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PRIMECLUSTER  RMS 導入運用手引書 4.5
FUJITSU Software

7.1.1 RMSの起動

GUIからは、直前に使用した構成しか起動できません。その他の構成を起動するには、まずRMS Wizard Tools を使用してその構成を配布する必要があります。

GUIのデフォルトの設定では、クラスタ内のすべてのノードでRMSを起動するようになっています。この他に、選択したノードでのみRMSを起動することもできます。

  1. Cluster Adminを起動して [rms] タブをクリックしてRMSメインウィンドウを表示します。[ツール] メニューから [RMSの起動] を選択します。

    図7.1 メインメニューからRMSを起動

  2. [RMS起動メニュー] 画面が表示されます。すべてのノード上でRMSを起動するには、[利用可能なすべてのノード] ラジオボタンをクリックして<確認>ボタンをクリックします。

    図7.2 すべてのノードのRMS起動メニュー

  3. 選択されたノード上でのみRMSを起動するには、[リストから1つを選択] ラジオボタンをクリックしてから、[選択] 列のチェックボックスで1つまたは複数のノードを選択できます。選択するノードをチェックしたら、<確認>ボタンをクリックします。

    図7.3 個々のノードでのRMS起動メニュー

この他に、[Cluster Admin] 画面から個々のノード上のRMSを直接起動することもできます。

  1. 左パネルの [rms] タブをクリックして、クラスタツリーを表示します。

  2. ノードを選択した状態で右クリックし、ポップアップメニューから[RMSの起動]を選択します。

    図7.4 各ノード上でRMSの起動

CLI: hvcm

hvcmコマンドは、すべての監視リソースに対するベースモニタとディテクタを起動します。hvcmのCLI構文では以下の2つの形式が可能です。

フォーマット 1
hvcm [-a | -s SysNode]
フォーマット 2
hvcm -c config_name [-a | -s SysNode] [-h timeout] [-l loglevels]

オプションは以下のとおりです。

-a  RMS構成内のすべてのノード上でRMSを起動する。
-s  指定されたノード上でのみRMSを起動する。

-aと-sのいずれも指定されていない場合は、hvcmはローカルノード上でのみRMSを起動します。

フォーマット2でのみ使用できるオプションは以下のとおりです。

  -c  指定された構成定義ファイルを使用する。
  -h  指定されたハートビートリカバリタイムアウト値を使用する。
  -l  診断出力を指定したレベルで起動する。

注意

最後に起動した構成設定以外の起動、ハートビートリカバリタイムアウト値の変更、または、診断レベルの設定は、CLIから行う必要があります。これらのパラメタはCluster Admin GUIから指定することはできません。

フォーマット1に関する注意

-cオプションが指定されていない場合、hvcmはデフォルトのCONFIG.rms起動ファイルを読込みます。hvcmは、デフォルトの起動ファイルを、<RELIANT_PATH>/etc/CONFIG.rmsで検索します。環境変数RELIANT_PATHは、デフォルトの設定が変更されていなければ、/opt/SMAW/SMAWRrms/etc/CONFIG.rmsです。なお、-aまたは-sオプションを指定してRMSをリモートで起動した場合でも、検索は常にローカルノードに限定されます。

CONFIG.rms ファイルには以下のいずれかが含まれています。

-h および-l オプションは、フォーマット1では使用できません。ただし、CONFIG.rmsファイルを編集し、フォーマット2のオプションを挿入することはできます。

フォーマット2に関する注意

-c オプションが指定されている場合に、構成定義ファイルが絶対パスで指定されていないと、hvcmは<RELIANT_STARTUP_PATH>を検索します。環境変数RELIANT_STARTUP_PATHは、デフォルトの設定が変更されていなければ、opt/SMAW/SMAWRrms/build/<config_name>.us (構成定義ファイル名に.usが付けられていない場合はhvcmによって追加されます) です。絶対パスが指定されている場合は、hvcmはそのファイルのみを読取り対象にします。なお、-aまたは-sオプションを指定してRMSをリモートで起動した場合でも、検索は常にローカルノードに限定されます。

hvcmは、指定された構成定義ファイルを検出すると、デフォルトのCONFIG.rmsファイルも存在するかを確認します。存在する場合は、hvcmは両方のファイルに記述された構成名が一致しているかを確認します。一致していない場合、hvcmは起動処理を中止します。タイムアウトのデフォルト値は、RMSがクラスタの監視にどちらの方法を使用するかによって決まります。

-hオプションはクラスタのUDPハートビートリカバリタイムアウト値を設定します。"ノードとハートビート"を参照してください。

注意

ハートビートタイムアウト値をデフォルト値より小さく設定すると、ノードがリカバリできる状態であるにもかかわらず処理途中で停止されることがあります。この場合、ノードの停止は通常終了で行われるため、データの破損は発生しません。しかし、アプリケーションの他ノードへの切替えが発生するため、その遅延によってクラスタの性能が低下する場合があります。ハートビートタイムアウト値をあまり小さくし過ぎると、CFイベントタイムアウトとの干渉が発生する場合があります。

-lオプションは、起動時の診断出力レベルを設定します。loglevelsの指定は、個々のレベルを数値で直接指定するか、ハイフンで区切った範囲で指定します。複数指定する場合は、カンマで区切ります。