PCMIプロファイルは、監視対象のプロセスの管理方法を設定するファイルです。PCMIプロファイルで変更できる定義項目は、「8.2 PCMIサービスの定義項目」を参照してください。
ポイント
PCMIプロファイルは、GlassFish Serverインスタンスの起動時に有効となります。GlassFish Serverインスタンスの起動中にPCMIプロファイルを変更した場合は、次回の起動時まで変更は反映されません。
PCMIプロファイルは、以下の手順で変更します。
注意
PCMIプロファイルは、新規に作成せずに、デフォルトPCMIプロファイル(ファイル名profile.xml)を使用して編集できます。ただし、デフォルトPCMIプロファイルは、「2. PCMIプロファイルの登録」でPCMIプロファイルを登録していないすべてのGlassFish Serverインスタンスに対して有効となるため、影響を考慮した上で編集してください。デフォルトPCMIプロファイルについては、「B.3 PCMIサービスのファイル構成」を参照してください。
1. PCMIプロファイルの作成
PCMIプロファイルは、監視対象のDASまたはGlassFish Serverクラスターに対して作成できます。XML形式で、任意の名前のファイルを作成します。
| 文字コード | UTF-8 | 
| 格納先ディレクトリー | 
 
 | 
| ファイル名 | 任意 | 
| 定義の内容 | PCMIプロファイルの定義項目については、「8.2 PCMIサービスの定義項目」を参照してください。 | 
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
  <Profile xmlns="http://pcmi.appsrv.fujitsu.com/Profile">
        <ProcessAutoRestart>
           <Restart>true</Restart>
           <RetryCount>0</RetryCount>
           <RetryCountResetTime>600</RetryCountResetTime>
        </ProcessAutoRestart>
        <MaximumStartupTime>600</MaximumStartupTime>
        <MaximumStopTime>180</MaximumStopTime>
        <ApplicationProcessingTime>
           <MaximumProcessingTime>480</MaximumProcessingTime>
           <TerminateProcessForTimeout>message</TerminateProcessForTimeout>
        </ApplicationProcessingTime>
        <Monitor>
           <MonitoringTime>30</MonitoringTime>
           <TerminateProcessForTimeout>message</TerminateProcessForTimeout>
        </Monitor>
        <Log>
           <Rotation>
              <Type>logsize</Type>
              <Size>1</Size>
              <Time>0</Time>
              <BackupSize>1</BackupSize>
           </Rotation>
        </Log>
        <CurrentDirectory>
           <NumberOfGenerations>1</NumberOfGenerations>
        </CurrentDirectory>
        <FJVM>
           <RestartProcessAtOutOfMemory>restart</RestartProcessAtOutOfMemory>
        </FJVM>
        <EnvironmentVariables>
           <Variable>ENV1=env1</Variable> (注)
           <Variable>ENV2=env2</Variable> (注)
        </EnvironmentVariables>
  </Profile>注)ENV1/ENV2は、指定する環境変数名の例として記載しています。運用環境に応じた環境変数名を指定してください。
注意
XML形式のファイルですので、変更する項目の設定値だけを変更してください。設定値以外に誤りがあると、該当プロファイルを指定したDAS、GlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンスの起動に失敗することがあります。
<EnvironmentVariables>タグ内の<Variable>タグは、1つの環境変数に対して1つ<Variable>タグを指定する必要があるため、環境変数の数だけ<Variable>タグを指定してください。
なお、上記以外のタグ名および属性名は、編集しないでください。
2. PCMIプロファイルの登録
PCMIプロファイルはシステムプロパティを設定することで、DASまたはGlassFish Serverクラスター(GlassFish Serverインスタンス)に登録します。asadminコマンドのcreate-jvm-optionsサブコマンドにプロファイル定義ファイルを指定して実行します。
例
「DASの場合」
asadmin create-jvm-options -Dcom.fujitsu.appsrv.pcmi.profileName=newprofile.xml
「GlassFish Serverクラスターの場合」
asadmin create-jvm-options --target {$GlassFish Serverクラスター名} -Dcom.fujitsu.appsrv.pcmi.profileName=newprofile.xml「DASの場合」
asadmin delete-jvm-options -Dcom.fujitsu.appsrv.pcmi.profileName=newprofile.xml
「GlassFish Serverクラスターの場合」
asadmin delete-jvm-options --target {$GlassFish Serverクラスター名} -Dcom.fujitsu.appsrv.pcmi.profileName=newprofile.xml| 名前 | 値 | 必須 | 意味 | 
|---|---|---|---|
| com.fujitsu.appsrv.pcmi.profileName | プロファイル名 | 任意 | PCMIサービスを運用するPCMIプロファイルを指定します。 | 
注意
PCMIプロファイルの登録時は、DASが起動されている必要があります。
DASに登録したPCMIプロファイルの定義に誤りがあると、DASが起動できないため、GlassFishの運用コマンドを使用できません。PCMIプロファイルの定義に誤りがある場合は、PCMIプロファイルの定義を修正し、DASが起動可能な状態にしてください。
DASのPCMIプロファイルを変更した場合は、次回の起動時から設定が有効となります。
PCMIプロファイルの登録/変更後は、GlassFish Serverクラスターを再起動してください。変更対象のGlassFish Serverクラスターの起動中にPCMIプロファイルを変更した場合は、次回の起動時から設定が有効となります。
PCMIプロファイルは、GlassFish Serverクラスターごとに設定が有効となります。同一GlassFish Serverクラスターに所属するGlassFish Serverインスタンスの場合、GlassFish ServerインスタンスごとにPCMIプロファイルを定義することはできません。
3. GlassFishの起動
以下のコマンドでGlassFishを起動します。
GlassFishの起動後、監視が開始されます。また、GlassFishを停止すると、監視が停止されます。
| 監視の開始 | ドメインの起動 | asadmin start-domain | 
| クラスターの起動 | asadmin start-cluster | |
| インスタンスの起動 | asadmin start-local-instance | |
| 監視の停止 | ドメインの停止 | asadmin stop-domain | 
| クラスターの停止 | asadmin stop-cluster | |
| インスタンスの停止 | asadmin stop-local-instance | 
監視情報の出力先
現在の監視情報は、以下のファイルに出力されます。

[運用資産格納ディレクトリー]\pcmi\logs\[GlassFish Serverインスタンス名]\start.info


[運用資産格納ディレクトリー]/pcmi/logs/[GlassFish Serverインスタンス名]/start.info
注意
指定したPCMIプロファイルが存在しない場合は、イベントログ/システムログにメッセージ「PCMI1014」を出力し、DASまたはGlassFish Serverインスタンスの起動に失敗します。
PCMIプロファイルを指定しない場合は、デフォルトのプロファイル「profile.xml」で動作します。デフォルトのPCMIプロファイルのファイル構成については、「B.3 PCMIサービスのファイル構成」を参照してください。
PCMIプロファイルを指定しない場合、かつデフォルトのプロファイル「profile.xml」が存在しない場合は、イベントログ/システムログにメッセージ「PCMI1100」を出力し、各定義項目の省略値で監視します。各定義項目の省略値については、「8.2 PCMIサービスの定義項目」を参照してください。
PCMIプロファイルの定義に誤りがある場合は、イベントログ/システムログにメッセージ「PCMI1015」またはメッセージ「PCMI1016」を出力し、該当プロファイルを指定したDAS、GlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンスの起動に失敗します。