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Interstage List Works V10.3.3 運用手引書
FUJITSU Software

E.1.3 配信連携定義による印刷データの登録について

印刷データの登録は、帳票登録コマンド(lvrcvlst)を利用して行います。登録時に振り分けキーワードによる振り分けを行う場合は、振り分けキーワード(LV-MAS-KEY、LV-INF-KEY)を設定した情報連携ファイルを、帳票登録コマンドの「-F」オプションにより指定する必要があります。


振り分けキーワード(情報連携ファイル)の説明

振り分けキーワードを利用して、配信連携定義による登録を行う場合は、情報連携ファイルに以下の情報を必ず指定します。この振り分けキーワードが、登録時に配信連携マスタファイルや配信連携定義ファイルと照合され、振り分けられます。

そのほかの情報については、通常の、情報連携ファイルを指定した印刷データの登録時に使用する情報連携ファイルの情報と同じです。

情報連携ファイルの設定や内容については、“6.3.3 印刷データの登録 <ファイル転送運用のみ>”に説明しています。そちらを参照してください。

情報名

オペランド

説明

部門の振り分けキーワード

LV-MAS-KEY=

部門の振り分けキーワードを、32バイト以内の文字で指定します。同時に、配信連携マスタファイルにKEY-MASの定義が必要です。

管理簿の振り分けキーワード

LV-INF-KEY=

管理簿の振り分けキーワードを、32バイト以内の文字で指定します。同時に、配信連携定義ファイルにKEY-INFの定義が必要です。


格納先の部門を決定するために必要な各情報と指定方法の関係を示します。

登録先部門の決定方法

lvrcvlstコマンドのオプション

配信連携マスタファイル

情報連携ファイル

KEY

KEY-MAS

LV-MAS-KEY

ファイル名により決定する場合

定義する

定義しない

指定しない

振り分けキーワードにより決定する場合

-Fで情報連携ファイルを指定

定義しない

定義する

指定する

ファイル名および振り分けキーワードにより決定する場合

-Fで情報連携ファイルを指定

定義する

定義する

指定する


なお、情報連携ファイルと配信連携マスタファイル、および配信連携定義ファイルの振り分けキーワードは、前方一致により比較されます。

配信連携マスタファイル
および配信連携定義ファイル

情報連携ファイル

比較結果

KEY-MAS
KEY-INF

LV-MAS-KEY
LV-INF-KEY

ABCDEFG

ABCDEFG

一致

ABC

ABCDEFG

一致

ABCDEFG

ABC

不一致

EFG

ABCDEFG

不一致


配信連携定義による印刷データの登録例

ここでは、配信連携定義による印刷データの登録例を示します。

印刷データの登録については、“6.3.3 印刷データの登録 <ファイル転送運用のみ>”に説明しています。そちらを参照してください。

ファイル名による振り分けの場合

印刷データを営業部門と総務部門に分けて登録します。印刷データのファイル名は、先頭2文字が「ei」または「so」で始まるように運用を決めておきます。ファイル名がそれ以外の文字で始まる印刷データはその他の部門に登録するようにします。

配信連携マスタファイルには以下の情報を定義します。

情報名

営業部門

総務部門

その他

キーワード開始桁

1

キーワード文字数

2

キーワード

ei

so

*

部門のディレクトリ名

/home/eigyo

/home/soumu

/home/other


営業部門と総務部門で合わせて6種類の帳票を扱います。印刷データのファイル名は先頭から3文字目と4文字目が以下の文字になるように運用を決めておきます。

  1a:A製品売上
  1b:B製品売上
  2c:C製品売上
  2d:D製品売上
  ss:出張精算書
  sk:給料明細書

配信連携定義ファイルには以下の情報を定義します。

帳票の種類

A製品
売上

B製品
売上

C製品
売上

D製品
売上

出張
精算書

給料
明細書

その他

部門

営業部門

総務部門

その他

管理簿

営業一課用

営業二課用

総務課用

その他

キーワード開始桁

3

3

3

キーワード文字数

2

2

2

キーワード

1a

1b

2c

2d

ss

sk

*

管理簿のディレクトリ名

/home/eigyo/eigyo1

/home/eigyo/eigyo2

/home/soumu/soumuka

/home/other/any


ファイル名による振り分けをして、ファイル名「ei1a021121」の印刷データを登録します。登録後は、元の印刷データを削除する指定をします。

# lvrcvlst -fr./ei1a021121


振り分けキーワードによる振り分けの場合

印刷データを営業部門と総務部門に分けて登録します。

振り分けキーワードを設定し、「eigyo」なら営業部門に、「soumu」なら総務部門に、それ以外ならその他の部門に登録するようにします。

配信連携マスタファイルには以下の情報を定義します。

情報名

営業部門

総務部門

その他

キーワード開始桁

0

キーワード文字数

0

配信連携マスタ振り分けキーワード

eigyo

soumu

*

部門のディレクトリ名

/home/eigyo

/home/soumu

/home/other


営業部門と総務部門で合わせて6種類の帳票を扱います。各帳票に対して、振り分け用のキーワードを決めておきます。

  uriagea:A製品売上
  uriageb:B製品売上
  uriagec:C製品売上
  uriaged:D製品売上
  seisan:出張精算書
  kyuuryou:給料明細書

配信連携定義ファイルには以下の情報を定義します。

帳票の種類

A製品
売上

B製品
売上

C製品
売上

D製品
売上

出張
精算書

給料
明細書

その他

部門

営業部門

総務部門

その他

管理簿

営業一課用

営業二課用

総務課用

その他

キーワード開始桁

0

0

0

キーワード文字数

0

0

0

配信連携定義振り分けキーワード

uriagea

uriageb

uriagec

uriaged

seisan

kyuuryou

*

管理簿のディレクトリ名

/home/eigyo/eigyo1

/home/eigyo/eigyo2

/home/soumu/soumuka

/home/other/any


振り分けキーワードによる振り分けをして、ファイル名「ei1a021121」の印刷データを登録します。情報連携ファイル(setinf)に、部門の振り分けキーワードに「eigyo」、管理簿の振り分けキーワードに「uriagea」を指定しておきます。登録後は、元の印刷データを削除する指定をします。


情報連携ファイルには以下の情報を定義します。

情報名

設定値

部門の振り分けキーワード

eigyo

管理簿の振り分けキーワード

uriagea


# lvrcvlst -fr./ei1a021121 -F./setinf