ネットワーク機器をリソースとして管理するための事前準備について説明します。
事前準備が必要になる条件 | 事前準備の内容 |
---|---|
(必須の準備作業) | ネットワーク構成情報(XML定義)の作成 |
ネットワーク機器設定ファイル管理機能の定義設定 | |
外部FTPサーバの登録 | |
ネットワークデバイスのログイン情報の設定 | |
ネットワーク機器設定ファイル管理機能で利用される定義ファイルの設定値変更 | |
ポートプロファイル設定機能の定義ファイル作成 |
インフラ管理者は、ネットワーク機器の管理者から入手したネットワーク機器の情報(管理IPアドレス、アカウント情報、結線情報など)を元に、ネットワーク機器をネットワークデバイスとして登録するためのネットワーク構成情報(XML定義)を作成します。
ネットワーク機器の設置前にネットワークデバイスとして登録する場合
ネットワーク機器がネットワークデバイスとして登録されると、監視機能によって状態の監視が開始されます。そこで、不要な監視を行わせないために、Maintenanceタグに"true"を指定し登録します。
この指定によって保守モードが設定され、監視対象外になります。ネットワーク機器が設置され監視対象にする場合、保守モードを解除します。
Maintenanceタグの指定は、登録するネットワークデバイス単位(Netdeviceタグ単位)に指定できます。
複数のネットワーク機器をネットワークデバイスとして一括して登録または変更する場合
複数のネットワーク機器を一括で登録または変更する場合、結線情報を登録することができます。
この結線情報(Linksタグ配下)に機器情報(Devices)を指定した場合は、ネットワーク機器を接続するポート名を指定する必要があります。
参考
ポート名の確認方法について説明します。
イーサネット・ファブリックスイッチ装置以外のネットワーク機器の場合
ネットワークデバイスの標準MIBのifNameが不明な場合、snmpwalkコマンドなどで確認できます。
例
snmpwalk -v 1 -c [SNMPコミュニティー名] [IPアドレス] ifName
接続先の機器のマニュアルやベンダーから情報を入手できる場合、そちらから入手します。
イーサネット・ファブリックスイッチ装置の場合
当該装置のファブリック仮想IPアドレスに対してリモートログインし、登録に必要な機器の接続ポート名を以下のコマンドを使用して確認してください。
# show running-config
以下の形式でポート名とポート種別が表示されます。
interface domain_id/switch_id/chassis_id/port type type
ポート名は、interfaceに続いて表示されます。続けてポート種別がtypeに続いて表示されます。
例
interface 3/1/0/3 type cir
結線情報の"機器の接続ポート名"には、以下のポート種別のポート名を指定します。
"type cir"
外部のネットワーク機器と接続するポートです。
"type endpoint"
サーバと接続するポートです。
"type linkaggregation group"
リンクアグリゲーション接続している"type cir"または"type endpoint"のポートです。
コマンドの表示内容については、イーサネット・ファブリックスイッチ装置のマニュアルを参照してください。
IPCOM VXのファームウェアのバージョンがE10L12以降の場合、IPCOM VXとIPCOM VAの間の論理的な結線情報については、指定する必要はありません。
結線情報が登録済みの状態で、複数のネットワーク機器を一括で登録するときのネットワーク構成情報に、結線情報(Linksタグ配下)が指定されている場合、登録済みの結線情報については登録モード(Modeタグ)の指定に従って処理します。
"add"が指定されている場合
登録済みの結線情報と同じ結線情報については上書きしません。
"modify"が指定されている場合
登録済みの結線情報を全て削除してから、指定されている結線情報を新たに登録します。
登録済みの結線情報は、rcxadm netconfig exportコマンドで取得できます。
ネットワークデバイスへの自動設定を行う場合
「9.3.3 管理対象のネットワーク機器への事前設定」で登録したアカウント情報をXML定義に記載してください。
XML定義に、正しいアカウント情報を指定していない場合、ネットワークデバイスへのログインに失敗し、ネットワークデバイスへの自動設定機能を利用できません。
そこで、事前にアカウント情報が正しいか確認したい場合、LoginInfoタグに"check=true"を指定することで、指定したアカウント情報を利用してネットワークデバイスへログイン処理を行い、ログインできるかを確認できます。
ただし、アカウント情報を登録していない(アカウント情報を使用する機能を利用しない)場合、LoginInfoタグの記載は必要ありません。
LoginInfoタグの指定は、登録するネットワークデバイス単位(Netdeviceタグ単位)に指定できます。
なお、protocolタグに"telnet"を指定した場合は、以下のすべての条件を満たしているネットワーク機器だけ、アカウント情報の確認ができます。
