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Interstage List Works V10.3.3 保守手引書
FUJITSU Software

1.6.4 帳票と印刷資源の復元 <Solaris版>

List Worksの帳票、印刷資源、および保管フォルダを管理する保管データベースを、定期的に退避したバックアップデータから復元する方法について説明します。

以下の場合に、バックアップデータから復元する必要が発生します。

保管データベースが破損した場合の復元方法

(2) 保管データベースが破損した場合に、破損直前の状態まで復元”の手順で復元します。

保管データベースのみが破損した場合、破損した保管データベースをバックアップデータから復元した後、List Worksサービスをコールドスタートすることで、保管フォルダとの比較が行われ、自動的に保管データベースを復元することができるので、保管データベースを破損する直前の状態まで復元することができます。

復元方法の詳細については、“(2) 保管データベースが破損した場合に、破損直前の状態まで復元”を参照してください。


List Worksサービスのコールドスタートの方法については、“(2) 保管データベースが破損した場合に、破損直前の状態まで復元”の“手順3:List Worksサービスの開始(コールドスタート)”を参照してください。

保管フォルダおよび帳票が破損した場合の復元方法

“(1) 退避時の状態まで復元”の手順で復元します。

この場合、保管データベース、保管フォルダとも退避データを復元するため、退避時の状態に戻ります。退避後、破損するまでに行った変更については、復元されません。

また、退避後、破損するまでに作成した保管フォルダおよび登録した帳票については、再度、作成および登録する必要があります。

このため、退避の間隔を調整するなど運用設計を行ってください。

保管フォルダの格納場所であるディスクが破損した場合は、ディスク交換などの作業の後に“(1) 退避時の状態まで復元”で復旧してください。

復元方法の詳細については、“(1) 退避時の状態まで復元”を参照してください。

保管データベース、保管フォルダ、および帳票のすべてが破損した場合の復元方法

“(1) 退避時の状態まで復元”の手順で復元します。

退避したバックアップデータを用いて、リスト管理サーバ上の帳票、印刷資源、保管フォルダを管理する保管データベースの状態を、退避時の状態まで復元する方法です。

復元方法の詳細については、“(1) 退避時の状態まで復元”を参照してください。

(1) 退避時の状態まで復元

バックアップデータを用いて、リスト管理サーバ上の帳票、印刷資源、および保管データベースの状態を、退避時の状態まで復元する方法について説明します。

復元の手順を以下に示します。


手順1List Worksサービスの停止

List Worksの復元を実施する場合は、必ずList Worksサービスを停止した状態で行ってください。

保管フォルダの共有運用を行っている場合は、すべてのサーバにおいて、List Worksサービスを停止する必要があります。

注意

List Worksサービスを停止する際は、List Worksを利用した業務を運用していないことを確認してください。


lwserverコマンドを利用して停止します。

使用例
lwserver stop

lwserverコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。

注意

List Worksサービスの停止中に、サービスを停止、または再起動しようとすると、エラーとなります。


手順2フォルダ、印刷資源の復元

以下のフォルダや印刷資源について、エクスプローラなどを使用して、退避フォルダや媒体から復元先のフォルダに複写(復元)します。なお、フォルダの階層構造は崩さず復元してください。

注意

保管フォルダの共有運用を行っている場合、受信フォルダ、印刷フォルダ、ファイリングフォルダ、印刷資源、および、オーバレイの復元については、各サーバで実施してください。保管フォルダの復元については、いずれか1台のサーバで実施してください。

クラスタ運用を行っている場合、受信フォルダ、印刷フォルダ、ファイリングフォルダ、印刷資源、および、オーバレイの復元については、運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施してください。保管フォルダの復元については、運用ノードのサーバで実施してください。


各ディレクトリの場所を以下に示します。

各フォルダ

格納場所

List Worksシステムディレクトリ

lvsetsysコマンドで作ったList Worksのシステムディレクトリ

受信フォルダ

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「RCV-FOLDER」キーワードの設定を確認します

保管フォルダ (注1)

