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Symfoware Server V12.5.0 Mirroring Controllerセットアップガイド
FUJITSU Software

G.5 RLP定義ファイルの編集

RLP定義ファイルについて説明します。

RLP定義ファイルは、主系RLPと従系RLPのそれぞれで設定します。
RLP定義ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。
主系と従系の各RLPでは、複写元RLPと複写先RLPのそれぞれでRLP定義ファイルを作成します。

RLP定義ファイルは、/opt/FJSVsymdx/demo/mc/dxrlpenv.defを複写し、作成したテキストファイルに定義します。このファイル名を任意に変更し、セットアップスクリプトまたはRECテンプレート作成シェルスクリプトを実行する際に指定します。なお、RLP定義ファイルは、任意のディレクトリに任意のファイル名で作成することができます。ただし、/tmpのような一時領域には作成しないでください。

注意

RLP定義ファイルは、各ノードのRLPごとに設定する必要があります。

参照

RLP定義ファイルの記述形式は、“パラメタファイルの記述形式”を参照してください。


RLP定義ファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。

注意

ローデバイス名を指定する場合は、以下の資源を配置しているローデバイスと重複しないようにしてください。

  • Mirroring Controllerの資源

  • RDBシステムの資源

  • Active DB Guardの資源

表G.9 RLP定義ファイルの定義種別

定義種別

定義内容

記述の省略

RLP_LOGGRP

ロググループ名

RLM_OWN_SEND_DEVICE

自側送信用RLMのローデバイス名

不可

RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE

自側送信用RLMのブロックデバイス名

不可

RLM_OWN_RECV_DEVICE

自側受信用RLMのローデバイス名

不可

RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE

自側受信用RLMのブロックデバイス名

不可

RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE

相手側送信用RLMのブロックデバイス名

不可

RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE

相手側受信用RLMのブロックデバイス名

不可

TRANS_MODE

RERUNログの転送方式

不可

RLC_NUM

RLCファイルの数 (注1)

不可

RLC_SIZE

RLCファイルのサイズ (注1)

不可

RLC_OWN_DEVICEn (注2)

n個目のRLCファイルの自側ローデバイス名

不可

RLC_OWN_BLOCK_DEVICEn (注2)

n個目のRLCファイルの自側ブロックデバイス名

不可

RLC_OTHER_DEVICEn (注2)

n個目のRLCファイルの相手側ローデバイス名

不可

RLC_OTHER_BLOCK_DEVICEn (注2)

n個目のRLCファイルの相手側ブロックデバイス名

不可

MNDB_RAW_DEVICE

RLP管理オブジェクトを作成するローデバイス名

不可 (注3)

MNDB_FILE

RLP管理オブジェクトを作成するファイル名

不可 (注4)

MNDB_SIZE

RLP管理オブジェクトを作成するファイルのサイズ (注1)

不可

WORK_DIR

シェルスクリプトが使用する作業用ディレクトリの絶対パス名

不可

DX_SECURITY_MODE

削除モード

注1) 主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写元RLP/複写先RLPで一致させてください。
注2) RLC_NUMに設定した値の個数分定義してください。(n:1~RLC_NUMの設定値)
注3) ローデバイスに作成する場合に指定してください。“MNDB_FILE”と同時に指定することはできません。
注4) ファイルに作成する場合に指定してください。“MNDB_RAW_DEVICE”と同時に指定することはできません。

各パラメタの説明

RLP_LOGGRP

RLPが属するロググループ名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLP_LOGGRP = ロググループ名

本パラメタは省略可能です。
スケーラブルログ運用を行っていて本パラメタを省略した場合、または“system”を指定した場合は、システムロググループが対象になります。

注意

指定するロググループ名については、以下に留意してください。

  • DCU間で重複しないようにしてください。

  • 主系RLPと従系RLPでは一致させる必要があります。

RLM_OWN_SEND_DEVICE

自側送信用RLMの配置先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLM_OWN_SEND_DEVICE=自側送信用RLMのローデバイス名

自側送信用RLMのローデバイス名を指定します。
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE

自側送信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE=自側送信用RLMのブロックデバイス名

ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

RLM_OWN_RECV_DEVICE

自側受信用RLMの配置先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLM_OWN_RECV_DEVICE=自側受信用RLMのローデバイス名

