機能
Data Effectorの環境パラメタを設定します。
Data Effectorの環境パラメタは、指定したハンドルを用いて実行するData Effectorの関数の処理にだけ影響します。
記述形式
#include "libAsis.h" /* 公開ヘッダ */ int AsisSetEnvironment( ASISHANDLE Handle, /* ハンドル */ const char *Name, /* Data Effectorの環境パラメタ名 */ const char *Value /* Data Effectorの環境パラメタの値 */ ); |
パラメタ
データ型 | パラメタ | 用途 | 説明 |
---|---|---|---|
ASISHANDLE | Handle | 入力 | ハンドルを指定します。 |
const char* | 入力 | Data Effectorの環境パラメタの名前を指定します。 | |
const char* | 入力 | Nameパラメタに指定したData Effectorの環境パラメタに対する値を指定します。 |
Name には、以下の文字列が指定できます。
環境パラメタ名 | 意味 | 機能名 | |||
---|---|---|---|---|---|
抽出機能 | 連結機能 | 集計機能 | ソート機能 | ||
入力ファイルがCSV形式の場合、項目間の区切り文字を指定します。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
入力ファイルがCSV形式の場合、項目間の区切り文字の扱いを指定します。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
数値演算式における空の扱いを指定します。 | ― | ○ | ○ | ○(注) | |
CSV形式の結果データ中の文字列に対して、二重引用符(")の設定を指定します。 | ○ | ○ | ○ | ○(注) | |
入力ファイルの先頭行を読みとばすかどうかを指定します。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
マスタファイルの先頭行を読みとばすかどうかを指定します。 | ― | ○ | ― | ― | |
グループ式に指定された項目を出力するかどうかを指定します。 | ― | ― | ○ | ― | |
入力マスタファイルのレコードと結合されなかった入力ジャーナルファイルのレコードが存在した場合の復帰の扱いを指定します。 | ― | ○ | ― | ― | |
出力データでのレコードの終端の改行コードの取り扱いを指定します。 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
連結結果ファイルに出力されなかったレコードを指定したディレクトリ配下に出力します。入力ファイルごとにファイルを作成し、出力します。 | ― | ○ | ― | ― |
○:指定可能
―:指定無効
注) キー仕分け機能(AsisExecuteKeySort関数)を使用する場合、本環境パラメタは無効です。
Valueには、環境パラメタ名(Name)それぞれについて以下の文字列が指定できます。
注意
いずれのValueも、設定値を二重引用符(")で囲んで指定します。
入力ファイルタイプがCSVの場合、項目間の区切り文字を指定します。
本パラメタを省略した場合、カンマが指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
\, | 項目間の区切り文字としてカンマを使用します。 |
\s | 項目間の区切り文字として半角空白を使用します。 |
\t | 項目間の区切り文字として水平タブを使用します。 |
区切り文字として複数指定する場合は、個々の文字列をカンマ(,)で区切って指定します。
注意
本パラメタを指定した場合の出力時の区切り文字は、リターン式または集計式の指定によって、以下のように異なります。
リターン式または集計式 | 出力時の区切り文字 |
---|---|
指定あり | カンマ |
指定なし | 入力ファイルと同じ形式 |
入力ファイルタイプがCSVのとき、2つ以上の連続した区切り文字の扱いを指定します。
本パラメタを省略した場合、0が指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
0 | 1つの区切り文字を1つの項目間の区切りとして扱います。 |
1 | 2つ以上の連続した区切り文字を1つの項目間の区切りとして扱います。 |
数値演算式の算術演算において、空の扱いを指定します。
本パラメタを省略した場合、NOが指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
YES | 数値演算式の算術演算において、空を0とみなして演算します。 |
NO | 数値演算式における算術演算において、演算対象に空が含まれる場合、演算結果はすべて空を返します。 |
注意
キー仕分け機能を使用する(AsisExecuteKeySortを実行する)場合、本環境パラメタは無効です。
CSV形式で出力される結果データに対して、結果データ中の文字列の項目に対して、二重引用符(”)の設定を指定できます。
