資源に対する非公開情報の操作について説明します。
資源に対する非公開情報の操作は辞書の管理者が行います。
以下で操作したファイル名を指定して、辞書ユーティリティコマンドを実行します。
辞書ユーティリティコマンドの実行は、“8.6.2 辞書ユーティリティコマンド”を参照してください。
注意
Navigator Serverで、辞書出口モジュールによる公開/非公開情報の設定を指定している場合、ここで説明している非公開/公開の設定は無視され、辞書出口モジュールの返却情報だけに従って、公開/非公開が決定されます。辞書出口モジュールの詳細は、“Navigator Server セットアップガイド Vol.1”を参照してください。
資源に対する非公開情報を設定します。
ここでは、非公開情報の設定について、以下の内容を説明します。
入力ファイルの指定形式
入力ファイルのラベル(実行機能指定部、機能パラメタ指定部)
入力ファイルの指定形式
資源に対する非公開情報の設定を行う場合の、入力ファイルの形式イメージを以下に示します。
【非公開情報操作ブロックについて】
[START]から[END]までを一つの単位として記述します。[START]から[END]までの指定を入れ子で指定することはできません。
上記の形式に示される、[START]から[END]までの一連の設定を「非公開情報操作ブロック」と呼びます。
非公開情報操作ブロックはファイル内に複数個記述することができます。
辞書ユーティリティコマンドで指定する入力ファイル(-fパラメタで指定するファイル)には、複数の非公開情報操作ブロックを記述することができます。
非公開情報操作ブロックでは、任意の一つのデータソース配下の資源に対する設定が可能です。一つの非公開情報操作ブロックで、同時に複数のデータソースを指定することはできません。
【実行機能指定部の[MODE]ラベルが“IMPORT”の場合】
非公開情報操作ブロックに指定された非公開情報リストファイル内の対象資源単位で、DBMSの処理単位(トランザクション)を設定します。
同一の対象資源に関して、複数行で非公開情報を適用する場合、同一のトランザクションとするには連続行で記述する必要があります。
対象資源、および親資源(テーブルの場合はテーブルが所属するスキーマ、項目の場合は項目が所属するテーブル、およびスキーマ)が、すべてのユーザに対する非公開情報が適用されている場合は、任意のグループに対する非公開情報の適用はできません。
[MODE]ラベルが“IMPORT”の場合、設定対象資源、および親資源が公開されている必要があります。
非公開情報リストファイル内の各行単位でエラー判定を行います。
エラーが発生した場合、その行の非公開情報操作は無効となります。次行以降のエラーのない非公開情報操作は継続されます。
エラーが発生した場合は、該当行を修正後、修正行を再度実行させることで非公開情報を適用することができます。
正常メッセージは非公開情報操作ブロック単位で出力します。また、エラーメッセージは非公開情報リストファイルの行単位で出力します。
非公開情報リストファイルに指定された資源がNavigatorに登録されていない場合は、その資源に対する操作は失敗します。それ以外の資源については、処理が継続されます。
入力ファイルのラベル
資源に対する非公開情報の設定を行う場合の、入力ファイルのラベルについて説明します。
(1)実行機能指定部
ラベル名 | 指定値 | 意味と使用法 |
---|---|---|
[TARGET] | EXCLUDE_RESOURCE | 資源に対する非公開情報の操作の指定です。 |
[MODE] | IMPORT | 資源に対する非公開情報の設定をします。 |
(2)機能パラメタ指定部
ラベル名 | 指定値 | 意味と使用法 |
---|---|---|
[START] | - | 非公開情報操作ブロックを開始します。 |
[DATASOURCE] | データソース名 | 非公開情報設定の対象となるテーブル名を認識するために指定します。 |
[EXCLUDE_RESOURCE_FILE] | 非公開情報リストファイル名 | 非公開情報リストファイル(非公開情報を指定したファイル)のファイル名を指定します。 非公開情報リストファイルの書式についての詳細は、“8.6.8.4 非公開情報リストファイルの書式”を参照してください。 |
[DBLINK] | データベースリンク名 | 非公開情報設定の対象となるテーブルが他サイトのOracleデータベースの資源である場合、他サイトのOracleデータベースを認識するためのデータベースリンク名を指定します。 |
[CATALOG] | カタログ名 | 非公開情報設定の対象となるテーブルがODBCの資源である場合、ODBCを認識するためのカタログ名を指定します。 |
[END] | - | 非公開情報操作ブロックを終了します。 |
(注) 斜字のラベルは必要に応じて指定します。
機能パラメタ指定部に設定するラベルの指定内容について説明します。
機能パラメタ指定部のラベルで以下に示すものは、データソースの種別により指定値に違いがあるので注意が必要です。
