RLP定義ファイルについて説明します。
RLP定義ファイルは、主系RLPと従系RLPのそれぞれで設定します。
RLP定義ファイルは、UNIX系ファイルで作成します。
主系と従系の各RLPでは、複写元RLPと複写先RLPのそれぞれでRLP定義ファイルを作成します。
RLP定義ファイルは、/opt/FJSVsymdx/demo/mc/dxrlpenv.defを複写し、作成したテキストファイルに定義します。このファイル名を任意に変更し、セットアップスクリプトまたはRECテンプレート作成シェルスクリプトを実行する際に指定します。なお、RLP定義ファイルは、任意のディレクトリに任意のファイル名で作成することができます。ただし、/tmpのような一時領域には作成しないでください。
注意
RLP定義ファイルは、各ノードのRLPごとに設定する必要があります。
参照
RLP定義ファイルの記述形式は、“パラメタファイルの記述形式”を参照してください。
RLP定義ファイルに記述する定義種別と定義内容を以下に示します。
注意
ローデバイス名を指定する場合は、以下の資源を配置しているローデバイスと重複しないようにしてください。
Mirroring Controllerの資源
RDBシステムの資源
Active DB Guardの資源
定義種別 | 定義内容 | 記述の省略 |
---|---|---|
ロググループ名 | 可 | |
自側送信用RLMのローデバイス名 | 不可 | |
自側送信用RLMのブロックデバイス名 | 不可 | |
自側受信用RLMのローデバイス名 | 不可 | |
自側受信用RLMのブロックデバイス名 | 不可 | |
相手側送信用RLMのブロックデバイス名 | 不可 | |
相手側受信用RLMのブロックデバイス名 | 不可 | |
RERUNログの転送方式 | 不可 | |
RLCファイルの数 (注1) | 不可 | |
RLCファイルのサイズ (注1) | 不可 | |
RLC_OWN_DEVICEn (注2) | n個目のRLCファイルの自側ローデバイス名 | 不可 |
n個目のRLCファイルの自側ブロックデバイス名 | 不可 | |
RLC_OTHER_DEVICEn (注2) | n個目のRLCファイルの相手側ローデバイス名 | 不可 |
n個目のRLCファイルの相手側ブロックデバイス名 | 不可 | |
RLP管理オブジェクトを作成するローデバイス名 | 不可 (注3) | |
RLP管理オブジェクトを作成するファイル名 | 不可 (注4) | |
RLP管理オブジェクトを作成するファイルのサイズ (注1) | 不可 | |
シェルスクリプトが使用する作業用ディレクトリの絶対パス名 | 不可 | |
削除モード | 可 |
注1) 主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写元RLP/複写先RLPで一致させてください。
注2) RLC_NUMに設定した値の個数分定義してください。(n:1~RLC_NUMの設定値)
注3) ローデバイスに作成する場合に指定してください。“MNDB_FILE”と同時に指定することはできません。
注4) ファイルに作成する場合に指定してください。“MNDB_RAW_DEVICE”と同時に指定することはできません。
各パラメタの説明
RLPが属するロググループ名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLP_LOGGRP = ロググループ名
本パラメタは省略可能です。
スケーラブルログ運用を行っていて本パラメタを省略した場合、または“system”を指定した場合は、システムロググループが対象になります。
注意
指定するロググループ名については、以下に留意してください。
DCU間で重複しないようにしてください。
主系RLPと従系RLPでは一致させる必要があります。
自側送信用RLMの配置先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLM_OWN_SEND_DEVICE=自側送信用RLMのローデバイス名
自側送信用RLMのローデバイス名を指定します。
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
自側送信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE=自側送信用RLMのブロックデバイス名
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
自側受信用RLMの配置先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLM_OWN_RECV_DEVICE=自側受信用RLMのローデバイス名
自側受信用RLMのローデバイス名を指定します。
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
自側受信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE=自側受信用RLMのブロックデバイス名
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
相手側送信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE=相手側送信用RLMのブロックデバイス名
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
相手側受信用RLMのブロックデバイス名を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE=相手側受信用RLMのブロックデバイス名
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
RERUNログの転送方式を指定します。
記述形式は以下のとおりです。
TRANS_MODE=REC
等価性コピー方式でRERUNログを転送するための指定として、RECを指定します。
本パラメタは省略できません。
作成するRLCファイルの数を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_NUM=作成するRLCファイルの数
