていることが前提となっています。fuji2はWeb-Based Admin Viewに構成されたプライマリ管理サーバで、fuji3はセカンダリ管理サーバです。
Javaアプリケーション(PRIMECLUSTER Web-Based Admin View Startup)のショートカットからWeb-Based Admin View画面を起動してください。
その後、以下の画面のようにユーザ名とパスワードを入力するログインポップアップが表示されます。
図1.3 “ログイン”画面
Cluster AdminのCFウィザードを起動して設定を行うため、ルートなどの権限のあるユーザIDが必要です。十分な権限のあるユーザは3つのカテゴリに分類できます。
ユーザルート
fuji2のユーザ名にroot、およびルートのパスワードを入力します。Web-Based Admin ViewおよびCluster Adminでは常にユーザルートに最高の権限が与えられます。
clrootグループのユーザ
UNIXのclrootグループに属するfuji2上のユーザのユーザ名とパスワードを入力します。Cluster Adminではこのユーザに最高の権限が与えられますが、Web-Based Admin Viewでは実行可能な機能が制限されます。CFの構成設定にはこの権限で十分です。
wvrootグループのユーザ
UNIXのwvrootグループに属するfuji2上のユーザのユーザ名とパスワードを入力します。Web-Based Admin ViewでもCluster Adminでもwvrootのユーザには最高の権限が与えられます。
Web-Based Admin ViewおよびCluster Adminの権限レベルの詳細については、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”の “4.3.1 クラスタを管理するユーザの作成”を参照してください。
<確認>ボタンをクリックすると、以下のトップメニュー画面が表示されます。
<Global Cluster Services>ボタンをクリックします。
図1.4 ログイン後の “Web-Based Admin View”画面
以下の画面が表示されます。
図1.5 Web-Based Admin Viewの “Global Cluster Services”画面
<Cluster Admin>ボタンをクリックしてCluster Admin GUIを起動します。以下の初期接続のノードを選択する画面が表示されます。
図1.6 初期接続ポップアップ
この初期接続のノードを選択する画面では、Web-Based Admin View管理サーバで既知のノードの一覧を示しています。CFを設定するノードを選択し、CFウィザードを実行します。ただし、すでにCFが設定されているノードは、ノードの一覧から選択はできません。上記画面ではfuji2が選択されています。
<確認>ボタンをクリックすると、Cluster Admin画面が表示されます。fuji2ではCFが未設定なため、以下の画面が表示されます。
なお、Cluster Admin GUIの起動を取り消す場合には、初期接続ポップアップ画面で<取消>ボタンをクリックしてください。
図1.7 CFが設定およびロードされていない
<ドライバのロード>ボタンをクリックしてCFドライバをロードします。
以下のような、CFはロードされているが、まだ設定されていない画面が表示されます。
図1.8 CFはロード済みだが未設定
<設定>ボタンをクリックしてCFウィザードを起動します。CFウィザードは既存のクラスタを検索します。
CFウィザードがクラスタの検出を終了すると、以下の画面が表示されます。
図1.9 クラスタの作成またはクラスタへの参入
この画面で既存クラスタへの参入または新規クラスタの作成を指定します。
純粋なCF over IP のクラスタは、[クラスタ名]の列には表示されません。CF over IPクラスタに参入するには、[表示されていないCFクラスタへのローカルノードの追加]ラジオボタンを選択して、<次へ>ボタンをクリックします。
図1.10 非表示のCFクラスタにローカルノードを追加
参入させるCFクラスタのノード名を入力して、<了解>ボタンをクリックして先に進みます。
ノードのスキャンと既存のクラスタの詳細検索が終わると、CFウィザードは既存のクラスタへの参入処理の画面に切り替わります。
“図1.9 クラスタの作成またはクラスタへの参入”のように、新規クラスタを作成するには、[新規CFクラスタの作成] ラジオボタンが選択されていることを確認します。次に<次へ>ボタンをクリックします。
前のステップでの選択に従って、新しいクラスタの作成画面または既存クラスタへ参入画面が表示されます。
以下は、新しいクラスタの作成画面です。既存クラスタへの参入画面もほぼ同じ構成で、違いはクラスタ名の変更ができない点です。
