Charset-Web入力のJSVR部品運用の特長について説明します。
◆クライアントインストールレス/配付レス
Charset-Web入力では、Webベースですべての機能を提供します。文字の入力・表示の処理はすべてサーバ側で行い、それに必要なコンポーネントや資源もサーバ側にのみインストールします。クライアント側へは、Webブラウザのみが必要で、アプリケーションや文字入力・表示用の資源(外字データや変換辞書など)をインストールしたり配付したりする必要がありません。

- 資源管理サーバ
Charset Manager-Mの日本語資源管理で作成・管理している外字フォントに対して、Charset-Web入力で使用する文字のデータ(読み/画数など)を作成したり、単語変換用の辞書を作成し、これらを管理したりするためのサーバです。また、これらから、部門サーバに配付する運用辞書を作成する役割を持ちます。
- 部門サーバ
実際に日本語文字列の入力や表示を行うWebアプリケーションが動作するサーバです。このサーバ上で、Charset-Web入力は、資源管理サーバから配付されたデータを用いて、Webアプリケーションに対し日本語文字列の入力や表示などの機能を提供します。
- 業務クライアント
部門サーバにアクセスして業務作業を行うクライアント端末です。Charset-Web入力を使用するシステムでは、Webブラウザのみを用いるため、特別なインストール作業は不要です。
◆Webアプリケーションでの文字入力効率の大幅な改善
- 1. 日本語IMEライクな文字入力環境
Windowsのクライアント環境で動作する日本語IMEライクな文字入力環境を、Webアプリケーション上で提供します。Webブラウザ上の入力フォームに外字を入力する場合にも、Charset-Web入力では、読みを入力してかな漢字変換を行うだけで済みます。コードブックから文字を探して文字コードを入力するという従来の手間が省けます。

- 2. 入力フィールドごとの変換候補の適正化
入力フィールドごとに、かな漢字変換で候補に出す単語の種類を指定することができます。そのため、目的の単語を探すための手間を省くことができます。

- 3. 住所入力機能の強化
従来、住所を入力する際には、住所の読みを先頭からすべて入力し、正しくかな漢字変換を行う必要がありました。そのため、入力に時間がかかったり、入力ミス・変換ミスが発生したりすることがありました。
Charset-Web入力では、この問題を解決するために、2種類の住所入力機能を提供します。これらを利用することで、キーボードからの入力の手間や、入力ミス・変換ミスの発生件数を大幅に減らすことができます。
- その1:住所入力ダイアログ
Charset-Web入力では、住所入力専用のダイアログを提供します。これを利用することで、都道府県名-市町村名のように、階層を追って住所を検索し、入力することができます。また、住所の読みの一部や郵便番号から住所全体を検索し、入力することもできます(郵便番号から住所を検索するには、Charset-辞書オプションとの連携が必要です)。

- その2:住所の読みの一部からその全体を一度に変換
入力領域上で、住所の読みの一部や郵便番号から住所全体を変換することができます。また、変換結果は、階層ごとにまとめて表示するので、同じ読みの住所が多い場合でも、目的の住所を素早く探し、入力することができます(郵便番号から住所を変換するには、Charset-辞書オプションとの連携が必要です)。

- 4. 多彩な文字(漢字)検索機能
Charset-Web入力が提供する、「文字検索ダイアログ」によって、Webアプリケーション上でも、「読み」「画数」「部首」「文字コード」による文字(漢字)の検索が可能です。これらがわからず、文字の字形を曖昧に覚えているだけのような場合でも、「手書き部品検索機能」によって、手書き入力した文字のパーツ(部品)の組み合わせから文字を検索できます。また、ある文字に対する異体字も検索できます。これらは、外字に対しても、あらかじめ外字に対して情報を作成しておくことで可能になります。

◆Webページの簡単設計
JSP、HTMLなどで構成されたWebアプリケーションにおいて、HTML標準部品(INPUTタグ)の代わりに、Charset-Web入力のJSVR部品ライブラリを使用するための簡単なスクリプトコードを、JavaScriptインタフェースまたはJSPカスタムタグインタフェースを使って記述します。それだけで、外字やベンダ文字を入力したり表示できるフィールドをWebページ上に作成することができます。
◆他製品との連携機能
- 1. マルチ文字コードオプション
Charset-Web入力のオプションとして用意されている、マルチ文字コードオプションを追加導入することで、JEFなどのベンダ文字コードでの運用が可能になります。
- 2. Formcoordinatorとの連携(Windows for x86版のみ)
Formcoordinatorデザイナを利用して、Charset-Web入力のJSVR部品ライブラリを使用したWebアプリケーションを、GUI操作で簡単に作成することができます。また、そのWebアプリケーションの運用も、Formcoordinatorで簡単に行うことができます。


- 2. Webcoordinatorとの連携
Webcoordinatorを利用して、Charset-Web入力のJSVR部品ライブラリを使用したWebアプリケーションを、簡単に作成および運用することができます。
- 3. Charset-辞書オプションとの連携
約40万件の姓名データや、約45万7千件の住所データを持つ、Charset-辞書オプションとの連携が可能です。読みを氏名や住所に変換するときに、これらのデータを使用して、入力効率を向上させることができます。