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ETERNUS SF Express 16.9 / Storage Cruiser 16.9 / AdvancedCopy Manager 16.9 移行ガイド
FUJITSU Storage

5.2.1 クラスタ運用でない場合のアップグレードインストール

5.2.1.1 アップグレードインストール前の作業

ポイント

アップグレードインストールを行う前に、システムをバックアップすることを推奨します。
バックアップを採取しておくと、アップグレードインストール中に異常が発生した場合にバックアップからシステムを復元(リストア)することで、アップグレードインストール前の状態に戻すことができます。

  1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

  2. アップグレードインストールを行うサーバのディスクに、アップグレードインストールに必要な容量(Solaris環境では650MB、Linux環境では200MB)が空いていることを確認します。

    アップグレードインストールに必要な容量が空いていない状態でアップグレードインストールを実行した場合、以下のメッセージが出力され、インストールがエラー終了します。インストールに必要な空き容量を確保してから、アップグレードインストールを再実行してください。

    出力メッセージ(インストール先ディレクトリが/optの場合):

    ERROR:Disk /opt has an insufficient free space. Please execute it again after increasing the disk area.
  3. 以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerのデーモンを停止します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
  4. Linux版バージョン16.2以前からのアップグレードの場合は、FJSVswsttパッケージ(SNMPトラップデーモンパッケージ)をアンインストールします。

    以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージがインストールされているか確認してください。

    # rpm -q FJSVswstt

    FJSVswsttパッケージの情報が表示されたときは、以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージをアンインストールしてください。

    • Red Hat Enterprise Linux 7の場合

      # systemctl stop startsc-snmptrapd.service
      # systemctl disable startsc-snmptrapd.service
      # rm /usr/lib/systemd/system/startsc-snmptrapd.service
      # rpm -e FJSVswstt
    • Red Hat Enterprise Linux 6の場合

      # rpm -e FJSVswstt

5.2.1.2 アップグレードインストール手順

C.4 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 16.xのマネージャー機能のアップグレードインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、アップグレードインストールを実施してください。

ポイント

アップグレードインストールが異常終了した場合は、アップグレードインストールに失敗する原因を取り除いたあと、インストールシェルの実行から再実行してください。

5.2.1.3 アップグレードインストール後の作業

以下の作業を実施してください。

  1. 本バージョンレベルのETERNUS SF Managerは、Symfowareを使用しません。
    バージョン16.1以降からのアップグレードの場合、本手順は不要です。
    バージョン16.0からのアップグレードの場合、以下の手順でSymfoware Serverをアンインストールします。

    1. ほかの製品が、Symfowareを利用していないことを確認します。利用している場合はアンインストールしないでください。

    2. Symfowareのアンインストーラーを起動してパッケージを削除します。

      # /opt/symfoware/setup/symfo_remove
    3. Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
      "y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
      再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。

      allを指定して、アンインストールする場合の例
      インストール環境のチェックを開始します。
      インストール環境のチェックが終了しました。
      警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。
      
      アンインストールを継続しますか?
      y: アンインストールを継続します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,q]: y
      
      "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。
      
      アンインストールする機能を選択してください。
      1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2)
      [all:全機能,1,q]: all
      
      選択した機能
      - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      上記の機能のアンインストールを開始しますか?
      y: アンインストールを開始します
      n: 再び機能を選択します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,n,q]: y
      
      アンインストールを開始します。
    4. Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。

      "Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
  2. SNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
    以下のディレクトリに格納されている旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを、任意の場所に退避します。
    その後、『Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMPトラップXML定義ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを参照してください。

    カスタマイズ定義ファイル格納ディレクトリ

    /etc/opt/FJSVssmgr/current/snmpth/

  3. ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
    以下の旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを、任意の場所に退避します。
    その後、『Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを参照してください。

    カスタマイズ定義ファイル

    /etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/pollingService.xml

  4. 必要に応じて、SNMPトラップの設定を実施します(Linux環境だけ)。

    5.2.1.1 アップグレードインストール前の作業」の手順4でFJSVswsttパッケージがインストールされていた場合だけ、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのセットアップ」の章にある以下の箇所の手順を実施してください。

    • 「Storage Cruiserマネージャーのセットアップ」>「SNMPトラップの設定」>「SNMPトラップ設定(Linux環境の場合)」>「ETERNUS SF SNMPトラップ監視デーモンを利用する場合」の手順4

  5. カーネルパラメーターをチューニングします。

    参照

    チューニング方法は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  6. 必要に応じて、ETERNUS SF Managerのデーモンを再起動します。

    手順5でカーネルパラメーターをチューニングしたあとにOSを再起動していない場合は、以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerのデーモンを再起動してください。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

続いて「5.2.3 運用再開」を実施してください。