注意
以下の場合は、必ず [新規CFクラスタの作成] を選択してださい。
クラウド環境の場合
RHOSP 環境の場合
クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間でインタコネクトを設定する場合
インタコネクトの通信経路に、IPのみをサポートするデバイスが存在する場合
図1.11 クラスタノードとクラスタ名の選択
この画面でクラスタ名とクラスタに参入するクラスタノードを選択します。上記の例では、クラスタ名にFUJIを指定しています。
クラスタ名の下には2つの欄があります。右側の [クラスタノード] 欄にはCFクラスタに参入するすべてのノードが表示されます。左側の [利用可能なノード] 欄にはWeb-Based Admin View管理サーバに通知済みの他のすべてのノードが表示されます。左側の欄のノードを選択して<追加>ボタンをクリックし、右側の欄に移動します。左側の欄にあるすべてのノードをCFクラスタに参入させるには、<全て追加>ボタンをクリックします。
この画面に表示されないノードがある場合、Web-Based Admin Viewが正しく構成されていないことが考えられます。Web-Based Admin Viewをクラスタに参入させるノードに最初にインストールしたとき、各ノードはそれぞれ他のノードから独立したプライマリ管理サーバとして構成されます。この段階でWeb-Based Admin Viewの設定を終えて該当ノード上でCluster Adminを起動すると、この画面の右側の欄には1台のノードしか表示されず、左側の欄には追加対象となるノードが表示されません。この場合、明らかにWeb-Based Admin Viewの構成に問題があります。
“PRIMECLUSTER導入運用手引書”の “4.3 Web-Based Admin View画面の起動準備”を参照してください。
クラスタ名とCFクラスタに参入するノードを選択したら、<次へ>ボタンをクリックします。
選択されたすべてのノードにCFウィザードがCFをロードし、CFのpingを実行してネットワーク上の接続状態を調べます。この処理の実行中に、以下の画面が表示されます。
図1.12 CFのロードとping
通常、CFドライバのロードにはあまり時間がかかりません。しかし、大型ディスクアレイを使用しているシステムでは、最初のCFをロードするのに数分かかる場合があります。
以下のような画面が表示されます。この画面で各ノードのCFノード名を編集します。デフォルトでは、CFノード名は右側の列に表示され、左側の列に表示されたノード名と同一です。
図1.13 CFノード名の編集
CFノード名を編集して<次へ>ボタンをクリックします。
ドライバのロードとpingが終了すると、以下のような CFトポロジテーブルと接続テーブルの画面になります。
図1.14 CFトポロジテーブル/CF接続テーブル
ポイント
以下の場合は、CF over IP を使用します。
クラウド環境の場合
RHOSP 環境の場合
クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間でインタコネクトを設定する場合
インタコネクトの通信経路に、IP のみをサポートするデバイスが存在する場合
CF over IP を使用する場合は、インタコネクトのチェックボックスを選択しないで、<次へ> ボタンをクリックしてください。
この画面のCFトポロジテーブルと接続テーブルについて説明する前に、いくつかの用語を定義しておきます。
クラスタ内のすべてのノードに対するCF通信が可能なインタコネクト。
最低2つのノード間でCF通信が可能だが、すべてのノードとは通信できないインタコネクト。部分接続の状態にあるデバイスが、本来CF通信用のデバイスである場合は、ネットワークまたは配線に問題があります。
CF構成に含めることはできるが、クラスタ内の他のノードと通信できないデバイス。
CFウィザードはCF pingを使用して、クラスタ内の完全接続、部分接続、および未接続のデバイスをすべて判別します。1つ以上の完全接続が存在する場合は、“図1.14 CFトポロジテーブル/CF接続テーブル”に示す接続テーブルが表示されます。
接続テーブルには、完全接続が一覧表示されます。[インタコネクト] というヘッダの各列は、1つのインタコネクトを表します。各行は、一番左の列に名前が表示されているノードのデバイスを表します。CFクラスタ名は、テーブルの左上隅に表示されます。
たとえば“図1.14 CFトポロジテーブル/CF接続テーブル”では、インタコネクト1はfuji2とfuji3のデバイスeth0に接続されています。クラスタ名はFUJIです。
注意