第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

印刷資源

FCB

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「FCB」キーワードの設定を確認します

オーバレイ (注2)

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における以下のキーワードの設定を確認します。

KOL5

富士通ホストから転送したJEF/AP形式のベクトルオーバレイ(KOL5)、またはFORMのFORMツールで作成したベクトルオーバレイ(KOL5)の格納先

KOL6

FORMのPowerFORMツールまたはList Creatorデザイナで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の格納先

OVL

JEF形式のドットオーバレイ(KOL1)の格納先

帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「OVDFLD」キーワードの設定を確認します

オーバレイ世代管理

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「CTRL-OVL」キーワードの設定を確認します

電子保存装置(データ転送コネクタ)

/etc/opt/FJSVlw-sv/etc/lwvprint.ini (注3) (注4)

仕分け定義体(EEのみ)

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。 (注5)

  • オープン帳票の場合
    /opt/FJSVpast/define.others配下

  • 富士通ホスト帳票(分散印刷運用)の場合
    /opt/FJSVpast/define配下

  • 富士通ホスト帳票(ファイル転送運用)の場合
    任意のディレクトリ

注1:
保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。
注2:
リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。
注3:
電子保存装置にデータ転送コネクタを指定した場合に有効となります。
注4:
帳票データ転送アダプタ機能のみをインストールしている環境の場合は、/etc/opt/FJSVlw-pa/etc/lwvprint.ini です。
注5:
運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所に仕分け定義体を復元してください。


手順3保管データベースの復元

保管データベースの復元方法は、保管データベースにSymfowareを利用している場合、およびOracleを利用している場合によって異なります。

以下に、保管データベースの復元方法について説明します。

注意

  • ここでは同一ディスク構成における保管データベースの復元方法を記述しています。ディスク構成を変更して復元を行った場合、保管データベースが起動しないおそれがあります。ディスク構成を変更する場合は、保管データベースの再構築を行ってください。

    データベースの再構築については、“2.9 保管データベースの容量拡張/再構築”を参照してください。
  • 標準規模の退避方法で退避したSymfowareデータベースは、必ず標準規模の復元方法で復元してください。

  • 大規模運用の退避方法で退避したSymfowareデータベースは、必ず大規模運用の復元方法で復元してください。

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合は、データベースがインストールされているサーバで保管データベースの退避を実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合は、待機ノードのクラスタサービスとデータベースサービスを停止し、運用ノードのサーバで保管データベースの退避を実施してください。

    データベースのクラスタ運用の詳細については、“Symfowareのマニュアル”および“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。
  • 保管データベースの移行に伴い、データを復元する場合は、標準規模の手順4.~5.だけを行ってください。


標準規模の退避方法で退避したSymfowareデータベースの場合

標準規模の復元方法で、RDBディクショナリとDSIを復元します。RDBディクショナリの復元は、データサービスを停止してから実行します。DSIはローダコマンドによって復元します。DSIの復元は、バックアップしたすべてのDSIに対して実行します。

復元手順を以下に示します。

参考

  • Symfowareデータベースの復元は、スーパーユーザで行ってください。

  • 作業を行う前に、Symfowareデータベースの環境変数を設定する必要があります。

    環境変数の設定方法については、“環境構築手引書”を参照してください。

使用するRDBコマンドの詳細については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

  1. データベースサービスの停止

    rdbstopコマンドもしくはサービスの停止を使用して、データベースサービスを停止します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstop

    データベースサービスを停止するコマンドです。

    使用例
    #rdbstop

  2. RDBディクショナリのリストア

    rdbrcvdicコマンドを使用して、RDBディクショナリをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbrcvdic -L -f 退避ファイル名@退避ファイルのパス
    使用例
    #rdbrcvdic -L -f LW_DIC_DMP@/work/rdb/data/dic

  3. データベースサービスの開始

    rdbstartコマンドもしくはサービスの開始を使用して、保管データベースを開始します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstart

