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Interstage Application Server V13.0.0 トラブルシューティング集
FUJITSU Software

5.2 Interstageの起動/停止時の異常

Interstageの起動/停止時に異常が発生した場合の対処方法について、以下に説明します。


Windows(R)マシンの再起動・シャットダウン時の異常

イベントビューア(システムのログ)に以下のメッセージが出力されている場合、Interstageを停止せずにシャットダウンした可能性があります。

INTERSTAGE サービスは、サービス固有エラー 指定されたリソース名がイメージ ファイルに見つかりません。 で終了しました。

または

INTERSTAGEは次のサービス固有のエラーで終了しました。1814 (0x716)

本現象が発生した場合、シャットダウン前にInterstageを停止しているかを確認してください。Interstageを停止していない場合は、Interstageを停止してからシャットダウンしてください。


Interstage起動時の異常

isstartコマンドによるInterstageの起動処理中、またはオペレーティングシステム起動時のInterstageの自動起動処理中に異常が発生した場合、起動の完了しているサービスをすべて停止した後、起動処理を中止します。
ただし、停止処理中に異常が発生した場合、処理は中断されます。
以下のいずれかに出力されたInterstage起動に失敗した原因を示すメッセージを確認し、そのメッセージに対する対処を行ってください。


イベントビューア(システムのログ)に以下のメッセージが出力されている場合、ネットワーク環境が正常に設定されていない可能性があります。ネットワークが使用可能であるか、ホスト名/IPアドレスが正しく設定されているかを確認してください。

OD_start サービスは予期せぬ原因により終了しました


インタフェースリポジトリへ登録したインタフェース情報が多い場合、またはCORBAサービスの動作環境ファイル(config)に「logging = yes」を定義した場合、インタフェースリポジトリ/ネーミングサービスの起動に時間がかかります。インタフェースリポジトリおよびネーミングサービスの起動に1分以上かかった場合、Interstageの起動に失敗するため、注意してください。
本条件にあてはまる場合は、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERを設定してからisstartコマンドを実行してください。
環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、エラーメッセージis20102の出力から情報メッセージod20001/エラーメッセージod30102が出力されるまでの秒数+90の値を設定してください。
例えば、エラーメッセージis20102が、10時00分00秒に出力され、情報メッセージod20001/エラーメッセージod30102が、10時00分10秒に出力された場合、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、100を設定します。

IS_ISV_SVCCTRL_TIMER=100
export IS_ISV_SVCCTRL_TIMER

なお、本現象は、エラーメッセージis20102の出力内容により特定できます。エラーメッセージis20102が出力されている場合は、“メッセージ集”を参照し、原因を特定して、その対処を行ってください。


Interstage起動時にis30141のメッセージが出力される異常

isstartコマンドの実行画面に、以下のメッセージが出力されている場合は、再度isstartコマンドを実行してください。

Daemon start fails

Interstage起動に時間がかかる

Interstageの起動に時間がかかる場合、以下の原因が考えられます。

Interstage停止時の異常

isstopコマンドで停止中に異常が発生した場合、異常の発生したサービス名を含むエラーメッセージを表示して終了します。停止時の異常の対処方法については、“メッセージ集”を参照してください。対処後、再度isstopコマンドを実行してください。


動作中のCORBAのアプリケーションが多い場合など、CORBAサービスの停止に時間がかかることがあります。CORBAサービスの停止に1分以上かかった場合は、エラーメッセージis20110が出力されて、Interstageの停止に失敗する可能性があるため、注意してください(CORBAサービスの停止処理は、継続されます)。
エラーメッセージis20110が理由コード「15」で出力され、次に情報メッセージod10005のメッセージが出力された場合は、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERを設定してからisstopコマンドを実行してください。環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、情報メッセージod10003の出力から情報メッセージod10005が出力されるまでの秒数+60の値を設定してください。
例えば、情報メッセージod10003が10時00分00秒に出力され、情報メッセージod10005が10時02分00秒に出力された場合、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、180を設定します。

IS_ISV_SVCCTRL_TIMER=180
export IS_ISV_SVCCTRL_TIMER

Interstage停止処理が無応答

ワークユニットを停止しないでアプリケーションを入れ替えた場合、isstopコマンドでInterstage停止時に、isstopコマンドがハングアップすることがあります。アプリケーションを入れ替える場合は、必ずワークユニットを停止してから入れ替えてください。


Interstage起動/停止時にアプリケーションポップアップが発生する場合

isstartコマンド/isstopコマンドを実行時に、以下のアプリケーションポップアップが発生した場合、デスクトップヒープが使い果たされている可能性があります。本現象が発生した場合は、デスクトップヒープを拡張する必要があります。デスクトップヒープを拡張する手順については、「5.5 デスクトップヒープが枯渇した場合」を参照してください。

Apache.exe - アプリケーション エラー : 
アプリケーションを正しく初期化できませんでした (0xc0000142)。
[OK] をクリックしてアプリケーションを終了してください。

RCプロシジャからInterstageおよびワークユニットを起動するとコンソールログインができなくなった場合

RCプロシジャにInterstageを起動するスクリプトを登録して、サーバ・ブート時に起動スクリプトからInterstageを起動すると、コンソール端末からのログイン時に以下のメッセージが出力され、ログインできなくなることがあります。

console login: root
Warning -- ttymon cannot allocate controlling tty on "/dev/console",
           there may be another session active on this port.

本現象が発生した場合、Interstage起動スクリプトに記述したInterstageの起動処理の前に、コンソールメッセージを抑止するための環境変数IS_ISV_CONSOLE_OUTPUTに「OFF」を設定して回避してください。

#!/sbin/sh
# Interstage start procedure
...

# Set Environment Variable
IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT=OFF
export IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT
...

# Execute Start Command
isstart
...

注意

すべてのコンソールメッセージが抑止されるわけではありません。

ポイント

上記の対処が有効であるかを確認するには、情報メッセージtd11028がシステムログ(/var/adm/messages)に出力され、コンソールに出力されていない場合に有効と判断できます。