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Linkexpress Replication optionV5.0L24 システム設計ガイド
FUJITSU Software

2.5.3 データベース抽出コマンドの作業域の容量見積り

データベース抽出コマンドでデータの抽出を行うとき、データベース抽出コマンドが一時的に複写元システムのディスクを使用します。ここでは、Symfoware抽出レプリケーション(Nativeインタフェース)で、データベース抽出コマンドが一時的に使用するディスクの容量の見積り方法について説明します。

2.5.3.1 インストールディレクトリの空き容量見積り

データベース抽出コマンドを実行するには、Linkexpressのインストールディレクトリに以下の空き容量が必要です。

見積り式

ディスク空き容量 = 1400 + C1

C1:抽出定義時のデータベースコード系(INCODE)と抽出コード系(OUTCODE)が異なる場合、もしくはバイトスワップの指定(BYTESWAP)に“NO”以外を指定した場合に使用する作業域のサイズ(単位はバイト)。これ以外の場合は0となります。

コード変換・バイトオーダ変換指定時の作業域サイズ(C1)= 2850 + 310 × 抽出データ項目数

注意

Linkexpressのインストールディレクトリに必要な空き容量は、データベース抽出コマンドを実行してから、業務確定コマンドを実行するまでの間、継続して必要な容量です。

2.5.3.2 全件抽出時の作業域の容量見積り

全件抽出を行う場合は、-tオプションで指定した作業ディレクトリに以下の空き容量が必要です。

見積り式

ディスク空き容量 = R × 抽出件数 + W + D

R:抽出レコード長(単位はバイト)

W:抽出定義時に条件指定(WHERE)を行った場合に使用する作業域のサイズ(単位はバイト)

抽出定義時に条件指定を行わなかった場合は0となります。

D:抽出対象の表がDSI分割されている場合に使用する作業域のサイズ(単位はバイト)

抽出対象の表がDSI分割されていない場合は0となります。

条件指定時の作業域サイズ(W) = R × Wn

R:抽出レコード長(単位はバイト)

Wn:条件指定の各条件値の中での最大の抽出件数

条件指定が“C1 = (?) USING (10),(20)”の場合で、C1=10である抽出件数が100件、C2=20である抽出件数が200件の場合、200となります。

DSI指定時の作業域サイズ(D) = R × Dn

R:抽出レコード長(単位はバイト)

Dn:抽出対象の表の各DSIの中での最大の抽出件数

表がDSI1とDSI2に分割されている場合で、DSI1からの抽出件数が100件、DSI2からの抽出件数が200件の場合、200となります。

抽出レコード長(R) = G + 2 + ( N1 + D1 ) + ( N2 + D2 ) + … ( Ni + Di )

G:グループ単位のレプリケーションの場合の制御情報の長さ(単位はバイト)

グループ単位のレプリケーションの場合で、抽出する項目にナル表示域を指定した場合は8となります。ナル表示域を指定しない場合は6となります。

表単位のレプリケーションの場合は、0となります。

N1、N2…Ni:ナル表示域の長さ

抽出する項目にナル表示域を指定した場合は2となります。指定しない場合は0となります。(単位はバイト)

D1、D2…Di:抽出する各項目の長さ

可変長の場合は、最大長で見積りを行ってください。また、グループ単位のレプリケーションの場合は、当該グループに属するすべての表の項目の長さを含めてください。(単位はバイト)

注意

DSI分割および項目の長さについては、“Symfoware Server RDB運用ガイド(データベース定義編)”および“付録A 抽出データ項目の形式”を参照してください。

2.5.3.3 差分抽出時の作業域の容量見積り

差分抽出を行う場合は、-tオプションで指定した作業ディレクトリに以下の空き容量が必要です。

見積り式

ディスク空き容量 = ( R + J + C2 ) × 抽出件数

R:抽出レコード長(単位はバイト)

2.5.3.2 全件抽出時の作業域の容量見積り”を参照してください。

J:表単位のレプリケーションの場合のジャーナル形式指定時のサイズ(単位はバイト)

表単位のレプリケーションの場合で、抽出差分形式(DIFFTYPE)に“JNL”を指定した場合は8となります。
表単位のレプリケーションの場合で、抽出差分形式(DIFFTYPE)に“OPEN”を指定した場合は0となります。
グループ単位のレプリケーションの場合は0となります。

C2:コード変換・バイトオーダ変換指定時のサイズ(単位はバイト)

抽出定義時のデータベースコード系(INCODE)と抽出コード系(OUTCODE)が異なる場合、もしくはバイトスワップの指定(BYTESWAP)に“NO”以外を指定した場合には、“R:抽出レコード長”になります。これ以外の場合は0となります。

1つのUPDATE文でPRIMARY KEYなどの一意な列を更新し、複数のレコードを更新対象とする場合に使用する環境変数LX_REPSETUPD_TMPのディレクトリには、以下の容量が必要になります。

作業ファイルは、見積り式の結果が256Kバイトを超過する場合に一時的に作成します。

見積り式

ディスク空き容量 = R × 1つのUPDATEでの更新対象レコード件数

R:抽出レコード長(単位はバイト)

2.5.3.2 全件抽出時の作業域の容量見積り”を参照してください。