対象テーブルの種類 | DATASOURCE | CATALOG | DBLINK | SCHEMA |
---|---|---|---|---|
Symfoware | RDBDBの値 | (指定不可) | (指定不可) | スキーマ |
Oracleデータベース | ORACLE_SID、またはRN_ORACLE_DBの値 | (指定不可) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
他サイトのOracleデータベース | ORACLE_SID、またはRN_ORACLE_DBの値 | (指定不可) | データベースリンク名 | テーブルオーナー名 |
SQL Server | RN_MSSQLSERVER_DBの値 | (指定不可) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
ODBC | データソース名 | カタログ名 (注2) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
Postgres | RN_POSTGRES_DBの値、またはデータソース名 | (指定不可) | (指定不可) | スキーマ |
(注1) Navigator辞書管理ツールでデータソースを定義したときのデータソース名です。
(注2) SAP IQの場合は、カタログ名は不要です。
以下に記述例を示します。
『備考』
非公開情報リストファイル名は絶対パスで指定します。
[例] C:\wrk\navi\exclude.txt
UNIXの場合には、C:\wrk\navi\を/wrk/navi/のように置き換えてください。
登録済みの非公開情報を抽出します。
ここでは、登録済み非公開情報の抽出について、以下の内容を説明します。
入力ファイルの指定形式
入力ファイルのラベル(実行機能指定部、機能パラメタ指定部)
入力ファイルの指定形式
資源に対する非公開情報の抽出を行う場合の、入力ファイルの形式イメージを以下に示します。
【非公開情報操作ブロックについて】
[START]から[END]までを一つの単位として記述します。[START]から[END]までの指定を入れ子で指定することはできません。
上記の形式に示される、[START]から[END]までの一連の設定を「非公開情報操作ブロック」と呼びます。
非公開情報操作ブロックはファイル内に複数個記述することができます。
辞書ユーティリティコマンドで指定する入力ファイル(-fパラメタで指定するファイル)には、複数の非公開情報操作ブロックを記述することができます。
非公開情報操作ブロックでは、任意の一つのデータソース配下の資源に対する設定が可能です。一つの非公開情報操作ブロックで、同時に複数のデータソースを指定することはできません。
入力ファイルのラベル
資源に対する非公開情報の抽出を行う場合の、入力ファイルのラベルについて説明します。
(1)実行機能指定部
ラベル名 | 指定値 | 意味と使用法 |
---|---|---|
[TARGET] | TABLE_CONDITION | 資源に対する非公開情報に対する操作の指定です。 |
[MODE] | EXPORT | 資源に対する非公開情報の抽出をします。 |
[REPLACE] | YES | 非公開情報リストファイルがすでに存在する場合、ファイルを上書きします。 |
NO | 非公開情報リストファイルがすでに存在する場合、非公開情報の抽出ができません。 |
(2)機能パラメタ指定部
ラベル名 | 指定値 | 意味と使用法 |
---|---|---|
[START] | - | 非公開情報操作ブロックを開始します。 |
[DATASOURCE] | データソース名 | 抽出する非公開情報が存在するデータソース名を指定します。 |
[EXCLUDE_RESOURCE_FILE] | 非公開情報リストファイル名 | 非公開情報リストファイル(抽出する非公開情報を出力するファイル)のファイル名を指定します。 出力される非公開情報リストファイルの出力形式についての詳細は、“8.6.8.4 非公開情報リストファイルの書式”を参照してください。 |
[DBLINK] | データベースリンク名 | 抽出する非公開情報が他サイトのOracleデータベースの資源である場合、他サイトのOracleデータベースを認識するためのデータベースリンク名を指定します。 |
[CATALOG] | カタログ名 | 抽出する非公開情報がODBCの資源である場合、ODBCを認識するためのカタログ名を指定します。 |
[END] | - | 非公開情報操作ブロックを終了します。 |
(注) 斜字のラベルは必要に応じて指定します。
機能パラメタ指定部に設定するラベルの指定内容について説明します。
機能パラメタ指定部のラベルで以下に示すものは、データソースの種別により指定値に違いがあるので注意が必要です。
対象テーブルの種類 | DATASOURCE | CATALOG | DBLINK | SCHEMA |
