List Works EEの場合、マルチプロセス運用を行うかどうかを決定します。
マルチプロセス運用を利用すると、クライアントの同時実行数の増加や帳票の参照などの処理量の増加に、1台のサーバでも対応できるメリットがあります。
マルチプロセス運用を行う場合、考慮すべき点は、以下のとおりです。
フォルダの共有運用とは、同時に運用できません。
プロセスごとに操作ログ/実行履歴などのログが出力されます。
富士通ホスト帳票の登録処理量の増加には対応できません。
マルチプロセス運用の概要については、“2.4.2 マルチプロセス運用<EEのみ>”を参照してください。 |
マルチプロセス運用を行う場合は、以下について決定します。
プロセス数の決定
マルチプロセス運用を行う場合は、“4.2.3 帳票を登録するための運用形態の決定”で決定した、運用する帳票の種類や、“4.2.5 帳票を活用するための運用形態の決定”で決定したクライアントの運用形態をもとに、処理量やクライアントの同時実行数、CPU性能を考慮して、プロセス数を決定します。
リスト管理サーバのプロセス数は、20プロセスまで作成できます。そのうち、1台のWeb連携用サーバ(Webゲートウェイサーバ)に割り当てることができるプロセス数は、10プロセスまでです。
プロセスを複数に分ける観点は、以下のとおりです。運用を考慮して、別のプロセスに分けるか、同じプロセスにするかを決定してください。
以下の機能は、リスト管理サーバの環境設定(注1)で指定したポート番号をもつプロセスに割り当てられるため、変更はできません。登録・サーバ機能用として割り当てます。
富士通ホスト帳票の登録
List Works仮想プリンタを使用したオープン帳票の登録(注2)
コマンド
サーバ機能API
管理者ツール
帳票のファイリング(注2)
注1:Windows版の場合は【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【接続】タブにある「ポート番号」、 Solaris版の場合はサーバ動作環境ファイルの「LWSV-PORT」キーワードです。 注2:9243(初期値)から変更できません。
データ転送コネクタの単位で、プロセスを分けることができます。(注3)
注3:抜き出し検索ファイルの作成処理は、初期値で指定したポート番号のプロセスで処理されます。 初期値で指定したポート番号以外のプロセスに対して登録処理を行った場合でも、抜き出し検索ファイルの作成処理は、 初期値で指定したポート番号の実行履歴ファイルに出力されます。
1プロセスにつき、List Worksクライアントを最大1024まで接続できます。1024を超える場合は、プロセスを複数に分ける必要があります。
以下の単位でプロセスを分けることができます。
Webゲートウェイサーバ
コンテナ(1つのWebゲートウェイサーバにつき、10プロセスまで)
以下の最大値を超えないように、プロセス数を調整してください。
1プロセスにつき、Webクライアントの最大接続数:1024
1コンテナあたり、Webゲートウェイサーバ経由でリスト管理サーバに同時に接続できる最大利用者数:500人
プロセスに割り当てるポート番号の決定
マルチプロセス運用では、複数のプロセスに連続したポート番号を割り当てます。ポート番号は、以下の範囲で未使用の値が割り当てられるようにします。
Windows版の場合
1024~49151
Solaris版の場合
1024~32767
ポート番号の決定時に留意する点は、以下のとおりです。
以下の機能は、9243(初期値)からポート番号を変更できません。マルチプロセス運用を行う場合は、9243からの連続したポート番号を確保してください。
List Works仮想プリンタを使用したオープン帳票の登録
帳票のファイリング
1台のWeb連携用サーバで、複数のプロセスを使用する場合には、連続したポート番号が割り当てられます。
このとき、コンテナが複数ある場合には、ラウンドロビン方式で割り当てられたプロセスに対して、各コンテナの接続が順番に割り振られます。
複数台のWeb連携用サーバで運用する場合は、それぞれのWeb連携用サーバにポート番号を割り当てます。
構成例
マルチプロセス運用の構成例を、以下に示します。
リスト管理サーバのプロセス数
5
リスト管理サーバのポート番号
9243~9247
各プロセスに接続する機能
登録・サーバ機能用:プロセス1(ポート番号9243)
Web連携機能(Web連携用サーバ1) コンテナ1および4:プロセス2(ポート番号9244) コンテナ2および5:プロセス3(ポート番号9245) コンテナ3および6:プロセス4(ポート番号9246)
Web連携機能(Web連携用サーバ2) コンテナ1および2:プロセス5(ポート番号9247)
ポイント
環境構築時に設定する内容
決定したプロセス数およびプロセスに割り当てるポート番号は、環境構築時に動作環境として設定します。
リスト管理サーバのポート番号
【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【接続】タブで、以下の内容を指定します。
「ポート番号」:開始するポート番号を指定します。
「起動プロセス数」:プロセス数を指定します。
「サーバ動作環境ファイル」に、以下の内容を指定します。
ポート番号(LWSV-PORT):開始するポート番号を指定します。
プロセス数(LWSV-PROCESS):プロセス数を指定します。
Web連携で使用するポート番号
Web連携をインストールしたサーバのservicesファイルに、Web連携で使用するポート番号を指定します。
Web連携用に複数のポート番号を使用する場合は、Web連携をインストールしたサーバのListGateway.propertiesファイルの「socket.protocol.multiport」に、Web連携に割り当てるリスト管理サーバのプロセス数を指定します
データ転送コネクタに割り当てるポート番号
データ転送コネクタを作成するときに、データ転送コネクタに割り当てるポート番号を設定します。
データ転送コネクタは、Windows版は【データ転送コネクタ一覧】ダイアログボックスまたはF5CWVPRT.EXEコマンド、Solaris版はlvprtadmコマンドで作成します。
【データ転送コネクタ一覧】ダイアログボックスについては、“操作手引書 運用管理者編”を参照してください。 F5CWVPRT.EXEコマンドまたはlvprtadmコマンドについては、“コマンドリファレンス”を参照してください。 |
リストナビに割り当てるポート番号
リストナビの【オプション】ダイアログボックスに、ポート番号を指定します。
環境構築時に指定する項目の詳細については、“環境構築手引書”を参照してください。 |