ベンダー名 | 機種名 | プロンプトの種類 | プロンプト文字 |
---|---|---|---|
Fujitsu | SR-X | ログインプロンプト | Login: |
パスワードプロンプト | Password: | ||
コマンドプロンプト (注2) | 任意の文字列# | ||
任意の文字列> | |||
IPCOM EX | ログインプロンプト | login: | |
パスワードプロンプト | Password: | ||
コマンドプロンプト (注2) | 任意の文字列# | ||
任意の文字列> | |||
Cisco | Catalyst | ログインプロンプト | Username: |
パスワードプロンプト | Password: | ||
コマンドプロンプト (注2) | 任意の文字列# | ||
任意の文字列> | |||
Nexus | ログインプロンプト | login: | |
パスワードプロンプト | Password: | ||
コマンドプロンプト (注2) | 任意の文字列# | ||
任意の文字列> | |||
Brocade | VDX | ログインプロンプト | Login: |
パスワードプロンプト | Password: | ||
コマンドプロンプト (注2) | 任意の文字列# | ||
任意の文字列> | |||
F5 Networks | BIG-IP (注3) | ログインプロンプト | 特に制約はありません。 |
注1) Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)またはFujitsu CFX2000 seriesが対象となります。
注2) コマンドプロンプトでは、任意の文字列に続く"#"または">"までをプロンプト文字として扱います。
注3) BIG-IP LTMシリーズを機種名としては"BIG-IP"として扱います。
Web管理画面機能を提供しているネットワーク機器を登録する場合
システムで問題が発生した場合、ネットワーク機器が提供するWeb管理画面を起動し調査を行うことがあります。この際、ネットワーク機器のWeb管理画面は、別のWebブラウザからWeb管理画面を起動する必要がありました。そこで、ネットワークデバイス登録時にMgmtURLタグにネットワーク機器のWeb管理画面の起動用URLを指定することで、RORコンソールから簡単にネットワーク機器のWeb管理画面を起動できるようになります。
MgmtURLタグの指定は、登録するネットワークデバイス単位(Netdeviceタグ単位)に指定できます。
冗長構成のネットワーク機器をネットワークデバイスとして登録する場合
冗長構成で登録できるネットワークデバイスは、"ベンダー名"と"装置名"が同じネットワーク機器になります。"ベンダー名"と"装置名"が同じネットワーク機器の登録時に、Redundancy group_idタグに指定する"グループID"に冗長構成にする登録済みのネットワークデバイスと同じ値を指定することで、冗長構成として扱います。
なお、"ベンダー名"と"装置名"については、登録時に対象のネットワーク機器からMIB情報を収集し、登録済みのネットワークデバイスと"ベンダー名"と"装置名"が同じか確認します。
ネットワークを可視化したい場合
以下の結線について、結線情報を登録することで結線関係を可視化することができます。
2つのネットワークデバイス間の結線
ネットワークデバイスとLANスイッチブレード間の結線
ネットワークデバイスとラックマウント型サーバまたはタワー型サーバ間の結線
ネットワークの可視化については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第11章 ネットワークビューア」を参照してください。
結線情報の指定方法については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.6.1 作成」を参照してください。
物理L-Serverを配備する場合
物理L-Serverを配備する際にネットワークデバイスへの自動設定を行うために、ネットワークデバイスとラックマウント型サーバまたはタワー型サーバとの結線情報の登録が必要です。
ラックマウント型サーバまたはタワー型サーバに接続する管理LAN、業務LAN全ての結線情報を登録してください。
ラックマウント型サーバまたはタワー型サーバのNICの番号とサーバのOSのインターフェース名の添え字をそろえておく必要があります。また、NIC1とNIC2(冗長化用)を管理LAN用として利用します。
このため、業務LANで利用するNICの番号については3以降になるため、結線情報を指定する際に注意してください。
例
【Windows】
NICの番号 = OSのインターフェース名の添え字
1番目のNIC: ローカル エリア接続
2番目のNIC: ローカル エリア接続 2
【Linux】
NICの番号-1 = OSのインターフェース名の添え字
1番目のNIC: eth0
2番目のNIC: eth1
結線情報の指定方法については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.6.1 作成」を参照してください。
L2スイッチを登録する場合
L2スイッチをネットワークデバイスとして登録する場合、Tenantタグは省略してください。
