ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server V12.0.0 Java EE 7 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

2.1.4 リポジトリの同期化処理

Java EE 7運用環境では、サーバーインスタンスの実行に必要な資産をInterstage Java EE 7 DASサービスで集中的に管理しています。
これにより、サーバーインスタンスのデータのメンテナンスが極力排除されます。
資産の集中管理を実現するため、Java EE 7運用環境ではリポジトリの同期化処理を行っています。ここでは、リポジトリの同期化処理について説明します。


サーバーインスタンスは、それぞれのリポジトリキャッシュの定義情報や資産を参照して動作します。
リポジトリの同期化処理では、サーバーインスタンスの動作に必要な定義情報が、中央リポジトリから各サービスのリポジトリキャッシュにコピーされます。

中央リポジトリおよびリポジトリキャッシュについて、以下に説明します。

中央リポジトリ

ドメイン全体の資産、サーバーインスタンスの実行上必要となる様々なデータを格納する領域で、以下のデータで構成されます。

  • domain.xml

  • 定義情報(domain.xml以外)

  • 2.22.4 Interstage Java EE 7で使用するクラスの設定について」で設定するドメイン/サーバーインスタンスで使用するライブラリ(.jarファイル)やクラス(.classファイル)。

  • 配備されているアプリケーション

  • アプリケーション用に生成されたファイル(EJBスタブなど)

リポジトリキャッシュ

サーバーインスタンスごとに存在し、中央リポジトリからコピーされたdomain.xmlなどの定義情報が格納されます。

リポジトリキャッシュの同期化処理の契機と対象は以下です。

契機

同期化対象

説明

IJServerクラスタ、またはサーバーインスタンスの起動時

中央リポジトリのすべての資産

domain.xmlが更新されている場合に同期化されます。domain.xmlが更新されていない場合は手動による同期化を行ってください。

起動しているIJServerクラスタ、またはサーバーインスタンスに対する配備時(ホットデプロイ)

  • domain.xml

  • 配備されているアプリケーション

  • アプリケーション用に生成されたファイル(EJBスタブなど)

asadminサブコマンド実行時

asadminサブコマンドの更新対象ファイル(domain.xml、定義情報)

同期化が行われるサブコマンドの詳細は各サブコマンドの注意事項および「asadminコマンドの注意事項」を参照してください。

手動による同期化

以下の操作を行ってdomain.xmlの更新日時を変更した後、IJServerクラスタ、またはサーバーインスタンスを起動することで同期化を行うことが可能です。

メモ帳でC:\Interstage\F3FMisje7\var\domains\domain1\config\domain.xml (C:\Interstageにインストールした場合)を開き、上書き保存をする。
または以下のコマンドを実行する。

cd C:\Interstage\F3FMisje7\var\domains\domain1\config
copy domain.xml +

touchコマンドを使用する。

touch /opt/FJSVisje7/var/domains/domain1/config/domain.xml

注意

keytoolコマンドでキーストア、トラストストアを更新した場合など、domain.xmlの更新を伴わない中央リポジトリの資産の更新が行われた場合、IJServerクラスタ、またはサーバーインスタンスの起動時に同期化処理が行われないことがあります。
この場合、IJServerクラスタ、またはサーバーインスタンス停止後、手動による同期化を行ってください。