userApplication Configuration Wizard を使用して、Oracle リソースの作成を行います。
Oracle リソース作成の全体の流れは以下のようになります。
1 | userApplication のみの削除 |
2 | Resource の作成 (Oracle リソース) |
3 | userApplication の作成 |
本節では、“2. Resource の作成” のスタンバイ型の設定例を示します。
参照
1. および 3. については、「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」 の 「8.1.1 クラスタアプリケーションの構成変更」 を参照して行ってください。
「Resourceの作成」を選択します。
Resourceタイプで、「Oracle」を選択します。
Oracle の設定画面より、Oracle インスタンス、Oracle リスナーを追加します。
各設定項目は次の通りです。
設定項目 | 説明 |
リソース名 | リソース名を変更します。 |
Oracle インスタンスの追加 | Oracle インスタンスリソースを追加します。 |
Oracle リスナーの追加 | Oracle リスナーリソースを追加します。 |
Oracle RACのインスタンス/リスナーリソースの追加 | ※ここでは使用しません。 |
Oracle Clusterwareリソースの追加 | ※ここでは使用しません。 |
起動優先度 | Oracle インスタンスとリスナーの起動順序を設定します。デフォルトは「Same」 (同時起動) です。 |
参考
ここで入力されたリソース名 (SubApplicationName) を元に、RMS 上のリソース名は、以下のように生成されます。
Oracle インスタンスリソース/ASM インスタンスリソース
ORACLE_<SubApplicationName>_<OracleSID>
Oracle リスナーリソース
LISTENER_<SubApplicationName>_<ListenerName>
また、これらのリソース名には次の規約があります。
39文字以内である必要があります。
"ORACLE_"、"LISTENER_" は固定文字列です。
注意
ASM インスタンスをリソース登録する場合、“2.5.2 ASM(Automatic Storage Management)を使用する場合”を参照してください。
例
共有サーバー構成や動的サービス構成など、Oracle インスタンスより先にリスナーを起動させる必要がある場合は、「起動優先度(StartPriority)」に "Listener" を設定してください。
Oracle インスタンスを追加します。
OracleSID を入力します。
Oracle インスタンス設定項目
設定を行いたい項目を選択し、「次へ」ボタンを押すと設定を行うことができます。
「高度な設定」をチェックするとより詳細な設定が可能になります。
Oracle インスタンスリソースに関する設定項目は次の通りです。
設定項目 | 説明 |
OracleSID | ORACLE_SID |
Oracle ユーザー | Oracle を制御する DBA ユーザー |
起動タイムアウト | Oracle 起動処理のタイムアウト時間 |
停止タイムアウト | Oracle 停止処理のタイムアウト時間 |
強制停止タイムアウト | Oracle 停止エラー時の強制終了処理のタイムアウト時間 |
Oracle 停止モード(通常時) | 正常時の Oracle 停止モード |
Oracle 停止モード(異常時) | 異常時の Oracle 停止モード |
監視間隔 | Oracle インスタンスの監視間隔 |
監視タイムアウト | Oracle 応答なしと見なす時間 |
「高度な設定」での設定項目は以下の通りです。これらの設定は任意です。
設定項目 | 説明 | |
PreOnlineScript | オンライン処理の前に実行されるスクリプト | |
PostOnlineScript | オンライン処理の後に実行されるスクリプト | |
PreOfflineScript | オフライン処理の前に実行されるスクリプト | |
PostOfflineScript | オフライン処理の後に実行されるスクリプト | |
FaultScript | Fault 発生時に実行されるスクリプト | |
フラグ設定値 | NullDetector | リソース監視を行うかどうかを選択するフラグです。 |
AutoRecover | リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバ前にリソースの再起動を試みるかどうかを選択するフラグです。 | |
MonitorOnly | リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバさせるかどうかを選択するフラグです。 |
参照
Script に関しては、“2.5.1 Oracle 起動・停止時のスクリプトの設定” を参照してください。
Flags に関しては、「PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書」 の 「9 付録-属性」を参照してください。
注意
NullDetector を有効にすると、AutoRecover と MonitorOnly 属性は自動的に無効になります。
