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Symfoware Server V12.4.0 クラスタ導入運用ガイド
FUJITSU Software

3.2.4 運用系でのRDBシステムごとのセットアップ

RDBシステムごとに行うセットアップの操作手順を以下に説明します。

3.2.4.1 RDBシステムの登録

RDBシステムの登録方法について説明します。

注意

以降の作業は、Administratorsグループに属するユーザで行ってください。

以下の手順で操作を行ってください。

  1. セットアップ画面の起動

  2. RDBシステムの登録

セットアップ画面の起動

コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行し、RDBシステムセットアップを起動します。

<サーバ機能のインストール先>\SYSSETUP.EXE

注意

以下の画面と同じ[ユーザー アカウント制御]ダイアログが表示された場合、[続行]ボタンをクリックして、処理を継続してください。

RDBシステムに関連したセットアップ画面が、以下の順番に表示されますので、必要な機能のみセットアップ画面の指示に従って操作してください。

操作の詳細は、各セットアップの説明を参照してください。

1つのRDBシステムについてのRDBシステムに関連したセットアップが終了すると、システム一覧画面に戻ります。マルチRDB運用の場合は、RDBシステムごとにセットアップを繰り返します。

RDBシステムの登録

以下の手順でRDBシステムを登録してください。

  1. RDBシステムを登録する

    RDBシステムセットアップを起動すると、システム一覧画面が表示されます。

    図3.2 システム一覧画面

    新規にRDBシステムを登録する場合は、[新規作成]ボタンをクリックします。

    RDB構成パラメタファイルを先に作成し、それをもとにRDBシステムを登録する場合は、システム一覧から対象のRDBシステムを選択し、[登録]ボタンをクリックします。

    セットアップ済みのRDBシステムを削除する場合は、システム一覧から対象のRDBシステムを選択し、[削除]ボタンをクリックします。

    セットアップ済みのRDBシステムを更新する場合は、システム一覧から対象のRDBシステムを選択し、[更新]ボタンをクリックします。

    システム一覧に最新情報を表示する場合は、[最新]ボタンをクリックします。

    参考

    <default>を選択した場合は、RDBの制御ファイルがインストールされているディレクトリ\RDB\ETC(C:\SFWETC\RDB\ETC)内のテキストファイルRDBSYSCONFIGに定義します。

  2. データ格納先と運用種別を指定する

    新規にセットアップするRDBシステム名、データ格納先および運用種別を指定します。以下の画面は、新規作成または登録時にのみ表示されます。

    図3.3 基本情報設定画面

    以下に設定項目について説明します。

    RDBシステム名

    セットアップしたいRDBシステムの名前を入力します。

    RDBシステム名は、英数字で構成される8バイト以内の文字列で命名します。また、大文字(SYSTEM)と小文字(system)を、等価として扱います。

    RDBシステム名には、“RDBII”を命名することはできません。

    データ格納先

    データ格納先には、RDBディクショナリ、RDBディレクトリファイル、ログ管理ファイルおよびテンポラリログファイルの情報が格納されます。

    データ格納先は、共有ディスクを指定する必要があります。

    運用種別

    運用種別として、“フェールオーバークラスタリングを使用する”を指定します。

    また、対象のRDBシステムが運用サーバか、待機サーバかを指定します。

  3. RDB構成パラメタ値の変更

    指定したデータ格納先に合わせて、RDB構成パラメタを変更するかどうかの問合せ画面が表示されるので、変更する場合は[はい]を指定してください。

  4. RDBシステムに関連したセットアップ

    RDBシステムに関連したセットアップ画面が順番に表示されるので、画面の指示に従って操作してください。

    操作方法の詳細については、“3.2.4.2 RDBシステムの環境設定”を参照してください。

3.2.4.2 RDBシステムの環境設定

[Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスで、RDBの環境をセットアップします。

参照

セットアップ時の省略値については、“セットアップガイド”を参照してください。

コマンドによるセットアップを行う場合は、[スキップ]ボタンをクリックし、“3.2.5.1 ログ管理ファイルの作成”へ進んでください。


[Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスには、以下の6つのタブがあります。

注意

上記のタブのうち、[ログ]タブおよび[ディクショナリ]タブは、初めて環境をセットアップする場合またはフェイルオーバ運用で運用サーバのシステムを登録する場合にのみ表示されます。

