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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.6 (伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

1.1.1 二重化方式の機能比較

表1.1 機能比較表表1.2 機能比較表(続き)に、各方式の機能比較を示します。

表1.1 機能比較表

機能

二重化方式

高速切替方式

NIC切替方式

伝送路制御方法

冗長化した伝送路をすべて活性状態とし、同時に使用します。送信データについては、TCPコネクション単位に分散送信します。

冗長化した伝送路の一方を活性状態、もう一方を非活性状態として、排他使用します。なお、多重化していない場合は、伝送路を活性状態として使用します。

障害監視機能

検出可能な障害

NIC故障、ケーブル故障、スイッチ/HUB故障、相手ホスト障害(システムダウン等)

NIC故障、ケーブル故障、スイッチ/HUB故障

障害監視

監視方法

自ホストのNICと相手ホストのNIC間で監視フレームの送受信による監視を行い、一定時間内に受信がない場合、伝送路異常と判断します。

以下の2つの監視機能を組み合わせて監視を行うことができます。

  • pingによるスイッチ/HUBからの応答監視 :
    応答が一定時間無い場合に伝送路異常と判断します。

  • NICのリンク状態監視 :
    NICがリンクダウンした場合に伝送路異常と判断します。

障害検出時間

5~10秒(デフォルト)

  • pingによる異常検出時 :
    22~27秒(デフォルト)

  • NICのリンクダウン検出時 :
    pingによる監視を併用する場合 : 2~7秒(デフォルト)
    pingによる監視を併用しない場合 : 1~6秒(デフォルト)

復旧監視

復旧監視方法

自ホストのNICと相手ホストのNIC間で監視フレームの送受信を行い、一定時間内に受信があった場合、伝送路が復旧したと判断します。

自ホストの待機NICから自ホストの運用NICへ監視フレームを送信し、一定時間内に応答があった場合、伝送路が復旧したと判断します。

復旧検出時間

1~5秒(チューニング可能)

1~30秒(チューニング可能)

障害監視の開始/停止

仮想インタフェース活性化時に自動的に開始し、非活性化時に自動的に停止します。

仮想インタフェース活性化時に自動的に開始し、非活性化時に自動的に停止します。また運用コマンドにより手動で開始/停止することも可能です。

切替え機能

切替え動作

障害が検出された伝送路を自動的に切離し、残った伝送路を使用して通信を継続します。また運用コマンドにより手動で切離すことも可能です。

障害が検出された伝送路のNICを自動的に非活性化し、待機NICを活性化して通信を継続します。また運用コマンドにより手動で切り替えることも可能です。

切戻し動作

伝送路が復旧した場合、自動的に通信に再使用するように組み込みます。また運用コマンドにより手動で組み込むことも可能です。

伝送路が復旧した場合、自動的に待機NICとして組み込みます。また運用コマンドにより手動で組み込むことも可能です。

動作条件

接続可能な相手ホスト

GLSの高速切替方式が動作しているPRIMEQUEST、PRIMERGY、SPARC M10、SPARC Enterprise、PRIMEPOWERなど

任意のホスト

使用可能なIPアドレス

IPv4アドレス、IPv6アドレス

IPv4アドレス、IPv6アドレス

GLS : Global Link Services

表1.2 機能比較表(続き)

機能

二重化方式

仮想NIC方式

GS連携方式

伝送路制御方法

冗長化した伝送路の一方を活性状態、もう一方を非活性状態として、排他使用します。

冗長化した伝送路をすべて活性状態とし、同時に使用します。送信データについては、TCPコネクション単位に分散送信します。

障害監視機能

検出可能な障害

NIC故障、ケーブル故障、スイッチ/HUB故障

NIC故障、ケーブル故障、HUB故障、ルータ故障、相手ホスト障害(システムダウン等)

障害監視

監視方法

リンク状態監視:物理NICのリンク状態を監視し、リンクダウンを検出した場合、伝送路異常と判断します。

ネットワーク監視:運用NIC/待機NICとスイッチ/HUBとの接続性を監視し、一定時間応答がない場合、伝送路異常と判断します。

pingにより相手ホストからの応答を監視し、一定時間内に受信がない場合、伝送路異常と判断します。

障害検出時間

  • NICのリンクダウン検出時(リンク状態監視):
    約1秒

  • ネットワーク監視:
    14~17秒(デフォルト)

25~30秒(デフォルト)

復旧監視

復旧監視方法

自ホストの待機NICから自ホストの運用NICへ監視フレームを送信し、応答があった場合、伝送路が復旧したと判断します。

pingコマンドにより相手ホストからの応答を監視し、一定時間内に応答があった場合、伝送路が復旧したと判断します。

復旧検出時間

3~5秒(デフォルト)

1~5秒(デフォルト)

障害監視の開始/停止

仮想インタフェース活性化時に自動的に開始し、非活性化時に自動的に停止します。また運用コマンドにより手動で開始/停止することも可能です。

仮想インタフェース活性化時に自動的に開始し、非活性化時に自動的に停止します。また運用コマンドにより手動で開始/停止することも可能です。

切替え機能

切替え動作

障害が検出された伝送路のNICを自動的に非活性化し、待機NICを活性化して通信を継続します。また運用コマンドにより手動で切り替えることも可能です。

障害が検出された伝送路を自動的に切離し、残った伝送路を使用して通信を継続します。また、運用コマンドにより手動で切離すことも可能です。

切戻し動作

伝送路が復旧した場合、自動的に待機NICとして組み込みます。また運用コマンドにより手動で組み込むことも可能です。

伝送路が復旧した場合、自動的に通信に再使用するように組み込みます。また、運用コマンドにより手動で組み込むことも可能です。

動作条件

接続可能な相手ホスト

任意のホスト

グローバルサーバ(GS)、PRIMEQUEST、PRIMERGY

使用可能なIPアドレス

IPv4アドレス、IPv6アドレス

IPv4アドレス