トランザクション内訳分析の測定を行う際に、動作するすべてのトランザクションを対象に情報収集すると、システムへのオーバヘッドが大きくなるため、一部のデータのみをサンプリングするようになっています。
サンプリングする頻度はInterstageの動作パラメーター「測定間隔」として変更できます。
通常は、測定間隔は「1000」で運用することを推奨します。1000トランザクションに1回の割合でデータ収集する頻度(0.1%)となります。トランザクションの発生が少なく、トランザクション内訳分析用のデータが、ほとんど収集できない場合に限って割合を変更してください。測定間隔「1000」は、秒間10トランザクションの負荷を想定した値となっています。したがって、値を変更する場合は、100秒間に1回程度の割合で情報収集される値を目安に変更してください。
この測定間隔が短すぎる場合は、システムへのオーバーヘッドが大きくなります。一定以上に負荷がかかった場合(内部で保持するバッファがフルになった場合)は、これ以上負荷がかかることを抑止するために、データ収集を一時的に中断します。結果、トランザクション内訳分析データとしては、一部が欠落した情報になります。この時、通常昇順に採番されるトランザクションIDが、途中欠番がある状態になっているため、詳細画面で収集データを表示することで確認できます。トランザクションIDが途中欠番となる場合、測定間隔が短すぎるため、設定値を見直してください。
トランザクションIDの詳細については、使用手引書(コンソール編)「Interstage(TxnAnalysis)JavaEE/Interstage(TxnAnalysis)ツリー」を参照してください。
注意
Java EE環境のサーバーインスタンス名と、J2EE環境のワークユニット名は重複しないように定義してください。
IJServerクラスタの「トランザクション内訳分析」を行う場合は、asadminコマンドまたはInterstage Java EE管理コンソールで設定を行います。
■asadminコマンドのsetサブコマンドを使用する場合
IJServerクラスタ名が「IJServer001」、設定名が「IJServer001-config」、サンプリング頻度が「1000」のときの、設定方法を例示します。
トランザクション内訳分析を有効にします。
asadmin set IJServer001-config.monitoring-service.module-monitoring-levels.property.ssqc-service=true
サンプリング頻度(測定間隔)を設定します。
asadmin set IJServer001-config.monitoring-service.module-monitoring-levels.property.ssqc-interval=1000
上記の設定は、監視するIJServerクラスタごとに行います。
asadminコマンドの詳細については、Application Server 「リファレンスマニュアル(コマンド編)」またはInterstage Application Server/Interstage Web Server Express「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
■Interstage Java EE管理コンソールを使用する場合
監視するIJServerクラスタの[監視サービス]ページから以下の設定を行います。
トランザクション内訳分析を有効にします。
追加プロパティとして、以下を追加します。
名前:ssqc-service
値 :true
サンプリング頻度(測定間隔)を設定します。
追加プロパティとして、以下を追加します。
名前:ssqc-interval
値 :1000 (サンプリング頻度が「1000」の場合)
上記の設定は、監視するIJServerクラスタごとに行います。
Interstage Java EE管理コンソールの詳細については、Interstage Application Server/Interstage Web Server Express「Java EE運用ガイド」を参照してください。
Java EE環境のトランザクション内訳分析情報は、以下の方法で表示することができます。
詳細ツリーの[Interstage(TxnAnalysis)JavaEE]ノード配下に、サーバーインスタンスごとにノードが生成されます。サーバーインスタンスを選択することで、そのサーバーインスタンスで実行されたすべてのトランザクションが表示されます。また、トランザクションIDのノードを設定することにより、1トランザクションごとに参照することも可能です。詳細は、使用手引書(コンソール編)「Interstage(TxnAnalysis)JavaEE/Interstage(TxnAnalysis)ツリー」を参照してください。
IJServerワークユニットの「トランザクション内訳分析」を行う場合は、Interstage管理コンソールから以下の設定を行います。
トランザクション内訳分析を有効にします。
サンプリング頻度(測定間隔)を設定します。
Interstage管理コンソールの詳細については、Interstage Application Server/Interstage Web Server「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」を参照してください。
J2EE環境のトランザクション内訳分析情報は、以下の方法で表示することができます。
詳細ツリーの[Interstage(TxnAnalysis)]ノード配下に、ワークユニットごとにノードが生成されます。ワークユニットを選択することで、そのワークユニットで実行されたすべてのトランザクションが表示されます。また、トランザクションIDのノードを設定することにより、1トランザクションごとに参照することも可能です。詳細は、使用手引書(コンソール編)「Interstage(TxnAnalysis)JavaEE/Interstage(TxnAnalysis)ツリー」を参照してください。