TN通信機能はセマフォを使用します。Linuxのシステムパラメタがデフォルト値では資源不足となりますので、システムパラメタは必ず変更してください。本節では、TN通信機能を使用するために必要な設定値を説明します。
TN通信機能が使用するセマフォを表C.2に示します。なお、セマフォとは、System V セマフォのことをいいます。
No. | パラメタ | 内容 |
---|---|---|
1 | kernel.sem | IPCセマフォIDごとの最大IPCセマフォ数 |
2 | kernel.sem | システム全体のIPCセマフォ数 |
3 | kernel.sem | IPCセマフォコールごとの最大演算子数 |
4 | kernel.sem | システム全体のIPCセマフォID数 |
kernel.sem(semmsl)
以下の値のうちの最も大きい値が、現在の設定値より大きい場合、その最も大きい値を設定してください。
1600×procgr定義文数
1.5×sys定義文のmaxhostオペランド値 + 3
1.5×sys定義文のmaxrhostオペランド値 + 3
1.5×sys定義文のmaxtninfオペランド値 + 3
1.5×sys定義文のmaxvlugrオペランド値 + 3
複数のFIC識別子を使用する場合、計算値が最も大きいFIC識別子のものを使用します。
kernel.sem(semmns)
以下の式により求めた値を加算してください。
Σ[100(固定値) + procgr + host + rhost + tninf + vlugr]
ΣはFIC識別子ごとの総和を示します。
procgr :7700×procgr定義文数
host :3×sys定義文のmaxhostオペランド値
rhost :3×sys定義文のmaxrhostオペランド値
tninf :3×sys定義文のmaxtninfオペランド値
vlugr :3×sys定義文のmaxvlugrオペランド値
kernel.sem(semop)
デフォルト値から変更する必要はありません。
kernel.sem(semmni)
以下の式により求めた値を加算してください。
60×FIC識別子数 + Σ(procgr定義文数)
ΣはFIC識別子ごとの総和を示します。