自側受信用RLMのローデバイス名を指定します。
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE

自側受信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE=自側受信用RLMのブロックデバイス名

ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE

相手側送信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE=相手側送信用RLMのブロックデバイス名

ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE

相手側受信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE=相手側受信用RLMのブロックデバイス名

ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

TRANS_MODE

RERUNログの転送方式を指定します。
記述形式は以下のとおりです。

TRANS_MODE=REC

等価性コピー方式でRERUNログを転送するための指定として、RECを指定します。
本パラメタは省略できません。

RLC_NUM

作成するRLCファイルの数を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_NUM=作成するRLCファイルの数

作成するRLCファイルの数を、3以上64以下の値で指定してください。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。

注意

主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写元RLP/複写先RLPで一致させてください。

RLC_SIZE

RLCファイルの大きさを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_SIZE=RLCファイルのサイズ

RLCファイルの大きさを、キロバイト単位またはメガバイト単位で指定します。
10メガバイト以上のサイズを、単位の“K”(キロバイト)または“M”(メガバイト)を付加した形式で指定します。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。

注意

主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写元RLP/複写先RLPで一致させてください。

RLC_OWN_DEVICEn

RLCファイルの自側ローデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_OWN_DEVICEn=自側ローデバイス名

n個目のRLCファイルの自側ローデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。

RLC_OWN_BLOCK_DEVICEn

RLCファイルの自側ブロックデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_OWN_BLOCK_DEVICEn=自側ブロックデバイス名

n個目のRLCファイルの自側ブロックデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

RLC_OTHER_DEVICEn

RLCファイルの相手側ローデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_OTHER_DEVICEn=相手側ローデバイス名

n個目のRLCファイルの相手側ローデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。

RLC_OTHER_BLOCK_DEVICEn

RLCファイルの相手側ブロックデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。

RLC_OTHER_BLOCK_DEVICEn=相手側ブロックデバイス名

n個目のRLCファイルの相手側ブロックデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

MNDB_RAW_DEVICE

RLP管理オブジェクトの作成先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

MNDB_RAW_DEVICE= RLP管理オブジェクト作成先ローデバイス名

RLP管理オブジェクトの作成先ローデバイス名を指定します。
ローデバイス名は、255バイト以内で指定します。
本パラメタは、RLP管理オブジェクトの作成先をローデバイスとする場合のみ記述してください。

注意

主系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。また、従系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。

MNDB_FILE

RLP管理オブジェクトの作成先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

MNDB_FILE= RLP管理オブジェクト作成先ファイル名

RLP管理オブジェクトの作成先のファイル名を絶対パス名で指定します。
絶対パス名は、255バイト以内で指定します。
本パラメタは、RLP管理オブジェクトの作成先をファイルとする場合のみ記述してください。

注意

主系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。また、従系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。

MNDB_SIZE

RLP管理オブジェクトの全体スペース量または作成サイズを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

MNDB_SIZE={全体スペース量 | 作成サイズ}

RLP管理オブジェクトの全体スペース量または作成サイズを、メガバイト単位またはギガバイト単位で指定します。
全体スペース量または作成サイズに指定できる値は、6メガバイト~999ギガバイトの範囲です。
この値に、単位の“M”(メガバイト)または“G”(ギガバイト)を付加した形式で指定します。
作成先にファイルを指定している場合、本パラメタは、RLP管理オブジェクトの全体スペース量となります。
作成先にローデバイスを指定している場合、本パラメタは、RLP管理オブジェクトの作成サイズとなります。
RLP管理オブジェクトの作成先をファイルとする場合は省略できません。

注意

主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写先RLP/複写元RLPで一致させてください。

参照

本パラメタに指定する値の見積り方法は、“B.3.3 RLP管理オブジェクトの見積り”を参照してください。

WORK_DIR

セットアップスクリプトおよびRECテンプレート作成シェルスクリプトが使用する一時的な作業用ディレクトリを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

WORK_DIR=作業用ディレクトリ名

セットアップスクリプトおよびRECテンプレートシェルスクリプトが使用する一時的な作業用ディレクトリ名を、絶対パス名で指定します。
絶対パス名は、220バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。

DX_SECURITY_MODE

RERUNログ抽出ファイル、RERUNログ引継ぎファイル削除シェルスクリプトにおいて、RERUNログ抽出ファイル、RERUNログ引継ぎファイルを削除する場合のモードを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。