CF接続テーブルおよびCFトポロジテーブルには、通常パブリックネットワーク上のデバイスが表示されます。 パブリックネットワーク上のデバイスの使用にはセキュリティの問題が伴うため、基本的にCFインタコネクトとして使用するのは避けてください。 CFインタコネクトには、プライベートネットワーク上のデバイスを使用してください。
CFウィザードでは、インタコネクト1、インタコネクト2のようにインタコネクトが表示されますが、これはGUIの規則にすぎません。CF自体はインタコネクトを番号付けせずに、他のノードとの2地点間ルートでインタコネクトを追跡します。
クラスタのネットワーク設定で問題が見つかる場合があります。配線エラーは、完全接続がないことを意味します。[トポロジ] のオプションボタンをクリックすると、CFウィザードが検出した完全接続、部分接続、および未接続のデバイスがすべて表示されます。見つからないカテゴリは表示されません。たとえば“図1.14 CFトポロジテーブル/CF接続テーブル”では、fuji2またはfuji3で部分接続または未接続のデバイスが見つからなかったため、完全接続だけが表示されています。
接続テーブルを使用してCF を構成するには、使用するデバイスがあるインタコネクトをクリックします。 選択したことを確認したら、<次へ>ボタンをクリックしてCF over IP構成画面を表示します。
トポロジテーブルを使用すると、接続テーブルよりも柔軟に構成設定作業を進めることができます。接続テーブルではインタコネクトだけを選択でき、そのインタコネクト上のデバイスがすべて設定されます。トポロジテーブルではデバイスを個々に選択できます。
トポロジテーブルを使用するとCFを構成設定できますが、さらに単純な方法もあります。完全接続が見つからない場合は、トポロジテーブルを表示して、ネットワーク構成がCFの観点からどのように見えるかを確認します。この情報を使用して、完全接続の検出を妨げている配線またはネットワークの問題を解決します。次に、クラスタ名を入力したCFウィザード画面に戻り、<次へ>ボタンをクリックすると、CFウィザードがインタフェースを再び検索します。成功すると、接続テーブルに完全接続が表示され、選択できるようになります。失敗した場合は、プロセスを繰り返すことができます。
画面の下のテキスト領域には、設定に関する問題または警告が表示されます。
設定が完了したら、<次へ>ボタンをクリックしてCF over IP構成画面を表示します。
CFはイーサネットパケットおよびIPパケットのいずれも通信に使用することができます。前述のトポロジテーブルおよび接続テーブルを使用すると、CFでイーサネットパケットを使用できるようになります。イーサネット上で動作するCFはCF over IPよりもはるかに高速なため、CFはこちらで構成することを推奨します。
ただし、イーサネット上で動作するCFでは、クラスタノード間はイーサネットのリンクレベルで接続する必要があります。ディザスタリカバリにおいては、ホスト間がIP接続しかできない場合があります。典型的な例は、各ホストが物理的に離れた場所に設置されている場合です。
図1.15 CF over IP構成画面
イーサネット上で動作するCFをトポロジテーブルまたは接続テーブルですでに構成してある場合は、この画面での設定は必要ありません。そのまま、<次へ>ボタンをクリックします。
注意
各ノードのインタコネクトが同一ネットワークセグメントの場合、本設定を行います。クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間で通信する場合は、“■クラスタノードがそれぞれ異なるネットワークセグメント間に配置されている場合”を参照してください。
図1.16 CF over IP構成画面
上記の画面を使って、CFをIPネットワーク上で稼動させるように構成することができます。
CF over IPは、イーサネット上で動作するCFが物理的なインタコネクトを使用するのと同じ方法で、IPサブネットワークを使用します。各IPインタコネクトは、1つのサブネットワークに正確に対応している必要があります。以下のIPインタフェースを持つノードを例に説明します。
node subnet1 subnet 2 subnet 3 ---------------------------------------------------------------- fuji2 172.25.222.105 192.168.223.105 185.33.48.105 fuji3 172.25.222.112 192.168.223.112 185.33.48.112
CF over IPを使用すると、あるIPインタコネクトが“192.168.223.105”と “192.168.223.112”の2つのアドレスを使用するように構成することができます。“185.33.48.105”および“185.33.48.112”を使用する別のIPインタフェースを構成することもできます。