作成するRLCファイルの数を、3以上64以下の値で指定してください。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。
注意
主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写元RLP/複写先RLPで一致させてください。
RLCファイルの大きさを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_SIZE=RLCファイルのサイズ
RLCファイルの大きさを、キロバイト単位またはメガバイト単位で指定します。
10メガバイト以上のサイズを、単位の“K”(キロバイト)または“M”(メガバイト)を付加した形式で指定します。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。
注意
主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写元RLP/複写先RLPで一致させてください。
RLCファイルの自側ローデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_OWN_DEVICEn=自側ローデバイス名
n個目のRLCファイルの自側ローデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。
RLCファイルの自側ブロックデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_OWN_BLOCK_DEVICEn=自側ブロックデバイス名
n個目のRLCファイルの自側ブロックデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
RLCファイルの相手側ローデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_OTHER_DEVICEn=相手側ローデバイス名
n個目のRLCファイルの相手側ローデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ローデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
複写元RLP環境では、本パラメタは省略できません。
RLCファイルの相手側ブロックデバイス名を指定します。
RLC_NUMに設定した値の個数分定義します。
記述形式は、以下のとおりです。
RLC_OTHER_BLOCK_DEVICEn=相手側ブロックデバイス名
n個目のRLCファイルの相手側ブロックデバイス名を指定します。(n:1~RLC_NUM)
ブロックデバイス名は、“ボリューム名@サーバ名”で指定してください。
ブロックデバイス名は、1023バイト以内で指定します。
本パラメタは省略できません。
RLP管理オブジェクトの作成先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
MNDB_RAW_DEVICE= RLP管理オブジェクト作成先ローデバイス名
RLP管理オブジェクトの作成先ローデバイス名を指定します。
ローデバイス名は、255バイト以内で指定します。
本パラメタは、RLP管理オブジェクトの作成先をローデバイスとする場合のみ記述してください。
注意
主系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。また、従系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。
RLP管理オブジェクトの作成先を指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
MNDB_FILE= RLP管理オブジェクト作成先ファイル名
RLP管理オブジェクトの作成先のファイル名を絶対パス名で指定します。
絶対パス名は、255バイト以内で指定します。
本パラメタは、RLP管理オブジェクトの作成先をファイルとする場合のみ記述してください。
注意
主系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。また、従系RLPの複写元RLPと複写先RLPで一致させてください。
RLP管理オブジェクトの全体スペース量または作成サイズを指定します。
記述形式は、以下のとおりです。
MNDB_SIZE={全体スペース量 | 作成サイズ}
RLP管理オブジェクトの全体スペース量または作成サイズを、メガバイト単位またはギガバイト単位で指定します。
全体スペース量または作成サイズに指定できる値は、6メガバイト~999ギガバイトの範囲です。
この値に、単位の“M”(メガバイト)または“G”(ギガバイト)を付加した形式で指定します。
作成先にファイルを指定している場合、本パラメタは、RLP管理オブジェクトの全体スペース量となります。
作成先にローデバイスを指定している場合、本パラメタは、RLP管理オブジェクトの作成サイズとなります。
RLP管理オブジェクトの作成先をファイルとする場合は省略できません。
注意
主系RLP/従系RLPおよび、それぞれの複写先RLP/複写元RLPで一致させてください。
参照
本パラメタに指定する値の見積り方法は、“B.3.3 RLP管理オブジェクトの見積り”を参照してください。
例
リモートコピー環境とデバイスの関係を以下に示します。
図G.1 リモートコピー環境の資源とデバイスの関係
上図の関係に基づいたRLP定義ファイルの記述例を、以下に示します。