    データベースサービスを開始するコマンドです。

    使用例
    #rdbstart

    参考

    1.~3.のディクショナリの復元手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ配下に、restoredicLWDB.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


  4. DSIのリストア

    rdbsloaderコマンドを使用して、DSIをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbsloader -mi -i RDBデータベース名.DSI名 -t -h -s 作業ディレクトリのパス 退避ファイル名

    DSI名は復元するDSI名です。

    使用例
    #rdbsloader -mi -i LWDB.LW_USER_OBJECT_TBL_DSI -t -h -s /work/rdb/data /LW_USER_OBJECT_TBL_DSI_UNL

    注意

    「作業ディレクトリのパス」に指定するディレクトリ(上記の使用例では/work/rdb/data/)は、すでに存在するディレクトリを指定します。存在しない場合は、あらかじめ作成しておく必要があります。


  5. 4.の手順を繰り返し

    バックアップデータを取得しているすべてのDSIに対して、4.を繰り返します。


    参考

    4.~5.の手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ配下に、restoreLWDB_M.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


大規模運用の退避方法で退避したSymfowareデータベースの場合

大規模運用の復元方法で、RDBディクショナリとDSIを復元します。RDBディクショナリは、データベースサービスを停止してから実行します。DSIの復元は、バックアップしたすべてのDSIに対してアクセス禁止を設定し、リカバリコマンドで実行します。

復元手順を以下に示します。

参考

  • Symfowareデータベースの復元は、スーパーユーザで行ってください。

  • 作業を行う前に、Symfowareデータベースの環境変数を設定する必要があります。

    環境変数の設定方法については、“環境構築手引書”を参照してください。

使用するRDBコマンドの詳細については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

  1. データベースサービスの停止

    rdbstopコマンドもしくはサービスの停止を使用して、データベースサービスを停止します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstop

    データベースサービスを停止するコマンドです。

    使用例
    #rdbstop

  2. RDBディクショナリのリストア

    rdbrcvdicコマンドを使用して、RDBディクショナリをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbrcvdic -L -f 退避ファイル名@退避ファイルのパス
    使用例
    #rdbrcvdic -L -f LW_DIC_DMP@/work/rdb/data/dic

  3. データベースサービスの開始

    rdbstartコマンドもしくはサービスの開始を使用して、保管データベースを開始します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstart

    データベースサービスを開始するコマンドです。

    使用例
    #rdbstart

    参考

    1.~3.のディクショナリの復元手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ配下に、restoredicLWDB.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


  4. DSIへのアクセス禁止の設定

    rdbinhコマンドを使用して、DSIに対してアクセス禁止の設定をします。
    DSI名一覧ファイルはあらかじめ作成しておく必要があります。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbinh -f アクセス禁止設定対象のDSI名一覧のファイル名
    使用例
    #rdbinh -f rdbinh_list.cfg

    DSI名一覧ファイル(rdbinh_list.cfg)の編集

    rdbinh_list.cfgファイルには、退避時に取得しておいたDSI一覧に表示されたDSI名をすべて記述します。

    TYPEがDATA以外のDSIもすべて対象になります。

    記述形式と記述例を以下に示します。

    記述形式

    データベース名.DSI名

    記述例

    LWDB.GRPNMIDX
    LWDB.PFOLDIDX
    LWDB.PFILEIDX
    LWDB.OBJIDX
    LWDB.TRUSTIDX
    LWDB.ORGIDX
    LWDB.LOCKIDX
    LWDB.NODEIDX
    LWDB.FILEIDX
    LWDB.ENVIDX
    LWDB.GRPIDX
    LWDB.USERIDX
    LWDB.TFILEIDX
    LWDB.EFILEIDX
    LWDB.TFOLDIDX
    LWDB.SLOCKIDX
    LWDB.LW_USER_OBJECT_TBL_DSI
    LWDB.LW_TRUSTY_TBL_DSI
    LWDB.LW_ORGANIZATION_TBL_DSI
    LWDB.LW_DATAFILE_LOCK_TBL_DSI
    LWDB.LW_FOLDER_NODE_TBL_DSI
    LWDB.LW_LIST_FILE_TBL_DSI
    LWDB.LW_USER_ENV_TBL_DSI
    LWDB.LW_GROUP_TBL_DSI
    LWDB.LW_USER_TBL_DSI