ポイント

より詳細なRDBの環境設計を行いたい場合は、“RDB運用ガイド”を参照して、運用形態に合った詳細設計を行うことをお勧めします。その場合は、[Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスで、[スキップ]ボタンをクリックしてください。


以下に、各画面での設定項目を説明します。

多重度

アプリケーションの多重度に関する情報を設定するタブです。

図3.4 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[多重度]タブ

ローカルアクセス数

ローカルのサーバに接続するコネクションの数の最大値を指定します。

[計算]ボタンをクリックすることにより[RDBCNTNUM]と[RDBEXTMEM]の推奨値を自動設定することができます。自動設定時の計算式は以下のとおりです。

RDBCNTNUM

[ローカルアクセス数]×2+200

RDBEXTMEM

1024+[ローカルアクセス数]×([システム用の動作環境]タブのパラメタ[COMMUNICATION_BUFFER]の値+7)+200×11

リモートアクセス数

リモートのサーバに接続するコネクションの数の最大値を指定します。

リモートアクセスで使用するポート番号

リモートアクセス数に1以上を指定した場合に、リモートアクセスで使用するポート番号を指定します。

ポート番号は、5001~49151の範囲で未使用の値を指定してください。

RDBCNTNUM

RDB構成パラメタファイルのパラメタ[RDBCNTNUM]の値を指定します。

参照

パラメタの詳細については、“セットアップガイド”の“RDB構成パラメタファイルによる定義”を参照してください。

RDBEXTMEM

RDB構成パラメタファイルのパラメタ[RDBEXTMEM]の値を指定します。

参照

パラメタの詳細については、“セットアップガイド”の“RDB構成パラメタファイルによる定義”を参照してください。

注意

クライアントからリモートアクセスするアプリケーションの実行時には、ここで定義したポート番号をクライアント用の動作環境ファイルの“SERVER_SPEC”で指定する必要があります。

クライアント用の動作環境ファイルについては“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”を参照してください。

共用バッファ

RDBが使用するデフォルトの共用バッファに関する情報を設定するタブです。

図3.5 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[共用バッファ]タブ

メモリ量

バッファに割り当てるメモリ量を指定します。[計算]ボタンをクリックすることにより、各バッファ長に対するバッファ枚数を算出します。

バッファ枚数

バッファ長ごとにバッファ枚数を指定します。

参照

デフォルトの共用バッファの詳細については、“セットアップガイド”の“RDB構成パラメタファイルによる定義”を参照してください。

RDB構成パラメタ

RDBの動作を規定する各種情報が格納されたRDB構成パラメタファイルに関する情報を設定するタブです。

図3.6 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[RDB構成パラメタ]タブ

RDB構成パラメタ

RDB構成パラメタが一覧表示されるので、変更するパラメタを選択します。

定義種別

選択したパラメタが表示されます。

定義値

値を入力し、[設定]ボタンをクリックすると、値に指定された内容がRDB構成パラメタファイルに反映されます。

[削除]ボタンをクリックすると、指定されたパラメタと値を削除します。


注意

  • 以下のパラメタは、本タブでは編集することはできません。

    • RDBSYSBUF

    • RDBSQLENV

    • RDBCNTNUM

    • RDBEXTMEM

    RDBCNTNUM、またはRDBEXTMEMの値は、“図3.4 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[多重度]タブ”で編集してください。

    また、RDBSYSBUFおよびRDBSQLENVの編集方法およびRDB構成パラメタファイルの詳細については、“セットアップガイド”の“RDB構成パラメタファイルによる定義”を参照してください。

  • RDB構成パラメタファイルの以下のパラメタは、作成時には設定しないでください。設定した場合は、RDBシステムの作成に失敗します。

    • RDBLOGGROUPMANAGE

    スケーラブルログ運用を行う場合のRDBLOGGROUPMANAGEの編集については、“セットアップガイド”の“RDB構成パラメタファイルによる定義”を参照してください。