### Log Group definition ### RLP_LOGGRP=system ### RLM definition ### RLM_OWN_SEND_DEVICE=/dev/rdsk/c1t16d10s3 RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c1t16d10s3@pw200acm RLM_OWN_RECV_DEVICE=/dev/rdsk/c1t16d10s4 RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c1t16d10s4@pw200acm RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c2t17d10s3@pw400acm RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/dsk/c2t17d10s4@pw400acm TRANS_MODE=REC ### RLC definition ### RLC_NUM=3 RLC_SIZE=10M # RLC_OWN definition RLC_OWN_DEVICE1=/dev/rdsk/c1t16d10s5 RLC_OWN_DEVICE2=/dev/rdsk/c1t16d10s6 RLC_OWN_DEVICE3=/dev/rdsk/c1t16d10s7 RLC_OWN_BLOCK_DEVICE1=/dev/dsk/c1t16d10s5@pw200acm RLC_OWN_BLOCK_DEVICE2=/dev/dsk/c1t16d10s6@pw200acm RLC_OWN_BLOCK_DEVICE3=/dev/dsk/c1t16d10s7@pw200acm # RLC_OTHER definition RLC_OTHER_DEVICE1=/dev/rdsk/c2t17d10s5 RLC_OTHER_DEVICE2=/dev/rdsk/c2t17d10s6 RLC_OTHER_DEVICE3=/dev/rdsk/c2t17d10s7 RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE1=/dev/dsk/c2t17d10s5@pw400acm RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE2=/dev/dsk/c2t17d10s6@pw400acm RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE3=/dev/dsk/c2t17d10s7@pw400acm ### MNDB definition ### MNDB_RAW_DEVICE=/dev/rdsk/c2t17d10s1 #MNDB_FILE=/symfo_dx/mndb/mndbspc001 #MNDB_SIZE=10M ### OTHER definition ### WORK_DIR=/tmp DX_SECURITY_MODE=NORMAL
図G.2 リモートコピー環境の資源とデバイスの関係
上図の関係に基づいたRLP定義ファイルの記述例を、以下に示します。
### Log Group definition ### RLP_LOGGRP=system ### RLM definition ### RLM_OWN_SEND_DEVICE=/dev_symfomc/raw172 RLM_OWN_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm1:sdo@PQ07P1 RLM_OWN_RECV_DEVICE=/dev_symfomc/raw173 RLM_OWN_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm2:sdo@PQ07P1 RLM_OTHER_SEND_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm1:sdr@pq5800 RLM_OTHER_RECV_BLOCK_DEVICE=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlm2:sdr@pq5800 TRANS_MODE=REC ### RLC definition ### RLC_NUM=3 RLC_SIZE=10M # RLC_OWN definition RLC_OWN_DEVICE1=/dev_symfomc/raw177 RLC_OWN_DEVICE2=/dev_symfomc/raw178 RLC_OWN_DEVICE3=/dev_symfomc/raw179 RLC_OWN_BLOCK_DEVICE1=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc4:sdo@PQ07P1 RLC_OWN_BLOCK_DEVICE2=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc5:sdo@PQ07P1 RLC_OWN_BLOCK_DEVICE3=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc6:sdo@PQ07P1 # RLC_OTHER definition RLC_OTHER_DEVICE1=/dev_symfomc/raw177 RLC_OTHER_DEVICE2=/dev_symfomc/raw178 RLC_OTHER_DEVICE3=/dev_symfomc/raw179 RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE1=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc4:sdr@pq5800 RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE2=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc5:sdr@pq5800 RLC_OTHER_BLOCK_DEVICE3=/dev/sfdsk/CL_MC/dsk/cap_rlc6:sdr@pq5800 ### MNDB definition ### MNDB_RAW_DEVICE=/dev_symfomc/raw181 #MNDB_FILE=/symfo_dx/mndb/mndbspc001 #MNDB_SIZE=10M ### OTHER definition ### WORK_DIR=/tmp DX_SECURITY_MODE=NORMAL