---|---|---|---|---|
Symfoware | RDBDBの値 | (指定不可) | (指定不可) | スキーマ |
Oracleデータベース | ORACLE_SID、またはRN_ORACLE_DBの値 | (指定不可) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
他サイトのOracleデータベース | ORACLE_SID、またはRN_ORACLE_DBの値 | (指定不可) | データベースリンク名 | テーブルオーナー名 |
SQL Server | RN_MSSQLSERVER_DBの値 | (指定不可) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
ODBC | データソース名 | カタログ名 (注2) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
Postgres | RN_POSTGRES_DBの値、またはデータソース名 | (指定不可) | (指定不可) | スキーマ |
(注1) Navigator辞書管理ツールでデータソースを定義したときのデータソース名です。
(注2) SAP IQの場合は、カタログ名は不要です。
以下に記述例を示します。
『備考』
非公開情報リストファイル名は絶対パスで指定します。
[例] C:\wrk\navi\exclude.txt
UNIXの場合には、C:\wrk\navi\を/wrk/navi/のように置き換えてください。
注意
辞書ユーティリティコマンドを使用して資源に対する非公開情報の操作を行う場合、部門内の「すべてのユーザ」の設定が可能です。
登録済みの非公開情報を設定解除します。
ここでは、登録済み非公開情報の設定解除について、以下の内容を説明します。
入力ファイルの指定形式
入力ファイルのラベル(実行機能指定部、機能パラメタ指定部)
入力ファイルの指定形式
登録済みの非公開情報の設定解除を行う場合の、入力ファイルの形式イメージを以下に示します。
【非公開情報操作ブロックについて】
[START]から[END]までを一つの単位として記述します。[START]から[END]までの指定を入れ子で指定することはできません。
上記の形式に示される、[START]から[END]までの一連の設定を「非公開情報操作ブロック」と呼びます。
非公開情報操作ブロックはファイル内に複数個記述することができます。
辞書ユーティリティコマンドで指定する入力ファイル(-fパラメタで指定するファイル)には、複数の非公開情報操作ブロックを記述することができます。
非公開情報操作ブロックでは、任意の一つのデータソース配下の資源に対する設定が可能です。一つの非公開情報操作ブロックで、同時に複数のデータソースを指定することはできません。
【実行機能指定部の[MODE]ラベルが“DELETE”の場合】
非公開情報操作ブロックに指定された非公開情報リストファイル内の対象資源単位で、DBMSの処理単位(トランザクション)を設定します。
同一の対象資源に関して、複数行で非公開情報を適用する場合、同一のトランザクションとするには連続行で記述する必要があります。
対象資源、および親資源(テーブルの場合はテーブルが所属するスキーマ、項目の場合は項目が所属するテーブル、およびスキーマ)が、すべてのユーザに対する非公開情報が適用されている場合は、任意のグループに対する非公開情報の適用はできません。
[MODE]ラベルが“DELETE”の場合、設定解除対象資源の親資源が公開されている必要があります。
非公開情報リストファイル内の各行単位でエラー判定を行います。
エラーが発生した場合、その行の非公開情報操作は無効となります。次行以降のエラーのない非公開情報操作は継続されます。
エラーが発生した場合は、該当行を修正後、修正行を再度実行させることで非公開情報を適用することができます。
正常メッセージは非公開情報操作ブロック単位で出力します。また、エラーメッセージは非公開情報リストファイルの行単位で出力します。
非公開情報リストファイルに指定された資源がNavigatorに登録されていない場合は、その資源に対する操作は失敗します。
それ以外の資源については、処理が継続されます。
入力ファイルのラベル
資源に対する非公開情報の設定解除を行う場合の、入力ファイルのラベルについて説明します。
(1)実行機能指定部
ラベル名 | 指定値 | 意味と使用法 |
---|---|---|
[TARGET] | EXCLUDE_RESOURCE | 資源に対する非公開情報に対する操作の指定です。 |
[MODE] | DELETE | 資源に対する非公開情報の設定解除をします。 |
(2)機能パラメタ指定部
ラベル名 | 指定値 | 意味と使用法 |
---|---|---|
[START] | - | 非公開情報操作ブロックを開始します。 |
[DATASOURCE] | データソース名 | 設定解除する非公開情報が存在するデータソース名を指定します。 |
