L-Server(非大域ゾーン)に割り当てるネットワークインターフェースは、ネットワークリソースによって指定されます。そのため、ネットワークリソースと大域ゾーンのネットワークインターフェースを事前に関連付けておく必要があります。
Solarisゾーン(Solaris11)の場合
L-Server作成時にSolaris11のanetを利用して関連付けられたネットワークインターフェース上に自動的に仮想NICが割り当てられます。
1つのネットワークリソースに関連付けることができる大域ゾーンのネットワークインターフェースは1つだけです。ただし、dladm create-aggrコマンドにて作成したaggr Linkを関連付けることで、複数のネットワークインターフェースを関連付けることができます。
また、ネットワークリソースに指定されたVLAN IDが仮想NICに設定されます。
ネットワークリソースとネットワークインターフェースの関連付けには定義ファイルを記載します。
定義ファイルの書式については、「仮想ネットワーク定義ファイルの書式」を参照してください。
Solarisゾーン(Solaris10)の場合
ネットワークリソースに関連付けることができる大域ゾーンのネットワークインターフェースは1つだけです。複数の大域ゾーンのネットワークインターフェースがある場合、それぞれにネットワークリソースを作成してください。
また、排他的IP設定を利用する場合、大域ゾーンのネットワークインターフェースは、1つの非大域ゾーンにだけ割り当てなければなりません。ネットワークリソースを1つのL-Serverにだけ指定してください。
大域ゾーンのネットワークインターフェースとネットワークリソースを関連付けるために、識別子としてVLAN IDを使用します。大域ゾーンのネットワークインターフェースごとに異なるVLAN IDを使用してください。
なお、VLAN IDを識別子として使用していますが、VLANの設定は行われません。VLANの設定が必要である場合は事前に設定してください。
ネットワークリソースとネットワークインターフェースの関連付けには定義ファイルを記載します。
定義ファイルの書式については、「仮想ネットワーク定義ファイルの書式」を参照してください。
事前に必要な手順
事前に以下の設定が必要です。
ネットワークインターフェースの確認
本製品が管理するVMホスト(大域ゾーン)で、VMゲストに使用するネットワークインターフェースが、使用されていないことを確認します。
VMゲスト(非大域ゾーン)をVMホスト間(大域ゾーン)で移動する場合は、移動先と移動元で同じ名前のネットワークインターフェースであることを確認してください。
ネットワークインターフェースを設定するとき、Solarisゾーン以外のサーバ仮想化ソフトウェアを同一マネージャーで利用している場合、ほかのサーバ仮想化ソフトウェア上の、仮想スイッチ、仮想ネットワークおよび仮想ブリッジで使用している名前と異なる名前であることを確認します。
ネットワークインターフェースとVLAN IDの対応を定義
本製品の仮想ネットワーク定義ファイルに、ネットワークインターフェースとVLAN IDの対応を定義します。
定義ファイルの書式については、「仮想ネットワーク定義ファイルの書式」を参照してください。
ネットワークリソースの作成
GUIの場合
手順2.で指定したVLAN IDを持つネットワークリソースを作成します。
このとき、[ネットワークリソースの作成]ダイアログで、[設定済の仮想スイッチ/ポートプロファイルを利用]チェックボックスにチェックを入れます。
コマンドの場合
ネットワークリソースを定義したXMLファイルを作成します。
手順2.で指定したVLAN IDをXMLファイルに定義します。
このとき、Networkタグに、auto="false"を指定します。
ネットワークリソースの作成は、手順a.で作成したXMLファイルを指定して、rcxadm network createコマンドを実行します。
ネットワークリソースが作成されます。
rcxadm networkコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.9 rcxadm network」を参照してください。
Networkタグは、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.6 ネットワークリソース」を参照してください。
仮想ネットワーク定義ファイルの書式
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
vnetwork_solariscontainer.rcxprop
ネットワーク定義ファイルは、1行ごとに以下のように記述してください。
Solarisゾーン(Solaris11)の場合
"物理Link または agg Link"=VLAN ID |
Solarisゾーン(Solaris11)の場合に左辺に記載するのは、仮想NICが作成されるリンクです。物理Link、aggr Linkが指定可能です。物理Linkの指定にはドライバ名とデバイスインスタンス番号を含むデバイスインスタンス名と汎用リンク名が指定可能です。
Solarisゾーン(Solaris10)の場合
"ネットワークインターフェース名"=VLAN ID |
Solarisゾーン(Solaris10)の場合に左辺に記載するのは、L-Server(非大域ゾーン)に割り当てるネットワークインターフェースです。ネットワークインターフェース名としてドライバ名とデバイスインスタンス番号を含むデバイスインスタンス名が指定可能です。
VLAN IDには、1~4094が指定できます。
注意
イコール("=")の前後に空白があっても無視されます。
ネットワークインターフェース名、物理Linkまたはagg Linkは、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
異なるネットワークインターフェース名、物理Linkまたはagg Linkの行に同じVLAN IDが含まれていた場合、ファイルの先頭に近い行が有効になり、それ以降の行は無視されます。
ファイルは、文字コードをUTF-8にして保存してください。
L-Server(非大域ゾーン)作成時に、ネットワークリソースのVLAN IDに対応する定義が見つからなかった場合、エラーになります。
例
"bge1"=12
"e1000g0"=34
"net4"=56
"aggr1"=78