サポート機種以外のネットワーク機器を登録する場合
ネットワークデバイスのモデル定義に登録予定のネットワーク機器のモデルを追加し、モデル定義ファイルを更新してからネットワーク機器をネットワークデバイスとして登録してください。
ネットワークデバイスとして登録するネットワーク機器の状態を定期監視する場合
ネットワークやネットワーク機器が一時的に高負荷状態になると、定期監視の通信に対する応答が遅れることがあります。この遅れがタイムアウト時間を超えた場合、定期監視の通信を再度行います。
このため、登録時に指定する監視間隔(Intervalタグ)やタイムアウト時間(Timeoutタグ)が短い場合、定期監視の再通信の回数が多くなる可能性があります。この結果、ネットワークおよびネットワーク機器の負荷を高める原因になりますので、省略値を採用することをお勧めします。
イーサネット・ファブリックスイッチ装置を登録する場合
仮想ファブリック(VFAB)について
本製品で仮想ファブリックを管理する場合、ネットワーク構成情報のVfabタグに仮想ファブリックの情報を定義する必要があります。
仮想ファブリックの利用形態
本製品での仮想ファブリックの利用形態として、以下の2つがあります。
事前設定された仮想ファブリックを利用する。
仮想ファブリックを自動設定する。
事前設定された仮想ファブリックを利用する場合
Vfabタグのvfabauto属性に"false"を指定し、Vfabタグ配下のその他の定義に事前設定された情報を指定します。
Dot1adPortsタグおよびCirPortsタグには、値を指定しないでください。
なお、イーサネット・ファブリックスイッチのファーム版数がV02.30以降の場合、仮想ファブリックを本製品が自動検知するため、Vfabタグを定義する必要はありません。
仮想ファブリックを自動設定する場合
Vfabタグのvfabauto属性に"true"を指定し、Vfabタグ配下のその他の定義に自動設定したい情報を指定します。
ホストモードの仮想ファブリックを設定する場合、CirPortタグにCIRポート名を指定することで、仮想ファブリックのCIRを自動設定できます。
詳細については、「H.1.3 仮想ファブリック」を参照してください。
IPCOM VXと接続する場合、Dot1adPortタグにIPCOM VXと接続するポートを指定することで、IEEE802.1adフレーム送受信ポートを自動設定できます。
テナントとの関係
本製品では、仮想ファブリックはテナントと関連付けて扱います。
テナントごとに仮想ファブリックを割り当てることで、テナントごとに独立したVLAN空間を提供できます。
仮想ファブリックとテナントを関連付けるには、Vfabタグ配下のTenantタグにテナント名を指定します。
テナントと仮想ファブリックの関係の詳細については、「H.1.3 仮想ファブリック」を参照してください。
仮想ファブリックの操作について
操作対象のVFABが規定値(100)を超えないようにVfabタグを指定してください。
操作対象のVFABは、VFABの登録モード(Modeタグ)に指定した値によって異なります。
VFABの登録モードを省略またはreplaceの場合
ネットワーク構成情報に記載したVfabタグ数とネットワーク構成情報に記載したVfabタグのVFAB ID属性に一致しない登録済のVFAB(削除対象のVFAB)数の合計
VFABの登録モードがadd、modifyまたはdeleteの場合
ネットワーク構成情報に記載したVfabタグ数
注意
本製品にネットワークデバイスとして登録されているイーサネット・ファブリックスイッチ装置内のドメイン・スイッチの構成を変更した場合、変更情報を本製品に反映してください。
変更情報の反映は、「運用ガイド CE」の「9.5.3.4 イーサネット・ファブリック内のドメイン・スイッチ構成変更の反映」を参照してください。
IPCOM VXを登録する場合
種別(Typeタグ)に"ManagementHost"を指定します。
イーサネット・ファブリックスイッチおよびIPCOM VAとの結線情報を登録します。
IPCOM VAとの結線情報については、「IPCOM VAを登録する場合」を参照してください。
IPCOM VAを登録する場合
種別(Typeタグ)には、"Firewall"、"SLB"または"Firewall"と"SLB"を指定します。
なお、複数の種別を持つ統合型ネットワークデバイスとして登録する場合、本要素を複数指定します。
アプライアンス種別(ApplianceTypeタグ)に"virtual"を指定します。
管理ホストのIPアドレス(ManagementHostタグ)にIPCOM VXの管理IPアドレスを指定します。
S-TAG ID(StagIdタグ)にIPCOM VXの仮想マシンインターフェース定義に指定したVLAN IDを指定します。
IPCOM VXのファームウェアのバージョンがE10L12以降の場合、S-TAG ID(StagIdタグ)を指定する必要はありません。
IPCOM VXの仮想マシンインターフェース定義については、IPCOM VXのマニュアルを参照してください。
IPCOM VXとの結線情報
IPCOM VAのポートとIPCOM VXのポートとの接続関係を結線情報として登録します。