本パラメタを省略した場合、0が指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
0 | 二重引用符(")が設定されます。 |
1 | 二重引用符(")が設定されません。 |
注意
入力ファイルタイプがCSVで、スキーマ情報ファイルが指定されたとき、入力ファイル(連結機能の場合、入力ジャーナルファイル)の先頭行を読み飛ばすかどうかを指定します。
本パラメタを省略した場合、0が指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
0 | 入力ファイルの見出し行を読み飛ばしません。 |
1 | 入力ファイルの見出し行を読み飛ばします。 |
入力ファイルタイプがCSVで、スキーマ情報ファイルが指定されたとき、入力マスタファイルの先頭行を読み飛ばすかどうかを指定します。
本パラメタを省略した場合、0が指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
0 | 入力マスタファイルの見出し行を読み飛ばしません。 |
1 | 入力マスタファイルの見出し行を読み飛ばします。 |
グループ式に指定された項目を出力するかどうかを指定します。
本パラメタを省略した場合、0が指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
0 | 集計結果の先頭にグループ式に指定された項目を出力します。 |
1 | 集計結果の先頭にグループ式に指定された項目を出力しません。 |
入力マスタファイルのレコードと結合されなかった入力ジャーナルファイルのレコードが存在した場合の復帰の扱いを指定します。
本パラメタを省略した場合、0が指定されたものとみなします。
設定値 | 意味 |
---|---|
0 | 正常終了します。 |
1 | 警告終了します。 |
2 | 異常終了します。 |
出力データにおける、レコード終端の改行コードの取り扱いを指定します。
本パラメタを省略した場合、Windowsでは“CRLF”、Linux/Solaris では“LF”が指定されたものとみなします。
ただし、入力データの内容(XMLの要素やCSVの項目内容など)にある改行コードは対象外です。入力データに存在する改行文字と同じ改行文字が出力されます。
設定値 | 意味 |
---|---|
LF | Lf(0x0A)を改行コードとして認識します。 |
CRLF | Cr(0x0D)Lf(0x0A)を改行コードとして認識します。 |
NULL | NULLを指定した場合、Windowsでは“CRLF”、Linux/Solaris では“LF”が指定されたものとみなします。 |
連結結果ファイルに出力されなかった、未連結のジャーナルレコードが出力されるディレクトリを指定します。指定したディレクトリ配下に入力ジャーナルファイルごとに、ファイルが作成され、未連結のジャーナルレコードが格納されます。本パラメタを省略した場合には、未連結のジャーナルレコードは、出力されません。
結合型にINNER JOIN方式を指定した場合、本パラメタに指定したディレクトリ配下に、未連結のジャーナルレコードが出力されます。
参照
未連結のジャーナルレコードを出力するファイル名およびその他詳細については、“1.3.1 replace用動作環境ファイル”の“ExceptRecordFolder”を参照してください。
復帰値
復帰値 | 説明 |
---|---|
ASIS_SUCCESS | 関数が正常に終了したことを示します。 |
ASIS_ERROR | 関数の実行時に問題が検出されたことを示します。 |
関数の利用規則
Data Effectorの環境パラメタ名に、対応していない値が指定された場合、本関数はエラーで復帰します。
指定できるData Effectorの環境パラメタ名は、Data Effectorの機能ごとに異なります。
環境パラメタ名は、Data Effectorの関数用のヘッダファイル(libAsis.h)において、以下の名前の定数が定義されます。
環境パラメタ名(文字列) | ヘッダファイルにおける定義 |
---|---|
FieldSeparator | ASIS_ENV_FieldSeparator |
FieldSeparatorMode | ASIS_ENV_FieldSeparatorMode |
SubstituteZeroForEmpty | ASIS_ENV_SubstituteZeroForEmpty |
QuotationMarkMode | ASIS_ENV_QuotationMarkMode |
SkipHeader | ASIS_ENV_SkipHeader |
MstSkipHeader | ASIS_ENV_MstSkipHeader |
OutputGroupItem | ASIS_ENV_OutputGroupItem |
JoinAlert | ASIS_ENV_JoinAlert |
OutLineFeedCode | ASIS_ENV_OutLineFeedCode |
ExceptRecordFolder | ASIS_ENV_ExceptRecordFolder |
注意
抽出機能の場合、AsisInitSelect関数の前に本関数で環境パラメタを設定する必要があります。
連結機能の場合、AsisInitReplace関数の前に本関数で環境パラメタを設定する必要があります。