  5. DSIのリストア

    rdbrcvコマンドを使用して、DSIをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbrcv -L -t 退避ファイルリスト名 -w 作業ディレクトリのパス
    使用例
    #rdbrcv -L -t /work/rdb/data/rdbrcv_list.cfg -w /work

    注意

    「作業ディレクトリのパス」に指定するディレクトリ(上記の使用例では/work)は、すでに存在するディレクトリを指定します。存在しない場合は、あらかじめ作成しておく必要があります。


    退避ファイルリスト(rdbrcv_list.cfg)の編集

    rdbrcv_list.cfgファイルには、復元先DSI名と退避ファイル名を記述します。
    記述形式と記述例を以下に示します。

    記述形式

    RDBデータベース名.DSI名  退避ファイル名@退避ファイルのパス -r

    記述例

    LWDB.LW_USER_OBJECT_TBL_DSI     USER_OBJECT_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_TRUSTY_TBL_DSI          TRUSTY_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_ORGANIZATION_TBL_DSI    ORGANIZATION_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_DATAFILE_LOCK_TBL_DSI   DATAFILE_LOCK_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_FOLDER_NODE_TBL_DSI     FOLDER_NODE_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_LIST_FILE_TBL_DSI       LIST_FILE_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_USER_ENV_TBL_DSI        USER_ENV_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_GROUP_TBL_DSI           GROUP_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_USER_TBL_DSI            USER_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r

    参考

    4.~5.の手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ配下に、restoreLWDB_L.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


Oracleデータベースの場合

Oracleの各種ツール(Oracle Enterprise Managerなど)を使用して復元します。

Oracleの各種ツールの詳細については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順4List Worksサービスの開始

List Worksサービスを開始します。


lwserverコマンドを利用して起動します。

使用例
lwserver start

lwserverコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。

注意

List Worksサービスの起動中に、サービスを起動、またはコールドスタートしようとすると、エラーとなります。


(2) 保管データベースが破損した場合に、破損直前の状態まで復元

保管データベースのみが壊れた場合、退避したバックアップデータを利用して、保管データベースが壊れる直前の状態まで復元する方法について説明します。

復元の手順を以下に示します。


注意

ハード障害による保管データベース破損の場合は、上記の復元手順の前に、壊れたディスクを交換し、List Worksとデータベースの再インストール、および環境設定を行う必要があります。

List Worksとデータベースのインストールについては、“インストールガイド”を参照してください。
List Worksとデータベースの環境設定については、“環境構築手引書”を参照してください。

手順1List Worksサービスの停止

List Worksの復元を実施する場合は、必ずList Worksサービスを停止した状態で行ってください。

注意

List Worksサービスを停止する際は、List Worksを利用した業務を運用していないことを確認してください。


lwserverコマンドを利用して停止します。

使用例
lwserver stop

lwserverコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。

注意

List Worksサービスの停止中に、サービスを停止、または再起動しようとすると、エラーとなります。


手順2保管データベースの復元

保管データベースの復元方法は、保管データベースにSymfowareを利用している場合、およびOracleを利用している場合によって異なります。

以下に、保管データベースの復元方法について説明します。

データベースの復元処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“付録A データベースの保守作業時のメッセージ”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
また詳細なメッセージの説明については“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

注意

  • ここでは同一ディスク構成における保管データベースの復元方法を記述しています。ディスク構成を変更して復元を行った場合、保管データベースが起動しないおそれがあります。

  • 標準規模の退避方法で退避したSymfowareデータベースは、必ず標準規模の復元方法で復元してください。

  • 大規模運用の退避方法で退避したSymfowareデータベースは、必ず大規模運用の復元方法で復元してください。

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合は、データベースがインストールされているサーバで保管データベースの退避を実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合は、待機ノードのクラスタサービスとデータベースサービスを停止し、運用ノードのサーバで保管データベースの退避を実施してください。

