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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.9 / AdvancedCopy Manager 16.9 クラスタ適用ガイド
FUJITSU Storage

7.3 カスタマイズ項目の確認

管理対象サーバ業務のカスタマイズでは、以下の項目が必要です。各項目の内容を理解したうえで、設定するクラスタ業務ごとに準備・確認してください。

表7.3 カスタマイズに必要な項目

項目名

Windows

Solaris

Linux

HP-UX

Windows Server Failover Clustering

PRIMECLUSTER

VERITAS Cluster Server

PRIMECLUSTER

Serviceguard

論理ノード名

業務用通信サービス/デーモンのポート番号

業務名

論理IPアドレス

共有データ用共有ディスク

リソース種別

×

×

×

インストール時のユーザー

×

×

×

×

クラスタ名

×

×

×

×

共有データ用共有ディスクのディスクリソース

×

×

×

×

ネットワーク名

×

×

×

×

外部接続用ネットワーク名

×

×

×

×

ボリュームグループ名

×

×

×

×

汎用スクリプト

×

○: 必要な項目
×: 不要な項目

各項目の詳細は、以下のとおりです。

論理ノード名

AdvancedCopy Manager用の論理サーバの名前です。
論理ノード名は、8Byte以下の英数字だけを使って、ユーザーが任意に設定できます。
論理ノード名は、「2.4.2 クラスタ業務とローカル業務」を参照してください。

注意

PRIMECLUSTER、VERITAS Cluster Server、またはServiceguardの場合、以下の13個の文字列は論理ノード名に設定できません。

audit、cluster、cmdevs、config、daemon、data、java、log、pid、report、samp、sh、tmp

業務用通信サービス/デーモンのポート番号

業務用通信サービス/デーモンに割り当てるポート番号です。プライマリノードとセカンダリノードで同じ番号にする必要があります。
1024~65535の範囲で、未使用の番号(ほかのサービスが使用していない番号)を準備してください。

ポイント

業務用通信サービス/デーモンのポート番号は、ローカル業務用通信サービス/デーモンのポート番号やほかの業務用通信サービス/デーモンのポート番号と異なる番号にしてください。

業務名

クラスタ業務の名称です。

論理IPアドレス

7.1 クラスタシステムで必要なリソース」の「AdvancedCopy Manager用の引継ぎIPアドレス」を参照してください。

ポイント

Windows Server Failover Clustering(IPv4アドレス使用時)またはServiceguardの場合は、サブネットマスクも確認してください。

共有データ用共有ディスク

7.1 クラスタシステムで必要なリソース」の「AdvancedCopy Manager用の共有データを格納するパーティション」を参照してください。

リソース種別

サービス/デーモンを起動または停止するスクリプト(汎用スクリプト)を登録するためのCmdlineリソースです。

インストール時のユーザー

AdvancedCopy Managerをインストールしたユーザーとパスワードを確認します。

クラスタ名

Windows Server Failover Clusteringで指定したクラスタ名を確認します。詳細は、Windows Server Failover Clusteringのマニュアルを参照してください。

共有データ用共有ディスクのディスクリソース

AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのディスクリソース名を確認します。

ネットワーク名

新規論理IPアドレスを使用する場合、AdvancedCopy Manager用のネットワーク名を準備します。AdvancedCopy Managerは、このネットワーク名でネットワークリソースを作成します。詳細は、Windows Server Failover Clusteringのマニュアルを参照してください。

外部接続用ネットワーク名

IPv4の新規論理IPアドレスを使用する場合、Windows Server Failover Clusteringで指定した外部通信用ネットワーク名を確認します。詳細は、Windows Server Failover Clusteringのマニュアルを参照してください。

ボリュームグループ名

共有データ用共有ディスクのボリュームグループ名を確認します。

汎用スクリプト

サービス/デーモンを起動または停止するためのスクリプトです。

以下のデーモンの汎用スクリプトファイル(起動/停止用)を作成します。

参考

汎用スクリプトのサンプルとして、以下のファイルが、/opt/FJSVswstf/clusterディレクトリに格納されています。

ファイル名

説明

AgtCmdline

PRIMECLUSTERのCmdlineリソース用Start/Stopスクリプトのサンプルです。

このファイルを使用するときは、必ず、別ディレクトリへコピーしたものを使用してください。

AdvancedCopy Managerデーモン用の汎用スクリプト

クラスタアプリケーション(業務)からAdvancedCopy Managerのデーモンを起動/停止するスクリプトです。以下を参照して、AdvancedCopy Managerデーモンの起動/停止スクリプトファイルを作成してください。

  • クラスタ業務の起動時の処理

    管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerのサービスが起動するように設定します。

    クラスタ業務の起動時に、AdvancedCopy Managerサービス起動コマンド(/opt/FJSVswstf/cluster/AgtStart)が実行されるように設定してください。

    ポイント

    AdvancedCopy Managerサービス起動コマンドが実行されるようにするため、環境変数SWSTGNODEに、起動する管理対象サーバ業務の論理ノード名を設定してください。

    注意

    クラスタソフトウェアには、起動処理の結果をクラスタソフトウェアへ通知する必要があるものが存在します。処理結果の通知が必要な場合は、AdvancedCopy Managerサービス起動コマンドの終了ステータスを基に、適切な値をクラスタソフトウェアへ通知するように設定してください。

    AdvancedCopy Managerサービスの起動に必要な情報は、以下のとおりです。

    項目

    説明

    環境変数SWSTGNODE

    論理ノード名です。

    AdvancedCopy Managerサービス起動コマンド名

    /opt/FJSVswstf/cluster/AgtStart

    AdvancedCopy Managerサービス起動コマンドの終了ステータス

    正常終了: 0
    異常終了: 1

  • クラスタ業務の停止時の処理

    管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerのサービスが停止するように設定します。

    クラスタ業務の停止時に、以下のAdvancedCopy Managerサービス停止コマンドが実行されるように設定してください。

    • /opt/FJSVswstf/cluster/AgtStop
      (ただし、Serviceguardの場合は、/opt/FJSVswstf/cluster/mcsg/SmgrStop_mcsg)

    ポイント

    AdvancedCopy Managerサービス停止コマンドが実行されるようにするため、環境変数SWSTGNODEに、停止する管理対象サーバ業務の論理ノード名を設定してください。

    注意

    クラスタソフトウェアには、停止処理の結果をクラスタソフトウェアへ通知する必要があるものが存在します。処理結果の通知が必要な場合は、AdvancedCopy Managerサービス停止コマンドの終了ステータスを基に、適切な値をクラスタソフトウェアへ通知するように設定してください。

    AdvancedCopy Managerサービスの停止に必要な情報は、以下のとおりです。

    項目

    説明

    環境変数SWSTGNODE

    論理ノード名です。

    AdvancedCopy Managerサービス停止コマンド名

    /opt/FJSVswstf/cluster/AgtStop

    AdvancedCopy Managerサービス停止コマンドの終了ステータス

    正常終了: 0
    異常終了: 1

PRIMECLUSTERのCmdlineリソース用Start/Stopスクリプトとして作成した場合の例は、以下のとおりです。

#!/bin/sh
SWSTGNODE=acmnode1
export SWSTGNODE

case $1 in
'start')
        /opt/FJSVswstf/cluster/AgtStart
        exit 0 ;;
'stop' )
        /opt/FJSVswstf/cluster/AgtStop
        exit 0 ;;
esac

Cmdlineリソース登録の際、Startスクリプトの場合は引数に"start"を、Stopスクリプトの場合は引数に"stop"を指定してください。

Start/Stopスクリプトの作成手順は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。