ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER 活用ガイド<コマンドリファレンス編>
FUJITSU Software

第13章 回線切替機能

コマンド

機能

Solaris

Linux

備考

claddswursc(1M)

回線切替装置の切替回線リソースを登録する

Solaris 10のみ

cldelswursc(1M)

回線切替装置の切替回線リソースを削除する

Solaris 10のみ

clgetswuinfo(1)

回線切替装置のリソース情報を取得する

Solaris 10のみ

claddswursc(1M)

回線切替装置の切替回線リソースを登録する

◆形式

/etc/opt/FJSVcluster/bin/claddswursc -k key [-s SH_SWU RID/name] [-0 port#0 node RID/name] [-1 port#1 node RID/name] [-m LSU mask]

◆機能説明

本コマンドは、回線切替装置を使用して回線系の各種インタフェースを 2 ノード間で切り替えるための設定情報を、回線切替装置の切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)と切替回線のリソース(SWLine クラス)に登録します。

登録するには以下のオプションで切替回線名、使用する切替ユニット(LSU)、および、各ポートに接続するノードを指定します。

本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。

◆オプション

-k key

切替回線名(リソースキー)を指定します。ノード側の切替回線のリソース(SWLine クラス)には、切替回線名の後にポート番号(P0/P1)が付加されます。

-s SH_SWU RID/name

使用する回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース名かリソース ID を指定します。省略値は、最初に見つかった回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)が選択されます。

-0 port#0 node RID/name

切替ユニットのポート0側に接続するノードのリソース名(CF ノード名)か、またはリソース ID を指定します。

-1 port#1 node RID/name

切替ユニットのポート1側に接続するノードのリソース名(CF ノード名)か、またはリソース ID を指定します。

-m LSU mask

使用する切替ユニットのマスクの論理和を 16 進数で指定します。4 回線の場合は LSU00 から LSU03 を使用します。省略値は、0x000F(4 回線)です。

例)LSU01 と LSU00 を使用する場合、0x0003 または、0x3 と指定する。

図13.1 図13-1 LSU マスクの論理和(16 進数)の指定

◆終了ステータス

0 :正常終了

0以外:異常終了

◆使用例

回線切替装置の切替回線リソースの登録例を以下に示します。

  1. 回線切替装置(SWU2001)に、切替回線名を "Swl2001f"、使用する切替ユニットを 3 回線(0x0007)、ポート0側にノード(node1)を接続し、ポート1側にノード(node2)を接続します。

     # claddswursc -s SWU2001 -k Swl2001f -m 0x0007 -0 node1 -1 node2
  2. 上記設定内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

     # clgetswuinfo -ln SWU2001
    SH_SWU 159 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 1322 Swl2001f UNKNOWN lsu_mask=0x0007 LSU(00,01,02) SWLine 1323 Swl2001fP0 UNKNOWN port=0 node1 SWLine 1324 Swl2001fP1 UNKNOWN port=1 node2 ## The rest of LSU(03)

◆関連項目

cldelswursc(1M)

回線切替装置の切替回線リソースを削除する

◆形式

/etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelswursc [ -d ] { -n name[...] | -r rid[...]}

◆機能説明

回線切替装置の切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)と切替回線のリソース(SWLine クラス)の削除を行います。

切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)のリソース名、または、リソース ID を指定した場合は、指定された共用リソース(SH_SWLine クラス)と付随する切替回線のリソース(SWLine クラス)を削除します。

回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース名、または、リソース ID を指定した場合は、指定した回線切替装置に登録されているすべての切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)と付随する切替回線のリソース(SWLine クラス)を削除します。更に、-d オプション指定した場合は、回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソースも削除します。

本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。

◆オプション

-n name

削除対象の回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース名、または、切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)のリソース名を指定します。回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース名を指定した場合は、指定した回線切替装置に登録されているすべての切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)と付随する切替回線のリソース(SWLine クラス)を削除します。切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)のリソース名を指定した場合は、指定された共用リソース(SH_SWLine クラス)と付随する切替回線のリソース(SWLine クラス)を削除します。

-r rid

削除対象の回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース ID、または、切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)のリソース ID を指定します。回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース ID を指定した場合は、指定した回線切替装置に登録されているすべての切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)と付随する切替回線のリソース(SWLine クラス)を削除します。切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)のリソース ID を指定した場合は、指定された共用リソース(SH_SWLine クラス)と付随する切替回線のリソース(SWLine クラス)を削除します。

-d

回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)指定時に、回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)と付随するすべてのリソースを削除する場合に指定します。
本指定は回線切替装置をシステムから取り外す場合に指定します。

◆終了ステータス

0 :正常終了

0以外:異常終了

◆使用例

例1

切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)の削除の例を以下に示します。

  1. 現在の内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

    # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03) SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 170 shd_swl_2 UNKNOWN lsu_mask=0xe LSU(01,02,03) ...(a) SWLine 171 shd_swl_2P0 UNKNOWN port=0 node0 ...(b) SWLine 172 shd_swl_2P1 UNKNOWN port=1 node1 ...(c) SH_SWLine 173 shd_swl_3 UNKNOWN lsu_mask=0x1 LSU(00) SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0 node1 SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 node0
  2. 切替回線の共用リソース "shd_swl_2"(a) と、それに付随するすべてのリソース (b,c) を削除します。

    # cldelswursc -n shd_swl_2
  3. 上記削除内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

    # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03) SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 173 shd_swl_3 UNKNOWN lsu_mask=0x1 LSU(00) SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0 node1 SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 node0

例2

回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)に付随するすべてのリソースの削除の例を以下に示します。

