XMLアダプタは、XMLデータをそのままの形でBLOB型のデータとしてSymfowareデータベースに格納し、XMLの構造に応じた検索を行えることから、次のような利点があります。
既存の蓄積業務に影響を与えることなく検索業務を追加可能
業務の拡張によって新しい形式のXMLデータを扱う必要が発生した場合や、既存のXMLデータの構造が変更された場合でも、既存の業務に影響を与えることなく業務を拡張可能
“図1.2 検索業務を追加するパターン”と“図1.3 構築済みの検索業務を変更するパターン”に、XMLアダプタを適用することで効果が得られる場合について示します。
図1.2 検索業務を追加するパターン
図1.3 構築済みの検索業務を変更するパターン
保険代理店業務の場合
XMLアダプタを保険代理店業務に適用する場合を例に説明します。
保険代理店の業務は、顧客に対して迅速な見積りや商品提案を行い、複数の保険会社と取引する必要があるため、XMLをベースとしてインターネットを活用した電子商取引システムを構築するのに適した分野です。
XMLアダプタは、このようなXMLをベースとした電子商取引システムにおいて取引データをXMLの形式のままでSymfowareデータベースに蓄積しておくことによって、業務の拡張に対して柔軟に対応できます。
取引で使用するXMLデータの中には、商品や顧客に関するさまざまな情報が含まれています。このような情報について検索するためのインデックスを業務構築後に付加することによって、マーケティング部門での顧客分析や新商品開発のための検索業務を新規に追加することができます。
また、新商品の追加や顧客へのサービス追加などによって取引で使用するXMLデータの形式が追加されたり変更されたりした場合にも、表の構造を変更することが不要なため、少ないコストで業務を拡張することができます。
以下に保険代理店業務への適用例を示します。
図1.4 保険代理店業務への適用例