その際、IPCOM VA側の機器種別(Deviceタグのkind属性)には、"virtual"を指定します。
IPCOM VXのファームウェアのバージョンがE10L12以降の場合、IPCOM VXとIPCOM VAの間の論理的な結線情報については、指定する必要はありません。
例
C-Fabricの3/1/0/11とIPCOM VXのLAN0.0およびIPCOM VXのLAN0.0とIPCOM VAのLAN0.0が接続されている場合の結線情報
<Links> <Link> <Devices> <Device ip="172.16.1.52" kind="netdevice" name="ipcom_vx"> <Port>LAN0.0</Port> </Device> <Device ip="172.16.1.53" kind="virtual" name="ipcom_va"> <Port>LAN0.0</Port> </Device> <Devices> </Link> <Link> <Devices> <Device ip="172.16.1.52" kind="netdevice" name="ipcom_vx"> <Port>LAN0.0</Port> </Device> <Device ip="172.16.3.3" kind="netdevice" name="cfabric"> <Port>3/1/0/11</Port> </Device> <Devices> </Link> </Links>
参考
登録する台数によって必要な定義が異なります。
1台のネットワーク機器を個別に登録する場合
Netdeviceタグが先頭になります。
複数のネットワーク機器を一括して登録する場合
Netconfigタグを先頭に、Netdevicesタグの配下に各ネットワーク機器単位にNetdeviceタグ配下を定義します。
一括して登録する場合、Linksタグ配下に結線情報を定義することもできます。
参照
ネットワーク構成情報(XML定義)については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.6 ネットワーク構成情報」を参照してください。
本製品は、ネットワーク構成情報(XML定義)を簡単に作成するためのツールをFUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator Webサイトで公開しています。このツールを利用することで、ネットワーク構成情報(XML定義)を簡単に作成できます。
rcxadm netconfigコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.7 rcxadm netconfig」を参照してください。
保守モードの解除については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「22.1 保守モードの切替え」を参照してください。
ネットワークデバイスのモデル定義については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.14 ネットワークデバイスのモデル定義」を参照してください。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用するための事前準備について説明します。
参考
"Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)"および"Fujitsu コンバージドファブリックスイッチ"から構成されるイーサネット・ファブリックの場合、ネットワーク機器設定ファイル管理機能は使用しません。当該装置の保守手順に従ってください。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能の定義設定
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を使用する場合、ネットワーク機器設定ファイル管理機能の定義ファイルで使用する機能や世代管理数などを設定する必要があります。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能の定義方法は、「9.4.8.3 ネットワーク機器設定ファイルの設定値を変更する場合」を参照してください。
外部FTPサーバの登録
FTPサーバ機能をサポートしていないネットワークデバイス(SR-X series以外のサポート機種)について、ネットワーク機器設定用ファイルの管理を行う場合、以下のために使用するFTPサーバが必要です。
当該ネットワークデバイスからのネットワーク機器設定用ファイルをバックアップ
バックアップしたネットワーク機器設定用ファイルを、マネージャーが動作する管理サーバへ転送
バックアップしているネットワーク機器設定用ファイルを、マネージャーが動作する管理サーバから転送
当該ネットワークデバイスへ管理サーバから転送されたネットワーク機器設定用ファイルをリストア
rcxadm netconfig importコマンドを使用して外部FTPサーバを登録します。
rcxadm netconfigコマンドについては「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.7 rcxadm netconfig」を参照してください。