CF over IPを使用する場合は、[IPインタコネクトの数] を“2”(必要に応じてそれ以上) に設定します。IPインタコネクトの最大数は4です。CFウィザードにより、使用可能なIPインタコネクトが表示されます。表示されるIPインタコネクトは、サブネットワークごとにソートされています。あるノードで特定のサブネットワークが表示されていない場合は、そのサブネットワーク上の全ノードについて、ネットマスクとブロードキャストアドレスが正しく設定されているかを確認してください。
IPインタコネクトとして使用するサブネットワークを選択します。パブリックネットワーク上のアドレスは使用しないでください。CFは無制限の参入を許可するため、IPインタコネクトを使用する場合は、プライベートサブネットワークが最も適しています。
この設定を行うとCFがIPインタフェースを使って動作するよう構成できます。必要な数のIPインタコネクトを入力すると、CFウィザードにより、有効なサブネットワーク、ネットマスク、ブロードキャストアドレスに従ってソートされたインタコネクトが表示されます。
あるIPインタコネクト上のすべてのノードのすべてのIPアドレスは、同じIPサブネットワーク上にある必要があり、同じネットマスクとブロードキャストアドレスを持っている必要があります。
[ブロードキャストを使用する] がチェックされていることを確認してください。
この画面のコンボボックスからIPインタコネクトを選択し、<次へ>ボタンをクリックします。
“図1.19 CIP ウィザード(IPv4) 画面”、“図1.20 CIPウィザード(IPv6) 画面”のような “CIPウィザード”画面が表示されます。
[IPインタコネクトの数]を“1”以上に設定してください。
“0”の場合は、<戻る>ボタンをクリックして、CFトポロジテーブルと接続テーブルの画面に戻り、インタコネクトの選択を解除してください。
[ブロードキャストを使用する]の選択を解除してください。
インタコネクトにクラスタインタコネクトのIPアドレスとネットワークインタフェースを選択し、<次へ>ボタンをクリックしてください。
図1.17 CF over IP構成画面
[IPインタコネクトの数]が“1”になっていることを確認してください。
“0”の場合は、<戻る>ボタンをクリックして、CFトポロジテーブルと接続テーブルの画面に戻り、インタコネクトの選択を解除してください。
[ブロードキャストを使用する]の選択を解除してください。
インタコネクト1 にクラスタインタコネクトのIPアドレスとネットワークインタフェース(node1では “192.168.223.105 [eth1]”、node2では “192.168.223.112 [eth1]”)を選択し、<次へ>ボタンをクリックしてください。
図1.18 CF over IP構成画面
この画面ではCIPの構成を設定できます。[設定するCIPサブネットの数] のボックスに数字を入力すると、構成するCIPサブネットの数を設定できます。CIPサブネットの最大数は8です。
定義した各サブネットに対して、CFクラスタ内で定義済みの各ノード上でCIPインタフェースが設定されます。
CIPインタフェースに設定するIPアドレスとしてIPv4またはIPv6のいずれかを設定します。
ラジオボタンの[IPv4を使用する]または[IPv6を使用する]を選ぶことで、“図1.19 CIP ウィザード(IPv4) 画面”と“図1.20 CIPウィザード(IPv6) 画面”を切り替えることができます。
CIPインタフェースにIPv4を使用する場合
IPアドレスは、[サブネット番号] フィールドで指定したサブネットの一意のIP番号です。アドレスのノード部分は1から始まり、ノードの追加ごとに1ずつ大きくなります。
要求した各CIPサブネットワークの [サブネット番号] フィールドに、自動的にデフォルト値が入力されます。デフォルト値は、RFC 1918で指定された専用IPアドレス範囲の値です。CIP ウィザードが実際のノードIPアドレスを割り当てるときは1から始まりますが、[サブネット番号] フィールドに入力される値のノード部分は0です。
インタフェースのIP名はcfnameSuffixという形式です。
cfnameはCFウィザードが割り当てるノード名です。
Suffixは [ノードサフィックス] フィールドで指定されます。
[RMSで使用] チェックボックスを選択した場合は、[ノードサフィックス] がRMSに設定され、編集できません。RMSを使用している場合、1つのCIPネットワークをRMSに設定する必要があります。
[サブネットマスク] は指定した値になります。
