ユーザログテーブルは、すべてのエントリがFULLになるとアプリケーションの業務が停止します。このため、定期的に、更新ログ量および件数に合わせて、エントリのエクスポートのスケジュールを設計する必要があります。なお、エントリがすべてFULLになった場合は、エントリのエクスポートを行い、空き容量を確保する必要があります。
通常運用では、このような事態にならないように、メッセージ監視を行ったり、事前に検出してユーザログテーブルのエントリを追加したりする必要があります。メッセージ監視については、“6.7 モニタリング”を参照してください。エントリの追加をするためには、ユーザログテーブルを再定義する必要があります。エントリの追加については、“7.1.1 格納構造定義の変更”を参照してください。
エクスポートのスケジュールは、以下に示すA)とB)を考慮して設計してください。
■A)業務要件からの設計
エクスポートしたファイルを他システムにロードして分析する場合、エクスポートのスケジュール(エクスポート間隔)によってデータの最新性が決定されます。このため、分析のために必要なデータの最新性を考慮してください。
アーカイブログ運用を行う場合、アーカイブログを破棄するタイミングはエクスポート間隔を考慮する必要があります。詳細は“6.9.5 ユーザログテーブルのエントリ強制切替え”を参照してください。
■B)容量不足の検証
発生するデータ量とエントリの容量から、容量不足にならないように、以下を検証します。
エクスポート間隔(時間) ≦ T × N + エクスポート時間 |
T :1エントリが満杯になる所要時間 = R1 ÷ R2
R1 :1エントリの容量
R2 :時間あたりに発生するユーザログと制御ログの総容量(総容量/時間)
N :エクスポート間隔内に使用可能なエントリ数
エクスポート時間:1エントリに要するrdbcycexpコマンドの平均処理時間 × エクスポート間隔内に使用するエントリ数
(1エントリに要するrdbcycexpコマンドの処理時間は、マシン性能に依存するため、テスト工程などで実機検証してください。)
ポイント
rdbcycexpコマンドによるエクスポートは、エントリの切替えメッセージなどを監視し、運用管理製品などによって定期的に自動実行することをお勧めします。