    データベースのクラスタ運用の詳細については、“Symfowareのマニュアル”および“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

標準規模の退避方法で退避したSymfowareデータベースの場合

標準規模の復元方法でRDBディクショナリとDSIを復元します。RDBディクショナリの復元は、データベースサービスを停止してから実行します。DSIはローダコマンドによって復元します。DSIの復元は、バックアップしたすべてのDSIに対して実行します。

復元手順を以下に示します。

参考

  • Symfowareデータベースの復元は、スーパーユーザで行ってください。

  • 作業を行う前に、Symfowareデータベースの環境変数を設定する必要があります。

    環境変数の設定方法については、“環境構築手引書”を参照してください。
    使用するRDBコマンドの詳細については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

  1. データベースサービスの停止

    rdbstopコマンドもしくはサービスの停止を使用して、データベースサービスを停止します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstop

    データベースサービスを停止するコマンドです。

    使用例
    #rdbstop

  2. RDBディクショナリのリストア

    rdbrcvdicコマンドを使用して、RDBディクショナリをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbrcvdic -L -f 退避ファイル名@退避ファイルのパス
    使用例
    #rdbrcvdic -L -f LW_DIC_DMP@/work/rdb/data/dic

  3. データベースサービスの開始

    rdbstartコマンドもしくはサービスの開始を使用して、保管データベースを開始します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstart

    データベースサービスを開始するコマンドです。

    使用例
    #rdbstart

    参考

    1.~3.のディクショナリの復元手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ配下に、restoredicLWDB.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


  4. DSIのリストア

    rdbsloaderコマンドを使用して、DSIをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbsloader -mi -i RDBデータベース名.DSI名 -t -h -s 作業フォルダのパス 退避ファイル名

    DSI名は復元するDSI名です。

    使用例
    #rdbsloader -mi -i LWDB.LW_USER_OBJECT_TBL_DSI -t -h -s /work/rdb/data /LW_USER_OBJECT_TBL_DSI_UNL

    注意

    「作業ディレクトリのパス」に指定するディレクトリ(上記の使用例では/work/rdb/data/)は、すでに存在するディレクトリを指定します。存在しない場合は、あらかじめ作成しておく必要があります。


  5. 4.の手順を繰り返し

    バックアップデータを取得しているすべてのDSIに対して、4.を繰り返します。


    参考

    4.~5.の手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」フォルダ配下に、restoreLWDB_M.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


大規模運用の退避方法で退避したSymfowareデータベースの場合

大規模運用の復元方法でRDBディクショナリとDSIを復元します。RDBディクショナリは、データベースサービスを停止してから実行します。DSIの復元は、バックアップしたすべてのDSIに対してアクセス禁止を設定し、リカバリコマンドで実行します。

復元手順を以下に示します。

参考

  • Symfowareデータベースの復元は、スーパーユーザで行ってください。

  • 作業を行う前に、Symfowareデータベースの環境変数を設定する必要があります。

環境変数の設定方法については、“環境構築手引書”を参照してください。
使用するRDBコマンドの詳細については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

  1. データベースサービスの停止

    rdbstopコマンドもしくはサービスの停止を使用して、データベースサービスを停止します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstop

    データベースサービスを停止するコマンドです。

    使用例
    #rdbstop

  2. RDBディクショナリのリストア

    rdbrcvdicコマンドを使用して、RDBディクショナリをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbrcvdic -L -f 退避ファイル名@退避ファイルのパス
    使用例
    #rdbrcvdic -L -f LW_DIC_DMP@/work/rdb/data/dic

  3. データベースサービスの開始

    rdbstartコマンドもしくはサービスの開始を使用して、保管データベースを開始します。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbstart

    データベースサービスを開始するコマンドです。

    使用例
    #rdbstart

    参考

    1.~3.のディクショナリの復元手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ配下に、restoredicLWDB.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


