ここでは、EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージについて説明します。
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージの設定
本製品は、EMC Navisphere Managerを経由してEMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージを制御します。
そのため、EMC Navisphere Managerを利用するためのユーザーIDおよびパスワードが必要です。
ユーザーIDの追加方法は、EMC Navisphere Managerのマニュアルを参照してください。
また、本製品とEMC Navisphere Manager間の通信セキュリティ強化のため、本製品がNavisphere CLIを発行する際にセキュリティファイルを利用する方法を採用しています。
セキュリティファイルを作成するコマンドを使って、本製品をインストールしたサーバの以下のディレクリトリにセキュリティファイルを作成してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\storage\emc\xxx.xxx.xxx.xxx (注)
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/storage/emc/xxx.xxx.xxx.xxx (注)
注) EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPのIPアドレス。
EMC CLARiX、EMC VNXが複数台存在する場合、このディレクトリを複数作成してください。
また、セキュリティファイルを作成するコマンドを実行するユーザーIDは、Windowsの場合はSYSTEM、Linuxの場合はrootにしてください。
WindowsのSYSTEMユーザーでコマンドを実行する方法は、以下のとおりです。
Windows Server 2003の場合
サーバの現在時刻を確認します。
ATコマンドによって、手順1.で確認した時刻以降に、naviseccliコマンドによるセキュリティファイルの作成が実行されるように、スケジュールを設定します。
手順2.でスケジュールした時間以降にセキュリティファイルが作成されていることを、ストレージ管理製品の登録により確認します。
例
>C:\Program Files\Resource Orchestrator\SVROR\Manager\bin>time <RETURN> |
Windows Server 2008の場合
SCHTASKSコマンドによって、naviseccliコマンドによるセキュリティファイルの作成が実行されるように、タスクを作成します。
手順1.で作成したタスクをSCHTASKSコマンドで実行します。
手順1.で作成したタスクをSCHTASKSコマンドで削除します。
例
C:\Program Files (x86)\EMC\Navisphere CLI>SCHTASKS /Create /TN doc /TR "\"C:\Program Files (x86)\EMC\Navisphere CLI\NaviSECCli.exe\" -h 172.17.75.204 -AddUserSecurity -user admin -password admin -scope 0 -secfilepath \"c:\tmp\SYSTEM\"" /SC ONSTART /RU SYSTEM |
参考
セキュリティファイルの作成方法の詳細は、Navisphere CLIの"-AddUserSecurity"スイッチの説明を参照してください。
注意
本製品では以下は行われません。そのため、事前に設定してください。
ホットスペアの定義
RAID Groupの定義
Traditional LUNの作成
Storage Poolの定義
Thin LUN,Thick LUNの作成
RAID Group、Traditional LUN、Storage Pool、Thin LUN、Thick LUNの作成については、EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのマニュアルを参照してください。
既存のRAID Groupも仮想ストレージとして認識されますが、RAID Groupの用途がホットスペアのRAID Groupは認識されません。
LUNマスキング(LUNマッピング)を定義するStorage Groupは、L-Server作成時に自動作成されるため、事前に作成する必要はありません。
OSおよびマルチパスドライバをインストールする場合、サーバからストレージのアクセスパスを1パスの状態にする必要があります。
本製品とNavisphere CLIは、同一のサーバにインストールする必要があります。
FCポート(target mode)を使用したファイバーチャネル接続だけサポートします。
FCポートへの接続形態は、ファブリック接続だけサポートします。
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージの場合、本製品インストール後にSANストレージのポート組合せ定義ファイルを作成する必要があります。
GUIでは、"CLARiiON"と表示されます。
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージに複数のSPが存在する場合、L-ServerからLUNへ複数のパスでアクセスできます。
複数のSPを利用すると、一部のSPが故障した場合でもL-ServerからLUNへのアクセスは継続できます。
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのリソースを利用する場合、rcxadm storagemgr registerコマンドで本製品にストレージ管理製品を登録する必要があります。1台のEMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージに複数のSPが存在する場合でも、EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージにつき1つのSPのIPアドレスを、ストレージ管理製品の制御に使うIPアドレスとして指定する必要があります。
選択したSPが故障した場合は、EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのLUNを利用する物理L-Serverの作成、削除、ディスクの追加,ディスクの削除ができなくなります。ストレージ管理者にSPの復旧を依頼してください。
参考
物理L-Serverの作成または物理L-Serverへのディスクの増設を行うと、EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージにL-Serverごとのストレージグループが作成されます。
ストレージグループ名のフォーマットは以下のとおりです。
L-Server名の先頭から55文字目まで_管理対象サーバのHBAのWWPNの一部 |
例
L-Server名 | L-ServerのHBAのWWPN | ストレージグループ名 |
---|---|---|
Sample | 21:00:00:17:42:50:00:c8 22:00:00:17:42:50:00:c8 | Sample_005000c8 |
ファイバーチャネルスイッチにEMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージを接続する場合
本製品では、EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージを接続する場合、ファイバーチャネルスイッチの設定は行いません。
そのため、ファイバーチャネルスイッチに対して1対1のWWPNゾーニングを事前に設定する必要があります。
I/O仮想化オプションで提供されたWWNに基づくHBA PortのWWPN値と、本製品で利用するEMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPポートのWWPN値を、1対1の組合せでファイバーチャネルスイッチにゾーニング定義を行う必要があります。設定方法については、ファイバーチャネルスイッチのマニュアルを参照してください。
ファイバーチャネルスイッチのゾーニング設定方法
HBA Port1のWWPN値と、storage_portset.rcxprop定義ファイルのポートセットの1番目に定義された、SPポートのWWPN値の組合せのゾーニング、およびHBA Port2のWWPN値と、ポートセットの2番目に定義されたSPポートのWWPN値の組合せのゾーニングを設定します。
ETERNUS SN200のコマンド実行例は、以下のとおりです。
以下の例では、16個のWWNと4つのSPポートの組み合わせによる64とおりのゾーニングを実施しています。
例
条件
I/O仮想化オプションで提供されたWWN値
"20:00:00:17:42:51:00:0x"
HBA Port1のWWPN値
"21:00:00:17:42:51:00:0x"
HBA Port2のWWPN値
"22:00:00:17:42:51:00:0x"
storage_portset.rcxprop定義ファイルの定義内容
192.168.1.24,"SPAPort0:SPBPort0","SPAPort1:SPBPort1"
SPポート"SPAPort0"のWWPN値
"50:0a:09:81:88:bc:43:dc"
SPポート"SPBPort0"のWWPN値
"50:0a:09:82:88:bc:43:dc"
SPポート"SPAPort1"のWWPN値
"50:0a:09:83:88:bc:43:dc"
SPポート"SPBPort1"のWWPN値
"50:0a:09:84:88:bc:43:dc"
zoneCreate "emc_a_0","50:0a:09:81:88:bc:43:dc;21:00:00:17:42:51:00:00" <RETURN> |