DX_SECURITY_MODE={NORMAL | SECURITY}

NORMAL:ファイルをOSのコマンドで削除します。
SECURITY:ファイルをSymfoware Serverのrdbclrfコマンドで削除します。
本パラメタは省略可能です。省略時はNORMALが指定されたものとみなします。

リモートコピー環境とデバイスの関係を以下に示します。

Solaris図G.1 リモートコピー環境の資源とデバイスの関係

上図の関係に基づいたRLP定義ファイルの記述例を、以下に示します。

### Log Group definition ###
RLP_LOGGRP=system
### RLM definition ###
RLM_OWN_SEND_DEVICE=/dev/rdsk/c1t16d10s3
RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c1t16d10s3@pw200acm
RLM_OWN_RECV_DEVICE=/dev/rdsk/c1t16d10s4
RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c1t16d10s4@pw200acm
RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c2t17d10s3@pw400acm
RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c2t17d10s4@pw400acm
TRANS_MODE=REC
### RLC definition ###
RLC_NUM=3
RLC_SIZE=10M
# RLC_OWN definition
RLC_OWN_DEVICE1=/dev/rdsk/c1t16d10s5
RLC_OWN_DEVICE2=/dev/rdsk/c1t16d10s6
RLC_OWN_DEVICE3=/dev/rdsk/c1t16d10s7
RLC_OWN_BLOCK_DEVICE1=/dev/dsk/c1t16d10s5@pw200acm
RLC_OWN_BLOCK_DEVICE2=/dev/dsk/c1t16d10s6@pw200acm
RLC_OWN_BLOCK_DEVICE3=/dev/dsk/c1t16d10s7@pw200acm
# RLC_OTHER definition
RLC_OTHER_DEVICE1=/dev/rdsk/c2t17d10s5
RLC_OTHER_DEVICE2=/dev/rdsk/c2t17d10s6
RLC_OTHER_DEVICE3=/dev/rdsk/c2t17d10s7
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE1=/dev/dsk/c2t17d10s5@pw400acm
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE2=/dev/dsk/c2t17d10s6@pw400acm
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE3=/dev/dsk/c2t17d10s7@pw400acm
### MNDB definition ###
MNDB_RAW_DEVICE=/dev/rdsk/c2t17d10s1
#MNDB_FILE=/symfo_dx/mndb/mndbspc001
#MNDB_SIZE=10M
### OTHER definition ###
WORK_DIR=/tmp
DX_SECURITY_MODE=NORMAL

Linux図G.2 リモートコピー環境の資源とデバイスの関係

上図の関係に基づいたRLP定義ファイルの記述例を、以下に示します。

### Log Group definition ###
RLP_LOGGRP=system
### RLM definition ###
RLM_OWN_SEND_DEVICE=/dev_symfomc/raw172
RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm1:sdo@PQ07P1
RLM_OWN_RECV_DEVICE=/dev_symfomc/raw173
RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm2:sdo@PQ07P1
RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm1:sdr@pq5800
RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm2:sdr@pq5800
TRANS_MODE=REC
### RLC definition ###
RLC_NUM=3
RLC_SIZE=10M
# RLC_OWN definition
RLC_OWN_DEVICE1=/dev_symfomc/raw177
RLC_OWN_DEVICE2=/dev_symfomc/raw178
RLC_OWN_DEVICE3=/dev_symfomc/raw179
RLC_OWN_BLOCK_DEVICE1=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc4:sdo@PQ07P1
RLC_OWN_BLOCK_DEVICE2=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc5:sdo@PQ07P1
RLC_OWN_BLOCK_DEVICE3=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc6:sdo@PQ07P1
# RLC_OTHER definition
RLC_OTHER_DEVICE1=/dev_symfomc/raw177
RLC_OTHER_DEVICE2=/dev_symfomc/raw178
RLC_OTHER_DEVICE3=/dev_symfomc/raw179
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE1=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc4:sdr@pq5800
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE2=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc5:sdr@pq5800
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE3=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc6:sdr@pq5800
### MNDB definition ###
MNDB_RAW_DEVICE=/dev_symfomc/raw181
#MNDB_FILE=/symfo_dx/mndb/mndbspc001
#MNDB_SIZE=10M
### OTHER definition ###
WORK_DIR=/tmp
DX_SECURITY_MODE=NORMAL