  4. DSIへのアクセス禁止の設定

    rdbinhコマンドを使用して、DSIに対してアクセス禁止の設定をします。
    DSI名一覧ファイルはあらかじめ作成しておく必要があります。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbinh -f アクセス禁止設定対象のDSI名一覧のファイル名
    使用例
    #rdbinh -f rdbinh_list.cfg

    DSI名一覧ファイル(rdbinh_list.cfg)の編集

    rdbinh_list.cfgファイルには、退避時に取得しておいたDSI一覧に表示されたDSI名をすべて記述します。

    TYPEがDATA以外のDSIもすべて対象になります。

    記述形式と記述例を以下に示します。

    記述形式

    データベース名.DSI名

    記述例

    LWDB.GRPNMIDX
    LWDB.PFOLDIDX
    LWDB.PFILEIDX
    LWDB.OBJIDX
    LWDB.TRUSTIDX
    LWDB.ORGIDX
    LWDB.LOCKIDX
    LWDB.NODEIDX
    LWDB.FILEIDX
    LWDB.ENVIDX
    LWDB.GRPIDX
    LWDB.USERIDX
    LWDB.TFILEIDX
    LWDB.EFILEIDX
    LWDB.TFOLDIDX
    LWDB.SLOCKIDX
    LWDB.LW_USER_OBJECT_TBL_DSI
    LWDB.LW_TRUSTY_TBL_DSI
    LWDB.LW_ORGANIZATION_TBL_DSI
    LWDB.LW_DATAFILE_LOCK_TBL_DSI
    LWDB.LW_FOLDER_NODE_TBL_DSI
    LWDB.LW_LIST_FILE_TBL_DSI
    LWDB.LW_USER_ENV_TBL_DSI
    LWDB.LW_GROUP_TBL_DSI
    LWDB.LW_USER_TBL_DSI

  5. DSIのリストア

    rdbrcvコマンドを使用して、DSIをリストアします。
    コマンドの記述形式と使用例を以下に示します。

    記述形式
    rdbrcv -L -t 退避ファイルリスト名 -w 作業ディレクトリのパス
    使用例
    #rdbrcv -L -t /work/rdb/data/rdbrcv_list.cfg -w /work

    注意

    「作業ディレクトリのパス」に指定するディレクトリ(上記の使用例では/work)は、すでに存在するフォルダを指定します。存在しない場合は、あらかじめ作成しておく必要があります。


    退避ファイルリスト(rdbrcv_list.cfg)の編集

    rdbrcv_list.cfgファイルには、復元先DSI名と退避ファイル名を記述します。

    記述形式と記述例を以下に示します。

    記述形式

    RDBデータベース名.DSI名  退避ファイル名@退避ファイルのパス -r

    記述例

    LWDB.LW_USER_OBJECT_TBL_DSI     USER_OBJECT_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_TRUSTY_TBL_DSI          TRUSTY_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_ORGANIZATION_TBL_DSI    ORGANIZATION_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_DATAFILE_LOCK_TBL_DSI   DATAFILE_LOCK_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_FOLDER_NODE_TBL_DSI     FOLDER_NODE_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_LIST_FILE_TBL_DSI       LIST_FILE_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_USER_ENV_TBL_DSI        USER_ENV_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_GROUP_TBL_DSI           GROUP_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r
    LWDB.LW_USER_TBL_DSI            USER_TBL_DSI_DMP@/work/rdb/data -r

    参考

    4.~5.の手順については、サンプルスクリプトが「List Worksのインストール先ディレクトリ/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」フォルダ配下に、restoreLWDB_L.shとして格納されています。退避先ファイル名等を環境にあわせて変更して実行することで、まとめて実行することができます。


Oracleデータベースの場合

Oracleの各種ツール(Oracle Enterprise Managerなど)を使用して復元します。

Oracleの各種ツールの詳細については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順3List Worksサービスの開始(コールドスタート)