ポイント
Nexus 5000 seriesのネットワーク機器設定ファイルのバックアップおよびリストアを実施するために外部FTPサーバを登録する場合、事前に外部FTPサーバに対して以下の設定を行ってください。
チェンジルートの設定を行います。
アカウントのルートディレクトリ("/")をホームディレクトリに変更してください。
ネットワークデバイスのログイン情報の設定
ネットワークデバイスとして登録または変更する場合、ネットワーク構成情報(XML定義)に必要なログイン情報を登録します。
"SR-X series"の場合
LoginInfo protocol: ftp
User: 必ず指定してください
Password: 必ず指定してください
Tenant: 指定しないでください
"BIG-IP Local Traffic Manager series"の場合
LoginInfo protocol: ssh
LoginInfo authority: admin
User: 必ず指定してください
Password: 必ず指定してください
Tenant: 指定しないでください
"Nexus 5000 series"の場合
LoginInfo protocol: telnetまたはssh
LoginInfo authority: admin
User: 必ず指定してください
Password: 必ず指定してください
Tenant: 指定しないでください
その他のサポート対象機種の場合
LoginInfo protocol: telnetまたはssh
LoginInfo authority: user
User: 必ず指定してください
Password: 必ず指定してください
PrivilegedPassword: 必ず指定してください
Tenant: 指定しないでください
注意
本機能を使用する場合の留意点を説明します。
"IPCOM EX series"または"IPCOM VA series"を使用する場合
本機能はネットワーク機器内に一時ファイルを作成します。
ネットワーク機器内に以下のファイルを作成しないでください。
ror-running-config.cli
ror-startup-config.cli
また、ネットワーク機器内にネットワーク機器コンフィグファイルを保存できるだけの空き容量を確保してください。
認証情報を初期化せずにネットワーク機器設定用ファイルのリストアを行う場合
事前にrcxadm netdevice cfexportコマンドでネットワーク機器環境ファイルをエクスポートで取り出し、手動にてIPCOM EXまたはIPCOM VAの設定を行ってください。
手動での設定方法については、IPCOM EXまたはIPCOM VAのマニュアルを参照してください。
本製品に登録済みのアカウント設定を追加、変更または削除した場合
rcxadm netdevice cfbackupコマンドでネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップしてください。
バックアップを行わずにリストアを行った場合、アカウント情報の不一致などによってリストアに失敗することがあります。
認証情報が自動更新される機能を使用している場合
rcxadm netdevice cfrestoreコマンドでネットワーク機器環境ファイルのリストアを行うことで、認証情報がリストアした情報で初期化されることがあります。
例
自動更新される機能には、以下のようなものがあります。
アカウントの認証タイプに"skey"を指定している場合
SSL-VPNクライアントまたはL2TP/IPsecクライアントからの認証を"ローカルデータベース運用"で行う場合
"BIG-IP Local Traffic Manager series"を使用する場合
ログイン情報に設定するユーザーには、ログイン直後にtmshで動作するユーザーの情報を指定してください。
本機能はネットワーク機器内に一時ファイルを作成します。
ネットワーク機器内に以下のファイルを作成しないでください。
/var/local/ucs/environment.ucs
/var/local/scf/config.scf
また、ネットワーク機器内にネットワーク機器設定用ファイルを保存できるだけの空き容量を確保してください。
"Nexus 5000 series"を使用する場合
"Nexus 5000 series"に対してリストアを実施する場合、以下の手順で実施してください。
Nexus 2000 seriesと接続していない場合
(1) リストア対象のNexusにログインし、管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を確認します。
(2) write eraseコマンドなどでstartup-configの内容をクリアします。
(3) リストア対象のNexusを再起動します。
(4) 再起動後、再度リストア対象のNexusにログインします。
(5) 管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を、(1)で確認した内容で設定します。
(6) リストア対象のNexusからログアウト後、リストアを実行します。
