Oracleのデータベースを利用する場合には、以下を考慮します。
データ型
Navigatorで使用できるOracleのデータ型について、以下に説明します。
利用不可のデータ型の項目を含むテーブルの場合、利用不可のデータ型の項目を除いて、利用することができます。
Oracleのデータ型 | Navigatorのデータ型 | |
---|---|---|
数値型 | NUMBER(p,s)(0<=s<=p) | DECIMAL(p,s) |
NUMBER(p,s)(s<0) | DECIMAL(p-s,0) | |
NUMBER(p,s)(s>p) | DECIMAL(s,s) | |
精度、位取りなしのNUMBER | DECIMAL(18,0) (注) 登録時は、DECIMAL(18,0)で登録されます。テーブル構成の整合性チェックにより、実際のデータが収まるように精度、位取りを指定してください。 | |
FLOAT | FLOAT(精度は10進数で約15桁) | |
FLOAT(b)(b<=126) | FLOAT(精度は10進数で約15桁) | |
文字列型 | CHAR(n) | CHARACTER(n) |
NCHAR(n) | 利用不可 | |
VARCHAR(n) | VARCHAR(n) | |
VARCHAR2(n) | VARCHAR(n) nは1から4000まで | |
NVARCHAR2(n) | 利用不可 | |
日付型 | DATE | CHARACTER(19)、またはCHARACTER(10) |
TIMESTAMP | 利用不可 | |
TIMESTAMP WITH TIME ZONE | 利用不可 | |
TIMESTAMP WITH LOCAL TIME ZONE | 利用不可 | |
INTERVAL YEAR TO MONTH | 利用不可 | |
INTERVAL DAY TO SECOND | 利用不可 | |
その他 | RAW | 利用不可 |
LONG,LONG RAW | 利用不可 | |
ROWID | 利用不可 | |
MLSLABEL | 利用不可 | |
CLOB | 利用不可 | |
NCLOB | 利用不可 | |
BLOB | 利用不可 | |
BFILE | 利用不可 | |
CFILE | 利用不可 |
なお、データの中に「改行のコード」や「タブのコード」などがある項目は、利用できません。このような項目を含む場合は、その項目を除いて利用してください。
精度、位取りなしのNUMBER属性を利用する場合の注意事項
精度、位取りなしのNUMBER属性の項目を利用に場合には、必ずデータの精度を指定してください。
データの精度の設定を実施していない状態で利用した場合、Navigatorでは、DECIMAL(18,0)で扱います。このためデータが小数点以下の値があっても小数点以下が切り捨てられ、期待した精度で表示されないようになります。また、実際のデータの桁数が大きいと集計時にオーバフローが発生して、期待した値が得られなくなる場合があります。十分な桁数で設定してください。
データの精度の設定方法は、“Navigator Server 管理者ガイド(辞書管理ツール)”の、テーブルと項目の登録に関する情報の、精度、位取りなしのNUMBER項目の属性、精度の設定操作を参照してください。
オーバフローについての注意事項
数値項目のデータ型を決める場合には、ご利用のデータベースシステムのデータ型や、計算精度についての規則を考慮してください。オーバフローが発生すると、問い合わせや集計でエラーが発生するだけでなく、データベースシステム、またはその運用パラメタによっては、問い合わせや集計の結果が誤りになることがあります。
コメントとシノニム、データ項目数
Oracleに定義したスキーマ、テーブル、項目のコメントとシノニムとは、Navigatorでは利用できません。
Navigatorからテーブルを利用する場合は、約1000個までとなります。
項目数は、項目名の長さ、データの型、項目の大きさ(桁数、または文字数)、およびNULL値の扱い(NULL値を有効にする、NULL値を無効にする)によって変わります。項目名の長さを短くすると項目数は増え、項目名の長さを長くすると項目数は減ります。
この項目数(約1000個)は、「項目名の長さが英数字で18文字、データの型が固定小数点、NULL値の扱いがNULL値を有効にする」として算出したものです。
名称
スキーマ名、テーブル名、項目名として使用できる名称は、半角文字だけ、または全角文字だけの名称です。使用できる名称の規則を、以下に示します。
半角文字だけの名称
以下の半角文字だけを使用した名称です。
英大文字
英小文字
数字
アンダースコア「_」
シャープ「#」
ただし、1文字目が数字の名称は、使用できません。
全角文字だけの名称
全角文字だけを使用した名称です。
以下に示す名称は、スキーマ名、テーブル名、および項目名として使用できません。
Navigatorの予約語と同じ名称
半角のKVRで始まる名称
半角カタカナを含む名称
Navigator辞書管理ツールのスキーマの追加、およびテーブルの追加の一覧には、Navigatorで使用できない名称の資源も表示されますが、選択しないでください。
テーブルの項目名に使用できない名称が含まれる場合、そのテーブルは使用できません。
Unicodeを使用する場合の定量制限については、“C.2 Unicode使用時の定量制限”を参照してください。
Oracleのデータベース利用上での注意事項
管理ポイント、および条件フィールドに指定した項目がVARCHAR型、またはVARCHAR2型で、データの最後に空白が含まれている場合、正しく集計されないことがあります。
以下のどちらかの対処をしてください。
データの最後に含まれる空白を取り除く
項目の型をCHARACTER型にする
Oracleのユーザ登録をする場合は、パスワードを指定する方式を使用してください。OSのユーザ名による認証方式でユーザ登録をすると、そのユーザを利用することができません。
OracleのFLOAT型は、10進数で精度38桁です。Navigatorから利用する場合の精度は、10進数で約15桁になります。
例)
OracleのFLOAT型で、「0.123456789012345678901234567890」の値は、Navigatorから利用する場合は、「0.123456789012346」(16桁目を四捨五入)で扱われ、15桁を超える数値の区別はできません。
Oracleのテーブルと、他のDBMSのテーブルの結合はできません。
精度が18桁を超える数値型の項目は、管理ポイントに使用できません。
Oracleを使用中にエラーが発生した場合、Oracleが原因で発生した可能性があります。
Oracleの使用中によるエラーの原因と対処については、“Navigator Server QA/トラブルシューティング集”を参照してください。
UNIXでOracle利用する場合、Navigatorの実効ユーザのプライマリグループをOracleのインベントリ・グループ(通常はoinstall)にしてください。詳細は、インストールガイドを参照してください。
プラガブル・データベースを利用する場合、以下の注意があります。
Navigatorが利用するOracleのユーザはローカルユーザで作成してください。