アプリケーションクライアントコンテナにシステムプロパティを設定する場合は、環境変数VMARGSに設定してください。詳細については、「4.9.1 Java EEアプリケーションクライアントの環境設定」を参照してください。
サーバーインスタンスにシステムプロパティを設定する場合は、asadminコマンドを使用して設定してください。詳細については、「10.1.16.4 create-jvm-optionsサブコマンド」または「10.1.16.1 create-system-propertiesサブコマンド」を参照してください。
ネットワークの設定
呼び出す側のサーバにおいて、以下のhostsファイルに仮想ホスト名とEJBアプリケーションを運用するサーバのすべてのホスト名宣言を追加します。
(Windows(R)のインストールフォルダ)\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
宣言を追加した後、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。
例
EJBアプリケーションを運用するサーバグループのホスト名がhost1、host2、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合
10.124.35.30 vhost 10.124.35.41 host1 10.124.35.42 host2
JNDIの設定
「4.19.3.1 アプリケーションクライアントコンテナ、スタンドアロンクライアントの設定」または、「4.19.3.2 サーバーインスタンスの設定」を参照し、呼び出す側の設定をしてください。接続先のホスト名には、IPCOMが存在する仮想ホスト名を指定してください。
また、呼び出す側のシステムプロパティに以下を指定します。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
com.fujitsu.appserv.ipcom.used | true または false を指定します。 IPCOM連携をする場合、trueを指定します。 省略値は、false です。 |
例
-Dcom.fujitsu.appserv.ipcom.used=true
非フラグメントモードの設定
以下のシステムプロパティを設定してください。
定義項目 | 設定内容 |
---|---|
非フラグメントモード | ORBの送信データが分割しないようにするため、Java VMオプション(システムプロパティ)に以下の値を設定してください。 -Dcom.sun.corba.ee.giop.ORBGIOP12BuffMgr=GROW 本プロパティを設定することにより、最大メッセージ分割サイズの設定値に関わらず、送信データが分割されなくなります。 |
接続先の送信データサイズが256000byteを超える場合は「6.11.2 通信データサイズに関する注意事項」を参照し、最大受信バッファサイズの拡張を行ってください。
EJBアプリケーションを呼び出す側がアプリケーションクライアントコンテナ、スタンドアロンクライアントの場合は、以下の設定を行ってください。
エンドポイントの設定
システムプロパティまたはInitialContext作成時の引数のプロパティに、下記を設定してください。
システムプロパティに指定する場合、プロセスで1つの設定となります。
システムプロパティとInitialContext作成時の引数のプロパティを同時に指定した場合、InitialContextの指定が優先されます。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
com.sun.appserv.iiop.endpoints | IPCOMの仮想ホスト名とIIOP通信ポート番号を以下の書式で指定します。 ホスト名:ポート番号[,ホスト名:ポート番号,...] 例) vhost:25700 |
例
システムプロパティに指定する場合
-Dcom.sun.appserv.iiop.endpoints=vhost:25700
InitialContextに指定する場合
Hashtable env = new Hashtable(); env.put("com.sun.appserv.iiop.endpoints", "vhost:25700"); InitialContext ic = new InitialContext(env);
接続先キャッシュ設定の変更
デフォルトでは、1つのエンドポイントに対して1つの接続先の情報がサーバーインスタンス内でキャッシュされるため、IPCOMによる負荷分散が行われません。IPCOMによる負荷分散を行う場合には、システムプロパティまたはInitialContext作成時の引数のプロパティに、下記プロパティを設定してください。
システムプロパティに指定する場合、プロセスで1つの設定となります。
システムプロパティとInitialContext作成時の引数のプロパティを同時に指定した場合、InitialContextの指定が優先されます。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
com.fujitsu.interstage.javaee.SerialContext.providerCache.disable | true または false を指定します。 IPCOM連携をする場合、trueを指定します。 省略値は、false です。 |
例
システムプロパティに指定する場合
-Dcom.fujitsu.interstage.javaee.SerialContext.providerCache.disable=true
InitialContextに指定する場合
Hashtable env = new Hashtable(); env.put("com.fujitsu.interstage.javaee.SerialContext.providerCache.disable", "true"); InitialContext ic = new InitialContext(env);
注意
上記設定をした場合、InitialContextオブジェクトの初回lookup時のIIOP通信の通信回数が増加する可能性があります。
可能な限りIPCOMへの接続を行うInitialContextにのみ設定するようにしてください。
サーバーインスタンス上で動作するWebアプリケーション/EJBアプリケーションなどから、別のサーバーインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合は、下記設定を行ってください。
他ネーミングサービス連携機能の設定
別のサーバーインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合は、他ネーミングサービス連携機能の設定を行ってください。
詳細は「4.12.4 他ネーミングサービス連携機能の設定」を参照してください。
IJServerクラスタ起動処理中に他サーバーインスタンスを呼び出す場合
ライフサイクルモジュールやアプリケーション初期化処理など、IJServerクラスタ起動処理中に他サーバーインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合、InitialContext作成時の引数のプロパティに以下を指定します。
プロパティ名 | 説明 |
---|---|
com.fujitsu.appserv.jndi.use.externallookup.onstartup | true または false を指定します。 IJServerクラスタ起動処理中に他サーバーインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合、trueを指定します。 省略値は、false です。 |
例
Hashtable env = new Hashtable(); env.put("com.fujitsu.appserv.jndi.use.externallookup.onstartup", "true"); InitialContext ic = new InitialContext(env);