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ETERNUS SF Express 16.9 / Storage Cruiser 16.9 / AdvancedCopy Manager 16.9 移行ガイド
FUJITSU Storage

6.4.1 クラスタ運用でない場合のアップグレードインストール

6.4.1.1 アップグレードインストール前の作業

ポイント

アップグレードインストールを行う前に、システムをバックアップすることを推奨します。
バックアップを採取しておくと、アップグレードインストール中に異常が発生した場合にバックアップからシステムを復元(リストア)することで、アップグレードインストール前の状態に戻すことができます。

  1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

  2. 以下のコマンドを実行して、AdvancedCopy Managerエージェントのデーモンを停止します。

    # /opt/swstorage/bin/stopacm
  3. 旧バージョンレベルをバックアップします。

    アップグレードインストールに失敗したときのリカバリー用に、旧バージョンレベルのAdvancedCopy Managerエージェントの運用環境をバックアップしてください。

    参考

    バックアップに必要な容量は、以下の合計値になります。

    • 『導入ガイド』の「静的ディスク容量」の「Solaris環境の場合」、「Linux環境の場合」の「Fixed configuration directory」と「Modifying configuration directory」

    • 『導入ガイド』の「動的ディスク容量」の「Solaris環境、Linux環境、HP-UX環境、AIX環境の場合」

    手順は以下のとおりです。

    1. 本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (16.9以降) エージェントプログラム & マニュアル」を、DVDドライブに挿入します。

    2. DVD媒体をマウントします。

      • Solaris環境でのマウント例

        # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。

      • Linux環境でのマウント例

        # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>

        DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。

    3. 以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルをバックアップします。

      backupDir には、バックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定してください。

      • Solaris版エージェントの場合

        # <DVDマウントディレクトリ>/Agent_unix/AdvancedCopy_Manager/Solaris/esfacmapreinst.sh backupDir
      • Red Hat Enterprise Linux 6版エージェントの場合

        # <DVDマウントディレクトリ>/Agent_unix/AdvancedCopy_Manager/rhel6_x86/esfacmapreinst.sh backupDir

      バックアップに失敗した場合は、出力されたエラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。

6.4.1.2 アップグレードインストール手順

手順1~手順3がすでに実施されている場合は、手順4から実施してください。

  1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

  2. 本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (16.9以降) エージェントプログラム & マニュアル」を、DVDドライブに挿入します。

  3. DVD媒体をマウントします。

    • Solaris環境でのマウント例

      # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>

      DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。

    • Linux環境でのマウント例

      # mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>

      DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。

  4. 以下のコマンドを実行して、AdvancedCopy Managerエージェントをインストールします。

    # cd <環境別ディレクトリ>
    # ./swsetup

    <環境別ディレクトリ>は、「表6.1 Solaris環境およびLinux環境のディレクトリ」を参照してください。

    表6.1 Solaris環境およびLinux環境のディレクトリ

    環境

    ディレクトリ

    Solaris

    <DVDマウントポイント>/Agent_unix/AdvancedCopy_Manager/Solaris

    Red Hat Enterprise Linux 6 (for Intel64)

    <DVDマウントポイント>/Agent_unix/AdvancedCopy_Manager/rhel6_x86

  5. インストール情報が表示されます。

    swsetup: Installer is preparing for installation...
    
    +-----------------------------------------------------------+
    |              ETERNUS SF AdvancedCopy Manager              |
    |                           16.9                            |
    |                  Copyright FUJITSU LIMITED 2013-2021      |
    +-----------------------------------------------------------+
    
    
    Welcome to Setup.
    This program will install "AdvancedCopy Manager" on your system.
  6. アップグレードインストールを問い合わせる以下のメッセージが出力されます。
    インストールを続行する場合は"y"、中断する場合は"q"を入力して、[Enter]キーを押します。

    An old version is installed in this system.
    Do you want to upgrade? [y,q]:
  7. 手順6で"y"を入力した場合は、アップグレードインストールが開始されます。
    アップグレードインストールに成功すると、以下のメッセージが表示されます。

    swsetup: AdvancedCopy Manager was installed successfully.
  8. 以下のコマンドを実行したあと、インストールに使用したDVD媒体を装置から取り出します。

    # cd /
    # umount <DVDマウントポイント>

ポイント

アップグレードインストールが異常終了した場合は、「8.1.5 AdvancedCopy Managerエージェントのアップグレードインストールで異常が発生した場合の対処(Solaris/Linux環境)」を参照し、正常な状態に復旧してください。

6.4.1.3 アップグレードインストール後の作業

以下の作業を実施してください。なお、管理対象サーバでの操作に加えて、運用管理サーバとWebコンソールから実行する操作があります。

  1. 以下のコマンドを実行して、AdvancedCopy Managerエージェントのデーモンを起動します。

    # /opt/swstorage/bin/startacm
  2. データの整合性を確保するために、運用管理サーバで、stgxfwcmmodsrvコマンドを使用してサーバ情報を変更します。
    -nオプションに管理対象サーバ名を指定して、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してください。

    • 運用管理サーバがWindows環境の場合

      $INS_DIR\ACM\bin\stgxfwcmmodsrv -n <サーバ名>

      $INS_DIRは、ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。

    • 運用管理サーバがSolaris/Linux環境の場合

      /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmmodsrv -n <サーバ名>

    注意

    サーバ情報の変更は、コマンド実行用に新しく画面を起動し、その画面で実施してください。

    参照

    コマンドの詳細は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「コマンドリファレンス」を参照してください。

  3. Webコンソールで、サーバ情報を再読込みします。

    1. グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
      登録されているサーバの一覧が、メインペインに表示されます。

    2. メインペインで、操作対象のサーバのチェックボックスをチェックします。
      操作対象のサーバがVMゲストの場合は、そのVMゲストが存在するVMホストのチェックボックスをチェックしてください。

    3. アクションペインで、[サーバ]の下にある[設定の再読み込み]をクリックします。

ポイント

AdvancedCopy Managerエージェントのアップグレード後に正常動作を確認できたら、「6.4.1.1 アップグレードインストール前の作業」の手順3-dで作成したバックアップ先ディレクトリ内のバックアップデータを削除して問題ありません。