[EXCLUDE_RESOURCE_FILE] | 非公開情報リストファイル名 | 非公開情報リストファイル(非公開設定の解除対象となる設定情報を指定したファイル)のファイル名を指定します。 非公開情報リストファイルの書式についての詳細は、“8.6.8.4 非公開情報リストファイルの書式”を参照してください。 |
[DBLINK] | データベースリンク名 | 設定解除する非公開情報が他サイトのOracleデータベースの資源である場合、他サイトのOracleデータベースを認識するためのデータベースリンク名を指定します。 |
[CATALOG] | カタログ名 | 設定解除する非公開情報がODBCの資源である場合、ODBCを認識するためのカタログ名を指定します。 |
[END] | - | 非公開情報操作ブロックを終了します。 |
(注) 斜字のラベルは必要に応じて指定します。
データソースの違いによる機能パラメタラベルの設定
機能パラメタ指定部に設定するラベルの指定内容について説明します。
機能パラメタ指定部のラベルで以下に示すものは、データソースの種別により指定値に違いがあるので注意が必要です。
対象テーブルの種類 | DATASOURCE | CATALOG | DBLINK | SCHEMA |
---|---|---|---|---|
Symfoware | RDBDBの値 | (指定不可) | (指定不可) | スキーマ |
Oracleデータベース | ORACLE_SID、またはRN_ORACLE_DBの値 | (指定不可) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
他サイトのOracleデータベース | ORACLE_SID、またはRN_ORACLE_DBの値 | (指定不可) | データベースリンク名 | テーブルオーナー名 |
SQL Server | RN_MSSQLSERVER_DBの値 | (指定不可) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
ODBC | データソース名 | カタログ名 (注2) | (指定不可) | テーブルオーナー名 |
Postgres | RN_POSTGRES_DBの値、またはデータソース名 | (指定不可) | (指定不可) | スキーマ |
(注1) Navigator辞書管理ツールでデータソースを定義したときのデータソース名です。
(注2) SAP IQの場合は、カタログ名は不要です。
以下に記述例を示します。
『備考』
非公開情報リストファイル名は絶対パスで指定します。
[例] C:\wrk\navi\exclude.txt
UNIXの場合には、C:\wrk\navi\を/wrk/navi/のように置き換えてください。
非公開情報リストファイルの書式について説明します。
なお、実行機能指定部の[MODE]ラベルが“IMPORT”、“DELETE”の場合に作成する必要があります。“EXPORT”の場合は実行した結果として出力されます。
非公開情報は1非公開情報1行で記述([MODE]ラベルが“EXPORT”の場合は出力)します。
資源に対する非公開情報の設定を行う場合の、テーブル公開条件リストファイルの形式イメージを以下に示します。
対象利用者種別,グループ名,設定対象資源種別,スキーマ名,テーブル名,項目名 |
上記の各パラメタの意味について説明します。
この非公開情報を適用する設定対象利用者種別を記述します。以下のどれかの値を指定します。
ALL(すべてのユーザ)
GROUP(グループ)
1で指定した利用者種別が“GROUP”の場合は、グループ名を記述します。1で“ALL”を指定した場合には、不要です。
この非公開情報を適用する設定対象資源種別を記述します。以下のどれかの値を指定します。
SCHEMA(スキーマ)
TABLE(テーブル)
COLUMN(項目)
この非公開情報を適用するスキ-マ名を指定します。
3で指定した資源種別が“TABLE”、または“COLUMN”の場合は、この非公開情報を適用するテーブル名を指定します。3で指定した資源種別が“SCHEMA”の場合は不要です。
3で指定した資源種別が“COLUMN”の場合は、この非公開情報を適用する項目名を指定します。3で指定した資源種別が“SCHEMA”、または“TABLE”の場合は不要です。
各パラメタと実行機能指定部の[MODE]ラベルの関係
[MODE]ラベル | |||
---|---|---|---|
IMPORT | DELETE | EXPORT | |
対象利用者種別 | 必須 | 必須 | 出力 |
グループ名※1 | 必須 | 必須 | 出力 |
設定対象資源種別 | 必須 | 必須 | 出力 |
スキーマ名 | 必須 | 必須 | 出力 |
テーブル名※2 | 必須 | 必須 | 出力 |
項目名※2 | 必須 | 必須 | 出力 |
※1 …設定対象利用者種別が“ALL”の場合は指定不要です。
※2 …設定対象資源種別により、指定するかしないかが決まります。