複製先のクラスタシステムで、シングルユーザモードでの設定をすべてのノードで完了後に実施する作業です。
すべてのノードをマルチユーザモードで起動します。
クラスタ整合性モニタ(CIM)を設定
複製元で使用していたCFノード名を削除し、複製先で使用するCFノード名を設定します。
本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。
例)複製元で使用していたCFノード名(fuji2, fuji3)/複製先で使用するCFノード名(fuji4, fuji5)の場合
# rcqconfig -d fuji2 fuji3
# rcqconfig -a fuji4 fuji5
CF設定項目の確認
変更した、CFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名が正しいかどうかを確認します。
CFノード名、クラスタ名の確認
各ノードでcfconfig -g コマンドを実施し、設定したCFノード名、クラスタ名が正しいことを確認してください。
例)複製先で使用するCFノード名がfuji4、クラスタ名がPRIMECLUSTER2の場合
# cfconfig -g fuji4 PRIMECLUSTER2 eth1 eth2
CIP/Sysnode名の確認
相手ノードに設定したすべてのCIP/Sysnode名と通信できることを確認してください。すべてのノードでそれぞれ確認してください。
例)相手ノードに設定したSysnode名が fuji5RMSの場合
# ping fuji5RMS
上記a、bで問題があった場合、/etc/cip.cf、/etc/default/cluster、/etc/hosts に設定したCFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名に誤りがないか確認してください。
誤りがあった場合、以下の手順を実施してください。
シングルユーザモードで起動してください。
“L.3.2 シングルユーザモードでの設定”の“4. CFノード名、CIP/Sysnode名を変更”を再度実施し、ノードを再起動してください。
“L.3.3 マルチユーザモードでの設定変更”を再度実施してください。
クラスタリソース管理機構のクラスタ名を変更
クラスタリソース管理機構のクラスタ名を変更します。
本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。
例)複製先の新クラスタ名が"PRIMECLUSTER2"の場合
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetrsc -n PRIMECLUSTER2 1
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetrsc -n PRIMECLUSTER2 2
SFの設定変更
ブレードサーバの場合、/etc/opt/SMAW/SMAWsf/SA_blade.cfgに記載しているCFノード名、サーバブレードのスロット番号、SNMPコミュニティ名、マネージメントブレードのIPアドレスを変更します。
例)以下のように変更する場合
SNMPコミュニティ名
public → private
CFノード名 スロット番号 マネージメントブレードのIPアドレス fuji2→fuji4 1→3 10.20.30.200→10.20.30.202 fuji3→fuji5 1→3 10.20.30.201→10.20.30.203
community-string public management-blade-ip 10.20.30.200 fuji2 1 cycle management-blade-ip 10.20.30.201 fuji3 1 cycle
community-string private management-blade-ip 10.20.30.202 fuji4 3 cycle management-blade-ip 10.20.30.203 fuji5 3 cycle
ブレードサーバ以外のPRIMERGYの場合、/etc/opt/SMAW/SMAWsf/SA_ipmi.cfgに記載しているCFノード名、IPMI(BMC,iRMC)のIPアドレスを変更します。
例) 以下のように変更する場合
CFノード名 IPMI(BMC,iRMC)のIPアドレス fuji2→fuji4 10.20.30.200→10.20.30.202 fuji3→fuji5 10.20.30.201→10.20.30.203
fuji2 10.20.30.200:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle fuji3 10.20.30.201:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle
fuji4 10.20.30.202:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle fuji5 10.20.30.203:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle
PRIMEQUEST2000シリーズの場合、以下の手順を実施します。
SVmcoおよびMMBの設定を変更します。設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。
・PRIMEQUEST 2000 シリーズ 導入マニュアル
・PRIMEQUEST 2000 シリーズ ServerView Mission Critical Option ユーザマニュアル
また、PRIMECLUSTERがMMBと連携するために、RMCPのユーザを作成する必要があります。PRIMECLUSTERを構成するすべてのPRIMEQUEST上にRMCPでMMBを制御するためのユーザを必ず作成してください。RMCPでMMBを制御するためのユーザを作成するには、MMB Web-UIにログインし、“Network Configuration”メニューの“Remote Server Management”画面から作成します。その際、以下のようなユーザを作成してください。
・[Privilege]は「Admin」とする
・[Status]は「Enabled」とする
RMCPでMMBを制御するためのユーザの作成方法については、本体装置添付の以下のマニュアルを参照してください。
・PRIMEQUEST 2000 シリーズ 運用管理ツールリファレンス
複製元のCFノードで使用していたMMBの情報を削除します。
例) 複製元fuji2,fuji3のMMBの情報を削除する場合
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbsetup -d fuji2 # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbsetup -d fuji3
clmmbsetup -a コマンドを実行し、複製先のMMB情報を登録します。clmmbsetupコマンドの使用法については、clmmbsetupのマニュアルページを参照してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbsetup -a mmb-user Enter User's Password: Re-enter User's Password:
mmb-userとUser's Passwordには、手順a.で作成したユーザとパスワードを入力します。
MMB非同期監視デーモンが起動しているか確認します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbmonctl
