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PRIMECLUSTER Wizard for Oracle 4.2 導入運用手引書
FUJITSU Software

2.2.9 Oracle リソースを含む userApplication の作成

userApplication Configuration Wizard を使用して、Oracle リソースの作成を行います。

Oracle リソース作成の全体の流れは以下のようになります。

1

userApplication のみの削除

2

Resource の作成 (Oracle リソース)

3

userApplication の作成

本節では、“2. Resource の作成” のスタンバイ型の設定例を示します。

参照

1. および 3. については、「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」 の 「8.1.1 クラスタアプリケーションの構成変更」 を参照して行ってください。

  1. 「Resourceの作成」を選択します。

  2. Resourceタイプで、「Oracle」を選択します。

  3. Oracle の設定画面より、Oracle インスタンス、Oracle リスナーを追加します。

    各設定項目は次の通りです。

    設定項目
    (clorainfo -c 出力時)

    説明

    リソース名
    (SubApplicationName)

    リソース名を変更します。
    デフォルトは "Oracle1" です。

    Oracle インスタンスの追加
    (ResourceName)

    Oracle インスタンスリソースを追加します。

    Oracle リスナーの追加
    (ResourceName)

    Oracle リスナーリソースを追加します。

    Oracle RACのインスタンス/リスナーリソースの追加
    (ResourceName)

    ※ここでは使用しません。

    Oracle Clusterwareリソースの追加
    (ResourceName)

    ※ここでは使用しません。

    起動優先度
    (StartPriority)

    Oracle インスタンスとリスナーの起動順序を設定します。デフォルトは「Same」 (同時起動) です。

    参考

    ここで入力されたリソース名 (SubApplicationName) を元に、RMS 上のリソース名は、以下のように生成されます。

    • Oracle インスタンスリソース/ASM インスタンスリソース
      ORACLE_<SubApplicationName>_<OracleSID>

    • Oracle リスナーリソース
      LISTENER_<SubApplicationName>_<ListenerName>

    また、これらのリソース名には次の規約があります。

    • 39文字以内である必要があります。

    • "ORACLE_"、"LISTENER_" は固定文字列です。

    注意

    ASM インスタンスをリソース登録する場合、“2.5.2 ASM(Automatic Storage Management)を使用する場合”を参照してください。

    共有サーバー構成や動的サービス構成など、Oracle インスタンスより先にリスナーを起動させる必要がある場合は、「起動優先度(StartPriority)」に "Listener" を設定してください。

  4. Oracle インスタンスを追加します。

    OracleSID を入力します。

  5. Oracle インスタンス設定項目

    設定を行いたい項目を選択し、「次へ」ボタンを押すと設定を行うことができます。
    「高度な設定」をチェックするとより詳細な設定が可能になります。

    Oracle インスタンスリソースに関する設定項目は次の通りです。

    設定項目
    (clorainfo -c 出力時)

    説明

    OracleSID
    (OracleSID)

    ORACLE_SID

    Oracle ユーザー
    OracleUser

    Oracle を制御する DBA ユーザー

    起動タイムアウト
    (StartTimeout)

    Oracle 起動処理のタイムアウト時間
    デフォルト 600s (300s - 86400s)

    停止タイムアウト
    (StopTimeout)

    Oracle 停止処理のタイムアウト時間
    デフォルト 180s (60s - 86400s)

    強制停止タイムアウト
    (AbortTimeout)

    Oracle 停止エラー時の強制終了処理のタイムアウト時間
    デフォルト 60s (60s - 86400s)

    Oracle 停止モード(通常時)
    (StopModeStop)

    正常時の Oracle 停止モード
    デフォルト immediate (abort, immediate, transactional)

    Oracle 停止モード(異常時)
    (StopModeFail)

    異常時の Oracle 停止モード
    デフォルト abort (abort, immediate)

    監視間隔
    (Interval)

    Oracle インスタンスの監視間隔
    デフォルト 30s (5s - 86400s)

    監視タイムアウト
    (WatchTimeout)

    Oracle 応答なしと見なす時間
    デフォルト 300s (30s - 3600s)

    「高度な設定」での設定項目は以下の通りです。これらの設定は任意です。

    設定項目
    (clorainfo -c 出力時)

    説明

    PreOnlineScript
    (PreOnlineScript)

    オンライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOnlineScript
    (PostOnlineScript)

    オンライン処理の後に実行されるスクリプト

    PreOfflineScript
    (PreOfflineScript)

    オフライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOfflineScript
    (PostOfflineScript)

    オフライン処理の後に実行されるスクリプト

    FaultScript
    (FaultScript)

    Fault 発生時に実行されるスクリプト

    フラグ設定値
    (Flags)

    NullDetector
    (D)

