ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

4.20.3 呼び出す側の設定

アプリケーションクライアントコンテナにシステムプロパティを設定する場合は、環境変数VMARGSに設定してください。詳細については、「4.9.1 Jakarta EEアプリケーションクライアントの環境設定」を参照してください。

GlassFish Serverインスタンスにシステムプロパティを設定する場合は、asadminコマンドを使用して設定してください。詳細については、「10.1.16.4 create-jvm-optionsサブコマンド」または「10.1.16.1 create-system-propertiesサブコマンド」を参照してください。

ネットワークの設定

呼び出す側のサーバーで、以下のhostsファイルに仮想ホスト名とEJBアプリケーションを運用するサーバーのすべてのホスト名宣言を追加します。

(Windowsのインストールフォルダー)\system32\drivers\etc\hosts

/etc/hosts

宣言を追加した後、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。

EJBアプリケーションを運用するサーバーグループのホスト名がhost1、host2、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合

10.124.35.30 vhost
10.124.35.41 host1
10.124.35.42 host2

JNDIの設定

4.20.3.1 アプリケーションクライアントコンテナ、スタンドアロンクライアントの設定」または、「4.20.3.2 GlassFish Serverインスタンスの設定」を参照し、呼び出す側の設定をしてください。接続先のホスト名には、IPCOMが存在する仮想ホスト名を指定してください。

また、呼び出す側のシステムプロパティに以下を指定します。

プロパティ名

説明

com.fujitsu.appserv.ipcom.used

true または false を指定します。

IPCOM連携をする場合、trueを指定します。

省略値は、false です。

-Dcom.fujitsu.appserv.ipcom.used=true

非フラグメントモードの設定

以下のシステムプロパティを設定してください。

定義項目

設定内容

非フラグメントモード

ORBの送信データが分割しないようにするため、Java VMオプション(システムプロパティ)に以下の値を設定してください。

-Dcom.sun.corba.ee.giop.ORBGIOP12BuffMgr=GROW

本プロパティを設定するという方法で、最大メッセージ分割サイズの設定値にかかわらず、送信データが分割されなくなります。

接続先の送信データサイズが256000byteを超える場合は「6.11.2 通信データサイズに関する注意事項」を参照し、最大受信バッファーサイズの拡張をしてください。

4.20.3.1 アプリケーションクライアントコンテナ、スタンドアロンクライアントの設定

EJBアプリケーションを呼び出す側がアプリケーションクライアントコンテナ、スタンドアロンクライアントの場合は、以下の設定をしてください。

エンドポイントの設定

システムプロパティまたはInitialContext作成時の引数のプロパティに、下記を設定してください。

システムプロパティに指定する場合、プロセスで1つの設定となります。

システムプロパティとInitialContext作成時の引数のプロパティを同時に指定した場合、InitialContextの指定が優先されます。

プロパティ名

説明

com.sun.appserv.iiop.endpoints

IPCOMの仮想ホスト名とIIOP通信ポート番号を以下の書式で指定します。

ホスト名:ポート番号[,ホスト名:ポート番号,...]

例) vhost:30700

システムプロパティに指定する場合

-Dcom.sun.appserv.iiop.endpoints=vhost:30700

InitialContextに指定する場合

Hashtable<String, String> env = new Hashtable<>();
env.put("com.sun.appserv.iiop.endpoints", "vhost:30700");
InitialContext ic = new InitialContext(env);

接続先キャッシュ設定の変更

デフォルトでは、1つのエンドポイントに対して1つの接続先の情報がGlassFish Serverインスタンス内でキャッシュされるため、IPCOMによる負荷分散が行われません。IPCOMによる負荷分散をする場合には、システムプロパティまたはInitialContext作成時の引数のプロパティに、下記プロパティを設定してください。


システムプロパティに指定する場合、プロセスで1つの設定となります。

システムプロパティとInitialContext作成時の引数のプロパティを同時に指定した場合、InitialContextの指定が優先されます。

プロパティ名

説明

com.fujitsu.appsrv.SerialContext.providerCache.disable

true または false を指定します。

IPCOM連携をする場合、trueを指定します。

省略値は、false です。

システムプロパティに指定する場合

-Dcom.fujitsu.appsrv.SerialContext.providerCache.disable=true

InitialContextに指定する場合

Hashtable<String, String> env = new Hashtable<>();
env.put("com.fujitsu.appsrv.SerialContext.providerCache.disable", "true");
InitialContext ic = new InitialContext(env);

注意

上記設定をした場合、InitialContextオブジェクトの初回lookup時のIIOP通信の通信回数が増加する可能性があります。

可能な限りIPCOMへの接続をするInitialContextにのみ設定してください。

4.20.3.2 GlassFish Serverインスタンスの設定

GlassFish Serverインスタンス上で動作するWebアプリケーション/EJBアプリケーションなどから、別のGlassFish ServerインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合は、下記の設定をしてください。

他ネーミングサービス連携機能の設定

別のGlassFish ServerインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合は、他ネーミングサービス連携機能の設定を行ってください。

詳細は「4.12.4 他ネーミングサービス連携機能の設定」を参照してください。