MonitorOnly は以下のいずれかの条件のとき有効にできます。
“Instance” と “Listener” がそれぞれ1つずつで、かつ「起動優先度(StartPriority)」に “Same” を指定した場合。
“Instance” か “Listener” のどちらかのMonitorOnly を有効にできます。
“Instance” を2つ以上作成した場合。
“Instance” の MonitorOnly を有効にできます。最低1つの“Instance” はMonitorOnly を無効にしなければなりません。
Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。
Oracle リスナーを追加します。
リスナー名を入力します。
Oracle リスナー設定項目
設定を行いたい項目を選択し、「次へ」ボタンを押すと設定を行うことができます。
「高度な設定」をチェックするとより詳細な設定が可能になります。
Oracle リスナーリソースに関する設定項目は次の通りです。
設定項目 | 説明 |
ListenerName | Oracle リスナー名 |
Oracle ユーザー | Oracle を制御する DBA ユーザー |
起動タイムアウト | Oracle リスナー起動処理のタイムアウト時間 |
停止タイムアウト | Oracle リスナー停止処理のタイムアウト時間 |
監視間隔 | Oracle リスナーの監視間隔 |
監視タイムアウト | Oracle リスナー監視時に Oracle リスナー応答なしと見なす時間 |
「高度な設定」での設定項目は以下の通りです。これらの設定は任意です。
設定項目 | 説明 | |
OracleTNS名 | Oracle リスナー監視で使用するネット・サービス名。TNSNameが設定されると Oracle リスナーの監視のために tnsping コマンドを実行します。tnsnames.ora で設定した値です。 | |
PreOnlineScript | オンライン処理の前に実行されるスクリプト | |
PostOnlineScript | オンライン処理の後に実行されるスクリプト | |
PreOfflineScript | オフライン処理の前に実行されるスクリプト | |
PostOfflineScript | オフライン処理の後に実行されるスクリプト | |
FaultScript | Fault 発生時に実行されるスクリプト | |
フラグ設定値 | NullDetector | リソース監視を行うかどうかを選択するフラグです。 |
AutoRecover | リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバ前にリソースの再起動を試みるかどうかを選択するフラグです。 | |
MonitorOnly | リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバさせるかどうかを選択するフラグです。 |
参照
Script に関しては、“2.5.1 Oracle 起動・停止時のスクリプトの設定” を参照してください。
Flags に関しては、「PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書」 の 「9 付録-属性」を参照してください。
注意
NullDetector を有効にすると、AutoRecover と MonitorOnly 属性は自動的に無効になります。
MonitorOnly は以下の条件のとき有効にできます。
“Instance” と “Listener” がそれぞれ1つずつで、かつ「起動優先度(StartPriority)」に “Same” を指定した場合。
“Instance” か “Listener” のどちらかのMonitorOnly を有効にできます。
“Listener” を2つ以上作成した場合。
“Listener” の MonitorOnly を有効にできます。最低1つの“Listener” はMonitorOnly を無効にしなければなりません。
Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。
「保存して登録」を選択して、設定を保存します。
登録した Oracle インスタンス、Oracle リスナーが設定メニュー上に表示されていることを確認後、設定を保存してください。
注意
Oracle9i RAC スケーラブル運用の場合は、手順1.~8. を RAC インスタンス数の分だけ実施してください。
その他必要なリソースがある場合は、作成してください。
「userApplication の作成」を選択して、Oracle リソースを含む userApplication を作成してください。userApplication の属性は、“2.2.3 userApplication およびリソースの構成” を参照してください。
注意
ヘルプの記事は、GUI/CUI共通のため、一部 CUI 固有の内容も含まれている場合があります。
参照
userApplication の属性は、“2.2.3 userApplication およびリソースの構成” を参照してください。
userApplication 設定完了後、ここで設定した内容を clorainfo -c コマンドで確認することが出来ます。 詳しくは “4.6 clorainfo - 設定情報や監視状態の表示” を参照してください。