実行環境
実行環境の設定が必要です。
実行環境の設定は、“実行環境の設定”の“3.1 ユーザ管理コマンドの実行環境”を参照してください。
名前
rn_killuser - クライアントの強制切断コマンド
形式
rn_killuser { [-a] | [-g グループ名] } [-t {all | admin | usr}] [-w タイムアウト時間] [-f] [-s] |
rn_killuser [-u ユーザ名] [-w タイムアウト時間] [-f] [-s] |
機能説明
Navigatorサーバに接続しているクライアントを強制的に切断する場合に実行します。
強制切断は、辞書更新中ではない、「Navigator Windowsクライアント」と「Navigator辞書管理ツール」が対象です。ただし、オプション指定により、辞書更新中であっても、全バージョン、全種類の「Navigator Windowsクライアント」と「Navigator辞書管理ツール」を対象とすることができます。
ログオフを促すメッセージを通知しても、「Navigator Windowsクライアント」と「Navigator辞書管理ツール」を利用し続けるユーザがいて、辞書のセットアップが行えない場合などに、「Navigator Windowsクライアント」と「Navigator辞書管理ツール」を強制的に切断できます。
全グループの「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」を対象にする場合に指定します。
特定のグループを指定して、「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」を切断する場合に指定します。
特定のユーザを指定して、「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」を切断する場合に指定します。
切断する対象者を指定します。対象者は、以下から選択します。
all:管理者と一般利用者を対象にします。
admin:管理者を対象にします。
usr:一般利用者を対象にします。
-uパラメタを指定した場合、本パラメタの指定はできません。
「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」を切断するまでのリトライ時間を指定します。
切断しようとした「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」が切断できない状態であった場合に、コマンドの実行が待つタイムアウト時間を秒単位で指定します。
本パラメタを省略した場合は、タイムアウト時間は60秒になります。
辞書更新中ではない「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」以外のすべての接続は、-fオプションを指定することで、強制切断できるようになります。
-fオプションを指定すると、すべてのクライアントが強制切断できるようになるため、更新中の辞書が壊れる可能性があります。このパラメタを指定する場合は、十分注意してください。
本パラメタを省略した場合は、辞書更新中でない「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」だけを切断します。辞書更新中に強制切断を行うと、辞書を壊す可能性があるため、無条件に強制切断されないようにするためです。
クライアント種別は、rn_showuserコマンドのapplication情報から以下のように確認できます。
NaviClient:Navigator Windowsクライアント
NaviTool:Navigator辞書管理ツール
詳細はrn_showuserコマンドのリファレンスを参照ください。
画面にメッセージを表示しない場合に指定します。
復帰値
ユーザ管理コマンドは、復帰値を返却します。シェルやバッチなどからユーザ管理コマンドを呼び出す場合、この復帰値を使用してエラー判定を行うことができます。なお、正常終了でない復帰値の意味や対処法については、“Navigator Server メッセージリファレンス”の該当のメッセージの箇所を参照してください。
復帰値 | メッセージ、または意味 |
---|---|
0 | 正常終了 |
1 | KVR19001E パラメタの指定に誤りがあります. |
2 | KVR19002E パラメタの指定に誤りがあります. |
4 | KVR19004E 運用が停止中です. |
9 | KVR19009E 指定したユーザまたはグループは存在しません. |
10 | KVR19010E タイムアウトが発生しました. |
12 | KVR19012E 指定したユーザは接続していません. |
13 | KVR19014E 強制切断できないユーザがいます. |
14 | KVR19015E Navigator Serverの環境設定に誤りがあります. |
15 | KVR19016E ユーザ管理機能を使用した運用は行われておりません. |
21 | KVR19021E システムの仮想メモリが不足しています. |
30 | KVR19030E 作業ファイルのオープンに失敗しました. |
31 | KVR19031E 作業ファイルの読み込みに失敗しました. |
33 | KVR17324U Navigator Serverの環境設定に誤りがあります. |
40 | KVR19040E システムエラーが発生しました. |
41 | KVR19041E 共有メモリへのアクセス中にエラーが発生しました. |
42 | KVR19042E システムの排他制御でエラーが発生しました. |
注意事項
強制切断によって、利用者が作業を継続できなくなる場合があります。
本コマンドの実行には、十分な注意が必要です。
-fパラメタを指定しないで本コマンドを実行した場合は、辞書の更新などを待ちます。切断により辞書が壊されることはありません。
なお、強制切断の実行を一定時間待っても切断可能な状況にならなかったときは、本コマンドはタイムアウトで終了します。
切断対象が複数のユーザであり、その中の一部でタイムアウトが発生した場合、タイムアウトが発生しなかったクライアントは切断されます。なお、タイムアウトが発生したクライアントは切断されません。
「Navigator Windowsクライアント」および「Navigator辞書管理ツール」以外のアプリケーションも、-fパラメタを指定すれば切断できます。ただし、辞書の更新中に切断を行うと、更新中の辞書が壊れる可能性があります。やむを得ず切断するときは、クライアントの状態を十分確認してください。
使用例
rn_killuser -g sales -t usr -w 300 |