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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.8 運用ガイド
FUJITSU Storage

7.3.4 閾値監視情報の設定

対象装置の閾値設定情報を設定し、監視開始を指示します。

閾値設定情報は、各装置に複数設定できます。

閾値設定情報には、「閾値」、「最小閾値監視間隔」、「最小アラーム許容時間」、「アラーム許容レベル」、「下限値」があります。これら5つを組み合わせて設定することで、性能データに問題があるかを判断できます。

閾値設定情報

説明

閾値

性能データに問題があるかを判断する値です。

最小閾値監視間隔

性能データに問題があるかを評価する間隔です。
指定した間隔内に性能データが閾値を超過した場合、アラーム通知後に、次の評価が開始されます。その際の間隔は、性能データが閾値を超過した時点からの間隔となります。

最小アラーム許容時間

「最小閾値監視間隔」の間で、性能データが閾値を超過したと判断する累積時間を指定します。累積時間の考え方は、「アラーム許容レベル」に指定した値によって異なります。

アラーム許容レベル

"Total Time"または"Continuous Time"を指定します。

  • "Total Time"を指定した場合

    「最小アラーム許容時間」の累積時間は、最小閾値監視間隔の間で、性能データが閾値を超えたすべての時間を合計した値となります。

  • "Continuous Time"を指定した場合

    「最小アラーム許容時間」の累積時間は、最小閾値監視間隔の間で、性能データが閾値を連続して超えた時間となります。

下限値

「アラーム許容レベル」に"Total Time"を指定した場合に、下限値を設定できます。
性能データがこの下限値以下になったときに、「最小アラーム許容時間」の累積時間がリセットされます。

設定の使用例は、「7.6 閾値監視の使用例」を参照してください。

閾値監視部は性能管理部とともに運用管理サーバのデーモンとして起動されるため、運用管理サーバ起動中は Webコンソールからのアクセスにかかわらず閾値監視を続けます。

注意

  • CM負荷(CPU使用)率では、ROE使用率を監視対象としていません。

  • 「最小アラーム許容時間」は、監視間隔以上、かつ最小閾値監視間隔以下の範囲で指定可能です。また、「最小閾値監視間隔」は、「最小アラーム許容時間」以上、かつ1440分以下の範囲で指定可能です。このため、監視間隔が自動的に変更されるように監視ボリューム範囲に「すべて」を指定していた場合は、アラーム許容時間および閾値監視間隔も自動的に変更されます。ただし、アラーム許容時間が、最初に指定した「最小アラーム許容時間」より短くなることはありません。同様に、閾値監視間隔が「最小閾値監視間隔」より短くなることもありません。

  • 新しく作成したボリュームに対して閾値を個別に設定するには、以下の手順を実施してください。

    1. 性能監視の設定内容を記録します。

      • 記録する設定内容

        - 監視間隔

    2. 性能監視を停止します。(性能監視を実施している場合)
      詳細は、「7.2.8 性能管理停止指示」を参照してください。

    3. 手順1で記録した設定内容を基に、性能監視を開始します。

      • 設定内容

        - 監視ボリューム範囲(「すべて」を選択してください。)

        - 監視間隔

    詳細は、「7.2.2 性能管理指示」、「7.2.3 監視間隔設定」を参照してください。

  • RAIDグループの作成、サブプールの容量拡張、またはシン・プロビジョニングプールの容量拡張の操作によって新たに作成したRAIDグループに対して閾値監視を行うには、以下の手順を実施してください。

    • 監視ボリューム範囲に「すべて」を指定して性能管理を開始している場合

      1. 閾値監視の設定内容を記録します。

      2. 閾値監視を停止します。

      3. 手順1で記録した設定内容を基に、閾値監視を開始します。

    • 監視ボリューム範囲に「部分」を指定して性能管理を開始している場合

      性能管理機能の構成情報の更新を実施します。詳細は、「7.2.9 構成情報の更新」を参照ください。