“The devmmbd daemon exists.”が表示された場合、MMB非同期監視デーモンは起動済みです。
“The devmmbd daemon does not exist.”が表示された場合、MMB非同期監視デーモンは起動していません。以下を実行し、MMB非同期監視デーモンを起動してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbmonctl start
PRIMEQUEST3000シリーズの場合、以下の手順を実施します。
iRMCの設定を変更します。設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。
・PRIMEQUEST3000シリーズ 導入マニュアル
また、PRIMECLUSTERがiRMCと連携するために、ユーザを作成する必要があります。PRIMECLUSTERを構成するすべてのPRIMEQUEST3000上にiRMCを制御するためのユーザを必ず作成してください。
iRMCを制御するためのユーザを作成するには、set irmc userコマンドを使用してください。
set irmc userコマンドの使用法については、以下のマニュアルを参照してください。
・PRIMEQUEST3000シリーズ 運用管理ツールリファレンス(MMB)
MMBの設定を変更します。設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。
・PRIMEQUEST3000シリーズ 導入マニュアル
また、PRIMECLUSTERがMMBと連携するために、RMCPのユーザを作成する必要があります。
PRIMECLUSTERを構成するすべてのPRIMEQUEST3000上にRMCPでMMBを制御するためのユーザを必ず作成してください。RMCPでMMBを制御するためのユーザを作成するには、MMB Web-UIにログインし、"Network Configuration"メニューの"Remote Server Management"画面から作成します。その際、以下のようなユーザを作成してください。
・[Privilege]は「Admin」とする
・[Status]は「Enabled」とする
RMCPでMMBを制御するためのユーザの作成方法については、本体装置添付の以下のマニュアルを参照してください。
・PRIMEQUEST3000シリーズ 運用管理マニュアル
複製元のCFノードで使用していたiRMC/MMBの情報を削除します。
例) 複製元fuji2,fuji3のiRMC/MMBの情報を削除する場合
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -d fuji2 # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -d fuji3
clirmcsetup -a irmcコマンドを実行し、複製先のiRMC情報を登録します。clirmcsetupコマンドの使用法については、clirmcsetupのマニュアルページを参照してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -a irmc irmc-user Enter User's Password: Re-Enter User's Password:
irmc-userとUser's Passwordには、手順a.で作成したユーザとパスワードを入力します。
clirmcsetup -a mmbコマンドを実行し、複製先のMMB情報を登録します。clirmcsetupコマンドの使用法については、clirmcsetupのマニュアルページを参照してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -a mmb mmb-user Enter User's Password: Re-Enter User's Password:
mmb-userとUser's Passwordには、手順b.で作成したユーザとパスワードを入力します。
iRMC非同期監視デーモンが起動しているか確認します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcmonctl
"The devirmcd daemon exists."が表示された場合、iRMC非同期監視デーモンは起動済みです。
"The devirmcd daemon does not exist."が表示された場合、iRMC非同期監視デーモンは起動していません。
以下を実行し、iRMC非同期監視デーモンを起動してください。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcmonctl start
退避したrcsd.orgをrcsd.cfgに戻します。
# mv /etc/opt/SMAW/SMAWsf/rcsd.org /etc/opt/SMAW/SMAWsf/rcsd.cfg
/etc/opt/SMAW/SMAWsf/rcsd.cfgに記載しているCFノード名、管理LANのIPアドレス(admIP)を変更します。
例)以下のように変更する場合
CFノード名 管理LANのIPアドレス fuji2→fuji4 10.20.30.100→10.20.30.102 fuji3→fuji5 10.20.30.101→10.20.30.103
fuji2,weight=1,admIP=10.20.30.100:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25 fuji3,weight=1,admIP=10.20.30.101:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25
fuji4,weight=1,admIP=10.20.30.102:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25 fuji5,weight=1,admIP=10.20.30.103:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25
ブレードサーバを含むPRIMERGYで、クラッシュダンプの採取にkdumpを使用する場合、kdumpシャットダウンエージェントの設定を行います。いずれかのノードで以下のコマンドを実行します。
# /etc/opt/FJSVcllkcd/bin/panicinfo_setup
panicinfo_setup: WARNING: /etc/panicinfo.conf file already exists. (I)nitialize, (C)opy or (Q)uit (I/C/Q) ? ← Iを入力
シャットダウン機構を起動します。
# sdtool -b
シャットダウンデーモン(rcsd)が動作中かどうかはsdtool -sで確認できます。
# sdtool -s
全ノードでsdtool -sを実行することで、シャットダウン機構の構成状態を確認することができます。
注意
sdtool -sコマンドの表示結果で、シャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。
シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期化状態がInitFailedと表示されたり、テスト状態にUnknownやTestFailedと表示されたりする場合、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/log/messages ファイルにエラーメッセージが出力されていないかを確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に応じた対処を実施してください。