    リソース監視を行うかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、リソース監視を行いません。
    デフォルトは無効です。

    AutoRecover
    (A)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバ前にリソースの再起動を試みるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、再起動を試みます。
    デフォルトは無効です。

    MonitorOnly
    (M)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバさせるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、フェイルオーバしません。
    デフォルトは無効です。

    参照

    注意

    • NullDetector を有効にすると、AutoRecover と MonitorOnly 属性は自動的に無効になります。

    • MonitorOnly は以下のいずれかの条件のとき有効にできます。

      • “Instance” と “Listener” がそれぞれ1つずつで、かつ「起動優先度(StartPriority)」に “Same” を指定した場合。
        “Instance” か “Listener” のどちらかのMonitorOnly を有効にできます。

      • “Instance” を2つ以上作成した場合。
        “Instance” の MonitorOnly を有効にできます。最低1つの“Instance” はMonitorOnly を無効にしなければなりません。

    • Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。

  6. Oracle リスナーを追加します。

    リスナー名を入力します。

  7. Oracle リスナー設定項目

    設定を行いたい項目を選択し、「次へ」ボタンを押すと設定を行うことができます。
    「高度な設定」をチェックするとより詳細な設定が可能になります。

    Oracle リスナーリソースに関する設定項目は次の通りです。

    設定項目
    (clorainfo -c 出力時)

    説明

    ListenerName
    (ListenerName)

    Oracle リスナー名

    Oracle ユーザー
    (OracleUser)

    Oracle を制御する DBA ユーザー

    起動タイムアウト
    (StartTimeout)

    Oracle リスナー起動処理のタイムアウト時間
    デフォルト 180s (120s - 86400s)

    停止タイムアウト
    (StopTimeout)

    Oracle リスナー停止処理のタイムアウト時間
    デフォルト 60s (60s - 86400s)

    監視間隔
    (Interval)

    Oracle リスナーの監視間隔
    デフォルト 30s (5s - 86400s)

    監視タイムアウト
    (WatchTimeout)

    Oracle リスナー監視時に Oracle リスナー応答なしと見なす時間
    デフォルト 300s (30s - 3600s)

    「高度な設定」での設定項目は以下の通りです。これらの設定は任意です。

    設定項目
    (clorainfo -c 出力時)

    説明

    OracleTNS名
    (TNSName)

    Oracle リスナー監視で使用するネット・サービス名。TNSNameが設定されると Oracle リスナーの監視のために tnsping コマンドを実行します。tnsnames.ora で設定した値です。
    TNSName省略時は Oracle リスナーのプロセス監視のみ行います。(任意)

    PreOnlineScript
    (PreOnlineScript)

    オンライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOnlineScript
    (PostOnlineScript)

    オンライン処理の後に実行されるスクリプト

    PreOfflineScript
    (PreOfflineScript)

    オフライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOfflineScript
    (PostOfflineScript)

    オフライン処理の後に実行されるスクリプト

    FaultScript
    (FaultScript)

    Fault 発生時に実行されるスクリプト

    フラグ設定値
    (Flags)

    NullDetector
    (D)

    リソース監視を行うかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、リソース監視を行いません。
    デフォルトは無効です。

    AutoRecover
    (A)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバ前にリソースの再起動を試みるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、再起動を試みます。
    デフォルトは有効です。

    MonitorOnly
    (M)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバさせるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、フェイルオーバしません。
    デフォルトは無効です。

    参照

    注意

    • NullDetector を有効にすると、AutoRecover と MonitorOnly 属性は自動的に無効になります。

    • MonitorOnly は以下の条件のとき有効にできます。

      • “Instance” と “Listener” がそれぞれ1つずつで、かつ「起動優先度(StartPriority)」に “Same” を指定した場合。
        “Instance” か “Listener” のどちらかのMonitorOnly を有効にできます。

      • “Listener” を2つ以上作成した場合。
        “Listener” の MonitorOnly を有効にできます。最低1つの“Listener” はMonitorOnly を無効にしなければなりません。

    • Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。

  8. 「保存して登録」を選択して、設定を保存します。

    登録した Oracle インスタンス、Oracle リスナーが設定メニュー上に表示されていることを確認後、設定を保存してください。

    注意

    Oracle9i RAC スケーラブル運用の場合は、手順1.~8. を RAC インスタンス数の分だけ実施してください。

  9. その他必要なリソースがある場合は、作成してください。

  10. 「userApplication の作成」を選択して、Oracle リソースを含む userApplication を作成してください。userApplication の属性は、“2.2.3 userApplication およびリソースの構成” を参照してください。

    注意

    ヘルプの記事は、GUI/CUI共通のため、一部 CUI 固有の内容も含まれている場合があります。

    参照