システム用の動作環境

RDBの動作環境のうち、アプリケーション実行時の動作環境を規定する、システム用の動作環境ファイルに関する情報を設定するタブです。

図3.7 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[システム用の動作環境]タブ

システム用の動作環境

システム用の動作環境パラメタが一覧表示されるので、変更するパラメタを選択します。

定義種別

選択したパラメタが表示されます。

定義値

値を入力し、[設定]ボタンをクリックすると、値に指定された内容がシステム用の動作環境ファイルに反映されます。

[削除]ボタンをクリックすると、指定されたパラメタと値を削除します。

参照

システム用の動作環境ファイルの詳細については、“セットアップガイド”を参照してください。

注意

  • 以下のパラメタは、本タブでは編集することはできません。

  • 運用系と待機系のRDBシステムのシステム用の動作環境ファイルに、以下のパラメタを設定してください。

    • WORK_PATH

      サーバ側で使用するソート作業域、作業用テーブル域の獲得先ディレクトリを指定します。ソート作業域は、ローカルディスクに配置するため、運用系の異常事象を契機に待機系に切り替わると、旧運用系で利用していたソート作業域がローカルファイルシステム上に残ります。運用対処として、待機系を起動する前にdelコマンドを利用して、ソート作業域(SYMFORDB*)を必ず削除するようにしてください。ソート作業域を削除しやすいように、作業用の専用ディスクを用意し、本パラメタを設定して、ソート作業域の所在を明確にすることをお勧めします。ソート作業域は、RDBの動作環境ごとに、異なったディレクトリを準備して利用してください。ソート作業域の削除は、プロシジャを登録することにより、簡単に行うことができます。プロシジャの登録方法については、“RDB運用ガイド”の“プロシジャの登録”を参照してください。

ログ

RDBのログに関する情報を設定するタブです。ここで設定した情報に基づいて、ログ管理ファイルとテンポラリログファイルを作成します。

図3.8 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[ログ]タブ

BIログサイズ

作成するテンポラリログファイルのBIログ域の大きさをメガバイト単位で指定します。1~16383の値を指定してください。

AIログサイズ

作成するテンポラリログファイルのAIログ域の大きさをメガバイト単位で指定します。1~16383の値を指定してください。

トランザクションエントリ数

テンポラリログファイルで管理するトランザクション情報のエントリ数を指定します。

同時実行するトランザクション数以上で、2~32767の値を指定してください。

テンポラリログファイル名

テンポラリログファイルを配置するファイルを、絶対パス名で指定します。パス名は英数字128バイト以内で指定してください。

テンポラリログファイルは、共有ディスクを指定する必要があります。

注意

危険分散の観点から、テンポラリログファイルは、ディクショナリファイルとは異なる物理ディスクに配置してください。ディスク配置については、“セットアップガイド”を参照してください。

ディクショナリ

RDBディクショナリに関する情報を設定するタブです。ここで設定した情報に基づいて、RDBディクショナリとRDBディレクトリファイルを作成します。

図3.9 [Symfoware/RDBの環境設定]ダイアログボックスの[ディクショナリ]タブ

ディクショナリファイル名

RDBディクショナリを配置するファイルを、絶対パス名で指定します。

パス名は英数字128バイト以内で指定してください。

ディクショナリファイルは、共有ディスクを指定する必要があります。

ディクショナリサイズ

RDBディクショナリのファイルの大きさを指定します。“S”、“M”または“L”を選択するか、任意の値をメガバイト単位で指定します。

RDBディクショナリのファイルの大きさは、以下のとおりです。

表3.4 RDBディクショナリのファイルの大きさ

サイズの指定

ファイルの大きさ

S

21メガバイト

M

42メガバイト

L

82メガバイト

任意の値

20~2097151メガバイト

ディレクトリサイズ

ユーザデータベース用のRDBディレクトリファイルの大きさをメガバイト単位で指定します。1~1024の値を指定してください。

3.2.4.3 RDA-SVのセットアップ

RDA-SVを利用する場合は、RDA-SVの環境をセットアップします。

参照

RDA-SVのセットアップの詳細については、“セットアップガイド”の“RDA-SVのセットアップ”を参照してください。