Nexus 2000 seriesと接続している場合
(1) リストア対象のNexusにログインし、管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を確認します。
(2) write eraseコマンドなどでstartup-configの内容をクリアします。
(3) リストア対象のNexusを再起動します。
(4) 再起動後、再度リストア対象のNexusにログインします。
(5) FEXの設定を実施します。
(6) 管理IPアドレスおよびSNMPコミュニティ名を、(1)で確認した内容で設定します。
(7) リストア対象のNexusからログアウト後、リストアを実行します。
"Cisco ASA 5500 series"を使用する場合
冗長構成時の片系障害の場合、復旧時にリストアコマンド(rcxadm netdevice cfrestore)の実行は不要です。
"Cisco ASA 5500 series"の機能により、運用系と同じ設定が自動的に反映されます。
詳細は"Cisco ASA 5500 series"のマニュアルを参照してください。
"Catalyst series"を使用する場合
本機能はネットワーク機器内に一時ファイルを作成します。
ネットワーク機器内に以下のファイルを作成しないでください。
flash:ror-running-config
また、ネットワーク機器内にネットワーク機器コンフィグファイルを保存できるだけの空き容量を確保してください。
事前に以下の定義ファイルに値を設定することで、ネットワーク機器設定ファイル管理機能で利用される定義を変更できます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
unm_mon.rcxprop
定義ファイルは以下の形式で指定します。
パラメーター=指定値 |
ネットワーク機器設定ファイル管理について指定します。
パラメーター | 説明および指定値 |
CONFIG_BACKUP | ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ機能の使用有無を指定します。
省略時は、"true"が指定されます。 |
CONFIG_AUTO_MASTER | ネットワークデバイスのリソース登録時にマスターコンフィグファイルの採取有無を指定します。
省略時は、"false"が指定されます。 |
CONFIG_AUTO_BACKUP | ネットワークデバイスへ自動設定が行われた場合にネットワーク機器コンフィグファイルのバックアップの実施有無を指定します。
省略時は、"false"が指定されます。 |
CONFIG_RETRY_COUNT | ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ実施時のネットワークデバイスへの接続リトライ回数を0~10までの整数で指定します。 省略時は、"3"が指定されます。 |
CONFIG_TIMEOUT | ネットワーク機器設定用ファイルのバックアップ実施時のネットワークデバイスへの接続タイムアウト時間(秒)を10~60までの整数で指定します。 省略時は、"30"が指定されます。 |
CONFIG_NOTIFY_COMMAND | rcxadm netdevice cfbackupコマンドを実行したときに、実行結果として"バックアップした"または"前回と差分がなかったためにバックアップしなかった"を通知するメッセージの出力有無を指定します。
省略時は、"false"が指定されます。 |
CONFIG_NOTIFY_AUTO | ネットワークデバイスへ自動設定が行われた場合にバックアップしたネットワーク機器コンフィグファイルの内容の変更有無を通知するメッセージの出力有無を指定します。
省略時は、"false"が指定されます。 |
例
CONFIG_BACKUP=true
CONFIG_AUTO_MASTER=true
CONFIG_AUTO_BACKUP=true
CONFIG_RETRY_COUNT=3
CONFIG_TIMEOUT=30
CONFIG_NOTIFY_COMMAND=true
CONFIG_NOTIFY_AUTO=false
イーサネット・ファブリック装置("Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)"または"Fujitsu コンバージドファブリックスイッチ")において手動で設定したポートプロファイルを、本製品のポートプロファイル設定機能で使用する場合、以下のファイルを定義してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
cfabric_portprofile_networkresource.rcxprop
定義ファイルは以下の形式で指定します。
"ネットワークリソース名"=ポートプロファイルID |
ポートプロファイルを使用するネットワークリソース名を以下の形式で指定します。
/フォルダー名またはテナント名/プール名/ネットワークリソース名 |
当該装置において手動により設定したポートプロファイルIDを指定します。
例
"/TenantA/FolderA/NetworkPool/network1"=123