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Interstage Navigator ServerV9.5.0 セットアップガイド Vol.1(Enterprise Edition用)
FUJITSU Software

1.2.11 ODBCドライバの使用時の注意事項

ODBCドライバの使用時の注意事項について説明します。

1.2.11.1 ODBCドライバ共通の注意事項

Navigatorから利用可能なすべてのODBCドライバの利用時の注意について説明します。

データ型

Navigatorのデータ型と、ODBCのデータ型との対応を以下に示します。ODBCドライバが各DBMSのデータ型をODBCのデータ型に変換する規則については各ODBCドライバのヘルプ・マニュアルなどで確認してください。

利用不可のデータ型の項目を含むテーブルの場合、利用不可のデータ型の項目を除いて利用することができます。

ODBCドライバのデータ型

Navigatorのデータ型

整数型

SQL_INTEGER

INTEGER

SQL_SMALLINT

SMALLINT

SQL_TINYINT

SMALLINT

SQL_BIGINT

DECIMAL(20,0)
※SAP IQのみ利用可能

概数型

SQL_FLOAT

FLOAT

SQL_DOUBLE

FLOAT

SQL_REAL

利用不可

真数型

SQL_DECIMAL(p,q)(0<=q<=p)

DECIMAL(p,q)
pは最大38桁まで

SQL_NUMERIC(p,q)(0<=q<=p)

NUMERIC(p,q)
pは最大38桁まで

SQL_DECIMAL(p,q)(q>p)

DECIMAL(q,q)
qは最大38桁まで

SQL_NUMERIC(p,q)(q>p)

NUMERIC(q,q)
qは最大38桁まで

SQL_DECIMAL(p,q)(q<0)

DECIMAL(p-q,0)
p-qは最大38桁まで

SQL_NUMERIC(p,q)(q<0)

NUMERIC(p-q,0)
p-qは最大38桁まで

文字型

SQL_CHAR(n)

CHARACTER(n)

SQL_VARCHAR (n)

VARCHAR(n)

SQL_LONGVARCHAR

利用不可

日付時刻型

SQL_DATE

CHARACTER(10)

SQL_TIME

CHARACTER(8)

SQL_TIMESTAMP

CHARACTER(19)

特殊型

SQL_BIT

利用不可

SQL_BINARY

利用不可

SQL_VARBINARY

利用不可

SQL_LONGVARBINARY

利用不可

その他の型

利用不可

なお、データの中に「改行のコード」や「タブのコード」などがある項目は、利用できません。このような項目を含む場合は、その項目を除いて利用してください。

データ型の注意事項

SQL_CHAR、SQL_VARCHAR、SQL_DECIMAL、またはSQL_NUMERICの最大精度は、各ODBCドライバの仕様に依存します。しかし、38桁を超える精度のSQL_DECIMAL型、SQL_NUMERIC型は、Navigatorでは利用できません。

また、集合関数や演算結果をSQL_DECIMALやSQL_NUMERICで返却するDBMSの場合、38桁を超える結果データが発生すると、オーバフローや丸めによる誤差の原因となることがあります。

Navigatorで利用するテーブルに必要な権限

Navigatorで利用するデータソースのテーブルには、接続するNavigatorユーザへのSELECT権を設定してください。

名称と名称の文字種

名称の規則

スキーマ名、テーブル名、および項目名として使用できる名称は、半角文字だけ、または全角文字だけの名称です。データソース名として使用できる名称は、半角文字だけの名称です。使用できる名称の規則を、以下に示します。