  1. 現在の内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

    # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03) SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) ..(d) SH_SWLine 170 shd_swl_2 UNKNOWN lsu_mask=0xe LSU(01,02,03) ...(e) SWLine 171 shd_swl_2P0 UNKNOWN port=0 node0 ...(f) SWLine 172 shd_swl_2P1 UNKNOWN port=1 node1 ...(g) SH_SWLine 173 shd_swl_3 UNKNOWN lsu_mask=0x1 LSU(00) ...(h) SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0 node1 ...(i) SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 node0 ...(j)
  2. 回線切替装置のリソース "SWU2002"(d) に付随するすべてのリソース (e,f,g,h,i,j) を削除します。

    # cldelswursc -n SWU2002
  3. 上記削除内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

    # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03) SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03)

例3

回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)の削除の例を以下に示します。

  1. 現在の内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

    # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03) SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) ..(k) SH_SWLine 170 shd_swl_2 UNKNOWN lsu_mask=0xe LSU(01,02,03) ...(l) SWLine 171 shd_swl_2P0 UNKNOWN port=0 node0 ...(m) SWLine 172 shd_swl_2P1 UNKNOWN port=1 node1 ...(n) SH_SWLine 173 shd_swl_3 UNKNOWN lsu_mask=0x1 LSU(00) ...(o) SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0 node1 ...(p) SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 node0 ...(q)
  2. 回線切替装置のリソース "SWU2002"(k) と、それに付随するすべてのリソース (l,m,n,o,p,q) を削除します。

    # cldelswursc -dn SWU2002
  3. 上記削除内容を clgetswuinfo コマンドの出力で確認します。

    # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03)

◆関連項目

clgetswuinfo(1)

回線切替装置のリソース情報を取得する

◆形式

/etc/opt/FJSVcluster/bin/clgetswuinfo [-r SH_SWU rid | -n SH_SWU name] [ -l ]

◆機能説明

本コマンドは、回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)と回線切替装置の共用リソース(SH_SWLine クラス)および、切替回線のリソース(SWLine クラス)の情報を標準出力に出力します。回線切替装置の共用リソース(SH_SWU クラス)のリソース ID、またはリソース名を指定した場合は、指定の回線切替装置のリソース情報のみ出力します。省略時は、登録されているすべての回線切替装置のリソース情報を出力します。

◆オプション

-r SH_SWU rid

出力する回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース ID を指定します。

-n SH_SWU name

出力する回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)のリソース名を指定します。

-l

詳細情報として回線切替装置とノードの関連情報も含めて出力する場合に指定します。

-r,-n 省略時は、登録されているすべての回線切替装置のリソース情報を出力します。

◆終了ステータス

0 :正常終了

0以外:異常終了

◆使用例

回線切替装置のリソース情報の出力例を以下に示します。

  1. すべての回線切替装置のリソース情報を出力します。

    以下の形式で標準出力に出力します。

    • 回線切替装置のリソース(SH_SWU クラス)情報

      リソースクラスの表示名、リソース ID、リソース名、リソース状態、"addr=" 装置の RCI アドレス、"lsu_num=" LSU(切替ユニット) の数、"LSU(切替ユニット)" の順に出力します。

    • 切替回線の共用リソース(SH_SWLine クラス)情報

      リソースクラスの表示名、リソース ID、リソース名、リソース状態、"lsu_mask=" 使用切替ユニットマスク、"LSU(使用切替ユニット)"の順に出力します。

    • 切替回線のリソース(SWLine クラス)情報

      リソースクラスの表示名、リソース ID、リソース名、リソース状態、"port=" 切替ユニットのポート番号 (0,1)、ノード識別名、の順に出力します。

    • 回線切替装置ごとの未使用 LSU/2 重定義 LSU 情報

      回線切替装置の未使用な LSU が有った場合、または同じ LSU が重複して定義された場合に出力されます。

         "## The rest of LSU(切替ユニット)"
         "## ERROR! Duplicate definition LSU(切替ユニット)"
     # clgetswuinfo
    SH_SWU 143 SWU2001 UNKNOWN addr=0x2001ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 163 shd_swl_1 UNKNOWN lsu_mask=0x7 LSU(00,01,02) SWLine 164 shd_swl_1P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 165 shd_swl_1P1 UNKNOWN port=1 node1 ## The rest of LSU(03) SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 170 shd_swl_2 UNKNOWN lsu_mask=0xe LSU(01,02,03) SWLine 171 shd_swl_2P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 172 shd_swl_2P1 UNKNOWN port=1 node1 SH_SWLine 173 shd_swl_3 UNKNOWN lsu_mask=0x1 LSU(00) SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0 node1 SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 node0
  2. SWU2002 の回線切替装置の詳細リソース情報を出力します。

    # clgetswuinfo -ln SWU2002
    SH_SWU 154 SWU2002 UNKNOWN addr=0x2002ff lsu_num=4 LSU(00,01,..,03) SH_SWLine 170 shd_swl_2 UNKNOWN lsu_mask=0xe LSU(01,02,03) SWLine 171 shd_swl_2P0 UNKNOWN port=0 node0 SWLine 172 shd_swl_2P1 UNKNOWN port=1 node1 SH_SWLine 173 shd_swl_3 UNKNOWN lsu_mask=0x1 LSU(00) SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0 node1 SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 node0 Node 3 node0 ON SWLine 171 shd_swl_2P0 UNKNOWN port=0 SWLine 175 shd_swl_3P1 UNKNOWN port=1 Node 5 node1 ON SWLine 172 shd_swl_2P1 UNKNOWN port=1 SWLine 174 shd_swl_3P0 UNKNOWN port=0

◆関連項目