List Worksサービスをコールドスタートします。

List Worksサービスをコールドスタートすると、保管フォルダと保管データベースの比較が行われ、保管データベースのバックアップから破損直前までに追加された保管フォルダ、およびフォルダ配下の帳票が自動的に復元されます。

注意

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合は、いずれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合は、運用ノードのサーバで実施してください。

  • 保管フォルダ数、および保管フォルダ内の帳票数が多い場合、List Worksサービスのコールドスタートに時間がかかる場合があります。


lwserverコマンドを利用して起動します。

使用例
lwserver cold

lwserverコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。

手順4フォルダ名、フォルダの階層構造、アクセス権の復元

List Worksサービスのコールドスタートによって復元された保管フォルダについては、以下の作業を行います。

注意

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合は、いずれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合は、運用ノードのサーバで実施してください。


復元された保管フォルダのフォルダ名の変更

List Worksサービスのコールドスタートにより自動的に保管データベースに再登録された保管フォルダは、「復旧されたフォルダ_YYYYMMDD_HHMM_nnnnn」(nnnnnは連番)という名称で復旧されるため、リストナビを使用してフォルダ名を変更してください。


復元された保管フォルダの階層構造の変更

List Worksサービスのコールドスタートにより自動的に保管データベースに再登録される保管フォルダは、第一階層の保管フォルダ直下のフォルダとして復元されるため、リストナビを使用して正しいフォルダ位置に移動してください。


保管フォルダと帳票のアクセス権の変更

List Worksサービスのコールドスタートにより自動的に保管データベースに再登録される保管フォルダのアクセス権には、すべて初期値が設定されるため、管理者ツールを利用してアクセス権を再設定してください。

リストナビによるフォルダ名の変更、フォルダの移動、および管理者ツールによるアクセス権の設定方法については、“操作手引書 運用管理者編”を参照してください。

注意

List Worksサービスのコールドスタートでは、以下の項目については破損直前の状態に復元することができません。必要に応じて再操作などを行い復旧してください。

  • 帳票は、帳票登録時の情報で復元されます。登録時の情報に戻る可能性のある情報は、以下に示す、各種操作で変更された情報です。

    • 帳票名

    • コメント

    • 登録有効期限

    • 「登録期限を過ぎたら削除対象にする」のモード

    • アクセス回数

    • 最終参照日時

    • ファイリングの状態

    • リモート印刷依頼の状態

  • 保管データベースのバックアップから破損直前までの間に削除した帳票および保管フォルダについては、バックアップ時点の削除されていない状態に戻ります。帳票については、リストクリーナやリストナビを使用して、再度削除してください。保管フォルダについては、削除コマンドやリストナビを使用して、再度削除してください。


手順5第一階層の保管フォルダの復元

保管データベースのバックアップから破損直前までに追加された第一階層の保管フォルダについては、コールドスタートでは復元されません。

以下の手順で復元してください。

  1. リストナビで、以前と同じ「保管フォルダ名」、「フォルダの場所」を指定して第一階層の保管フォルダを作成し直します。

  2. リストナビを終了し、再度、“手順1:List Worksサービスの停止”、“手順3:List Worksサービスの開始(コールドスタート)”、“手順4:フォルダ名、フォルダの階層構造、アクセス権の復元”の順に作業を行ってください。

注意

手順2:保管データベースの復元”作業は、再度、行わないように注意してください。


上記の作業により、第一階層の保管フォルダ配下の保管フォルダおよび帳票が復元されます。

注意

  • 第一階層の保管フォルダの直下に存在した帳票は「復旧されたフォルダ_YYYYMMDD_HHMM_nnnnn」として復元されたフォルダの配下に復元されます。必要に応じて帳票を第一階層のフォルダ直下に移動し、「復旧されたフォルダ_YYYYMMDD_HHMM_nnnnn」として復元されたフォルダを削除してください。

  • 受信フォルダの「受信した帳票の振り分け先」として新規に作成した第一階層の保管フォルダを指定していた場合、「受信した帳票の振り分け先」を再度設定し直してください。