ポイント
アップグレードインストールを行う前に、システムをバックアップすることを推奨します。
バックアップを採取しておくと、アップグレードインストール中に異常が発生した場合にバックアップからシステムを復元(リストア)することで、アップグレードインストール前の状態に戻すことができます。
作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。
アップグレードインストールを行うサーバのディスクに、アップグレードインストールに必要な容量(Solaris環境では650MB、Linux環境では200MB)が空いていることを確認します。
アップグレードインストールに必要な容量が空いていない状態でアップグレードインストールを実行した場合、以下のメッセージが出力され、インストールがエラー終了します。インストールに必要な空き容量を確保してから、アップグレードインストールを再実行してください。
出力メッセージ(インストール先ディレクトリが/optの場合):
ERROR:Disk /opt has an insufficient free space. Please execute it again after increasing the disk area.
以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerのデーモンを停止します。
# /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
Linux版バージョン16.2以前からのアップグレードの場合は、FJSVswsttパッケージ(SNMPトラップデーモンパッケージ)をアンインストールします。
以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージがインストールされているか確認してください。
# rpm -q FJSVswstt
FJSVswsttパッケージの情報が表示されたときは、以下のコマンドを実行して、FJSVswsttパッケージをアンインストールしてください。
Red Hat Enterprise Linux 7の場合
# systemctl stop startsc-snmptrapd.service # systemctl disable startsc-snmptrapd.service # rm /usr/lib/systemd/system/startsc-snmptrapd.service # rpm -e FJSVswstt
Red Hat Enterprise Linux 6の場合
# rpm -e FJSVswstt
「C.4 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 16.xのマネージャー機能のアップグレードインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、アップグレードインストールを実施してください。
ポイント
アップグレードインストールが異常終了した場合は、アップグレードインストールに失敗する原因を取り除いたあと、インストールシェルの実行から再実行してください。
以下の作業を実施してください。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerは、Symfowareを使用しません。
バージョン16.1以降からのアップグレードの場合、本手順は不要です。
バージョン16.0からのアップグレードの場合、以下の手順でSymfoware Serverをアンインストールします。
ほかの製品が、Symfowareを利用していないことを確認します。利用している場合はアンインストールしないでください。
Symfowareのアンインストーラーを起動してパッケージを削除します。
# /opt/symfoware/setup/symfo_remove
Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
"y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
インストール環境のチェックを開始します。 インストール環境のチェックが終了しました。 警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。 アンインストールを継続しますか? y: アンインストールを継続します q: アンインストールせずに終了します [y,q]: y "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。 アンインストールする機能を選択してください。 1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2) [all:全機能,1,q]: all 選択した機能 - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 上記の機能のアンインストールを開始しますか? y: アンインストールを開始します n: 再び機能を選択します q: アンインストールせずに終了します [y,n,q]: y アンインストールを開始します。
Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。
"Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
SNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
以下のディレクトリに格納されている旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを、任意の場所に退避します。
その後、『Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMPトラップXML定義ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを参照してください。
カスタマイズ定義ファイル格納ディレクトリ |
---|
/etc/opt/FJSVssmgr/current/snmpth/ |
ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
以下の旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを、任意の場所に退避します。
その後、『Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを参照してください。
カスタマイズ定義ファイル |
---|
/etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/pollingService.xml |
必要に応じて、SNMPトラップの設定を実施します(Linux環境だけ)。
「5.2.1.1 アップグレードインストール前の作業」の手順4でFJSVswsttパッケージがインストールされていた場合だけ、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのセットアップ」の章にある以下の箇所の手順を実施してください。
「Storage Cruiserマネージャーのセットアップ」>「SNMPトラップの設定」>「SNMPトラップ設定(Linux環境の場合)」>「ETERNUS SF SNMPトラップ監視デーモンを利用する場合」の手順4
カーネルパラメーターをチューニングします。
参照
チューニング方法は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。
必要に応じて、ETERNUS SF Managerのデーモンを再起動します。
手順5でカーネルパラメーターをチューニングしたあとにOSを再起動していない場合は、以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerのデーモンを再起動してください。
# /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh
続いて「5.2.3 運用再開」を実施してください。