一般的なHTCの機能とターゲットエレメントの機能、および、本HTCの独自実装を加えたものが、本HTCの全機能となります。ここでは、本HTCの独自実装についてのみ説明します。
参考
HTCの組み込みなどに関するインタフェースについてはHTCの実装となります。
idプロパティやsetAttribute()メソッドなど、DOMエレメントの基本的なインタフェースについてはターゲットエレメントの実装となります。
利用可能/不可能なインタフェースなどについて詳細は「8.11 エレメントビヘイビアのインタフェースについて」を参照してください。
注意
本HTCを<INPUT type="text"><TEXTAREA>以外に割り当てないでください。
TSFAttacher HTCとInputValidator HTCは、一つのエレメントに対して、同時に割り当てて使用してはいけません。TSFAttacher HTCが組み込まれたエレメントで入力抑止をする場合は、JSVRAXのAPI(JSVRAX.Utility.CharBehavior.Parserクラス)を使用するなど、アプリケーションで別途チェックを実施してください。
ターゲットエレメントのdisabled/readonly属性を変更する場合(上位エレメントのdisabled属性変更など、結果的にターゲットエレメントの属性が変更される場合を含む)、および、拡張プロパティを変更する場合は、ターゲットエレメントにフォーカスのない状態で変更してください。
CSSのdirectionなどにより、文字列の流し込み方向を左から右以外に設定しないでください。
本HTCを割り当てたエレメントのコンテンツに対し、TextRangeを用いたアクセスをしてはいけません。
/%JSVRAX_PATH%/TSFAttacher.htc
◆namespace
JSVRAX
注意
タグおよびJSVRAXが拡張実装するプロパティ/イベントに付加してください。
変更してはいけません。
◆name
jsvrax_tsfattacher
注意
通常は不要です。使い方については、Internet ExplorerのHTCに関するドキュメントを参照してください。
◆urn
http://jsvr.fujitsu.com/client/jsvrax/tsfattacher
注意
通常は不要です。使い方については、Internet ExplorerのHTCに関するドキュメントを参照してください。
◆tagName
なし
◆コンテンツ
なし
◆TSFBootKey
JSVRAX.TSFの起動/終了トグルキーを設定/返却します。
<ELEMENT JSVRAX:TSFBootKey="_key"... >
element["JSVRAX:TSFBootKey"] = _key
上記のような一般的なDOMアクセス
_key
型 | string型 |
正常値 | "alt shift 49"=「altキーとshiftキーを押しながら1キーを押す」のように、拡張キーとキーコードを半角空白で区切った文字列。拡張キーは"ctrl"、"shift"、"alt"の組み合わせ。 |
デフォルト | |
判定/補正 | 実行時/なし |
注意
数字キーや英字キーなどの通常の入力に使用するキーや、「F5」などのブラウザが使用するキーにバッティングしないように注意してください。
例
<INPUT type="text" JSVRAX:TSFBootKey="alt 49"... >
<TEXTAREA JSVRAX:TSFBootKey="123"... >
◆TSFAutoBoot
フォーカスと同時にJSVRAX.TSFを起動するか否かを設定/返却します。
<ELEMENT JSVRAX:TSFAutoBoot="_autoBoot"... >
element["JSVRAX:TSFAutoBoot"] = _autoBoot
上記のような一般的なDOMアクセス
_autoBoot
型 | boolean型 |
正常値 | 起動する場合はtrue、それ以外はfalse |
デフォルト | |
判定/補正 | 設定時/あり |
◆TIPsBootKeys
各TIPを起動するキー配列を設定/返却します。
<ELEMENT JSVRAX:TIPsBootKeys="_keys"... >
element["JSVRAX:TIPsBootKeys"] = _keys
上記のような一般的なDOMアクセス
_keys
型 | string型 |
正常値 | 0番目のTIP,1番目のTIP... の順で、次の仕様に準拠した文字列をカンマで区切った文字列
|
デフォルト | |
判定/補正 | 実行時/なし |
注意
数字キーや英字キーなどの通常の入力に使用するキーや、「F5」などのブラウザが使用するキーにバッティングしないように注意してください。
例
<INPUT type="text" JSVRAX:TIPsBootKeys="alt shift 49,alt shift 50"... >
◆charBehavMap
本HTCおよびJSVRAX.IMEのインラインかな漢字変換TIPなどで使用する文字処理定義を設定/返却します。
JSVRAX.IMEのインラインかな漢字変換TIP#charBehavMapと同じ
◆altChar
◆jsvrax_bootTSF
JSVRAX.TSFを起動/終了します。
element.jsvrax_bootTSF(_boot)
_boot
型 | boolean型 |
正常値 | 起動する場合はtrue、それ以外はfalse |
注意
自エレメントにフォーカスがある状態でのみ有効です。
◆jsvrax_isTSFBooting
JSVRAX.TSFが起動しているか否かを判定して返します。
_isBooting = element.jsvrax_isTSFBooting()
_isBooting
型 | boolean型 |
正常値 | 起動中の場合はtrue、それ以外はfalse |
◆jsvrax_setScrollParent
ドキュメントの特殊な親スクロールエレメントを設定します。
element.jsvrax_setScrollParent(_element)
_element
型 | エレメント |
正常値 | ドキュメントのスクロールエレメントが<BODY>の上位エレメントの場合はそのスクロールエレメント、それ以外はnull |
注意
本メソッドは、以下の場合にのみ使用してください。
ターゲットエレメントがViewLinkなHTC上にあり、そのHTCドキュメントのスクロールをHTCの<BODY>や<HTML>ではなく、その上位に存在するHTCフレームが行っていた場合
その他、ドキュメントのスクロール等により、JSVRAXのポップアップウィンドウの表示座標がズレる場合
◆onbeforetsfperform
JSVRAX.TSFによるターゲットエレメントへの処理前に発生します。
<ELEMENT JSVRAX:onbeforetsfperform="handler"...>
element["JSVRAX:onbeforetsfperform"] = handler
上記のような一般的なDOMアクセス
キャンセラブル | Yes |
デフォルト処理 | event.jsvrax_result.perform()を実行する。 |
srcElement
説明 | 一般属性。但し、変更不可。 |
srcUrn
説明 | 一般属性。本HTCのURN。 |
returnValue
説明 | 一般属性 |
型 | boolean型 |
jsvrax_result
説明 | 独自属性 |
型 | JSVRAX.TSF.Result型のインスタンス。値については、各TIPの仕様を参照のこと |
なし。
<HTML xmlns:JSVRAX> 1. <HEAD> <?IMPORT namespace="JSVRAX" implementation="/JSVRAX/Environment.htc"> 2. <JSVRAX:environment /> 3. </HEAD> <BODY> <TEXTAREA style="behavior:url(/JSVRAX/TSFAttacher.htc)" JSVRAX:TSFBootKey="alt 49"> 4. 今日はいい天気でした</TEXTAREA> ...
「JSVRAX」というnamespaceを宣言。
宣言したnamespaceに環境設定HTCの実装モジュールをインポート。
namespace付きで環境設定HTCをWebページに追加。
<TEXTAREA>に本HTCを適用。同時に、TSFBootKeyプロパティ値を"alt 49"に設定。