なお、各ODBCドライバの制限により、これらの文字だけからなる識別子も使用できない場合があります。

使用できない名称

以下に示す名称は、スキーマ名、テーブル名、項目名、およびデータソース名として使用できません。

名称の長さの制限

Navigatorで使用できるスキーマ名、テーブル名、項目名の名称の長さには以下の制限があります。

またスキーマ名を修飾するODBCのカタログ名の長さは最大252バイトまで利用できます。

注意

制限事項

ODBCドライバを利用する場合の機能制限について

ODBCドライバを利用する場合、以下の機能は制限されます。

ご使用のODBCドライバやODBCドライバのバージョンにより、複合コードが利用できないことがあります。

表の結合について

表の結合は、接続したデータソース(Navigatorでの接続単位としての1データソース)内だけで行うことができます。

SQL_TIMESTAMP型での小数秒について

NavigatorではSQL_TIME、SQL_TIMESTAMP型での小数秒は扱えません。

Navigatorで使用する項目には、できるだけ小数秒を格納しない(すべてのデータの小数秒が0)ようにしてください。また、使用前には、項目に0以外の小数秒が格納されていないか確認してください。

小数秒のデータを格納している場合について

DBMSの項目にデータの小数秒まで格納している場合、以下のような問題があります。

1.2.11.2 SAP IQ用のODBCドライバの注意事項

SAP IQ用のODBCドライバの利用時の注意について説明します。

名称と名称の文字種

使用できない名称

SAP IQで以下の文字列で囲む必要がある名称は、スキーマ名、テーブル名、項目名、およびデータソース名として使用できません。

制限事項

名標の大文字小文字の扱いについて

Navigatorでは、名標の大文字小文字は区別して扱います。そのため、SAP IQの設定についても、必ず、名標の大文字小文字の区別をする設定になっていることを確認してください。

なお、初期値は、大文字小文字を区別するように設定されています。

照合順序について

Navigatorで利用できる照合順序は、以下のとおりです。

後方空白の扱いについて

データの最後が空白で終わるデータがある場合、Navigatorでは、当該空白が取り除かれたデータとして扱われます。

「\」またはバックスラッシュの扱いについて

1.2.11.3 DataDirect Connect ODBCの使用時の注意事項

DataDirect Connect ODBCドライバを利用する場合は、“1.2.11.1 ODBCドライバ共通の注意事項”を参照の他に、以下の点を考慮します。

SQL_TIMESQL_TIMESTAMP型に小数秒を含む場合の注意

SQL_TIME、SQL_TIMESTAMP型に小数秒を含む一部のドライバは、特別な注意が必要です。詳細は“1.2.11.1 ODBCドライバ共通の注意事項”の記述を参照してください。

「データの規則性でカテゴリを定義する管理ポイント」の注意

文字演算での抽出演算の注意

文字演算での抽出演算は、以下のドライバで利用できない場合があります。

SQL_DATESQL_TIMESQL_TIMESTAMP型項目検索の注意

ドライバの種類により、SQL_DATE、SQL_TIME、SQL_TIMESTAMP型項目の検索条件の指定について、以下の注意が必要となる場合があります。

演算項目などの集計の制限

ドライバ固有の機能制限により、使用しているドライバの種別によっては、単項目以外(演算項目など)について、以下の集計がエラーとなり利用できません。

SQL_VARCHAR型データ後方空白の制限

ドライバ固有の仕様により、SQL_VARCHAR型データの比較で、後方空白を比較対象に含むドライバがあります。このようなドライバでは、後方空白をデータに含まないようにしてください。管理ポイントの処理や比較処理で、後方空白を持つデータが正しく検索されないことがあります。

NULL値のみ」、「NULL値を除くすべて」による検索の制限

ドライバ固有の機能制限により、条件の指定における「NULL値のみ」、「NULL値を除くすべて」は単項目以外(演算項目など)に指定できないものがあります。

ドライバの定量制限

ドライバによっては、実行できるSQL文の最大長や同時に実行できるSQL文数、表数、または項目数を制限しているため、非常に多数のカテゴリから構成される管理ポイントを指定した場合や、多くのデータ項目を指定した場合などにエラーとなる場合があります。

複合コードの制限

ODBCドライバ固有の機能制限や固有仕様のために、特定のデータ型の項目だけがエラーとなる場合や、連結結果のデータの形式が、Navigatorが予定するものと異なってしまう場合があります。複合コードを利用する場合には、これらの問題がないか事前に確認してください。