“図1.19 CIP ウィザード(IPv4) 画面”では、システム管理者が1つのCIPネットワークを選択しています。[RMSで使用] チェックボックスが選択されているため、RMSサフィックスが使用されます。[サブネット番号] と [サブネットマスク] のデフォルト値も選択されています。CFクラスタで定義されているノードはfuji2とfuji3です。このため、以下の構成になります。
fuji2上のCIPインタフェース
CIPノード名: fuji2RMS IPアドレス: 192.168.1.1 サブネットマスク: 255.255.255.0
fuji3上のCIPインタフェース
CIPノード名: fuji3RMS IPアドレス: 192.168.1.2 サブネットマスク: 255.255.255.0
CIPインタフェースにIPv6を使用する場合
IPアドレスは、[プレフィックス] フィールドで指定したネットワークプレフィックスの一意のIP番号です。アドレスのインタフェースID部分は1から始まり、ノードの追加ごとに1ずつ大きくなります。
要求した各CIPサブネットワークの [プレフィックス] フィールドに、自動的にデフォルト値が入力されます。デフォルト値は、RFC 4193で指定されたユニークローカルユニキャストアドレスの範囲の値です。CIP ウィザードが実際のノードIPアドレスを割り当てるときは1から始まりますが、[プレフィックス] フィールドに入力される値のインタフェースID部分は0です。
インタフェースのIP名はcfnameSuffixという形式です。
cfnameはCFウィザードが割り当てるノード名です。
Suffixは [ノードサフィックス] フィールドで指定されます。
[RMSで使用] チェックボックスを選択した場合は、[ノードサフィックス] がRMSに設定され、編集できません。RMSを使用している場合、1つのCIPネットワークをRMSに設定する必要があります。
[プレフィックス長] は指定した値になります。
“図1.20 CIPウィザード(IPv6) 画面”では、システム管理者が1つのCIPネットワークを選択しています。[RMSで使用] チェックボックスが選択されているため、RMSサフィックスが使用されます。[プレフィックス] と [プレフィックス長] のデフォルト値も選択されています。CFクラスタで定義されているノードはfuji2とfuji3です。このため、以下の構成になります。
fuji2上のCIPインタフェース
CIPノード名: fuji2RMS IPv6アドレス: FD00:0:0:1::1 プレフィックス長: 64
fuji3上のCIPインタフェース
CIPノード名: fuji3RMS IPv6アドレス: FD00:0:0:1::2 プレフィックス長: 64
CIP ウィザードは、クラスタ内の各ノード上で/etc/cip.cfファイルに構成情報を格納します。これがデフォルトのCIP構成定義ファイルです。さらにCIP ウィザードはクラスタ内の各ノード上で/etc/hostsを更新し、新規IPノード名を追加します。
<次へ>ボタンをクリックすると、以下の画面が表示されます。
図1.21 cluster.configファイルの作成とCIM構成の設定画面
このCIM構成設定の画面は、以下の部分で構成されています。
上の部分ではcfcpおよびcfshを有効にします。
cfcpはCFベースのファイルコピープログラムです。 このプログラムにより、クラスタノード間でのファイルコピーができます。cfshは、クラスタ内のノード間でcfcpと同様の動作をするリモートコマンド実行プログラムです。 これらは、オプションのプログラムです。 上記の例では、これらの項目は選択されていません。 サービスを有効にすると、クラスタインタコネクトに接続されたすべてのノードが、任意のノードにおいて、ファイルのコピーやコマンドをルート権限で実行できるようになります。
下の部分では、CIMで監視するノードを指定できます。
注意
通常は、デフォルトで選択されているノードを変更しないでください。
ノード名の横にあるチェックボックスをオンにすると、ノードはCIMに監視されます。デフォルトではすべてのノードにチェックマークが付いています。ほとんどのシステムでは、CIMですべてのノードを監視することが必要です。
この画面では、CF Remote Servicesの構成も設定できます。リモートコマンドの実行とリモートファイルコピーのいずれか、または両方を有効にすることができます。
注意
これらのいずれかを有効にする場合、CFインタコネクト上のすべてのノードを信頼する必要があり、CFインタコネクトはセキュリティで保護されている必要があります。セキュリティで保護されていない場合、CFインタコネクトに接続できるシステムはいずれもこれらのサービスにアクセスできます。
RMSを使用する場合には、必ずcfcpとcfshを設定してください。
図1.22 要約画面
