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Enterprise Postgres 14 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)
FUJITSU Software

10.3 広域回線切断時の運用操作

広域回線切断が発生した場合の対処方法を示します。

災害対策運用の継続に向けた復旧

運用センタと待機センタを接続する広域回線に異常が発生した場合、運用センタから待機センタにトランザクションログが転送されない、広域回線切断の状態になります。広域回線切断が発生した場合、運用センタでのアプリケーション業務は継続可能ですが、待機センタへのトランザクションログの反映が行われません。待機センタへのトランザクションログの反映は、以下のいずれかの方法で実施可能です。

なお、広域回線切断の発生は、待機センタのプライマリ候補サーバに出力されるメッセージにて確認可能です。運用センタと待機センタを接続する広域回線に異常が発生すると、運用センタのプライマリサーバと未接続状態であることを示すメッセージが、待機センタのプライマリ候補サーバに繰り返し出力されます。以下に、メッセージの出力例を示します。

例)
FATAL:  connection to server at "192.0.2.100", port 5432 failed: 接続がタイムアウトしました
                Is the server running on that host and accepting
                TCP/IP connections?

障害が発生した資源の復旧

システムログ、ネットワーク配線、およびネットワークカードの状態などから異常の原因を特定したあと、問題のある機器の取り替えなどの処置を行って、異常を取り除いてください。

復旧後、運用センタのプライマリサーバにおいて統計情報ビューpg_stat_replicationを参照し、待機センタのプライマリ候補サーバに関する行が検索できることを確認します。ただし、復旧方法によっては、トランザクションログの送信が自動で再開されない場合があるため、統計情報ビューから検索できなかった場合には、待機センタ内のプライマリ候補サーバのインスタンス再起動を試みてください。