この画面はCF、CIP、およびCIM ウィザードによる主な変更を要約したものです。<完了>ボタンをクリックすると、すべてのノードの実際の設定処理が行われます。
設定処理中は、以下の画面が表示されます。
図1.23 設定処理画面
各構成手順後に画面は更新されます。設定が正しく完了すると、以下の設定完了通知のポップアップウィンドウが表示されます。
図1.24 設定の完了ポップアップ
<確認>ボタンをクリックすると、ポップアップ画面が終了します。
以下のように設定処理画面には、<完了>ボタンが表示されます。
図1.25 完了後の設定画面
構成されていないノードで実行されているCFウィザードは、CFドライバに対し、CFモジュールをシステム上の各イーサネットデバイスにプッシュするように依頼します。 これにより、CFが各インタフェースのCF pingを実行し、CFウィザードがネットワークトポロジを検出できるようになります。
ただし、このアンロードは失敗する場合があります。 これを解決するには、問題のノード上でドライバをアンロードしてから再ロードする必要があります。これは、GUIを使用して簡単に行えます。詳細については、“4.6 CFの起動と停止”を参照してください。
<完了>ボタンをクリックして画面を閉じると、以下のようなポップアップ画面が表示されます。
図1.26 SFウィザード起動確認ポップアップ
<いいえ>ボタンをクリックしてポップアップを閉じてください。
ポイント
クラウド環境、またはRHOSP環境の場合、以下を確認してください。
任意の 1 ノードで以下のコマンドを実行し、全ノードともクラスタに参入できていることを確認します。
# cftool -n
例)
# cftool -n
Node Number State Os Cpu
fuji2 1 UP Linux EM64T
fuji3 2 UP Linux EM64T
この例の場合、Node に node1、node2 の両方が表示されること、State が UP であることを確認してください。
全ノードで以下のコマンドを実行し、CF over IP の設定が有効になっていることを確認します。
# cftool -d
例)
# cftool -d
Number Device Type Speed Mtu State Configured Address
4 /dev/ip0 6 n/a 1392 UP YES 0a.00.00.c9.00.00
この例の場合、Device に /dev/ip0 のみが表示されることを確認してください。
上記 a、b で問題があった場合、以下で作成したセキュリティグループ(またはセキュリティ規則)の設定が正しく行われていることを確認します。
FJcloud-O環境の場合、“PRIMECLUSTER 導入運用手引書<Cloud Service編>”の“3.1.2.4 クラスタインタコネクト用セキュリティグループの作成”
ニフクラ環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“8.3.2.2 クラスタインタコネクトに適用するルール”
AWS環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“20.3.2.2 クラスタインタコネクトに適用するルール”
Azure環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“26.3.2.2 クラスタインタコネクトに適用するセキュリティ規則”
RHOSP環境の場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”の“H.2.2.2 仮想ネットワークの作成”
また、仮想ネットワークインタフェースを複数作成し、デフォルトゲートウェイが設定されていない仮想ネットワークインタフェースで異なるサブネットのインタフェースと通信する場合、“PRIMECLUSTER導入運用手引書<Cloud Service編>”の“21.1.3 インスタンスの設定”を参照して、インタコネクト間で通信できるようにルーティングの設定が行われていることを確認してください。
セキュリティグループ(またはセキュリティ規則)の設定およびルーティングの設定に問題がなければ、以下の手順を実施してください。
CF を停止します。CF の停止方法は、“4.6 CFの起動と停止”を参照してください。
全ノードで CF の設定を削除します。CF の設定の削除方法は、“4.12 CFの構成設定の削除”を参照してください。
“PRIMECLUSTER導入運用手引書”の“5.1.1 CF、CIPの設定”を再度実施してください。
CF ウィザードが終了すると、以下のようなCluster Adminのメイン画面が表示されます。数秒後にウィンドウは新しい構成と状態情報に更新されます。
図1.27 CFメインウィンドウ